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2005年2月25日 (金)

疑似恋愛で乗り切る受験

050225giji この時代、出版業界が未曾有の大不況に陥っていることを承知のうえで、私は昨年、モノ書きになるために上京してまいりました。なぜなら、「今、自分の温めている企画は、必ず日の目を見るはずだ」という、手ごたえという名の勘違いがあったからです。

 私がまだ司法試験をチンタラ惰性で受けていた2年前、ふと頭をよぎった『もしかして、受験勉強と恋愛は似ているんじゃないか』という思いつき。その着想からしばらくは、受験と恋愛の共通点に気づくたびに、ひとつひとつメモに書き留めていく日々が続きました。

 そして、昨年1月、「まぐまぐプレミアム」にて、知る人ぞ知る有料メルマガ「疑似恋愛で乗り切る受験」がスタート。週刊で、月180円という破格値だったにもかかわらず、読者は最高2名。その貴重な2名の読者に惜しまれつつ(たぶん惜しまれてた)6月いっぱいで廃刊。
 その節は、どうもありがとうございました、2名の方。

 それでも、メルマガに大幅な加筆修正をして、8月から東京の出版社に出版企画書を郵送。6社に送ったかと思いますが、結果はいわずもがなです。

 敗因は分かっていました。説得力を持たせよう持たせようと頑張ったあげく、めちゃくちゃ理屈っぽい文体になっていたんです。恋愛をテーマの一角に据えていたにもかかわらず、エンターテインメントになり切れてなかったんですね。

 そこで、人気進学塾「疑似恋愛合格塾」塾頭・横枕寝造というキャラを構想。彼へのインタビューを試みるという形を取ることに決めて、もう一度、一から全面的に書き直すことにしました。また、並行して、挿し絵とするためのイラストも40枚ほど描きためていきました。

 新生「疑似恋愛」は、上京後、去年の11月末に完成したんです。ただ、恋愛論でも受験攻略本でも漫才の台本でもない、そんなジャンル分け不能の企画を、どの出版社に売り込むべきかに悩みましたね。結局、アポの取れた2社に出向き、企画書を郵送してくれと電話で言われた5社には、そのとおりに郵送することにしました。でも、郵送のほうは、返事などまったくなしのつぶて。
 紙っぺら2枚や3枚で、この企画の面白さを伝えられるだけの文章力を、残念ながら私は持ち合わせていませんでした。本当は、イラストを含めた完成原稿を全部読んでから判断していただきたいんですが、先方も多忙な身。それは叶わぬ願いです。

出版企画 『疑似恋愛で乗り切る受験』

 「疑似恋愛合格塾」塾頭             横枕寝造

 聞き手 : 平成16年度 司法試験挫折者   長嶺超輝


   - もくじ -

◆ごあいさつ

◆問1 【受験勉強とは何か】
 ・合格したけりゃ、恋をしろ!?
 ・「勉強」と「受験勉強」は、似て非なるもの
 ・出題者が受験生に求めているものとは
 ・人が人を選ぶということ
 ・退屈さに耐える
 ・多様性というキャッチコピー
 ・「退屈系」という生き方
 ・エコロジカル・ニッチ
 ・イナゴを見習え!

◆問2 【疑似恋愛で乗り切る受験】
 ・受験も恋愛も、思いこみから始まる
 ・受験はコミュニケーションである
 ・「傾向と対策」を疑え
 ・出題者が夢見る「理想の王子様」
 ・過去問の友達をご紹介します
 ・合格体験記の読み方

◆問3(1) 【理解と会話 / 探り合い編】
 ・イケメンとスポーツマンとミュージシャン
 ・ようこそ、なんとなく非日常の世界へ
 ・さんま師匠いわく
 ・自己アピールは捨てろ
 ・「共通の趣味」が、ふたりを遠ざける
 ・次のデートを取り付けたい

◆問3(2) 【理解と会話 / お熱い二人編】
 ・「体系理解」と上下関係
 ・「濃淡理解」と主従関係
 ・「関連理解」でさらに深めて
 ・相手を否定しないコツ
 ・楽しさの追体験
 ・はじめまして、キョウコさん

◆問4 【アンダーライン論】
 ・オレ色に染まれ
 ・ミニマム・アンダーライン
 ・ミニマム・アンダーライン(実践編)
 ・女性は褒めちぎれば落とせるか

◆問5 【論理と主導権】
 ・論理は架け橋
 ・キーワード・リンク
 ・理由という論理
 ・接続詞という論理
 ・消去法という論理
 ・「原則」「例外」という論理
 ・男はなぜ、チラリズムに興奮するか

◆問6 【暗記と抱擁】
 ・暗記をしないと…
 ・「戻る勇気」と「削る勇気」
 ・「受験は暗記じゃない」わけないじゃない
 ・「よろしく哀愁」暗記法

◆問7 【直前期と全身かわいがり】
 ・「エスカレーター駆け上がり」説
 ・受験上手は床上手
 ・模試の思わせぶりな態度
 ・模試とAV
 ・弱点の共有

◆問8 【本試験と不純異性交遊】

◆あとがき


◆巻末ふろく 「特集・これが司法試験だ!」
 (※短答試験・論文試験のパロディ)

 じかに会ってくださった、ある大手出版社の編集者の方は、「こういう本をうちから出すのは難しいけど、思い切って漫画にすると面白いんじゃないか」とアドバイスをしてくださいました。貴重なご意見でしたが、たぶん漫画を描くことの大変さや面倒くささをご存じない方のセリフでしょう。
 でも、「この方は信用してもいいかもしれない」と思った私は、もうひとつ用意していた「法律用語裏辞典」の出版企画書も見ていただくことにしました。

