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2009年6月29日 (月)

77年前、刑事裁判に参加した庶民の反応は?

>>> 「発言なく歯がゆい思い」  宮崎で陪審員の体験記発見

(前略)
 東京都で呉服商を営んでいた桑田真一(くわた・しんいち)さん=1966年に84歳で死去=は32年、東京地裁であった殺人事件の陪審裁判に参加。桑田さんが52年ごろに書いた回想記に陪審員の体験を記したくだりがあるのを孫の芳幸(よしゆき)さん(61)が見つけた。
 回想記によると、裁判は2日間にわたり、陪審員は用意された「温泉旅館の1等室くらい」の宿舎に泊まった。「料理は好み次第」だが、「酒は夕食時に1人2合と規定」され、外部との接触は禁じられていたという。
 裁判長が「不審に思う点があれば遠慮せずに発言してもらいたい」と促す場面も書き残されており、桑田さんは「発言する者が1人もないので歯がゆいと思い、質問を試みたので注目を浴びた」と振り返っている。
 桑田さんの記録によると、陪審評議の結果は有罪。裁判長がその後、男性被告に懲役7年の判決を言い渡した。 (共同通信 2009/06/24)



 陪審員は、温泉旅館に宿泊できたんですね。 なかなか魅力的だなぁ~。

 これは、戦前日本の「陪審制」の回顧録で、現在の裁判員制度とは少し違うものです。

 陪審制の評議(有罪か無罪か)は、一般の陪審員のみが参加して、職業裁判官は参加できません。評議の結果が「有罪」だとして、そのときに初めて、プロ裁判官が量刑を決めるというシステムです。

 なので、『裁判長が「不審に思う点があれば遠慮せずに発言してもらいたい」と促す場面』というのは、評議室ではなく、公開の法廷での出来事なんでしょうね。

 裁判員裁判の評議では、裁判員6名と裁判官3名が一同に会し、有罪か無罪かに加えて、量刑までみんなで決めてしまいます。

 そして、裁判員経験者には、評議の内容を外に漏らさない「守秘義務」が課せられます。

 だとしても、「有罪と無罪の意見が何対何で分かれた」とか「誰がどんな意見を言った」とか「裁判員に、有名人のダレソレがいた」など、具体的な内容が守秘義務の対象です。

 なので、「あまり発言しやすい雰囲気ではなかった」という程度の感想は、自由に言えるものと考えられます。

 どうやら、裁判が終わった後に、マスメディアからの求めに応じて、裁判員は記者会見をする予定になっているそうですが、どれほど深い話を言っていいものか、テレビで顔出しさせられるのかどうか、など、具体的な段取りはそろそろ詰められているころかなと思いますね。

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2009年6月27日 (土)

本当の意味での「創業」?

 録画していた、月曜放送の「カンブリア宮殿」(テレビ東京系列)を、先ほどようやく起き抜けに視聴。

 いやぁ、テレビを観て、本気でビックリしたのは久しぶりです。

 だって、こんな法律ブログで、経済番組のことを書く必要なんか無いわけですから。 でも、この驚きを、ひとりでも多くの方にお伝えしたい。

 こうした類の経済番組では、しばしば「常識破りの」経営者というものが登場しますけれども、そんな常識破りは、カワイク見えてきます。

 その会社は、利益が出たら…… 従業員やお客様に還元します。 しかも中途半端な還元ではありません。 従業員は1回のボーナスで500万円以上もらえる場合もあるそうです。 会社で1600万円のプレジャーボートを購入し、従業員で共有して使っています。

 メガネの値段自体は、現在の価格破壊の風潮を考えれば、けっこう平凡なので、もしかしたら、お客様より従業員を大切にした会社なのかもしれません。

 その会社の従業員の中には、NHKのディレクターとして、この会社を取材し、惚れ込んでしまって転職してきた方もいるそうです。 天下のNHKからですよ。

 創業者は、従業員の中で最高額となった報酬と同額を来年もらうそうなので、従業員の給与より低い報酬となることもしばしばあって、税務署に怪しまれて査察に入られたこともあるそう。

 その会社には、経営危機に備えて財産を蓄える「内部留保」という発想がありません。 100億近い売り上げを出しながら、経常利益がせいぜい数千万円の範囲でプラスとマイナスを行ったり来たり。 「黒字5万円」なんて年もあるようです。

 その会社は、大きな損失が出たら…… 従業員の給与を平気で下げると予告しています。 平均をはるかに超えた給与をもらっているわけですから、いざというときは貯蓄でしのげるだろうと。

 内部留保を会社に蓄えず、従業員各自で蓄えるという、やはり普通には聞かない発想です。

 それでも、「ノルマがない」「働きやすい」「待遇がいい」ということで、従業員がいつも満足しているため、いざというときは協力してくれるんでしょうね。 実際に給与を引き下げるほどピンチになったことは、最近は無いようですが。

 その会社は、いざ資金繰りが厳しくなったら…… お金は銀行から借りずに、各チェーン店や従業員から借ります。 数万円ずつの出資で、あっという間に数千万円集まってしまうんだそうです。 いつも従業員に恩を売っているからこそできる、離れワザです。

 また、従業員出資制度という独自の投資システムを使えば、平均で年10%程度の利息が付いて還ってくるとのこと。 これも「利息が高すぎる」と、税務署ににらまれたそうです。

 その会社は、管理職がいません。 人事部もないようで、若い女性の事務員さんが新入社員の面接をやっているようです。

 「社長」という肩書きすら、ベテラン従業員が代わりばんこで名乗る名誉職のようなもので、いわゆる社長業という仕事はしておらず、皆さん現場の最前線で働いてらっしゃいます。

 その会社の名前は、広島の眼鏡チェーン店 「メガネ21

 創業者の平本清さんには、別のメガネ会社からリストラされた過去が。

 その会社にいたころ、ふとしたキッカケで、その会社が高価な不動産を買いあさり、巨額の内部留保をしていることを知っていたので、「従業員が喜ぶ会社を創ろう」と決意されたそうです。

 今では、かつて在籍していたメガネ会社の業績をあっさり抜き、地域トップ企業へと成長しました。

 6月29日(月)は、その「メガネ21」特集の後編が放送されます。

 あまりにも常識破りすぎて、いろいろと難癖をつけ、足を引っぱりたくなる既存の経営者の方もいらっしゃるでしょう。

 私としても、頭の中が“?”だらけ。 「そんなバカな、なにか裏があるんじゃないか?」と、いつもの勘ぐりグセが止まらなくなってしまいますが、次回の放送で少しでもナゾが解明されますようにと願います。

 「従業員のため」「お客様のため」「ウィンウィンの関係」なんてことを、自分をよく見せる呪文かお題目のように唱えている経営者の皆さんは、目を見開き、耳の穴をかっぽじって視聴してください。

 そういえば、別のメガネ店ですが、顧客サービスを徹底して、「親子3代で常連です」なんて、筋金入りのリピーターが多数いる会社を、やはりテレビで特集してました。 メガネ店という業態には、大胆なことをしたくなる雰囲気というか、魅力があるんでしょうか。

 まだまだ、テレビ番組は捨てたモンじゃないですね。 先週と次週の「カンブリア宮殿」は、DVDに焼いて永久保存版にするつもりです。

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2009年6月24日 (水)

セブンイレブン弁当の見切り販売は、なぜ悪い?

 今日16時35分から、裁判員制度について話をさせていただくため、文化放送「たまなび」に生出演させていただきます。

 関東近郊で、平日の昼間にラジオを聴ける環境にある方は、1134kHzに合わせていただいて、私の滑舌の悪さをご堪能ください。

 どうぞよろしくお願いします!

