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2009年7月22日 (水)

数字で見る 最高裁判所

最高裁判所の裁判官について

 

 15人

 ⇒ 最高裁判所にいる裁判官の人数(長官を含む)です。 そのうちの誰かが定年を迎えて、退官したら、その後任の人がひとり補充されますから、15人という人数は常にキープされています。

 

 6:4:5

 ⇒ 最高裁の裁判官の出身母体の割合です。

 裁判官が6人、弁護士が4人、そのほか5人(←だいたいの内訳:検事1~2人、官僚2~3人、法律学者1人)という「棲み分け」がキッチリなされているため、裁判官出身の最高裁判事が辞めたときは、後任も裁判官のなかから選ばれます。

 かつては、キレイに「5:5:5」という割合だったのですが、あるとき、弁護士出身の判事が退官した後、当時の弁護士界にふさわしい人材がいなかったので、代わりに裁判官が後任となり、そのまま裁判官が余分に1枠借りたまま現在に至っています。

 裁判官・検察官出身者は一貫した保守派で、憲法問題では現状維持の合憲判断を出し、弁護士出身者は、リベラルで違憲判断が多い……という特徴がハッキリありました。
 ただ、ここ最近は、リベラルな裁判官出身者や、保守的な弁護士出身者もいらっしゃいます。

 

 約2700分の6

 ⇒ 全国の地裁・家裁・高裁に、裁判官は約2700人います。 そのうち、最高裁の裁判官になれる枠は、わずか6人分しかありません。 それだけの高みなのです。

 

 8000件以上

 ⇒ 最高裁にあがってくる、上告などの申し立ての年間件数です。

 最高裁の裁判は、ほかの裁判所と違って「書面審理」が原則ですから、被告人を呼び出して話を聞くなどの手間はないのですが、紙の上の大量の文章や写真などを正確に読みこむだけでも、大変な作業量です。

 

 約3960万円

 ⇒ 最高裁判所の長官(トップ)の、だいたいの年収です。総理大臣と同額が保障されています。

 

 約2890万円

 ⇒ 最高裁判所の判事(14名)の、だいたいの年収です。内閣の国務大臣(財務大臣や法務大臣など)と同額が保障されています。

 

 満70歳

 ⇒ 最高裁判所の裁判官の定年です。一般的な裁判官は、満65歳で定年ですが、最高裁にスカウトされると、あと5年延びるわけです。

 

 

 
最高裁判所の庁舎について

 
 

 4つ

 ⇒ 最高裁判所にある法廷の数です。日本最大の大法廷と、3つの小法廷が置かれています。

 ふだんは、3つの小法廷に5人ずつが所属し、高等裁判所から上がってきた上告について審理しています。 そのなかで、憲法判断や判例変更などが必要だと思われる事案があれば、大法廷へ「回付」され、15人全員で審理することになります。

 

 約3万7000平方メートル

 ⇒ 最高裁判所の敷地面積。 だいたい400メートルトラックのある陸上競技場と同じぐらいの面積だといわれています。 法廷や事務局だけでなく、図書館や中庭、テニスコート、桜並木、郵便局やコンビニも整備されていて、まるでひとつの街のよう。 しかし、人影が見あたりません。

 

 約574平方メートル

 ⇒ 大法廷の面積です。 だいたい学校の体育館ぐらいのサイズでしょうか。 最大28メートルの高さがある天井には、日光を柔らかく通す丸窓が設置されており、壁には間接照明に照らされる御影石が敷き詰められ、床にはレッドカーペット。 かなり豪華な造りですが、傍聴席でメモを取るには少し薄暗いです、正直。

 

 2件

 ⇒ 2008年に、大法廷で審理された事件数です。

 豪華絢爛な法廷がほとんど使われない現状は寂しい限り。 もしかしたら、小学生の団体に、大法廷を社会科見学させる回数のほうが多いんじゃないかと心配になります。

 

 約1万トン

 ⇒ 最高裁の建物の外壁や内壁などに使われている御影石「稲田みかげ」の量です。 一般的には墓石に使われるような最高級の石材を、ふんだんに取り入れています。

 

 約126億円

 ⇒ 1974年、今の最高裁の建物ができた当時の総工費です。 官製ハガキが1通10円の時代でしたから、現代の価値に単純換算すると、600億円以上といったところでしょうか。

 

 だいたい500年間

 ⇒ 今の最高裁の建物をつくるにあたって、建設事務を担当した大内恒夫氏(最高裁事務総局 経理局長・のちの最高裁判事)は、「だいたい500年間は大丈夫ですよ。関東大震災クラスの地震が来ても平気です」とコメントしています。

 頑丈な仕事場ができて、うれしそうです。

 それまでは、戦時中に米軍の空襲に遭って、老朽化した建物を使ってきており、裁判官が会議をするたびに、床板がギシギシきしんで音を立てていたそうですから。

 

 94.4%

 ⇒ 民事事件での棄却決定、不受理決定の割合です(2006年)。

 地裁・高裁と敗訴し、「まだ最高裁がある!」と、意気揚々と上告しても、100件のうち94件以上は「門前払い」となってしまい、受けつけてさえくれない現状があるのです。

 日本の司法は、実質的に「二審制」だと皮肉をいわれても、仕方がないかもしれませんね。

 なお、刑事事件でも、上告の75%以上に棄却決定がなされているデータが出ています。

 
 

最高裁判所の国民審査について

 
 

 0人

 ⇒ 戦後これまで150人以上の最高裁判事が国民審査にかけられましたが、過去、辞めさせられた裁判官は、皆無です。
 それも、最高裁の裁判官のことを知っている有権者によって、キッチリ審査された結果、誰も辞めなくて済んでいるのなら、むしろめでたいことなのですが、現状では、ほぼ“フリーパス”で信任されているのが残念です。

 国民審査が、本当の意味で「審査」と呼べる時代が来ることを祈り続けます。

 

 15.17%

 ⇒ 国民審査における、史上最高の「×」得票率です。1972年12月10日の第9回審査で、外交官出身の下田武三裁判官について記録されました。

 当時の野党が力を入れていた「国民審査で×を付けようキャンペーン」が功を奏したかたちといえるのでしょう。

 具体的には、社会党と公明党が、保守親米路線が色濃かった下田氏ほか1名に、共産党が全裁判官に、「×」を付けるようアピールを仕掛けました。

 それでも、強制的に辞めさせられる基準の「50%超」には遠く及びませんでした。

 とはいえ、日本国に復帰したばかりの沖縄県では、「米軍が保有する核兵器つきでの沖縄返還」が持論だった下田氏に対しての「×」率が、約39.5%にのぼり、50%を超えた町村も一部あったそうです。

 

 約6億円

 ⇒ 国民審査を1回実施するのにかかる費用だといわれています。

 衆院選の投票所を「間借り」して行われる国民審査で、費用の使い道といえば、審査用紙や国民審査公報に使う、紙代や印刷代ぐらいです。 だから、総選挙にかかる費用よりはずっと少なくて済みますね。

 しかし、せっかく実施している国民審査が、ほとんど機能していないとすれば、話は別でしょう。

 この6億円は、私たちが納めた税金でまかなわれているのですし、みすみすドブに捨てられるような額ではありません。

 もったいないですよ。 たとえば、宝くじで6億円当てようとしたら、すさまじい幸運が必要となりますからね。

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