国民審査の基本ルール

 最高裁判所の裁判官に向けての国民審査は、「辞めさせたい裁判官が、いるかどうか?」を、有権者の皆さんに問う、ある意味で後ろ向き、ネガティブな投票です。

 

■ ある裁判官を辞めさせたい場合

 このサイトなどをご覧になったうえで、もし、法の番人としてふさわしくない、辞めさせるべきだと思う裁判官がいた場合は、その名前の上にある空欄に「×」印を付けてください。

 いくら大嫌いでも、うっかりドクロマークを描いたり、欄外に×を付けたりしたら、全体が無効票となります。 書き記すマークは「×」しか許されていません。

 
 


■ 辞めさせなくていいと思う裁判官には?

 辞めさせなくていい裁判官には、いっさい何も書かず、空欄のままにしてください。

 万が一、こよなく愛する最高裁判事がいたとしても、うっかり「○」印や、などを描いてしまえば、その時点で、全体が無効票となります。 落ち着いてノーマークでお願いします。

 

 
■ 国民審査を棄権する場合は?

 総選挙には投票するけれども、国民審査は棄権しようとする場合、間違えやすいのが、何も書かずに投票箱に入れてしまうケースです。

 総選挙の投票なら、白票を投じれば無効になりますが、国民審査では、何も書かない投票は、むしろ「全員辞めさせなくていい」という信任票を意味することになります。

 かといって、審査用紙を持ち帰るのは、やめたほうがいいでしょう。 持ち帰ること自体に違法性はありませんが、不正投票などの謀略を疑われ、警察や選管から痛くもない腹を探られる可能性だって、なきにしもあらず。

 なので、国民審査を棄権したいときは、投票所にいる係員に「棄権します」と告げて、審査用紙を返却してください。

 
 もちろん、このサイトは、国民審査の棄権を勧めていませんが、「審査しない」という選択だって各有権者の自由ですから、こればかりは仕方ありません。 

 ただし、棄権の正しい方法だけは、知っておいていただきたいと思います。

 なお、裁判官ごとの、個別の棄権はできません。

 

 

■ 裁判官が強制的に辞めさせられる場面

 国民審査での投票を全国集計した結果、有権者から「×」印を付けられた割合が、50%を超えた裁判官は、強制的に辞めさせられることになります。

 この国民審査によって罷免された裁判官は、その後5年間は、最高裁判事になることができません。 裏を返すと、5年待って定年(満70歳)に達していなければ、内閣の任命によってまた復帰できる可能性も残るということですが。

 それでも、日本国民の多数意思によって「免職」を言い渡された事実は重大であり、決して拭いきれません。

 
 

■ ほとんど死にかけの「ゾンビ制度」?

 ただ、皆さんに知っておいていただきたい事実があります。

 1949年以来、過去20回にわたって行われた国民審査で、最高裁の裁判官が実際に辞めさせられた例はございません。

 もちろん、誰かを辞めさせりゃいいってもんじゃありませんが、この民主的な審査によって、最高裁判事の地位が積極的に支持されているとも言いがたいところです。

 普通の有権者にとっては、初めて見る名前ばかりを並べられているわけでして、それで「さぁ、是か非か?」と即答を求められてもムチャな話ですからね。

 それどころか、投票所へ行って初めて、「ん? なんだコリャ? 国民審査ってナニ?」と戸惑わされる方が大半でしょう。

 最高裁の裁判官のことなんて、テレビや新聞じゃあ、ほとんど採り上げませんし、このように国民審査が「ゾンビ化」している現状は、ムリもないところだといえます。
 

 この「忘れられた一票」サイトを訪問してくださった皆さんには、しっかりとした理由をもって、ある裁判官に×をつけたり、堂々とノーマークで投票したりできる、国民審査の「リアル有権者」となっていただきたい。

 当サイトの諸コンテンツが、その助けとなることを、切に願っています。

 

 