 
 

◆ 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第2条
9 この法律において「不公正な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為であつて、公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するものをいう。
  四  相手方の事業活動を不当に拘束する条件をもつて取引すること。

◆ 同 第19条
 事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。

◆ 同 第20条
1 前条の規定に違反する行為があるときは、公正取引委員会は、第八章第二節に規定する手続に従い、当該行為の差止め、契約条項の削除その他当該行為を排除するために必要な措置を命ずることができる。

◆不公正な取引方法(昭和57年6月18日公正取引委員会告示第15号
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号)第2条第9項の規定により、不公正な取引方法(昭和28年公正取引委員会告示第11号)の全部を次のように改正し、昭和57年9月1日から施行する。

 14(優越的地位の濫用)
自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次の各号のいずれかに掲げる行為をすること。

  三 相手方に不利益となるように取引条件を設定し、又は変更すること。


 

 

 消費期限が切れる直前の弁当を、定価より安く売る「見切り販売」が、コンビニの各店舗で広がってしまうと……

 

同系列のチェーン店同士で、熾烈な価格競争が起こってしまい、客の食い合いが起こって、よろしくないという、マーケティングの専門家のご意見を新聞で読みましたが、

 少しでも安いものを買うためなら、いくらでも店を厳しく選ぶような、しっかり者の消費者は、そもそもコンビニに行かないと思うんですね。

 スーパーまで食材や総菜を買いに行くには、疲れ過ぎてるとか、夜遅いとか、雨が降ってるとか、そういった心理的・肉体的に余裕がない場合に、私は近所のコンビニを利用します。

……って、おれは生命力不足か!

 

 ハイハイ、見切り販売、どんどんやってくださいよ~!  うちの近所にセブンイレブンがないのがネックですが。

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2009年6月23日 (火)

裁判員制度を輝かす 100の改善案 〔No.01-05〕

 「100の改善案」と、大胆にぶちあげておきながら、じつは、まだ53個しか思いついていないんですが…… これから裁判員裁判の法廷を実際に傍聴したりしながら、残り47個を考えていきたいと思います。

 

【1】 対象事件を、ほぼ刑事事件全体へ広げてください。

 いま、裁判員が呼ばれる対象事件は、故意に人を死亡させているような事件を中心に、強盗傷害や通貨偽造、覚せい剤密輸など、凶悪事件が並びます。

 日常生活の中で起こった身内の殺人事件などでは、まだ「庶民感覚」も活かされるでしょうが、あんまり特殊な事件が含まれると、裁判員を入れる効き目があまりないような気もします。

 なので、窃盗や暴行、チカンなど、比較的軽い犯罪にも関与させてください。 その代わり、簡略化されたかたち(裁判官1名+裁判員4名、など)でもいいでしょう。

 
 

【2】 その代わり、対象は「否認事件だけ」にしてください。

 被告人や弁護人が、犯行を認めているような事件については、あとは情状酌量など、量刑の問題しか残っていません。

 「同情の余地があるか」「執行猶予をつけるかつけないか」という話なら、まだわかりやすいですが、「では、懲役2年にするか、3年にするか」という数値の設定になると、技術的な問題になり、なかなか一般人にとって根拠を示しづらいです。

 なので、「この人がやったのか? それとも、やったとは疑わしいか?」を問う、もっと具体的な状況判断の場面で、庶民の英知は活かされるべきと考えます。 冤罪の悲劇を少しでも減らすためにも。

 刑事裁判での有罪率99.9%という日本の現状において、裁判員は、「検察官が起訴した以上は有罪じゃないか」という先入観を抱かずに審理に臨める貴重な存在です。

 
 

【3】 候補者100人は呼びすぎ?

 100人も集めておいて、理由を公表せずに8人程度を外し、最終的にはクジで6人+補充裁判員1人だけを選ぶわけです。

 結局、残り90人あまりは、4000円程度の手当てだけ受け取って、選任されなかった理由も告げられず、午前中であっさり帰される。 それは気の毒です。

 たくさん候補者を呼んでおいて、そのなかから6人+αしか選ばないんですから、大半は無駄足になってしまいます。 皆さん、貴重な時間を費やして裁判所くんだりまで来ているわけですから、交通費を支給すれば済む問題じゃありません。

 それに、候補者をたくさん集めると、まるで、そのなかから裁判所に都合のいい人物をえり好みして裁判員に仕立て上げているような印象を与えてしまい、その点でもよろしくないです。

 皆さん忙しいのだし、呼び出す候補者は30人程度でいいのではないでしょうか。 ご検討くださいますようお願いします。

 

 

【4】 法廷に窓をつけてください。

 法廷の空気は乾きすぎていて、裁判の途中で、私はしょっちゅう咳き込んでしまい、すごく気を遣ってしまいます。

 東京地裁の402号法廷、あるいは地方都市の裁判所に出向くと、窓が付いてたりしますが、大半の法廷は、四方を壁に囲まれた異質な空間です。

 裁判所の裁きが、地に足の付いたものであるよう、太陽や風をいっぱいに取り込めるような仕組みになってほしいと願います。

 
 

【5】 法廷に、花のひとつぐらい生けてください。

 ほとんど同じ理由です。 少なくとも大都市圏の裁判所の法廷は、誰かの人生を左右する場所としては、あまりにも殺風景です。

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2009年6月22日 (月)

臓器移植法の改正について、気合いを入れて考えてみる

 臓器移植法の改正案が、衆議院を通過し、現在は参議院で審議されています。

 A~Dまで4つの改正案があったものの、最も臓器移植の「規制緩和」につながるA案が、衆議院議員の過半数の賛成を得たのです。

 その内容は、脳死者が前もって明確に、臓器移植を拒む意思を示していない限り、その家族の承諾を事後に得れば、臓器移植が可能であると書かれています。

 現在は、15歳以上の者が前もって、脳死や心臓死の場合の臓器移植について、認める意思をカードなどで示していない限りは、臓器移植できないことになっていますから、大幅な規制緩和です。

 これは、自分の財産などの処分について最終意思を文書で示す「遺言」が、民法上、15歳以上の者にしか認められていないことに準じた措置だとされています。

 問題は15歳未満の場合です。

 肝臓などは切断しても機能するので、成人の臓器を子どもに合わせたサイズにして移植することもできるかもしれません(違っていたらお知らせください)が、心臓や腎臓などは、それができません。

 なので、同じくらいの年齢の子ども同士で移植を行うことになります。

 しかし、日本国内では、この臓器移植法によって、15歳未満の子どもからの臓器摘出が禁止されてきたので、そうした制限のない外国で移植を受けるしかないという選択をするしかなくなります。

 「選択をするしかなくなる」というより、ここにあるのは、わが子を思う親の感情に他なりません。

 50年前、100年前なら、「これも運命」と延命をあきらめるしかなかった不治の病が、医療技術の飛躍的な進歩によって実現にこぎつけたのです。

 しかし、ヨーロッパでは、すでに日本人患者の受け入れを拒むようになっています。 親日的な国として知られるオーストラリアでも同様です。

 移植でまかなわれる臓器は、その国の患者に優先して「分配」されるという、無理もない方向性です。

 すがるべき国として残っているのはアメリカ合衆国。なので、幼児の心臓移植といえば、決まって「渡米」という流れになっています。

 ただ、アメリカで日本人に臓器移植をする場合は、極めて高額のデボジット(要はお金)を負担させられることになります。 本来は、日本円で1千万円台で可能だといわれる心臓移植も、アメリカで行えば1~2億円、最近では約4億円を要求されるようです。

 客観的には「足元を見られている」としても、仕方のない状況かもしれません。

 これも、アメリカ側にだって「自国民を優先して救いたい」という、素朴な国民感情が背景にあるからではないでしょうか。

 

