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2007年10月22日 (月)

ついに受けたぜ! 自由業(フリーランス)の洗礼

 やっと! やっと、デビュー2作目「最高裁判所」の原稿を、光文社さんへ入れることができました。 いやー、ホッとしましたよー。 あんまりホッとしたので、昼の1時半から風呂に入っちゃいました。
 別に私、風呂が特別好きなわけでもなく、むしろ風呂なんかに時間をかけたくないぐらいの性格ですが、やっぱり風呂つきのマンションはイイなぁと思います。

 不肖わたくしめ、ついに! ついに東京地裁まで、歩いてもわずか30分の距離にマンションの部屋を借りることができました。ありがとうございます。「裁判官の爆笑お言葉集」を、お財布のなかの756円と引き換えてくださった、すべての皆さんに感謝いたします。

 テレビと寝床を、仕事場とは別のところに置くのが夢だったので、新居の間取りは1DKです。自分にはもったいないぐらい素晴らしい。洗面台の存在に感動しましたね。今まで台所でカオ洗って歯ぁ磨いてましたので。

 引っ越しは、まだ済んでません。本が多くて荷づくりが大変ですし、部屋が狭くて、段ボール箱をたくさん置いておくスペースすらありませんので、新居に来るたび、旅行用バッグに本を運べるだけ入れて持ってきたりしてます。
 さらに、今までテレビや家電など、最低限の生活用品すら所有してませんでしたので、ガラガラの新居に少しずつ買い足していってます。テレビとDVDレコーダーだけが、めちゃくちゃ贅沢なヤツで、あとは中古で揃えてます。

 まだ契約が切れてませんし、住民票の住所も移してませんが、私の旧居は、限りなく埼玉県に近い東京都板橋区、いわゆるゲストハウスと呼ばれるところです。 本来は、日本に短期滞在する外国人のための宿泊施設という位置づけのはずですが、現在では日本人が居住できるところも多いんですね。

 私は、もう3年住んでいます。3年住んでて「ゲスト」もないもんです。

 テレビや冷蔵庫、ベッドや冷暖房、衣装ケースとカラーボックス3つは備えつけで、敷金や礼金はナシ。保証金が数万円と、1か月分の家賃、あとは任意で布団と枕代(1,000円)を払えば、即入居できました。

 上京したてのころ、その点はすごく助かったのですが、トイレとシャワーと洗濯機・乾燥機が共用。 しかも元社員寮で、耐震構造が心配になるぐらい、直截簡明にいえば「ボロい」わけです。 それでも今月から家賃を値上げすると言ってきとるし。

 最近、あちこちリフォームが進められているのですが、焼け石に水にも見えます。先月の台風では廊下の天井が一部抜け落ち、雨漏りで床がビショビショに。 一時期は電話回線の混雑で、夕方から翌朝まで、インターネットにまったくつなげなかった日が続きました。
 ここには書けませんが、ご近所さんに関する騒動も今までいろいろありました。

 「本を1冊出したい」という目標に向けて突っ走っているときは、欠点もそれほど気になりませんでしたよ。 むしろ、30過ぎてもワーキングプアで、まともに社会に適合できない者にとっては、もったいないぐらいの設備だと思っていましたね。

 でも、もう「そろそろいいかな」と。 人間とは勝手なものです。 なまじっか毎月の生活費に余裕が出てきてしまったがために、無茶をするエネルギーが低下してきてます。 物書きだってねぇ、それなりに落ち着きたいんですよ。 それなりに。

 そこで、お部屋探しをすることにしました。 裁判傍聴に通うには、なるべく裁判所に近いほうが便利です。 終日傍聴しつづけても、誰かに伝えたくなる(伝えるべき)「ネタ」なんて、そうそう収集できるものではありません。

 ナマで観たら面白いものの、文章に起こしても面白さが劣化しないほどの素晴らしい「ネタ」というのは、全裁判の1%以下でしょう。

 当然です。 裁判所は、私たちに面白さを提供するために裁判をしているわけではなく、願うべくもありません。 なのに、収穫がない可能性も高いところへ、往復1時間半以上かけて通うのは、生来の怠け者の身には、だんだんと厳しくなってまいりました。

 だから、空いた時間に思い立ったら、チャッと裁判所へ行って、チャッと帰ってこれるぐらいのところに拠点が欲しかったんです。

 今の部屋に入居する前に、私は別のマンションと契約しようとして、そこの大家さんに断られています。 給与所得がなく、将来の支払い能力に信用をおけないので、今後2年間の収入を証明できる文書を出せということでした。

 仲介業者の方が、「なにか著作があれば、大家さんに読んでもらって判断してもらいましょう」とアドバイスしてくださったので、ヤラシイことに「話題のベストセラー!」と大きく帯に書かれたお言葉集をお送りしたんです。

 でも、大家さんの回答は同じでした。

 ならば「契約期間である2年分の家賃を前払いする」という条件ならいかがでしょう、と、再度詰め寄ってみることに。2年分も前払いしたら、私だって経済的に相当追いつめられますけど、そこの大家さんが固辞し続けている根拠が「お金の問題」なのかどうかを確かめてみたかったのです。

 ……ダメでしたねぇ。やはり、お金の問題じゃなく、こっちの身分を見ていたようでした。もちろん「フリーランスは社会的に信用されない、誰が何を保障してくれるわけでもない、昼間から風呂に入れる やくざな商売だ」というのは、頭ではわかっていました。

 ただ「物書きとしては、いちおう結果出せてるし(実感ゼロだけど)、預金もあるから、まぁ大丈夫じゃないかね」という淡い希望的観測もありました。

 完全に甘かったですね。

 でも、私は今の部屋に大満足です。 こないだ、さっそく友人3人を呼んで、「最高裁判所」の未完成原稿を読んでもらい、「おもしろい」との好感触を得て、そのままなし崩し的に飲み会をやっちゃいました。

 仲介業者「不動産バンク」の熊谷さん、いろいろと丁寧にきめ細かく対応してくださいまして、どうもありがとうございました。1軒目の大家さんに契約を断られて、ヘコみ気味だった私に対し、お言葉集を評価するお言葉をくださるなど、なにかと気を遣わせてしまいました。

 皆さん、東京地裁のお膝元に住みたくなったら、ぜひ「不動産バンク」へ!

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