最高裁判所判事 小貫芳信 (おぬき・よしのぶ)

 

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 実家は福島県三島町の山寺。法律の世界と縁遠い環境で生まれ育ったが、大学時代に刑事政策を専攻したのが縁で、検事を志した。

 印象に残るのは、任官したてのころに手掛けた事件の数々。「泥棒などのささいな事件でも、右も左も分からず緊張して取り調べたことは忘れられない」と、当時の容疑者の顔は三十数年たった今も覚えているという。
 
 法務省矯正局長、法務総合研究所長、預金保険機構 特別業務部長、最高検検事などを歴任。検事退官後は亜細亜大教授を務めていた。

 

 

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 大学院で刑事政策を研究していた頃のことを、「“犯罪者は更生できる”という、夢のある勉強を続けていました」と振り返る。

 英ジャーナリストの著作に登場する「用心深い楽観主義」が座右の銘。
 あまり深刻になっていては改革はできないし、『それ行け、どんどん』では、失敗したときに取り返しがつかないから、とのこと。

 余暇には囲碁やゴルフに挑戦してきたが、最近はもっぱら、東京近郊に借りた山小屋で鳥のさえずりを聞き、静かに過ごすという。3人の子どもは既に独立し、妻と2人暮らし。

 

 

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◆ 「法律家は、人の生死にかかわる案件をたくさん扱う中で、必ずしも思いやりがあるとは限らない (東名高速飲酒死亡事故[1999年]に関する判決を受けて。2003年 宇都宮地検検事正時代)

◆ 「今回の事件で、事実を隠すような消極的なウソを見つけるのは難しいと教えられた。組織として、隠されたウソを見抜けるシステムが必要だ (2011年 東京高検検事長時代 大阪地検特捜部の証拠改ざんなど、検察の不祥事が続いたことについて)

 

 

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● 「国民の理解と努力で順調に滑り出し、公判が充実している」 (最高裁判事の就任会見にて)

 

 

 

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