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2009年2月13日 (金)

【マイナー罰則(4)】 権力の中心で、いろんなことを叫ぶ

 今月20日発売の「罪と罰の事典」(小学館)は386ページあり、この分厚さが、本を読み慣れていない方を遠ざけないか心配なぐらいのボリュームがあるのですが、それでも入らないため、仕方なくお引き取りいただいた罰則たちを、ここでひっそりと紹介してみます。

 

国家機構の中枢エリアで、拡声器を使う罪 (国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律)

<時効3年>

■どんな犯罪?
 国会議事堂等周辺地域(首相官邸・議員会館・外務省・財務省・国土交通省・警視庁あたりを含む)や、外国公館等周辺地域(各地の大使館や総領事館あたり)で、その地域の静穏を害するような方法で、マイクやアンプ、スピーカーなどを使ったため、警察官が命令を出したのに、それに従わないこと。

 ※ ただし、公職選挙運動、災害や事故発生時の緊急呼びかけ、国や地方自治体の業務による場合を除く。

■どんな刑罰?
 1カ月~6カ月(懲役)
 1万円~20万円(罰金)


 1988年に、この法律ができたキッカケとしては、いわゆる右翼団体の街宣車活動について規制するため、ということなのですが、もちろん右翼の人々でなきゃ捕まらないわけではありません。

 国会議事堂や大使館の周辺で拡声器を使って叫び、あるいは録音した音声などを流し、それを警察官に注意されてもやめない場合は、ライトもレフトもノンポリも関係なく検挙の対象となります。

 お気づきの方も多いかと思いますけれども、この罰則は、国民の「表現の自由」と正面からぶつかり合いますよね。

 そのため、同法8条には、「国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない」「請願のための集団行進について何らの影響を及ぼすものではない」という注意書きがなされています。

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コメント

今日久しぶりに東京地裁に足を運びました。

裁判所の前で一人で座り込んで、ハンドマイクを片手に永遠と裁判官の悪口を言っているおじさんがいました。

う~ん。この法律には抵触しないのでしょうか。

投稿: にしざわ | 2009年2月13日 (金) 22:57

裁判所の合同庁舎に向かって、手持ちの拡声器で判決批判をやっているおじさん、いらっしゃいますね。

私は「デタラメ判決おじさん」と呼んでいますが、裁判所側は黙ってその批判を甘受しています。

一昨年、裁判所の前でテレビの取材を受けたときに、収録がデタラメ判決おじさんの主張時間と重なってしまったのですが、お願いしたら一時中断してくださいました。

わりと話がわかる方のようです。

この法律にいう「国会議事堂等周辺地域」には、千代田区霞が関2丁目と3丁目が指定されています。

裁判所の合同庁舎は1丁目にありますから、この規制から外れているんですね。 道路の使用許可は… 別におじさんは歩行者の通行自体を妨害していないし、これも要らないような気がします。

ちなみに、同じく国会議事堂の近くにある最高裁も規制から外れています。

投稿: みそしる | 2009年2月14日 (土) 02:06

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