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2006年4月25日 (火)

「適切な職務」

>>> パトカーが乗用車に衝突、59歳女性けが
 23日午前9時35分ごろ、広島市中区胡町の県道交差点で、広島東署地域企画課の男性警部補(51)が運転するパトカーと、同市西区の無職女性(59)の乗用車が衝突、女性が胸を打ち軽いけがをした。
 調べによると、現場は右折禁止の交差点。パトカーは赤信号で止まっていたが、右折する車を見つけ、赤色灯を付けサイレンを鳴らし追跡を始めたところへ、女性の車が左側から入ってきた。
 同署は業務上過失傷害の疑いで、警部補から事情を聴いている。(ニッカンスポーツ)[2006年4月23日14時34分]

 「事情を聴いている」だとかいいながら、まさか、身内の警官同士でニヤニヤ談笑してないでしょうね。

◆ 道路交通法 第35条(指定通行区分)
1 車両(※中略)は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されているときは、(※中略)当該通行の区分に従い当該車両通行帯を通行しなければならない。ただし、第40条の規定(※緊急車両の優先規定)に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためやむを得ないときは、この限りでない。

◆ 道路交通法 第41条(緊急自動車等の特例)
 緊急自動車については、(※中略)第35条第1項(※中略)の規定は、適用しない。

◆ 道路交通法施行令 第13条(緊急自動車)
1 法第39条第1項の政令で定める自動車は、次に掲げる自動車で、その自動車を使用する者の申請に基づき公安委員会が指定したもの(※中略)とする。
  一の五  警察用自動車(警察庁又は都道府県警察において使用する自動車をいう。以下同じ。)のうち、犯罪の捜査、交通の取締りその他の警察の責務の遂行のため使用するもの

◆ 道路交通法施行令 第14条(緊急自動車の要件)
 前条第1項に規定する自動車は、緊急の用務のため運転するときは、道路運送車両法第3章 及びこれに基づく命令の規定(※中略)により設けられるサイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光灯をつけなければならない。ただし、警察用自動車が法第22条の規定(※最高速度)に違反する車両又は路面電車(※中略)を取り締まる場合において、特に必要があると認めるときは、サイレンを鳴らすことを要しない。

 

 記事から読み取るに、おそらく具体的には以下のようなことなんでしょうね。

 

…違反車両
■…パトカー
…被害車

<事故前>

      │  │
      │  │
────┘  └────
■       →→→  
       
────┐ ┌────
      │ │
      │ │

 

<事故中>

      │ 
      │ 
────┘ └────
■→→→→→*   

────┐  ┌────
      │  │
      │  │

 

 私も昔、学生時代に原付での一時停止違反で、うかつにも裏路地の交差点で待ち伏せ中のパトカーに捕まったことがあります。 たしかにピッタリ停止はせんかったですけど、だいぶスピード落として左右を確認したし。 たぶん、本件のパトカーよりは、しっかり左右を確認してから進んだし……

 いや、やっぱり危ないですね。 すいません。

 でも、交差点で、無茶なタイミングでサイレン鳴らしてくるパトカーっていますよね。 さぞ信号待ちがダルいんでしょうね。 普通のパトロール中に、軽い感覚で「ウー」とか何とか鳴らして、スーッと通過していきます。 誰よりも円滑な交通を乱してくださる存在です。 江戸時代の大名行列だって、もう少し周りに気をつかいますって。

 ああいうのを「サイレン」とみなしていいんですか? ちょびっと形だけ鳴らし、とりあえず表層的に政令14条の要件を満たしておいて、それを免罪符に、後は野となれ山となれ。 周囲の一般運転者に何ら、心の準備や移動の余裕すらも与えない暴挙。

 あんなもん、威嚇せずに発砲してくる警官と、基本的な発想は同じですからね。

 「方向指示器(ウインカー)は、曲がる前に3秒間付けとけ」って、自動車学校では教わりましたけど、パトカーのサイレンだって同趣旨のはずです。 まじめにやってください。

 
 さて、広島東署の副署長は「職務は適切に行われた」とコメントしてらっしゃいます。

 マジすか?  違反は見逃すわ、事故は起こすわ、一般人にケガさせるわ。

 「職務は適切に執行されました」…… それが、警官不祥事に関する、偉いさんの決まり文句なのはわかっておりますが、少しはご自分の脳みそを経由させたうえで言葉を発してください。 まじめにやってください。

 

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