 「もっと説明を短くして、ページ見開きの右側に辞書の1項目、左側にその見出し語に関する司法の問題点を解説するような形式にすれば、読みやすくて面白い本になるかもね。」

 …はぁ、なるほど。さすがプロのご意見。だがしかし、その出版を手伝うことはやはりできないとのこと。母ちゃん、やっぱり東京は厳しいよ。ちなみに、うちの母ちゃんは上京に猛反対しておりました。いまだに「帰ってこい」と言われてます。「夢追って東京に出ていくような歳じゃないだろう」と。

 温めすぎて、すでに我が子のように可愛くなってしまっている「疑似恋愛」の原稿。我が子なんて産んだ経験ないけど。
 それはともかく、どうしても、この原稿を本にして世に問うてみたいな、と思っていましたら、最近、こういうサイトを見つけたんです。

出版エージェント 本が出したい!相談室


 その原稿に商業出版の見込みがあるかどうかを、3万円で見てもらえるのだそうです。そこで見込みありという診断が下されますと、その出版エージェントの誇るコネクションを駆使して、出版社と掛け合ってくださるとのこと。そうして、見事出版まで漕ぎ着けた暁には、印税の2割を支払う、というシステムのようです。

 出版エージェントに依頼して本を出すことは、すでにアメリカなどでは当たり前になっているんだそうな。この際、ぼくちゃんもアメリカナイズされちゃおっかな~。でも、3人組の諭吉さんなんか、この部屋のどこを引っかき回したって出てこんぜ…。著者デビューどころの話じゃありません。バイト生活はまだまだ続きそうです。


 派遣のフリーター稼業も、それはそれで気楽でよかとばってん…。 今年で30… 知っとるけのけ。(古っ)



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2005年2月20日 (日)

後悔先に立たず

 本日配信のメールマガジンで、「イノシシを豚と間違えて発砲」というニュースをお伝えしましたが、その中で横枕寝造先生が『持ち帰ったら窃盗罪』という発言をなさいました。
 これについて、さきほど横枕先生から『あれは占有離脱物横領罪の間違いだった。訂正しといてくれ。』と連絡がございましたので、私が代わりまして訂正し、購読者の皆様にお詫び申し上げます。

刑法 第254条(遺失物等横領)
 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以上の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

 しかも、いったん占有離脱物横領罪が成立したら、そのあとの豚の解体について、器物損壊罪は成立しません…。いわゆる「不可罰的事後行為」といわれるものです。占有離脱物横領の規定は、他人の物を持ち去ったことに加え、その後の財物の処分までひっくるめて非難しているとされています。なので、財物の処分、つまり豚の解体について、あらためて器物損壊罪を成立させることはないんです。
 あるとすれば、豚を解体したことを考慮して、占有離脱物横領の量刑が重くなる可能性はある、ということぐらいでしょう。

 つまり、こういうことなんでしょうね。

 ●発砲の点…鳥獣保護法違反、銃刀法違反

 ●他人の豚かもしれないと気づいて現場から持ち去った点…占有離脱物横領

 ●河原で解体した点…不可罰(不可罰的事後行為)

 間違ってたら、遠慮なくご指摘お願いします。刑法の理論的なことから離れてしばらく経ちますので、こういう思考のやり方について、だいぶなまってますので。

 まったく、横枕先生は、豚しゃぶに気を取られて、適当なばかりおっしゃるもんですから。どうもすみませんでした。一回原稿を送ったら、それっきり修正できないのは、メルマガの怖いところであり、面白いところでもあります。

 あぁ、それにしても、沖縄の基地問題は、やっぱり私なんぞの手に負える代物じゃございませんでした。ましてや「3分クッキング」に仕上げるなんて…。

 まぁ、いろいろ資料を集めたりしているうちに、勉強になったけんが、よかばってん。(自己満足)

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2005年2月16日 (水)

スウガクギライ

新嘉手納爆音訴訟17日判決 個人の健康被害認定が焦点(共同通信)

 あす木曜日は、第2次嘉手納基地“爆音”訴訟の判決が言い渡されます。

 昨日は仕事が昼の3時からだったので、ギリギリまで国会図書館で資料あさりをしておりました。おかげで仕事に遅刻しそうになりましたが。

 メルマガで爆音訴訟を採り上げようかと思って、いろいろ調べていたんですが、調べれば調べるほど、このテーマに手を付けたことを後悔するようになってきました。ひょっとしたら、日曜日の号は、爆音訴訟判決1本だけで終わってしまうかもしれません。いや、日曜に間に合うかどうかも微妙。

 嘉手納基地の騒音の問題は「日本音響学会誌」や「環境衛生工学研究」という専門資料で特集されていたんですが、何がキツイって、ゾロゾロと数式が出てくるところです。アルファベットで変数が表されているのが視野に入ってくるうち、だんだん気が遠くなってくるのがわかります。
 騒音が住民に及ぼす健康被害は、騒音を長年受けてきた影響を積分すれば出てくるんだそうです。ふーん。で、logって何だっけ…?

