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2007年1月21日 (日)

今年はいっそ、ジャーナリスティックに

>>> 2.5日に1回遅刻、厚労省職員処分 実家に戻ると止む
 2.5日に1回のペースで遅刻していたとして厚生労働省は26日、同省の男性職員(32)を国家公務員法に基づく職務専念義務違反で戒告処分にしたと発表した。男性は数年前から遅刻を重ねていたが、今年4月から7月にかけては81の出勤日のうち32回にのぼった。特に理由はなく「気を付けます」と言うばかり。親に知らせたところ、8月に一人暮らしの官舎から実家に引っ越し、その後は遅刻しなくなった。
 処分されたのは大臣官房統計情報部の主任。4カ月間の遅刻時間は計1481分間。平均46分、最長は225分だった。
 人事課では「遅刻が理由の懲戒処分は極めて珍しい」としている。 (2006年12月26日19時15分・朝日新聞)

 

 あけまして 今さらでございます。 今年もよろしくおねがいします。

 こんなに長い間ブログを更新できなかったのには、ワケがございまして。

 わたし、何を隠そう、 この遅刻魔のお役人にインタヴュー取材を決行してきたのです。えぇ。

 でも、アポをとるのが大変で、なかなか骨の折れる任務でした。

 
 

――――― えー、よろしくお願いします。

 遅刻役人「よろしくお願いします」

――――― さっそくですが。

 遅刻役人「ハイ」

――――― 今日も、この場に遅れて来ましたよね。

 遅刻役人「あー、すいませんでした。 気をつけます」

――――― もう今は、ご両親が起こしてくれるんじゃなかったんですか。

 遅刻役人「いや、起こしてくれたんですけど」

――――― じゃあ、なんで遅れるんですか。

 遅刻役人「トイレで用をたしてたら、間違えて流されてしまいまして」

――――― ……下水にですか?

 遅刻役人「ハイ。 ものすごい水圧で流されまして」

――――― トイレの水圧に押されてたら、かえって早く着きそうですけどね。

 遅刻役人「でも、今日はあいにく、下水道ルートの運が悪くてですね。 全然違うところに着いてしまいまして」

――――― あの…… いちおうイヤミのつもりなんですけど。

 遅刻役人「地上にあがったら寒くて寒くて。 全身タオルでふいてたら遅れてしまいました。 本当に申し訳ありませんっ」

――――― ……なんか怒るのもバカバカしくなりますよ。

 遅刻役人「下水管の中は暗いし、どこに行きつくかわからず不安で不安で」

――――― はぁ。

 遅刻役人「怖いですよぉ。 わかりますか。そんな気持ち」

――――― いえ。 わかりたくないです。

 遅刻役人「もう、流れに身をまかせて……。気持ち良かったです」

――――― どないやねん。

 遅刻役人「いろんなものにまみれて流されてました」

――――― ……そういえば、なんかニオいますよね。

 遅刻役人「あ、さっき、すかしっぺしちゃいました」

――――― おいおい! 勘弁してくれよ! くっせぇなぁ。

 遅刻役人「すいません。 今までのは全部冗談で」

――――― 冗談……? すかしっぺも?

 遅刻役人「それはマジです」

――――― それを最も冗談にしていただきたかった。

 遅刻役人「断固としてマジです」

――――― 本当は? 遅れた理由。

 遅刻役人「本当は今朝、来る途中に、ウィッキーさんに呼びとめられたんです」

――――― また古典的な言い訳を……。

 遅刻役人「新橋でウロウロしながら『エクスキューズミー』と連呼してましたけど、誰も立ち止まらないので、そんなウィッキーさんが哀れになって私が率先して英会話に協力することを決意したのです。 『わざわざスリランカから来日したのに、仕事あがったりだよな』と同情を寄せつつ」