 しかし、技術の進歩によって救われる命もあれば、臓器を摘出されて、確定的に還らぬ者となった、幼き脳死者もいます。

 脳死とは、人工呼吸器などを付けている限りは、自発的に心臓を動かして生きていける状態を指します。 人工呼吸器など延命装置が発明されて、初めて生じる状態といえるのでしょう。

 少なくとも現在の医学によって、その脳死者の目を覚まさせることは不可能です。ただ、心臓が動いている間は、脳死状態の人でも髪の毛や爪が伸びたりするなど、身体の成長がみられます。

 ここに、脳死を「死」だと、にわかに受け入れきれない家族の感情が湧きおこる源があると考えられます。

 臓器移植法について議論するとき、「日本人の死生観」というキーワードが盛んに叫ばれます。

 たとえば「生前はどれだけ悪事を働いても、自分たちの敵であっても、亡くなったら丁重に弔う」というのは、日本文化に独特のメンタリティかと思います。

 ただ、そのメンタリティを、臓器移植の問題と結びつける根拠として持ち出すのはだいぶ弱いかな、むしろ関係ないんじゃないかという印象です(ほかに日本人に独特の死生観があるとすれば、ご教示くださるとありがたいです)。

 日本人は情緒的で、欧米人は合理主義、非常に大ざっぱにいえばそうかもしれません。

 しかし、脳死状態の子どもを持つ個々の親にとってみれば、呼吸もあるし心臓も動いているわが子から臓器を取り出されることに抵抗があるのは、国や文化圏の差など関係ないと思うのです。

 それでも、諸外国の人々は、どこかで「脳死と死」の問題について、ギリギリのところで折り合いをつけて、ドナーに名乗り出て、今救える命を救っているのでしょう。

 この問題に限らず、持論を補強する根拠として、安易に「文化的背景」や「国柄」を据えるような人たちを、私は疑います。 そこまで世の中は一面的でない。

 そんなに世の中が単純にできているなら、私たち思い悩む必要もないし、書店に山ほど本が売られている意味もないのです。

 

 「臓器移植の場合に限って、脳死を人の死とする」という、今までの扱い自体、お世辞にも自然の摂理に合うとはいえない、きわめて技術的なものでした。

 それをA案は、広く一般的に、脳死を人の死とするという扱いにしようというんですね。「臓器移植の場合」という限定が外れたぶん、不自然さは薄れました。

 そもそも、臓器移植法という、一種の手続きを定める技術的な法律に、「死とは何か」という、哲学的・宗教的・人道的な根幹テーマを据えることは、荷が重すぎるといいますか、ムリがあると思うのです。

  「死とは何か」の定めは、臓器移植法という一種の手続法より、民法や医師法など、もっとふさわしい場所がある気がします。

 こうした基本法の改正問題として話が持ち上がったなら、もう少し国会内での議論も深まった可能性が高かったろうと思います。

 

 また、A案で、仮に可決成立したとして、今現在、脳死状態の人の世話をしている方々へのフォローはどうするのかも問われます。

 「あなたは、死者を世話してるんだよ」という心ないことを、面と向かって言う人はいないでしょうが、そう言っているに等しい内容の法案なのです。

 もしかしたら、今現在、脳死状態で、家族が奇跡を信じて延命措置を続けている人については、適用から外すという選択肢もあっていいかもしれません(法技術的に不可能だったらすみません)。

 そのうえで、脳死者が臓器ドナーになることに同意した家族については、臓器移植を推進する国から、一時金の支給や、年金の大幅上乗せなど、ある程度の「お礼」があっていいと思います。1度の臓器移植で、複数の自国民を延命できるのですから。

 これをもし「臓器移植のインセンティブ」だと考えれば、ちょっと合理主義が過ぎる感はありますが、それは見方や呼び方の問題にすぎず、あくまで「ドナーとなることに同意したお礼」だと位置づけることが肝要でしょう。

 もし「日本人の死生観」という特殊なものがあるとして、それに基づき、脳死者を含む死者を、穏やかに丁重にとむらうためには、ある種、逆説的な意見かもしれませんが、人工臓器(被移植者自身のIPS細胞で作成した臓器も含む)の開発を推進して、安心して実用できるレベルにまで持って行く必要があると考えます。

 景気対策という免罪符をもとに、よくわからないハコ物に国家予算をつぎ込むより、人工臓器研究に今まで以上の費用を投じる一方、臓器移植法には「人工臓器が実用水準に至るまでの経過的措置である」ことを明記すべきだと考えます。

 傷病により機能を失った臓器に代わるものは、生体にそっくりの機能を果たす人工臓器であるべし。

 他者から移植された臓器を使わせていただくのは、あくまで、その技術が確立されるまでの間に許される、次善の策ではないだろうか、というのが、私の現時点での立場です。

 (以上、メールマガジン「ウィークリーながみね」の、冒頭からの転載です)

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2009年6月20日 (土)

「ぐっとくる条例」洗い出し作業【新潟県★後編】

○佐渡市 出前市役所実施要綱
平成19年6月1日
訓令第25号
(趣旨)
第1条 この訓令は、市民と行政との協働によるまちづくりを推進するため、市職員が地域の福祉、まちづくり活動等を支援し、市民生活の安心・安全に寄与することを目的とした「出前市役所」について、必要な事項を定めるものとする。
(支援職員)
第2条 地域の福祉、まちづくり活動等支援職員(以下「支援職員」という。)は、市職員の中から、当該職員が居住する地域を考慮し、市長が指名する。
(担当地区)
第3条 支援職員の担当する地域(以下「地区」という。)の区分は、市長が別に定める。ただし、同一の支援職員が複数の地区を担当することを妨げない。
(支援職員の職務)
第4条 支援職員は、次に掲げる職務を行う。
(1) 地域の福祉、まちづくり活動等を支援すること。
(2) 市民、各種団体等が主催する会議及び行事等に積極的に参加し、及び支援すること。
(3) 地域の実態を把握し、必要な支援内容について調整すること。
(4) 市民の行政に対する意向等について、調整を行うこと。
(5) 前各号に掲げるもののほか、地域の福祉、まちづくり活動等の推進に関すること。
(任期)
第5条 支援職員の任期は、1年とする。ただし、再任を妨げない。
(地区担当者連絡会議等)
第6条 支援職員の職務を遂行するため、支所管内ごとに地区担当者連絡会議(以下「連絡会議」という。)を設置する。
2 連絡会議は、各支所管内の支援職員をもって組織し、その編成は、次のとおりとする。
(1) 連絡会議に地区統括責任者(以下「責任者」という。)及び地区統括副責任者(以下「副責任者」という。)を置き、支所管内の支援職員の中から市長が指名する。
(2) 連絡会議に、幹事を若干人置き、支所管内の支援職員の中から責任者が指名する。
3 連絡会議の内容は、おおむね次のとおりとする。
(1) 支援職員が職務を遂行するため、支所管内の活動状況及び地域の実情を把握し、地域活動への支援方法を検討すること。
(2) 地域の福祉、まちづくり活動等を支援するに際し、関係各課及び関係機関との連絡・調整を行うこと。
4 責任者は、会務を総理し、連絡会議を代表する。
5 副責任者は、責任者を補佐し、責任者に事故があるとき又は欠けたときは、その職務を代理する。
6 幹事は、「出前市役所」の目的を達成するため、業務の中心となり、行動計画の調整に当たる。
7 連絡会議は、必要に応じて責任者が招集し、当該責任者が連絡会議の議長となる。
8 責任者は、特に必要があると認めるときは、連絡会議に関係職員を出席させることができる。
9 連絡会議の庶務は、責任者が指名する支所管内の支援職員が行う。
(その他)
第7条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

 