 私はガキのころ、理科は大好きだったんですが、数学の授業には完全に置いて行かれてました。数字は好きなんです。数式に苦手意識があるんです。
 「マイナスで引いたらプラスになる」…ここまでは分かります。でも、マイナスにマイナスをかけたら、なんでプラスになるのか、意味が全く分からなくて、そのあたりからジワジワと付いていけなくなりましたね。

 本当は大学で理学部に行って、天文やら地震の研究をしたかったんです。でも、高校1年で物理の教師に期末テストの答案を返されながら「まさか、この成績で理系に来ようとは思っとらんよな」と言われてしまったのが決定的でした。それ以上に、数学の成績も目も当てられないような状態で、「ナガミネよ、さては恋の悩みで勉強に手が着かんのだな」と、数学担当の中林教諭にイヤミを言われてしまったのですが、半分図星だったのも悲しい思い出です。

 もちろん、今となっては法学を専攻して良かったと思ってますけど、とにかく数式に対しては根深い劣等コンプレックスがあるんです。なので、数式が書かれているページは、ハナからコピーしないことに決めました。

 あぁ、数学が嫌いで良かった。おかげでコピー代が浮いたわ。それでも、今日のコピーにかかった費用は1,309円也。まぁ、面白い本を1冊買ったと思えば納得できる額ではあります。
 ただ、“WECPNL”とかいうものが頻繁に出てきます。これは人呼んで「うるささ指数」というものらしく、賠償額の算定で裁判所が公式に採用されているものだそうなので、これだけは無視してやり過ごすわけには行かないようです。

 念のため、資料として、第1次嘉手納基地騒音訴訟の経過をアップしておきます。


●提訴 1982/02/26

 【 原  告 】周辺住民907名(沖縄県嘉手納町・北谷町・沖縄市他)

 【 被  告 】国

 【 請求内容 】(1)夜間(PM7-翌AM7)の航空機離発着・エンジン作動の禁止
         (2)昼間(AM7-PM7)の、原告居住地65デシベル以上の騒音到達禁止
         (3)本土復帰(1972/05/15)から訴状送達(1982/03/11)までの過去の
          損害の賠償(原告それぞれに100万ずつ+弁護士費用15万ずつ)
         (4)訴状送達(1982/03/11)から、(1)(2)差し止めの履行済みまでの
          過去及び将来の損害賠償(一律慰謝料3万/月、弁護士費用
          3000円/月)

 【 根拠法条 】人格権・環境権・平和的生存権、国家賠償法


●第一審判決 1994/02/24


 【 判  決 】 ● 差し止め請求(1)(2):棄却 ●

          ● 過去賠償(3)(4):原告うち768名につき一部認容 計8億円余り ● 
          ● 将来賠償(4):却下 ●
         
 【 判決理由 】(1)(2)…被告国の支配が及ばない第三者(米国)の行為を、日本の
           司法権をもって差し止めるのは無茶。
         (4)  …将来の損害は、現時点では容易に予測できず、あらかじめ
           請求権の成否や内容を認定することは困難なので、請求として
           適法でない。


●控訴審判決 1998/05/22(確定)

【 判  決 】一部増額変更
         ● 過去賠償(3)(4):原告うち867名につき一部認容 計13億7千万円余り ● 


 

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2005年2月14日 (月)

僭越ながら、方向性が私と似ている2冊

日本の裁判史を読む事典
野村 二郎


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 後で知ったんですが、たまたま発売日に手にとって買った本です。歴代最高裁判事のプロフィールに、ほぼ半分を割いている本なんて初めてです。
 残り半分は、戦前の大審院時代も含めた日本裁判史で埋められているんですが、とにかく資料としての素晴らしさは一級品ですね。著者は喜寿を迎えられた司法ジャーナリストとのことで、まさに年の功、「積み重ね型」の面白さがあります。

 ただ、文字の絶対数が多いからなのか、誤植も多い…。「才口『千春』」とか、「体重1000『キロ』の未熟児」だとか。もちろん、そういう欠点を差し引いてもおすすめなんですけどね。

 
 一方で、「ひらめき型」の面白さが尽きないのは、やっぱりこの本。

反社会学講座
パオロ・マッツァリーノ

おすすめ平均
お笑い風味の鋭い風刺本。笑いながら、あなたの「常識」を再点検しましょう。
まず、表紙が笑える!
マッツァリーノは本名!??
明るい社会学の提案
笑いながら自分で考える事の重要性を学ぶ

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 「おい、2回目かい」と言われそうですが、他にグッとくる本が見当たらないんですよね。「こういうタイプの本が売れるんなら、オレが書いて出しても、そこそこイケるんじゃないか」と勘違いさせてくれる傑作です。

 たぶん、このマッツァリーノ氏とは、イヤミの書き方や笑いの方向性は若干違うものの、志が似ているような気はいたします。とにかく、簡単なことをわざわざ難しく退屈に語りたがる、もったいぶった連中を徹底的にボコボコにしたいんですよ。それだけに、「反社会学講座」が売れれば売れるほど、いっそう私は悔しいんです。(笑)
 
 
  反抗期の大人にもおすすめ 『スタンダード 反社会学講座


 

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2005年2月11日 (金)

バスに乗るのは「受講」なのか

司法試験合格者水増し、LECに排除命令(読売新聞)

株式会社東京リーガルマインドに対する排除命令等について(公正取引委員会)[PDF]
 
 

 同社が受講生とした人数には、同社の提供する本試験会場への送迎バスに乗ったり、解答を請求したりしただけの人も含まれていた。

 いやぁ~、まさかここまでとは思いもよりませんでした。LEC東京リーガルマインドさんのハッタリが。お見それいたしました。

【参考過去記事】
 司法試験予備校のリーガルマインドは(2005/02/01)

 書籍を買った人を「受講生」と呼んで、その受講生が合格したら「LECが輩出した最終合格者」とするぶんには、百歩譲ってまだわかるじゃないですか。予備校が出す書籍には、司法試験受験指導のノウハウがたくさん詰め込まれているんですから。なんで、リーガルマインドさんの送迎バスに乗った人を「受講生」としてカウントできるんでしょう。