――――― ……あなた、最近ズームイン観てないでしょう。 ウィッキーさんのコーナーは、とっくの昔に無くなってますよ。

 遅刻役人「えっ、無くなったんですか? そうですかぁ」

――――― 遅刻の言い訳がひとつ無くなって寂しいですか。

 遅刻役人「いやぁ、諸行無常ですね」

――――― やかましいわ。

 遅刻役人「ホントは今朝、めざましテレビの八木亜希子が……」

――――― あなた、さては近ごろ、7時台に目を覚ましてないですね。

 遅刻役人「覚ましてますよぉ。 日曜はいつも『おはようサンデー』のちびっこマラソンを……」

――――― そこまでいくと、逆に懐かしくてたまらんけど。

 遅刻役人「私の早起きモットーは、『飼い犬の遠吠えとともに目を覚ます』です。

――――― それじゃ、起きたら真っ暗ですよ。 

 遅刻役人「夜行性公務員と呼んでください」

――――― 余計なコメントしないでください。それを言うなら『ニワトリの鳴き声とともに……』でしょう。

 遅刻役人「近ごろは、そんな遠吠えするほど野生に目覚めた犬も珍しいですけどね」

――――― だから、余計なコメントは控えてください。 テープのムダなので。

 遅刻役人「えぇっ、今どきカセットテープですかぁ? レトロぉぉ」

――――― だから余計なコメン……

 遅刻役人「失敬。 本当のことを告白しますと……」

――――― はい。

 遅刻役人「今日は別に遅れてもいいかなぁ、と」

――――― ほぉ。 それはまたどうして。

 遅刻役人「売れないへっぽこライターなんかいくら待たせても、特に人生にダメージ無いし」

――――― ハハハハハ……。

 遅刻役人「今日は起きたくなかったんです。 いつものように、すごいイイ夢見てましたから」

――――― どんな?

 遅刻役人「不二家のショートケーキを腹いっぱい食う夢」

――――― なるほど。 いっそのこと、それを正夢にしてみます?

 遅刻役人「だいたいねぇ。 そこまで責められる筋合い無いんですよ。 遅刻ごときで」

――――― おっ。逆ギレ。

 遅刻役人「弁護士だって、法廷に遅刻してるじゃないですか」

 

>>> 奈良地裁:弁護士が遅刻、結審が来月16日に延期 /奈良
 ◇裁判に遅刻しちゃいました 弁護士さん、電車乗り遅れ
 ◇奈良地裁、法廷やきもき 論告求刑できず、結審延期
 奈良地裁で19日、刑事裁判の開廷時間に弁護士が遅刻。検察側の論告求刑など予定を時間内に消化出来ず、結審が来月16日に延期された。弁護士は「事務が立て込み、電車にタッチの差で乗り遅れた」と反省しきりだった。
 地裁によると、裁判は午後3時に開廷後、被告人質問、検察官の論告求刑、弁護人の最終弁論を行い、同4時10分閉廷の予定だった。ところが予定時間になっても弁護士が現れない。12分が経過し、書記官が弁護士に連絡をしようとした直後、「すいません。遅れました」と弁護士が法廷に飛び込んできた。
 裁判は16分遅れで開廷。被告人質問が長引き、次の裁判の予定も立て込んでいたため、裁判長は被告人質問を途中で切り上げ、予定時間通りに閉廷した。(毎日新聞)2007年1月20日18時0分配信

 

――――― 弁護士が裁判に遅刻するのなんか、東京地裁で私しょっちゅう見てますよ。 期日を勘違いしてたとか渋滞に巻き込まれたとか。 ……論点を反らさないでください。あなたの話をしてるんです。

 遅刻役人「すいません」

  

◆ 国家公務員法 第101条(職務に専念する義務)
1 職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、官職を兼ねてはならない。職員は、官職を兼ねる場合においても、それに対して給与を受けてはならない。
2 前項の規定は、地震、火災、水害その他重大な災害に際し、当該官庁が職員を本職以外の業務に従事させることを妨げない。

 

――――― いいですか。 勤務時間に不二家ブランドのショートケーキをたらふく食う夢を見てるなどは、職務専念義務の規定に反するんです。

 遅刻役人「でも、これって違反しても、罰則規定は無いですよね」

――――― いや、ありますよ。

 遅刻役人「ないですよ」

――――― 今からあなたの鼻毛を全部抜きますから。

 遅刻役人「いたたたたた! いってぇ! オマエふざけんな! 単なる私刑じゃねえか」

――――― まだ終わってませんよ。 常習犯は、わき毛も抜くことになっとるんだから。

 遅刻役人「オマエ調子に乗るなよ。 ただのライター風情が国家公務員に逆らうとどうなるか……」

――――― どうなります?