○佐渡金銀山遺跡調査委員会設置要綱
平成17年7月19日
教育委員会告示第2号
(目的)
第1条 佐渡の金銀山遺跡及び金銀山から影響を受けた文化などの調査を推進し、文化遺産としての価値の明確化を図ることを目的に、佐渡市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、佐渡金銀山遺跡調査委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
(職務)
第2条 委員会は、前条の目的を達成するため、次の事項について指導及び助言を行う。
(1) 調査計画の策定に関すること。
(2) 鉱山遺跡、鉱山文化等の調査の推進に関すること。
(3) 鉱山遺跡の保存整備及び活用に関すること。
(4) 前3号に掲げるもののほか、特に必要と認める事項
(平18教委告示9・一部改正)
(組織)
第3条 委員会の委員(以下「委員」という)は15名以内とし、学術関係者、有識者等をもって組織する。
2 前項に規定する委員のほか、特別な事項の検討及び調査を行うため必要があるときは、委員会に臨時委員を置くことができる。
3 委員及び臨時委員は、教育委員会が委嘱する。
(平18教委告示9・一部改正)
(任期)
第4条 委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 臨時委員の任期は、当該事項の検討及び調査が終了したときをもって満了する。
4 委員及び臨時委員は、非常勤とする。
(平18教委告示9・旧第5条繰上・一部改正)
(会長等)
第5条 委員会に会長を置く。
2 会長は、委員の互選により決定する。
3 会長は、委員会の会務を総括する。
4 会長に事故があるとき、又は欠けたときは、会長があらかじめ委員の中から指名した者が、その職務を代理する。
(平18教委告示9・旧第6条繰上・一部改正)
(会議)
第6条 委員会の会議は、会長が招集し、会長が議長となる。
2 委員会は、委員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
(平18教委告示9・旧第7条繰上・一部改正)
(委任)
第7条 この告示に定めるもののほか、委員会に関し必要な事項は、教育委員会が別に定める。

 

○南魚沼市 目指せ!経営体。農地集積加速化促進事業実施要領
平成20年6月30日
告示第148号
(趣旨)
第1条 この事業は、新潟県目指せ!経営体。農地集積加速化促進事業実施要領に基づき、認定農業者等へ賃借権の契約をした場合に、賃借権の設定を行う農業者に対し農地利用集積補助金を交付するものとし、その交付に関しては、南魚沼市補助金等交付規則(平成16年南魚沼市規則第55号)に定めるもののほか、この告示に定めるところによる。
(用語の定義)
第2条 この告示において、次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 認定農業者等 農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第12条第1項の規定により認定を受けた者又は賃借権設定日の属する年に認定を受けることが見込まれる者
(2) 受け手農家 経営面積(1月1日現在における農地基本台帳の田及び畑の合計面積。以下同じ。)が市基本構想の目標面積未満で、かつ賃貸借権の設定等により12月末時点において概ね市基本構想の目標面積以上となる者
(3) 出し手農家 受け手農家に対して賃借権を設定した農業者
(4) 利用権 農業上の利用を目的とする賃借権若しくは使用貸借による権利又は農業の経営の委託を受けることにより取得される使用及び収益を目的とする権利
 (※以下略)
※胎内市にも同様の規定あり。

 

○胎内市 「バイオマスタウン」宣言
平成18年3月27日
告示第39号
 21世紀を迎え、人類は地球規模で環境保全を真摯に考えていかなければならない時代背景の中で生存している。このような背景の中、行政が行うすべての施策は環境に対する影響に配慮していかなければならず、住民及び民間事業者においても、自らの市民生活及び事業活動が環境に及ぼす影響を考慮していかなければならない。
 当市には、環境負荷の少ない有機資源が豊富にあるものの、そのほとんどは廃棄物として扱われ、多額のコストを費やしながら処理されているという現況にある。しかしながら、それは自然由来の「バイオマス」という大いなる利活用の可能性を秘めた資源を無にしてしまっていることに等しく、今後はこの貴重な資源を「処理から利活用へ」との新たな発想のもと、積極的かつ多角的に利活用していくことが求められる。
 バイオマスから生まれるエネルギーは化石燃料等とは異なり、その生成過程を通じて二酸化炭素やメタンガスの排出を抑制できる性質のものであり、環境汚染の低減や地域における一定の温暖化防止効果が期待できる。また、それを肥料や飼料等に変換することによって環境保全型の農業が実現され、地域農業の持続的発展が可能となるのみならず、様々な分野の企業創生も促進できる効果が期待される。
 胎内市は、上記の基本理念に鑑み、バイオマスが有益で環境にやさしい資源として脈々と地域内を循環するような先駆的取組を進め、その取組の意義と価値を後世の人々に伝えていくことをここに宣言する。

 

○聖籠町 ハッピーエンド支援事業実施要綱
平成十年四月一日
告示第七十四号
(目的)
 第一 聖籠町に住む人の結婚について相談事業を推進し、後継者の確保に寄与するとともに本町の健全な発展を目指すことを目的とする。
(ハッピーエンドアドバイザー)
 第二 結婚相談業務を円滑に進めるためハッピーエンドアドバイザー(以下「アドバイザー」という。)を置く。
2 アドバイザーは、社会的に信望があり結婚相談事業に熱意をもつて積極的に参画する人で、概ね次の条件を満たす町民の中から選定し、町長が委嘱する。
一 豊富な経験を生かし、いろいろな角度から相談に応えられる人
二 日常的交流の中で紹介・情報提供活動に応えられる人
三 人格を尊重し秘密を厳守できる人
四 概ね四十歳から五十歳前後の人
3 アドバイザーは十八名以内とし、任期は二年とする。ただし、再任は妨げない。
(アドバイザーの活動)
 第三 アドバイザーは、相談の有無に係わらず常に町内における結婚希望者の動向を把握し、結婚相談業務を推進することを目的に次の活動を行う。
一 適任者の紹介・把握並びに登録台帳の作成
二 日常的な町内外からの情報の収集
三 アドバイザー相互の交流と情報交換
四 結婚を希望する人の研修活動の推進
五 出会いの機会の提供
六 その他この事業に必要な事項
(秘密の厳守)
 第四 アドバイザーは結婚相談事業の推進にあたつては、人格を尊重し秘密を厳守しなければならない。
(経費)
 第五 アドバイザーの結婚相談事業に要する経費は、予算の範囲内でこれにあてる。
(事務局)
 第六 結婚相談事業の事務局は聖籠町総務課に置く。
(必要事項)
 第七 この要綱に定めるもののほか、必要事項は町長が別に定める。

 

○阿賀町のきれいな空気、おいしい水及び安全な土を守り続ける条例
平成17年4月1日
条例第115号
<前文>
緑の山々に囲まれ、町の中央を東から西に阿賀野川が貫流し、そこに幾筋もの支流が注ぎ、四季折々に美しい私たちのふるさと阿賀町。先史の時代から、自然を活かし、自然に生かされ、町を愛する多くの人々の労苦と英知に支えられて今日を迎えた。この水と緑に代表される豊かな自然の中に、阿賀町の過去も、現在も、未来もある。
しかしながら、近年、大量生産、大量消費及び大量廃棄型の社会経済活動や生活様式が定着する中で、人間の活動が環境に与える負荷は増大してきており、阿賀町においても、生活排水による水質汚濁や廃棄物の量の増大と不法投棄への対応、多様な化学物質による環境汚染の防止などが、重要な課題となっている。
私たち町民は、環境が有限であることを深く認識し、私たちの宝であるきれいな空気、おいしい水、そして安全な土を守り、人と自然が共生する健全で潤いと安心できる環境を将来の世代に継承していくことを決意し、この条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、現在及び将来にわたり、町民が健康で快適な生活を営むのに必要な環境の維持及び向上を図るための基本理念を定め、並びに町、町民等及び事業者の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する町の施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来町民及び事業者等の自覚と参加のもとに総合的に推進し、もって町民の福祉の向上に寄与することを目的とする。
 (※以下略)

 