 たぶん、その送迎バスとは、司法試験の論文試験を勝ちぬいた選ばれし受験生たちを、口述試験(最終面接)が行われる会場まで連れていってくれるバスのことを指しているのでしょう。
 それは別に構いませんよ。司法試験の事実上の第一関門である短答試験(マークシート)の受験生まで、いちいち送迎してたらキリがないですもんね。彼らは11,500円を国に納めて願書を出しただけの、単なる雑魚キャラですから。そんなどこの馬の骨とも知れん連中に貴重なガソリン代を費やすぐらいなら、最終合格一歩手前で、近い将来に「合格体験記」で、わが校を宣伝してくれる計算が立つ、日本屈指の受験エリートたちに投資したほうが効率的です。その特別扱いを責めるつもりは毛頭ございません。

 ただ、その送迎バスが、どうしてリーガルマインドさんの「講義」に含まれなきゃならんのですか?…ってことです。

050211lec 【←左図】 LEC講義バス本校

 じゃあ、何ですか。その送迎バスの本数を臨時に増やしたら、その増やした分の送迎バスは「補講」なんでしょうか。送迎バスが来ない日は「休講」なんですか。そもそも、送迎バスという「講義」を担当なさる講師の方は、どなたなんですか。いつから、リーガルマインドさんの専任講師は、講義中にアクセルを踏んだり、ハンドルをきったりするようになったのでしょう。おかしな話ですね。

 私は、質の高い資格試験対策を講じてくださいさえすれば、儲け主義だろうが何だろうが問題は無いと考えています。でも、「ズル」は、順法精神に反しますよね。

 リーガルマインドさんは「排除命令は受け入れます。お客様など皆様に多大なご迷惑をおかけしたことをおわびします」と、殊勝なコメント。なんだよぉ…、公正取引委員会で徹底抗戦していただきたかったのに。その審判手続を傍聴したいという願いが断たれ、残念でなりません。

 私は福岡で司法試験受験生をやっていた去年まで、何を隠そう、リーガルマインドさんの自習室を使っておりました。本当は、伊藤塾という別の予備校の在宅生だったんですが、九州に伊藤塾の校舎は無いからです。また、自習室を使っていた縁で、リーガルさんの模試を受けたことも何度かございます。

 自習室を利用するには、リーガルさんの会員になって、会員カードを作らなければなりません。なので、仮に私がリーガルさん主催の模試を受けなかったとしても、自習室でお勉強していたという事実それだけで「LEC会員」とされて、合格者占有率という分数の分子に加算される可能性が大だったんですね。まぁ、挫折者の私が気にするこっちゃないですが。
 リーガルさんのほうだって、「LECが輩出した不合格者・最終挫折者」なんて、水増しどころか、モノの数にすら入れたくないでしょうから。
 

 ちなみに、リーガルさんの自習室をお使いの各種資格試験受験生の皆さん。自習室を使った後は、会員カードを決して持ち帰り忘れないように気を付けて下さいませ。私がカードを置いて帰ってしまった次の日、受付に尋ねてみたんですが、そこで「カード保管料」として300円を取られてビックリした思い出があるからです。他の予備校でも同じ扱いなんでしょうか。

 


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2005年2月 9日 (水)

限りなく「わざと」に近い「うっかり」

 兵庫県公安委員会は5日までに、同県明石市で闘犬に噛まれ、重傷を負った男児(4つ)に犯罪被害者給付金を支給することを決めた。県警によると、給付金は犯罪に巻き込まれて重傷や重い病気になったり、死亡したりした被害者や遺族に支給されるが、故意の犯罪がほとんどで、過失の事件被害者に支給されるのは極めてまれという。(共同通信)

 過失犯罪の被害者への給付規定は、全国初という。(産経新聞)

【参考過去記事】
「まさかあんな可愛い子に…」(2004/09/15)


■2004/09/14 神戸地裁明石支部

 【 被 告 人 】無職男性(28・神戸市西区)

 【 被 害 者 】男児(3つ・明石市)

 【 罪  名 】重過失傷害

 【 罰  条 】刑法第211条

 【 事件概要 】2003年4月28日午後、兵庫県立明石公園で、被告人が知人から
 預かっていた闘犬(アメリカン・ピット・ブルテリア オス、体長80cm)に、口輪を
 付けるなどの注意義務を怠り、首輪を緩めたまま散歩。2時20分頃、公園内で
 犬が逃げ出し、母親と散歩中だった男児の頭に噛み付き、大けが(全治3ヶ月)
 を負わせた。

 【 検察主張 】

 【 弁護反論 】

 【 判  決 】 ■ 懲役2年4ヶ月 ■ (※求刑…懲役3年)

 【 判決理由 】犬は闘犬として訓練され、事件前にもほかの犬をかんでいた。
 他の者から人通りの多い場所に行かないよう注意されていたのに、児童が遊んで
 いる可能性の高い公園に連れていくなど、過失としては極めて故意に近い。

  男児は今後、頭皮の移植手術を何回も繰り返す必要がある。成長する過程で、
 精神的に苦労することが認められる。一般市民にも恐怖を与えた。

 【 訴追側談話 】

 【 被告人談話 】

 【 被害者談話 】

 【 裁 判 官 】富川照雄

 理論的には、故意と過失を分けるのは、「法益侵害結果の認容」と呼ばれるものです。その「認容」があるかないかによって、この事案であれば、故意犯である傷害罪(最高 懲役10年)と、過失犯である重過失傷害罪(最高 懲役5年)とが分別されていくのです。

