近藤崇晴(こんどう・たかはる)

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 最高裁判事 在任期間
  2007年5月23日 ~ 2013年4月22日

 

エピソード

 
  最初は弁護士を目指していたというが、「法と良心に従って中立に判断する方が合う」と裁判官を選んだ。

 成立の見込みがないのにいたずらに続ける和解交渉な どの「漂流型審理」を嫌い、早くて適正な裁判の実現を、永遠の課題として挙げる。 「引っ込み思案だが、筋の通らないことは嫌い」で、言うべきことを遠慮なく言う点は、自他ともに認めるところのようである。

 かつて、若い裁判官に対して「頭脳を振り絞って徹底的に考えよ」「法匪(ほうひ)にはなるな」と説いている。(※「法匪」…条文の言葉の形式にこだわるあまり、奇妙な結果をまねいてしまう人、の意味)

 仙台高裁長官時代には、裁判員制度の広報にも力を入れた。東北の各県と市町村の広報紙でPRしてもらえるよう、各首長に願いまわったという。

 

プライベートの横顔

 
 趣味は、年間に最低200冊は読むという読書。 ほかにも映画、芝居、絵画鑑賞と多彩。毎年の年賀状では、紋切り型ではつまらないと俳句を詠む。

 首席調査官だったときには『初春や新判例の持ち重り』と詠んだ。 判例集を持っているうちに重さが増してくるように感じる、という意味らしい。

 

最高裁判事 就任のあいさつ

  
 「できるだけ多くの法律問題について、一審や二審の指針になるよう明確な解釈を迅速に示していきたい。健全な良識にあった結論を出すため、社会の人々の心を敏感にキャッチできるよう、感性を研ぎ澄ませていきたい」

 

裁判員制度について

 
 「国民が裁判の主体になることは画期的だ。制度に対する理解は進んでいるが、強い負担感を和らげるために企業に協力を求めるなど、環境整備に全力をあげなければならない」

 


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