○湯沢町 けんこつ体操教室実施要綱
平成15年3月31日
要綱第9号
(目的)
第1条 この要綱は、地域支援事業・保健事業において高齢者が「湯沢町けんこつ体操教室」「元気パワーアップ倶楽部」(以下「教室」「倶楽部」という。)を通して、体力や筋力の維持・増進を図ることにより、閉じこもりや寝たきりのを防ぎ自立した生活が送れることを目的とする。
(実施主体)
第2条 この教室の実施主体は湯沢町とする。
(対象者)
第3条 この教室の対象者は、町内に居住する者で、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 65歳以上の高齢者で足腰等に痛みがあり、陸上の運動が困難な者
(2) 介護予防としてけんこつ体操教室等による運動が必要な者
(実施日及び実施会場等)
第4条 毎年度当初に担当保健師が立案する「けんこつ体操教室事業計画書」「元気パワーアップ倶楽部計画書」に基づいて、保健師、指導者、アシスタントによる協議の上、教室の実施回数、実施日及び実施会場を決定する。
2 前項で協議決定した実施日及び実施会場は、湯沢町保健センター・湯沢町地域包括支援センターで毎年4月に発行する「湯沢町健康カレンダー」にて全町民に周知する。
3 町長が必要と認めるときは、教室の実施日及び実施会場等を変更することができる。
(実施方法)
第5条 教室の実施運営においては各会場、指導者1名とアシスタント1名で行い、指導者はけんこつ体操認定者とする。
2 この教室に参加を希望する者は、初回参加時にけんこつ体操教室参加時アンケートを町長に提出する。
3 町長は、前項のアンケートより参加者の既往歴及び参加時の体調を常に考慮し、教室を運営する。
4 この教室に参加を希望する者は、地区に拘らず、いずれの会場にも参加できることとする。
(賠償責任)
第6条 対象者は身体の機能が低下しているものであることから、教室の実施にあたっては事故防止に万全を期すものとし、過失のある場合はその責任の範囲内で補償するものとする。
(利用料)
第7条 教室の利用料は一人一回200円とする。
2 倶楽部の利用料は一人一回500円とする。
(運営の委託)
第8条 町長は、教室の運営及び前条に規定する利用料の徴収を適切な事業運営が確保できると認められる社会福祉法人等(以下「事業受託団体」という。)に委託することができる。
(報告)
第9条 教室の運営及び利用料の徴収を委託した場合、事業受託団体は事故及び実施運営上の問題が生じた時には、直ちに町長に報告しなければならない。
2 教室の運営及び利用料の徴収を委託した場合、町長は事業受託団体に対して、委託内容等につき、その報告を求め、又は調査することができる。
(その他)
第10条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。

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2009年6月19日 (金)

耳以外の場所をケアしてしまった、耳かきエステ店

>>> 「耳かきエステ」を全国初摘発 風営法違反容疑

 店員が耳掃除をする「耳かきエステ」で性的なマッサージをしたとして、埼玉県警生活環境1課などは10日、さいたま市内の2店舗の経営者と店長の計3人を風営適正化法違反(禁止地域営業)容疑で逮捕したと発表した。県警によると、耳かきエステの摘発は全国初という。

 県警によると、同容疑で逮捕されたのは、同市大宮区と浦和区の耳かきエステ「耳かき一発」の経営者西沢道明容疑者(41)ら3人。県条例で禁止された地域で性的サービス営業をした疑いがある。

 耳かきエステは、厚生労働省が05年7月、耳あかの除去は原則として医療行為にならないという通知を都道府県知事あてに出したことをきっかけに、東京、大阪、名古屋など都市部を中心に出店が増えたという。(2009年6月11日 朝日新聞サイト)



 

 そうなんですね。 じつは医療行為(医業)スレスレだったんですね。 耳かき。

 耳掃除って、医療行為ではないにしても、たしか看護師の行うべき行為じゃなかったでしたっけ?

 病院以外で行われる耳かきエステは、どういう解釈によって、現状で「アリ」になってるんでしょうか? 詳しい方、ご教示を願えましたら幸いです。

 

◆ 医師法 第17条
 医師でなければ、医業をなしてはならない。

◆ 保健師助産師看護師法 第5条
 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

◆ 保健師助産師看護師法 第31条
 看護師でない者は、第5条に規定する業をしてはならない。ただし、医師法又は歯科医師法(昭和23年法律第202号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。

 
 

 「性的サービス営業」とは、きっと、いわゆるお客さんの下腹部をイロイロ操作するんでしょう(ソレしかないでしょう)が、

 耳かきサービスの店ですと、女性による“ひざまくら”などが必然的に伴い、ふたりのカラダが尋常でなく密着するので、そういった流れに進みやすい潜在的な土壌はできあがっているのかなと思います。

 

 そういえば、

 週によって、面白さとぬるさの差が激しい番組、TOKYO MXの「このへんトラベラー」で、ケンコバと次課長が、耳かきエステ店に潜入していたのを観ました。 たしか赤坂の回。

 

 出演者が3人とも「ソッチ方面の店ですかぁ?」と尋ねてしまうほど、

 ナースや制服(ブレザー)、メイドなどのコスプレつきで、プレイルームは暗く、各ベッドがカーテンで仕切られていて……。

 はたして、夜10時台のテレビ番組で映してホントに構わないのかどうか、戸惑うほどの雰囲気でしたね。

 だいたい、制服を着た高校生役の女の子から、耳かきをしてもらうなんて、じつにシュールな状況でしょう。(まぁ、うれしくないことはなかろうけど)

 

 番組で紹介された赤坂の耳かきエステ店が、いわゆるフーゾクまがいの違法行為をしているとは思いませんが、

 もしかしたら今回、風営法違反で摘発された店は、氷山の一角かもしれませんね。

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2009年6月17日 (水)

刑事裁判の量刑は、やっぱり検察官が決めちゃうのか?

>>> 懲役1年2カ月…申し訳ない、2年にします 求刑勘違い

 秋田地裁で8日、窃盗罪に問われていた横浜市の無職男性被告2人の判決公判の言い渡しの際、裁判官が検察側の求刑を勘違いしており、読み上げの途中でいったん休廷し、改めて判決を言い渡すミスがあった。

 2人は共謀して東北各地でカーナビゲーションを盗んだとされる。馬場純夫裁判官は冒頭、検察側の求刑をそれぞれ懲役1年6カ月として、1人に同1年2カ月、もう1人に同1年6カ月執行猶予4年と伝えた。

 しかし、読み上げの途中で、検察官から「求刑は2年6カ月だったはず」と指摘があった。馬場裁判官は手を止めて判決文の草稿をめくり直し、「(求刑は)1年6カ月だったよね」と検察官に問い直した。間違いがわかると、両被告を退席させ、約30分の休廷をはさんだ。

 馬場裁判官は改めて、懲役2年と同2年執行猶予4年をそれぞれ言い渡した。その後、両被告に「実刑、有罪の判決であることに変わりはないが、2人には迷惑をかけ、申し訳ない」と陳謝した。

 秋田地裁は、記者団に「どのような過程でミスが起きたかわからない。裁判体の判断事項なのでコメントは差し控えたい。通常は求刑に、裁判官の判断が拘束されるものではない」と説明。今後ミスの原因を調べるという。

 秋田市の法律関係者は、休廷した30分間で判決が変わったことを問題視し、「検察側の求刑によって判決が変わるというのはおかしなこと。(独立した判断が求められる裁判官の)判決が求刑に引っ張られている実態が明らかになった」と話した。

 また、この裁判は検察側の論告を書面ではなく、口頭でやりとりしていたことから、「裁判員制度の導入にあたり、論告を口頭でやり取りすることが多くなった。その弊害ではないか」とも指摘した。(2009年6月9日 アサヒコム)


 

 マズいですよ~、これは!