 まず、そんな攻撃型のワンちゃんを、ロクに首輪も締めず、放し飼いに準ずるような形で公園に連れていけば、シャレにならんほど危なっかしい、というのは分かるはずです。その無職男性当人が、万一ボーッとしていてそれを予期できなかったとしても、一般的なオトナだったら、十分に認識してしかるべき危険性です。

 そして、その危険が「発生したらマズいな」「気を付けなきゃ」と思っていれば、その危険を実際に発生させた場合、その人は過失犯(認識ある過失)です。一方で、その危険が「発生しても別にいいや」「かまわない」と思っていれば、故意犯(未必の故意)ということになります。

 ただ、その人が犯行当時にどういう意識でいたのかを探るのは、極めて困難です(その困難な試みをあえてやろうとするのが精神鑑定ですが)。そこで、事件を取り巻くさまざまな状況から、被告人を故意犯・過失犯いずれで処断すべきかを読み取っていくんですね。

 ・ アメリカン・ピット・ブルテリアは、大きく、闘犬仕様とドッグショー仕様があって、その犬は闘犬用に訓練されていた。

 ・ 本件の犬は、事件前にも、他の犬に危害を加えていた「前科」あり。

 ・ なのに、被告人は安全器具の取り付けをサボったばかりか、首輪をゆるめて散歩させていた。

 ・ 本来の飼い主ではなく、一時的に預かっている立場。しかも、飼い主から、人通りの多い場所に連れていかないよう注意を受けていた。

 ・ 2003年4月28日は月曜日だが、ゴールデンウィーク(大型連休)の入り口。公園での人通りが、通常の平日より多かったことも想像できる。

 ・ しかし、被告人は首輪を外して、わざと男児に犬をけしかけたわけではない。

 …などの要素が見えてきますので、故意ではないとしても「極めて故意に近い過失」という表現を裁判官は使われたのでしょう。たぶん、彼も強い犬を人前に連れていて得意げというか、優越感に浸っていたんでしょうね。私も、もし、もんのっすごい美人さんと1時間でもデートできたなら、そのこと自体の嬉しさと一緒に、周りの目線も気にすることになるでしょうから、気持ちは分からないでもありません。

 さて、本題の犯罪被害者給付金についてですが、被害者の男の子に支払われたのは「重傷病給付金」というもので、負傷や疾病から3ヶ月間の保険診療による医療費の自己負担分が支給されます。男の子が負った頭のケガも、全治3ヶ月ということですから、この給付金でちょうど治療費に充てられそうですね。
 ちなみに、ここにいう「重傷病」の定義は、加療1ヶ月以上かつ入院14日以上を要する負傷や疾病を指すようです。

◆犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律 第4条(犯罪被害者等給付金の種類等)
 犯罪被害者等給付金は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める者に対して、一時金として支給する。
  一 遺族給付金 犯罪行為により死亡した者の第一順位遺族(次条第三項及び第四項の規定による第一順位の遺族をいう。)
  二 重傷病給付金 犯罪行為により重傷病を負つた者
  三 障害給付金 犯罪行為により障害が残つた者


 犯罪被害者というのは、「国家権力VS被疑者・被告人」という、戦後の刑事訴訟の構図から、ずっと蚊帳の外に置かれてきた経緯があります。加害者の人権保障も大事なことですが、そこにばかりエネルギーを傾けすぎてきた反省から、1980年(昭和55年)に初めて、この犯罪被害者給付金制度が整備されました。また、公判廷での意見陳述や優先的傍聴、公判資料の開示などを認めた犯罪被害者保護法ができたのが2000年(平成12年)。法廷への遺影持ち込みが認められるようになったのだって、ここ数年のニュースです。

 そして昨年、犯罪被害者基本法が国会で成立しました。その保護を「国や地方自治体、国民の責務」だと謳った点は、たしかに画期的なものですが、具体的に行政が被害者をどう手助けしていくのかは、これから詰めていくことになります。
 そうしたハード面と並行して、捜査機関や弁護人、あるいはマスメディアの中の一部に、被害者や遺族に対して心ない対応をする人もいるようですので、彼らにも社会が厳しい目を向けていくようにすべきなのでしょう。

 ところで、以前も書きましたけど、アメリカン・ピット・ブルテリアのような、どう猛な犬種を連れることについて、何か資格はいらないんでしょうか。何も無ければ、もうそろそろ「闘犬取り扱い資格」の整備を検討してみてもいいんじゃないかなと思っています。急所を噛まれたりして犠牲者が出てからじゃ遅いんですから。

 


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2005年2月 7日 (月)

食物連鎖と行政事業

メルマガ・バックナンバー(創刊2号「明日判決! 琵琶湖バス釣り・リリース禁止訴訟)
 
【参考】
 リリース(再放流)禁止の問題点と矛盾(日本釣振興会)

 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(環境省)

 外来生物候補リストにオオクチバスなど32種と4属(朝日新聞)

 ブラックバスに「避妊手術」=琵琶湖外来魚ゼロ目指し-滋賀県(時事通信)
 
 
 
★(1) 琵琶湖における各魚種の漁獲量(「琵琶湖を守ろう」様)

★(2) 琵琶湖とブラックバス(「osaka MATSUKOU!WEB」様)

 メルマガの本文からもリンクいたしました、(1)の表をごらん下さい。少なくともブラックバスの数のピーク(たとえばS63、H3-4)で、フナやコイの減少に顕著な例があらわれているとも見られません。バスの主食だというモロコに至っては、逆に増えたりもしていますね。

