衆議院議員のいない夏
もうすでに、先週あたりから永田町は「解散・総選挙モード」でしたけどね。インタビューに答える議員のセンセイ方が、やたら「国民の皆さま」「民意、民意」と、キーワードを並べ立ててましたので。あれが世界陸上なら、フライングを取られているところです。
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自分の存在意義ともいえる法案をダメにされてしまった、失意の小泉さん。さすがに今日だけは「クールビズ」というわけにはいかなかったようでした。記者会見では、ぴっちりネクタイ。
さて、衆院選のオマケ、最高裁判事の国民審査ですが、今回の審査資料は私が責任を持って作成して、ネット上に置きます。投票直前に、いつの間にか家のポストに入れられている、あんな紙っペラ1枚じゃ、「超エリート裁判官を辞めさせる」なんて大層な判断は無茶でしょうから。
審査対象の裁判官については、昨年から独自に判断材料をチョコチョコ集めてきました。あとは、それを読みやすく調理するだけのことです。ただ、前回の解散総選挙から、わずか1年半の蓄積しかないものですから、個人的には少し物足りない内容になってしまいそうですな。だって、審査対象の判事がからんだ大法廷判決が1回しかありませんでしたので。せめて、議員定数不均衡の判決がひとつでもあれば、読みごたえも増したんでしょうけどねぇ。
しかも、現在大法廷に係属中だった前回の総選挙(2003/11/09 最大格差2.15倍)に関する定数不均衡訴訟も、今日の衆議院解散によって訴えの利益が無くなりますので近日中に却下判決が出るはずです。あぁ、もったいない。各裁判官の価値観を垣間見ることのできる、絶好の材料なのに。
まぁ、いいんですけどね。「9・11」のメインはあくまで、世論を二分する郵政民営化の是非をめぐる、混迷の衆議院総選挙にありますから。今度の選挙は大げさでなく、日本国の歴史の転換点になるはずです。政権交代は無いにしても、数十年後の歴史の教科書にも載っちゃうかもしれません。もはや「政治なんか関係ない」などと、ニヒルを気取れるような状況じゃありませんよ。今回投票せずに、いつ投票するんですか。
そして、投票所へ赴いた際には、国民審査という「忘れられた一票」のことも、少しだけ頭の片隅に置いていただければ、これ幸いでございます。
【これでいいのか? 国民審査直前の最高裁オフィシャル】
古田佑紀 新判事
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コメント
私のブログでもコメントありがとうございました。
今回私が、裁判員制度に反対する立場上国民審査で「×」をつけることを宣言した理由として、もう一つ考えなければならないのは、政党の全会一致で裁判員法が成立したことです。すなわち、選挙という形で「裁判員制度」に反対する民意を表明することが事実上できないという構造なのです。
となると、「裁判員制度に反対する」民意を表明するために国民にできる手段は唯一、「国民審査」で「×」を記入することだけなのです。
投稿: 高野 善通 | 2005年8月 9日 (火) 03:52