 裁判官の量刑は、検察官の求刑に一切影響を受けないのがタテマエです。

 求刑よりも重い刑をたまに言いわたしちゃう、大阪地裁の杉田宗久判事のような例すらあります。

 その一方で、刑事裁判官の量刑は「求刑の8掛け」とか「2割引」なんていわれて、検察官から懲役5年という求刑が出たら、懲役3~4年が“相場”だと、まことしやかにウワサされてきました。

 実際、いろんな判決ニュースを見聞きしていると、その法則があてはまる場面が多くみられます。

 が、「求刑の8掛け」について、もちろん、裁判官は公式に一切認めてきませんでした。 私も新聞記事や法律の専門誌などで、いろんなインタビューを読んでまいりましたが。

 

 今回の馬場裁判官は、「検察官が言った求刑によって、私の判決はブレます」と、自白してしまったようなものです。

 2年6カ月の求刑に対し、判決が2年では、ちょうど「求刑の8掛け」になってしまうという、恥ずかしい結果に。

 それじゃあ、検察官と裁判官の関係が“なあなあの馴れ合い”になってしまっている事実を、正直に暴露してしまったも同然。

 もしかして馬場判事、ウソをつけない、まっすぐな性格でいらっしゃるのでしょうか。

 

 同じ件を報じた読売新聞の記事によると、書記官が作成した事件記録のほうが「求刑:1年6カ月」だと間違っていたみたいです。

 そういえば過去に、こういう騒動もありましたし、ときに「1」と「2」は聞き違えやすいんでしょうね。

 

 じゃあ、

 検察官から求刑の勘違いを指摘されたとしても、裁判官は判決を変えなかったほうがよかったのか? ……という話になるでしょう。

 私は、決して変更すべきではなかったと考えます。

 検察官の求刑と、裁判官の量刑は何の関係もない、という本来のタテマエを貫くのであれば。

 もっとも、検察官と裁判官の馴れ合いを、あからさまに認めてほしくない、この勘違いをキッカケに断ち切ってほしかったという、個人的な願望が含まれていることも否定できませんけれども。

 

 特に今回は、本来の求刑より軽い方向で勘違いしていたわけで、被告人らにとっては、ある意味で自分たちに不利益な方向に(重く)判決を変更されたようなかたちです。

 執行猶予つきならともかく、ひとりは実刑ですからね。 いきなり8カ月も懲役を長くされるのは、不意打ちだといわれても仕方ありません。

 カーナビ盗んで実刑ということは、初犯ではない可能性も高く、被告人なりに、ある程度の覚悟はできていたのかもしれませんが、それはそれとして。

 

 ちょっと調べてみました。

 馬場純夫裁判官は、昭和36年12月15日生まれの47歳、神奈川県出身。 新聞記事を検索しましたが、過去に特に大きな問題を起こしたことはないようですね。

 最近では、卵を産めなくなったタダ同然の雌鳥(廃鶏)を「比内地鶏」と偽装して販売した業者の社長に、懲役4年の実刑を言いわたしています。

 ちなみに、このときの求刑は懲役7年でした。 求刑の「6掛け」以下ですね!

 おかしいなぁ……。

 馬場判事が関わった量刑について、もっと調べてみました。

 
 

2009年4月22日 詐欺 懲役3年6月(求刑・懲役4年)

2009年4月7日 詐欺 懲役2年6月(求刑・懲役3年6月)

        詐欺 懲役1年6月(求刑・懲役2年)

2009年3月31日 傷害致死 懲役12年(求刑・同じ)

        現住建造物放火など 懲役5年(求刑・懲役6年)

2009年3月27日 強姦 懲役4年(求刑・懲役5年)

2008年12月24日 強姦傷害 懲役8年(求刑・懲役10年)

2008年12月3日 強盗傷害 懲役6年(求刑・懲役7年)

2008年10月27日 詐欺 懲役12年(求刑・同じ)

2008年10月17日 傷害 懲役4年6月(求刑・懲役5年)

2008年7月30日 覚せい剤密売など 懲役4年(求刑・懲役5年)

 

 以上、実刑判決のみピックアップしました。 以上の太字が「求刑の8掛け」法則があてはまる判決です。

 こうしてみると、法則があてはまる場合のほうが少数派…… って、そりゃそうか。 裁判所はキリのいい数値を量刑に採用するのが好きですから、キッチリ割り切れるほうが珍しいですしね。

 とにかく、今回は、求刑の変更によって、量刑を動かすべきではなかったと思えて仕方ありません。

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2009年6月16日 (火)

明治大学教授 西川伸一さんのインタビュー記事

 近いうちに予想される、麻生さんが「解散!」を宣言する事態に備えて、

 ただいま、個人的に

 最高裁国民審査の特設サイト忘れられた一票2009を鋭意作成中です。

 

 そして、このサイトのためだけに、日本で最も最高裁判所にお詳しい、明治大学政経学部の教授、西川伸一さんが、

 私のインタビュー取材に快く応じてくださいました!

 テープ起こし作業に、1カ月近くもかかってすみませんでした!

 

 日本国内では、選ばれし優秀なエリート裁判官ほど、裁判の現場から離されてしまう不思議な現状、

 「無罪判決が多い裁判官は、左遷される?」というウワサの真相、

 そして、国民審査の今後について、

 いろいろとお話をうかがってまいりました。

 

 ハッキリ言って、すごく楽しいインタビューでした。

 その楽しさが、忘れられた一票2009スペシャルインタビューの文面から、皆さんに伝わるのなら幸いです。

 よろしくお願いいたします。

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【法廷傍聴】 新パターン?の振り込めサギ

 昨日傍聴した刑事裁判より。

 

 いわゆる“振り込め詐欺”を実行したとして起訴された、被告人の男。

 

 振り込め詐欺の典型的パターンといえば、

  ・ 身内の者を装って電話をかけ、「交通人身事故を起こした」などとして、損害賠償金を立て替えてほしいと頼み込み、警察官役や弁護士役の者も絡めて電話口に出させ、信用させる。

  ・ 有料アダルトサービスを利用したと因縁を付けてきて、利用料を振り込むようメールを送ってくる。

 ……といったところでしょうか。

 本件での被告人は、ある女性宅に電話をかけ、息子を装い「会社の同僚に、株式投資を勧められて、200万円借りたんだけど、20万円しか返せない。残り180万円を払って」と要求したそう。

 180万円が振り込まれたことをいいことに、同じ女性に再び電話をかけ、さらに50万円を振り込むよう要求したところ、さすがにバレて警察に通報されたという顛末です。

 しかも、この被告人は、ある男にそそのかされて本件犯行の実行に及んだとのこと。

 詐取金は、ほとんど手にできてないようです。もちろん、それでも共犯として弁償義務があります。

 

 窃盗の前科で、執行猶予期間中だった被告人。

 本件によって刑務所に収容されるのは確実。

 

母親が情状証人として出廷し、「生活は苦しいけれども、被害弁償をしていく」と話す様子に、なんと自分は親不孝ものだと思い知り、感極まったのか、被告人は顔や目を真っ赤に腫らしていました。

 被告人は、本件被害者の女性にたどりつくまで、700人ほどに電話したといいます。あまりにも効率の悪い「稼業」ですね。

 「株式投資で借金」では、あんまり切迫感がない感じもしますし、「自分の息子はムチャをしない」と心得ている親なら、真っ先に怪しむ話かもしれません。

 もちろん、だまされるほうより、だますほうが断然悪いのですが。

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2009年6月15日 (月)

皆さ~ん! これからは、違法コンテンツをダウンロードするのも違法になりますよ!