 ただ、(1)が語る、平成9年のバス漁獲高“25トン”と、(2)が言及する、平成12年のバス「駆除率」“188トン”…。この数字の差は、どう読み取るべきなんでしょうか。

 ひょっとして、その3年間にバスが異常発生したのか? だとしたら、なぜ? …と、ネット上をウロついているうちに、滋賀県水産課の公式ページに詳細なデータが掲載されているのを発見しました。それによると、平成12年の琵琶湖バス漁獲高は“43トン”とのこと。やはり数字が食い違っています…。

 あるいは、(1)の漁獲高からは、駆除されたバスの重量は除外されているのか。でも、駆除は漁師の方が行っているわけですから、漁獲高に含まれていないとは考えにくい。

 それとも、駆除されたバスの中に、別魚種が数倍の割合で混じっているのか。さすがにそんなことをしたら、買い取ってもらう前にバレますわな。京都の業者から「これは何どすか。フナのほうがメインを張っとりますえ」と、はんなりと指摘されてしまいます。

 そうか。この差、145トンはオオクチバス(ブラックバス)以外の『コクチバス』や『ブルーギル』等の数字なんでしょうね。(2)をよく読んでみたら、別にブラックバスに限った数字ではなく、「外来魚」全般の駆除についての記述みたいですから。ようやくつながってホッとした、データ読み取りに慣れていない私。それにしても、145トンとは他の魚種と比較しても大きな数字です。
 
 こうなったら、ブルーギルに関する、もっと詳細なデータが欲しいですよね。この外来種撲滅問題の議論をキッチリ行うためには必要な資料だと思いますから、現時点で見当たらないのが残念です。バス類は減少していて、ブルーギルが急増しているということが明らかなら、ブルーギルの再放流だけを条例で禁止するのが合理的だ、という考え方だってできるからです。
 外来魚駆除事業にたずさわる業者からは、最近ではバスは少数で、とにかくブルーギルばかり獲れるという声も聞かれるそうです。また、動くものにしか反応しないバスより、水草に産みつけられた在来魚の卵まで食い荒らすブルーギルのほうが、生態系にとってタチが悪いという説もあるようですし。
 ただし、我が故郷、九州・福岡市の大濠公園。そのお濠は1周2kmで、琵琶湖の比ではございませんが、それでもコイとブルーギルは共生していました。まぁ、今後どうなるかは知りませんが。
 いずれにせよ、バスやブルーギルばかりを悪者にして、行政や土建業による環境破壊の目くらましにしているようなことがないかどうか、見極めていく必要がありそうです。昨日発行したメルマガの繰り返しになりますけども。
 
 
 外来種だ、在来種だ、メダカが絶滅の危機だ、ジャンボタニシの卵のショッキングピンク色が怖い…だのと騒がれたり騒がれなかったりしております。ただ、これもメルマガに書きましたとおり、地球の自然は、多少の急変にもしなやかに対応できるようにできています。なにしろ、小惑星は落ちてくるわ、氷河期がくるわ、大陸は移動しだすわしても、決して絶えることのなかった、35億年にわたる生態系の耐久実績があるわけですから。地球史の一時期を取り出して見れば、たしかに急速に種を減らしていても、現にこれだけ多様な生き物たちが息づいています。

 前世紀80年代のバス釣りフィーバーで、琵琶湖のどこに糸を垂らしてもバスが食いつくという状況があったそうですが、それだけバスが増えれば、その捕食する魚種(アユやタナゴ、モロコなど)は減るわけです。しかし、これらの魚が足りなくなれば、バスのほうだって減ります。いくら釣り人の垂らすルアーに食いついても、腹は膨れませんから。
 今はこの段階に有るのかもしれませんが、食物連鎖ピラミッドの上位にある生物がいったん減れば、下位にある生物もしだいに増えていきます。そうして、長い時間をかけて絶妙なバランスが保たれていくのでしょう。「外来種の襲来によって生物の多様性が侵害される」というのがマスコミの主な論調ですが、外来種と在来種が共存できれば、さらにバラエティは多彩になるわけです。長い目で見れば、ですけどね。

 そもそも、琵琶湖のブラックバスよりも、ブルーギルよりも、食物連鎖ピラミッドの頂点を占める強者、ホモ・サピエンスの個体が、陸上に60億以上うごめいているというほうが、もっと異常事態のはずなんです。てっぺんだけ膨張すれば、ピラミッドの形を成さないじゃないですか。休日の渋谷とか池袋をごらんください。霊長類ヒト目ヒト科ヒトが大量発生している証拠ですよ、あれは。不思議な不思議な池袋ですよ。
 あまりにも大量発生しているのに、ヒトを捕食する生物がなかなかいない(ヒトへの殺傷能力の高いクマさんは、ヒトよりハチミツが好物)というので、食物連鎖の危機を何者かが察知して、いよいよ「見えない力」が作用しようとしています。日本では来年から、いわゆる先進国では世界で初めて、人口が減少に転じるとの予想もございます。恋愛が自由になりすぎて、結婚相手を選びすぎている日本のヤングアダルト層の行動や発想(私も含む)が、統計になって表れてきつつあるのです。

 それはさておき、琵琶湖の護岸工事や外来種駆除事業等は、ブラックバスやフナ・タナゴが減ったからといって動じません。当たり前です。これらは食物連鎖システムとは別次元の存在ですから。この別次元の存在を減らすなり改善することのできる生物も、現時点では地球上に1種しか存在しません。
 それとも、こっちも「見えない力」に頼ってみますか? 今に天罰が下りますよ。
 