■ 必ずしも裁判官を罷免に追い込む必要はない

 しかし、国民審査が活かされる場面は、「最高裁判所の裁判官を辞めさせる」という法律上の効果だけじゃない! ……というのが、このサイトの見解です。

 なぜなら、平均値(10%弱)を大きく上回る、30~40%に至る「罷免票」が、特定の裁判官へ突き付けられるだけでも、その裁判官が受ける精神的ショック、あるいは反省を迫られるプレッシャーは、相当なものとなるはずですから。

 まぁ、万が一でも、ある最高裁判事の罷免票が50%を超えて、職を退いてもらうことになったとしても、あんまり遠慮しすぎることはありません。

 司法権の頂点である最高裁まで登り詰めたほどの人物が、その座を引きずり下ろされたからといって、それが原因で路頭に迷うなんてコトはありませんから。

 

 皆さんによる国民審査の一票が、旧態依然とした最高裁判所の意識を変える原動力となりうるのです。

 このサイト「忘れられた一票」は、どなたか特定の裁判官を辞めさせるように働きかける市民運動の類とは、一切関係ございません。

 訪問者の皆さんが、それぞれの考えや価値観に基づいて、自由に審査していただけるよう、判断資料をわかりやすく加工してご提供することに、とにかく徹しました。

 





■ 国民審査の有権者とは?

 

衆議院議員の総選挙に対する選挙権を持っている人は、すべて、最高裁判所裁判官の国民審査の有権者でもあります。

 選挙管理委員会から封書が届いたなら、指定された投票所で国民審査もできると思っていただいて結構でしょう。

 

■ いつ、どこでやってますか?
 
 衆議院議員総選挙と、同時並行して行われます。 8月30日(日)、あなたの住民票に書かれた住所に最寄りの投票所で、その投票所が開いている間(AM7時~PM8時まで)に投票してください。

 国民審査の期日前投票ができるのは、各地域の指定の会場で、8月23日(日)からの1週間となっています。

  なお、衆院選の期日前投票は、8月19日(水)以降です。 早めに投票しすぎると、国民審査をしに再び投票所へ足を運ばねばならず、二度手間になるのでご注意を。

 

■ 目が見えない有権者は?

 係員に「点字投票をしたい」旨を告げれば、点字による国民審査が可能です。

 点字器(+点筆)は、わざわざ持って行かなくても、投票所に用意してあります。

 ただし、辞めさせたい裁判官がいる場合は、その裁判官のフルネームを正確に点字で打ち込む必要があります。

 なので、×印をつけるだけの一般的な国民審査と比べて、かなり難儀な作業を強いられるのであり、ここは改善が求められるところです。

 

■ 身体が動かず、投票所へ行けない有権者は?

 まず、選挙管理委員会が指定している病院や老人ホームなどに入院・入所している有権者は、その病院や老人ホームの施設内で投票できます。 院長・所長を通じて、審査用紙を取り寄せてもらうことになります。

 指定施設でないところ(自宅など)で療養している有権者は、郵便による投票ができる場合があります。
 身体障害者(1~2級。障害の種類によって3級も含む)や、被介護者(要介護度5)については、障害者手帳や介護保険証を添えて申請し、あらかじめ「郵便投票証明書」を取り寄せておきます。
 そして、国民審査の期日が近づいたら、証明書を添えて、あらためて投票用紙・審査用紙を取り寄せ、指定の封筒に入れて返送します。

 手や目が不自由で、自分で記入ができない有権者に関しては、あらかじめ届け出た代理記載人が審査用紙に記入する「代理投票」も可能です。

 

■ 20歳以上で日本国籍もあるけれど、外国に住んでいる場合は?

 いわゆる在外邦人の有権者は、国民審査を行うことができません。(総選挙の小選挙区と比例代表には投票できます)

 

>>(鋭意作成中⇒) 国民審査クイズ


コメント

この記事へのコメントは終了しました。