 著作権者(プロアマ問わず)に、なんの許可も取らず、映像・写真・文章・音楽などの作品(著作物)を、インターネット上に勝手にアップした人は処罰されたり損害賠償を請求されます。

 けれども、そういう違法に流通する著作物を、自分のパソコンに取り込んだ人まで、違法性を問われることはなかったわけです。

 たとえはよくないですが、たとえば、裏DVDを作ったり売ったりした人は処罰されるけれども、買った人は処罰されないよとか、そういった話に近かったのです。

 

 あるグラビアアイドルが載った、写真集や週刊誌から、ページをスキャナで取り込んで、ネット上に勝手に並べたら違法だけれども、そのアイドルのファンが、そうした違法サイトを訪れて、写真をダウンロードするのは合法でした。

 まぁ、中高生の男子なら、やってる輩も少なくないかもしれませんね。

 しかし、来年の正月から、そうしたダウンロード行為まで違法として扱われます。

 安易な気持ちでやってしまいがちなので、十分にご注意ください。

 

 そんな内容が盛り込まれた、著作権法の改正案が、先週の金曜日、国会を通過し、可決成立しました。

 ナメちゃいけませんよ。最高に悪質な場合で、懲役10年と罰金1000万円が、両方とも科せられる可能性がありますから。

 かりに刑事事件としての立件はなくても、民事で著作権管理会社から多額の損害賠償が請求され、人生がパーになってしまうかもしれません。

 

 ただ!

 皆さん、感づいていらっしゃる疑問でしょうけれども、

 その疑問、あえて私も書いちゃいます。

 

 「ダウンロードなんか、どこまで警察が把握して取り締まれるんだ?」

 ……そのナゾは、つねに付きまとうところでしょう。 単に掛け声だけで終わってしまうのでしょうか。

 

◆ 著作権法 第30条
1 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。 ←ここまでは今までどおり。

【改正法】(※衆議院公式サイトより)
第三十条第一項に次の一号を加える。

   三 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合

 


 

 ここでいう「自動公衆送信を受信して行うデジタル方式の録画」とは、MPEGなどの動画ファイルを、自分のパソコン端末に取り込むことなどを指しています。

 WinMXやWinnyなどの、いわゆるファイル交換ソフトの使い手も、動画ファイルのダウンロードをしているわけですから、違法性を問われる可能性がありますね。

 やっぱり新作映画は、素直に映画館で観なきゃいけないようです。

 まぁ、ソフトが自動的にダウンロードしたファイルであれば、「その事実を知りながら行」ったわけではない! という弁解は、いちおう成り立ちそうです。

 とはいえ、ファイル交換ソフトは、パソコンに保存している個人情報や機密情報の意図しない流出が常に付きまといますので、著作権問題以外でも気をつけなければなりません。

 個人的には、そういうソフトは管理が面倒だし、かぶるリスクが割に合わないなと思うんですが、それでも構わないと信じる方だけ使えばいいと思います。 あんまり好きな言葉じゃありませんが「自己責任」で。

 

 なお、Youtubeなどのストリーミング方式で観る場合は、現時点においては「複製」に当たらず、今までどおり合法だといわれています。

 皆さんもご存知のとおり、Youtubeには、テレビ番組など、放送局の著作物である動画が、山ほど違法にアップされていますけれども、それらを私たちがブラウザ上で観るだけなら、従前どおりOKだということなのでしょう。

 ただ、こんなものは解釈・運用でいくらでも変更される可能性がありますので、今後の続報に気をつけながら、普段どおりネットを活用することが肝要なのかなと思います。

 私からは、そういう一般論しか申し上げられません。

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2009年6月13日 (土)

「ぐっとくる条例」洗い出し作業【新潟県★前編】

○長岡市 無雪都市宣言
昭和38年10月9日
市議会決議
(今から46年前に成立した都市宣言。 地球温暖化の今と比べれば、より問題は切実だったのかもしれません)
 長い歳月、市民に苦悩と不測の損害を与えてきた雪害を雪国の宿命と諦観することは、いまや今日の経済情勢又は社会生活上それは許され得ないことであります。
 この切実な市民多年の悲願が結集され、本市で昭和36年において試験的に施設した地下水利用による消雪パイプ施設は予期以上の効果を上げ、そしてこれが昭和38年1月豪雪に際しても、偉大な威力を発揮して道路交通の確保に至大な役割を果たしたのであります。
 このときに当たり、これらの貴重な体験をもととして、全市を挙げて無雪化することを決意し、そして関係機関に対しては必要な施策の実現を図るとともに、更に全市民の最大の努力と英知を結集して永遠に雪害を排除し、長岡市全域にわたって無雪のもたらす恵沢を確保しようとするものであります。
 このために長岡市民は、長岡市の名誉にかけ、全力を挙げてこの崇高な理想と目的を達成することを誓い、もって全市民運動を強力に推進すべく、ここに長岡市を「無雪都市」とするものであります。
 右宣言する。
昭和38年10月9日
長岡市議会

 

○長岡市 米百俵デー制定宣言
平成8年6月15日
 (米百俵の精神! 小泉さんを思い出す。 そういえば、どんな精神でしたっけ?)
 明治3年6月15日、救援米・百俵を注ぎ込んだ国漢学校の校舎が完成し、開校式が行われました。
 わたしたちは、この6月15日を「米百俵デー」に制定し、郷土の先覚者・小林虎三郎の育英百年の大計に立った「米百俵」の精神を受け継ぎ、さらに発展させていくことを宣言します。

 

○柏崎市 雪割草保護条例
 (ロマンを感じる条例です。 ちなみに、違反行為に対して、罰則までは設けられていないようです。 市は大衆を信頼しているのか!?)
平成17年3月22日
条例第66号
(目的)
第1条 この条例は、雪割草の保護と増殖を図り、もって雪割草を普及することを目的とする。
(指定)
第2条 市長は、雪割草の自生地等で保護することが必要な地域を関係者の意見を聴し、指定することができる。
2 市長は、前項の規定による指定をする場合は、その旨及びその区域を告示しなければならない。
3 第1項の規定による指定は、前項の規定による告示によりその効力を生ずる。
4 前2項の規定は、第1項の規定により指定した地域(以下「保護地域」という。)の変更について準用する。
(保護計画)
第3条 市長は、保護地域における雪割草の保護のための規制又は増殖に関する計画(以下「保護計画」という。)を定めるものとする。
2 市長は、保護計画を定めたときは、その概要を告示しなければならない。
(保護事業の執行)
第4条 保護計画に基づいて執行する事業(以下「保護事業」という。)は、市長が執行する。
2 雪割草を保護し、又は増殖しようとする団体又は個人(以下「保護団体等」という。)は、市長の承認を受けて保護事業の一部を執行することができる。
(特別地区)
第5条 市長は、保護計画に基づいて、保護地域の区域内に特別地区を指定することができる。
2 市長は、特別地区を指定しようとするときは、あらかじめ、関係の町内会長及び土地所有者の意見を聴かなければならない。
(行為の制限)
第6条 保護地域に自生する雪割草は、何人たりとも宿根の堀取り、折花等の行為をしてはならない。
2 特別地区の区域内においては、前項の行為のほか、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、土地所有者の申請等に基づき、市長が必要と認めた場合は、この限りでない。
(1) 自生地を開墾し、又は自生地の形質を変更すること。
(2) その他雪割草の成育を阻害する行為
3 前2項の規定は、次に掲げる行為については適用しない。
(1) 保護事業の執行として行う行為
(2) 通常の管理行為又は軽易な行為のうち、保護地域における雪割草の保護に支障を及ぼすおそれがないもの
(監視員の設置)
第7条 市長は、必要と認める場合は、特別地区に雪割草保護監視員(以下「監視員」という。)を置くことができる。
2 監視員は、非常勤とし、市長が任命又は委嘱する。
3 監視員の任期は、4年とする。
(監視員の任務)
第8条 監視員は、第6条第1項及び第2項の規定により制限された行為(次項において「制限行為」という。)を監視し、雪割草の保護に当たるものとする。
2 監視員は、制限行為を発見した場合は、直ちに注意するとともに、その結果を市長に報告するものとする。
(委任)
第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