 
 
 いいんでしょうか…。こんな締め方で。


 


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2005年2月 4日 (金)

私の知らない軽犯罪法の世界

 今日発行するメルマガ創刊号を書いている勢いで、軽犯罪法について、いろいろネット検索していたんですが、なかなか面白いですね。いや、面白いと言ったら語弊がありますが。
 かつて、私が発行していた在りし日のメルマガでも、高校野球の真っ最中に、監督にかち割り氷を届けようとした男が、軽犯罪法違反(禁止場所への立ち入り)で逮捕されたという事件をご紹介したことがあります。
 
 

立ち小便の新成人書類送検 白昼堂々極めて悪質(共同通信)

成人式で立ち小便「わしじゃ」=軽犯罪法違反で書類送検-広島県警(時事通信)
 

軽犯罪法 第1条〔軽犯罪〕
 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
 二十六 街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者

 公開立ちションでしか目立てない男…。もう、成人式なんかやめればいいのに。あるいは、女は20歳、男は35歳ぐらいで成人ということにできないんでしょうか。できないんでしょうね。
 
 
 
河川敷で練習、迷惑ゴルファーを検挙(TBS)
 

軽犯罪法 第1条〔軽犯罪〕
 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
 十一 相当の注意をしないで、他人の身体又は物件に害を及ぼす虞のある場所に物を投げ、注ぎ、又は発射した者

 朝日新聞の報道によると、河川敷に集まる無法ゴルファーのほとんどは「定年退職後とみられる人」で、「ボールがもったいないのか川の中ではなく、通行人のいる河川敷に向かって打つ人が多い。中には対岸に打つ人もいた」とのこと。

 実際、ボールが身体に当たった被害者がいるというのに、「ボールが当たって死んだ人がいるのか」という、開き直った彼らの言い分も見逃せませんね。これ以上続けたら、重過失傷害での立件もいけるんじゃないでしょうか。あるいは、「当たっても別に構わない」という未必の故意を認定して、傷害罪でも。

 私個人、荒川河川敷の心地よさは好きですし、福岡にいた頃も、受験勉強の気分転換に、よく那珂川を眺めたりしてました。だからというわけでもないんですが、こういう輩は願い下げですね。
 河川敷といえば、バイクや原チャリを乗り入れてくる連中もいるじゃないですか。あれも何とかしてほしいですが、河川敷は道路法上の「道路」ではない場合があるので、警察も道路交通法でなかなか取り締まれないらしいんですよね…。
 
 
 
 次は、メルマガとの連動で「官名詐称」について。

◎1980年(昭和55年)12月 朝日新聞
 株式会社「特許大学」によるニセ博士号乱発事件を調べている警視庁防犯特捜隊は19日午後、「特許大学」社長(66)=東京都港区虎ノ門四丁目=を軽犯罪法違反(官名詐称)の疑いで書類送検する。調べによると、容疑者は正規の博士号を持っていないのに、今年7月ごろ「特許農学博士」を申請した神奈川県在住の農業技術コンサルタントAさん(50)に、「工学博士、政経学博士」と記載した名刺や領収証を交付し、博士の称号を詐称したほか、同様の手口で計12人に称号詐称した疑い。
 防犯特捜隊の調べでは、容疑者は39年ごろから「特許医学博士」「特許工学博士」「特許ハブ学博士」など44種類のニセ博士号を計1112人に販売、51年からの5年間だけでも2億0570万円もの利益をあげていた。

 「特許ハブ学」って何だ…? 南の島のハブ被害を抑えるためのワナを発明なさった沖縄の方に販売した博士号なんでしょうか。「ニセ」といっても、元の「ハブ学」がピンと来ませんからね。
 この容疑者の犯行は、報道の通りなら、もちろん詐欺罪に該当します。軽犯罪法違反での摘発は、その捜査の一里塚という位置づけなのだろうと考えられますね。このあたりの手法も、別件逮捕などの問題との絡みで気にしていきたいところです。

 こうやって、昔の軽犯罪法違反もネットで見つかってしまうと、戦後の事件について、いろいろ洗い出したくなってきます。新聞紙面を派手に踊る大事件にまぎれて、相当興味深いものが蓄積されてそうですから。いや、興味深いというと、ちょっと語弊があるかもしれませんが。さっきから語弊ばっかりやな。
 でも、どうやって軽犯罪法違反の事件を検索しようか…。このウェブログの良コンテンツができそうな気配はあるんですが、なんだか、気の遠くなるような作業も待っていそうで、ちょっと足がすくみそうな私でございます。なにかいい方法はないものでしょうかね。

 

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2005年2月 2日 (水)

「帰化」は差別用語?

 今日は4時でバイトが終わり、しかも派遣先が永田町の近くだったため、地下鉄で国会図書館まで行ってきました。そこで閉架から出してもらった本が「在日外国人と帰化制度」(新幹社)。

 借りて帰ることができないので、その場でザッとしか読んでいないんですが、帰化をして日本国籍を取得した外国出身者へのアンケートによって、日本の帰化制度に関する問題点などを浮き彫りにする構成です。先日は、在日コリアンの方の公務就任について、けっこう辛口な文章を書きましたが、我が国で行われている帰化の手続き自体も、なかなかどうして。問題山積のようです。意地でも帰化をしたがらない在日コリアンの皆さんの気持ちが、少し分かるような気がしました。