 遅刻役人「こうなったら…… 国民年金を値上げしてやる」

――――― ぬぁあぁぁ…… やめてくれぇぇえぇ!

 遅刻役人「どうだ。 まいったか」

――――― お、オマエも勤務遅刻した時間ぶんぐらい、給料を返納したらどうなんだ。 

 遅刻役人「むっ」

――――― むちゃくちゃもらっとるんだろ、高給取りが。

 遅刻役人「そうでもないよ」

――――― 月に6兆ぐらいもらっとるんだろ。

 遅刻役人「そこまではいかんが、まぁ、そんなもんか」

――――― 遅刻したぶんだけでも返納すれば、だいぶ私が潤うよ。

 遅刻役人「お、おいコラ……。 財布返せ」

――――― ほら、国民とペコちゃんに謝りたまえ。

 遅刻役人「オレが遅刻して、なんで愚民どもに謝る筋合いがあるんだよ」

――――― よーし。 そんなにまつ毛も抜かれたいか。

 遅刻役人「どうもすみませんでした。ペコ」

 

 

 ……なんだこれ。

 

 頑張ってください、厚生労働省。

 
 

>>>>>>>>> みそしるオススメ本 <<<<<<<<<
 

 視聴率至上主義。

 ニュース番組のバラエティ化。

 「CMの後、衝撃の展開が!」の仰々しい煽り。

 

 おなじみ、近年着実につまらなくなってきているテレビであります。 「これが面白いんだ」「これが真実だ」というテレビ局のポリシーを打ち出すより先に、ビジネスの論理が優先されてしまう現状。

 しかし、そもそも「民放局は、番組でなく、CMを放送する目的で設立されたのだ」と考えれば、すべてがスッキリ見えてきます。それで納得できるかどうかは別問題ですが。

 今や、番組の中身まで「タイアップ」という名のCMで駆逐されてしまい、マーケティングの論理でがんじがらめです。番組の流れの中にどれだけの割合で「隠れた宣伝」が組みこまれているのかを探り出してしまう……など、ゆがんだ視点で見始める副作用にご注意。

 本当は、しっかり凝ったつくりの骨太な番組で視聴率をとれないということは、視聴者である私たちにも大きな責任があるんですけどね。

 

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コメント

ども、お久しぶりです。覚えておりますでしょうか?
以前、相互リンクを貼らせて頂いてた、ホセというものです。
もう、5年くらい前のことですから、記憶にはないでしょうが。。。

東京に出てきて、いっそう気合は入っている感じですね。ブログも以前と同様、真面目とちょっとの遊びが同居したテイストで。いや、以前よりもより挑戦的かも。。。

私といえば、仕事を替え、体重も当時より30キロくらい太り、頭もめっきりそのまんま東級に薄くなってしまい、完全に疲れたおじさんになってしまいました。

とりあえず、挨拶代わりに書き込みました。
そうそう、私も最近ブログとやら作ってみました。
ブログに活気が出てきたら、トラックバックやらリンクやらアピールしますんで、そのときは‥‥これ以上は僕の口からはちょっといえません。

いつか会えたら会えるといいですね。司法試験挫折組として、法曹界を見つめ続けるみそしるさんを応援しております。

投稿: ホセ | 2007年1月22日 (月) 02:12

おぉ! ホセ・ロドリゲスさんですか?

もちろん憶えてますとも。ホセさんのサイト、むちゃくちゃ面白かったですもん。正直「負けた」と思ってましたから。ごぶさたしております。

よくココがわかりましたね。なんの挨拶もなしに、勝手に挫折してすみませんでした。

いつか一緒に飲みながらバカ話でもしたいですね。貴ブログについても軌道に乗ったら教えてください。ここで紹介させてもらいますので。今後ともよろしくお願いします。
 

このまま順調に行けば、今年は私にとって大きな転機になってくれるはずです。見ていてください。

投稿: みそしる | 2007年1月22日 (月) 23:52

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