 とにかく、手続に必要とされている書類が何十種類もあるんですね。本人で手続をしても、平均10万円近くの費用がかかる模様。しかも、本人ひとりだと、法務省の職員が取る態度が横柄な場合があるというんですね。怪訝そうに「日本語わかりますか?」などと尋ねてみたり。日本国籍を得ようとする人間が日本語がまったくわからないわけがないということですが、それ以前に、もし日本語がわからなかったら、その質問にも答えられないでしょうに。最初から無意味な問いかけなんです。

 そういうときに頼りになるのが行政書士の先生。ややこしい書類関係は全てこなしてくださいますし、法務省職員も手のひらを返したような応対をするそうです。しかし、その後に要求される報酬がピンキリときた。「帰化手続き無料相談」というのも、あるにはあるようですけど。

 また、気になったのが「帰化」という言葉の意味ですね。「帰化」というのは、そもそも「未開の国の人が、文明国に帰順する」ということなんだそうです。それで、さきほど手元の国語辞典(集英社)で確認したところ、「もと、君主の徳に感化されて帰服する意」だとのこと。「帰順」「帰服」という言葉が聞き慣れないので、引き続き辞典でひいてみると、どちらも「抵抗をやめて服従すること」なんだそうです。いずれにせよ、「上から目線」の言葉みたいですね。
 だからといって「上から目線の差別用語だから使うな!」なんて硬直したことを言う気もございませんが。そんな偉そうなことを口走る行為そのものが「上から目線」ですからね。

 「帰化」のことを、中国や韓国・北朝鮮、台湾ではどう書き表しているのか、私は知りません。ただ、少なくとも、外国人を日本に「取り込む」という役所の発想を払拭できないうちは、また、帰化の条件として「日本人チックな氏名」を名乗ることを要求している間は、日本国籍を取得した外国人のことを、たとえば「朝鮮系日本人」「中国系日本人」と呼んだりできる日は、まだまだ遠い彼方のようです。東京に来て、外国人のあまりの多さにビックリしている私ですが、そのあたりは欧米に比べて懐が浅いところかもしれません。


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2005年2月 1日 (火)

司法試験予備校のリーガルマインドは

資格予備校LEC、パンフに不当表示・公取委が排除命令へ(日経新聞)

予備校LEC、パンフの司法試験合格者数を水増し(朝日新聞)

司法試験の大手予備校、合格者数を水増し…公取が審査(読売新聞)

景品表示法トップページ(公正取引委員会)

法律用語“裏”辞典 (ごうかくしゃせんゆうりつ【合格者占有率】の項を参照)


 ほらぁ、もう言わんこっちゃない。こんなふぬけたことをやっとるから、司法試験委員会や、法科大学院を認可する文部科学省にこびりついている、「予備校性悪説」の先入観が、ますます離れなくなっていくのでしょう。

◆ 不当景品類及び不当表示防止法 第4条(不当な表示の禁止)
 (1) 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
  一  商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
  二  商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
  三  前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めて公正取引委員会が指定するもの
 (2) 公正取引委員会は、前項第一号に該当する表示か否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、第六条第一項及び第七条の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示とみなす。

 今回、LECは「優良誤認の疑い」ということですので、1項の1号に該当する不当表示なのでしょう。
 条文中の「著しく優良」という文言が気になりますが、なにしろ合格者占有率90%超を喧伝していたわけです。何も知らない人が見れば、「なるほど。だとすると、他の予備校から出てる合格者は10%に満たないのか」と、事実に全く反する誤解をしてしまっても責められませんし、LECがその誤解を狙っていたと見られても仕方ありません。ならば、「著しく優良」という文言にもあてはまるおそれは、やはりありそうですね。
 かつて、いわゆるコジマVSヤマダ電機の闘争(「ヤマダさんよりお安くします」の表示)も、景品表示法の問題だということになりましたが、商品の価格の話なので、たぶん2号なんでしょうね。

 そして、同条2項は、2003年11月に施行されたばかりのフレッシュ規定。

  まず、公正取引委員会は、
  【1】期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めます。(4条2項) 景品表示法第4条第2項の運用指針

  【2】そして、不当表示があると認められるときは、その差し止めをしたり、再度の不当表示を防ぐために必要な事項、またはその事項に関連する公示などを命じます。(6条1項・排除命令)
    ※ LEC側は「指摘のあったパンフレットはすでに回収し、現在は内容を改めた」とコメントしています。しかし、同条項が「その命令は、当該違反行為が既になくなつている場合においても、することができる。」とも定めている以上、そういった反論をもって、排除命令を免れる根拠とすることはできないようです。

  【3】この排除命令に不服があれば、30日以内に公正取引委員会に対し、審判手続を請求できます。(8条1項)


 どうせなら、LECさんには、公取委の審判まで異議を持ち込んでいただきたいですね。そしたら、私は毎回傍聴してでも、今回の問題を追跡していくつもりがございますよ。

 10年前にLECを辞めて、「伊藤真の司法試験塾」(現:伊藤塾)を開講なさった伊藤真塾長は、「合格者占有率」や、短答(マークシート)試験の「合格推定点」というものについて、かねてから「私たちはああいうことはしたくない」と明言されてましたので、LECの裏側について、いろいろと懸念するところがあったのかもしれません。
 ただ、伊藤塾もかつてほどの勢いが無くなってきているようです。「合格後を考える」という理念追求でも、「合格だけを考えろ」という利潤追求でも、どっちみち厳しさを増しつつある司法試験予備校業界。

 まぁ、司法試験以外にも、「法科大学院入試」という対策すべきテストが増えてくれた昨今。その「特需」の恩恵を腹いっぱい受けていることを考えれば、厳しいようにみえているだけなのかもしれませんが。


 


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