 

○新発田市 食の循環によるまちづくり条例
平成20年12月22日
 (越後の国にとって、“食”は生活の要だという、その熱気がびんびん伝わってきます)
条例第45号
<前文>
 私たちの「ふるさと新発田」には、古(いにしえ)から治水や新田開発などにより先人たちが築き上げてきた、美しい自然に囲まれた「豊かなる大地」があります。
先人たちは、この大地と清らかな加治川の流れがもたらす風土に適した作物を育て、家庭や地域に伝わる料理をいただき、残渣を大地に還す「食の循環」という営みの中から、食べる喜び、恵みへの感謝、自然との調和、命の尊さなど多くを学び、それによって豊かな人間性を育んできました。
 また、元禄時代には、この大地から生まれる豊かな実りが、「十二斎市(じゅうにさいいち)」と呼ばれる越後で最も回数の多い定期市で取引されるなど、新発田は「食」をはじめとした物資の交流により繁栄してきました。
 しかし、今日では、生活様式の変化や「食」の分業化等により、「食の循環」の一連の流れが分断されて、「食」の安全性が揺らぎ、四季や作法等と結びついた日本の「食」が薄らぎ、食生活の乱れによる生活習慣病の増加や食品残渣の大量廃棄等、様々な問題が全国的に生じています。
 そこで、私たちは、人や環境、社会にとって、真に望ましい「食」を実現するために、平成17年に制定された食育基本法の趣旨を踏まえ、かつて当たり前であった「食の循環」に着目し、市民、事業者及び市が一体となったまちづくりが必要であると考えます。
そのために、私たち一人ひとりがまちづくりの主役であることを自覚し、貴重な財産である「豊かなる大地」を育み、日々の暮らしの中で「食」の大切さを理解し、新たな発想と着実な行動で「食の循環」をつくり、この循環をまちづくりに活用することで、誰もが「愛せるまち 誇れるまち」と実感できる活力みなぎるふるさと新発田を次代に引き継ぐことを決意し、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、食の循環によるまちづくりについての基本方針及び基本的施策を定め、市民、事業者及び市の役割を明らかにし、主体的な参画と協働によりまちづくりの推進を図り、誰もが「愛せるまち 誇れるまち」と実感できる活力みなぎるふるさと新発田を実現することを目的とする。
 (※以下略)

 

○新発田市 しばたっ子 台輪活用事業実施要綱
 (あぁなるほど、「しばた市」って読むのか。 ちなみに、台輪とは、こちら。 博多山笠の“かき山”みたいなものでしょうか。 あぁ「だいわ」って読むのか)
平成18年3月17日
告示第58号
しばたっ子台輪活用事業実施要綱を次のように定め、平成18年4月1日から実施する。
(趣旨)
第1条 この要綱は、新発田市が保有するしばたっ子台輪(以下「台輪」という。)の有効活用を図るため、その活用方法等に関し、必要な事項を定めるものとする。
(活用方法)
第2条 台輪は、設置場所での見学若しくは占用(以下「占用」という。)又は貸出しにより活用するものとする。
2 台輪の占用又は貸出しを受けることができる場合は、次の各号のいずれかに該当する目的を有する場合とする。
(1) 学校教育に関すること。
(2) 社会教育に関すること。
(3) 地域コミュニティに関すること。
(4) 観光振興に関すること。
(5) 台輪の歴史、伝承及び文化に関すること。
(6) その他市長が認めること。
3 台輪の占用又は貸出しを受けることができるものは、次の各号に掲げる団体とする。
(1) 市内の小学校、中学校、高等学校及び大学
(2) 地域コミュニティ団体
(3) その他市長が認める団体
(占用又は貸出しの申請)
第3条 台輪の占用又は貸出しを受けることを希望するものは、しばたっ子台輪占用・貸出許可申請書(別記第1号様式)を市長に提出しなければならない。
2 市長は、前項の申請を適当と認めたときは、しばたっ子台輪占用・貸出許可書(別記第2号様式)を申請者に交付するものとする。
(占用又は貸出しの期間)
第4条 台輪の占用又は貸出しの期間は、次に定めるとおりとする。ただし、市長が特別の事情があると認めたときは、この限りでない。
(1) 占用期間 1日間。ただし、設置施設の閉館時間までとする。
(2) 貸出期間 移動に要する日数を含め10日以内とする。
(遵守事項)
第5条 台輪の占用又は貸出しの許可を受けたものは、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 台輪の管理は、細心の注意を払って行うこと。
(2) 台輪を滅失し、又はき損若しくは汚損したときは、台輪を原状に回復し、又はそれによって生じた損害を賠償すること。
(3) 台輪の移動に要する費用及び保険料並びに維持管理に関する一切の経費を負担すること。
(4) 台輪を許可された目的以外に使用し、又は展示場所若しくは保管場所を変更しないこと。
(5) 貸出期間満了の日までに指定された場所に返還すること。
(6) 前各号に掲げるもののほか、市長が指示する事項
(引渡し及び返還)
第6条 台輪の貸出しを許可されたものは、台輪の引渡しを受ける際、借用書(別記第3号様式)を市長に提出しなければならない。
2 市長は、貸し出した台輪の返還を完了したと認めたときは、貸出しの許可を受けたものに対し、前項に規定する借用書を返還するものとする。
3 前2項に規定する引渡し及び返還は、貸出しの許可を受けたものの立会いの下に、台輪の破損及び瑕疵等を確認の上行うものとする。
(占用及び貸出料)
第7条 台輪の占用及び貸出しは、無料とする。
(返還請求)
第8条 市長は、次の各号のいずれかに該当するときは、占用又は貸出期間中であっても台輪の返還を請求することができる。
(1) 第5条の規定に違反したとき。
(2) その他市長が必要と認めるとき。

 

○小千谷市 克雪都市宣言
 (「無雪」に対抗して、こちらは、雪を克服しようと戦っています)
昭和54年8月17日
議決
豪雪地帯に位置する小千谷市は、産業・経済・文化等あらゆる分野においてきびしい自然条件のもとにあり、市民の日常生活においても豪雪による障害は、まことに大きいものがあります。
この宿命的な豪雪に対処して、今日まで小千谷市民あげて英知を結集し、諸施設の開発整備をはかり、道路の無雪化による市民生活の確保をはじめとして、地域格差是正のため鋭意努力してきました。
しかしながら、現状ではなお課題が多く、将来にわたって雪と闘い、これを克服し、更には雪を資源として利用するなど雪のもたらす恵沢を生かした住みよい都市を建設するため、一層の努力を傾注しなければなりません。
市制施行二十五周年にあたり、この理想実現のため、全市民が力を合わせて邁進することを誓い、わが小千谷市を「克雪都市」とするものであります。
右宣言する。

 

○小千谷市 克雪条例
昭和57年3月30日
条例第3号
(目的)
第1条 この条例は、市と市民が互いに協力し、地域ぐるみで秩序ある雪処理を行うことにより雪を克服し、明るく、住みよい生活環境をつくることを目的とする。
(市の役割)
第2条 市は、この条例の目的を達成するため、克雪に関する総合的かつ計画的な施策の実施に努めなければならない。
2 市は、前項の施策の実施にあたり、特に除雪体系の整備充実を図り、実状に応じた効率的な除雪計画を作成し、その的確かつ円滑な実施に努めなければならない。
3 市は、前項の除雪計画の実施にあたっては、市民にその周知徹底を図り、市民の協力を確保するように努めなければならない。
(市民の役割)
第3条 市民は、国、県又は市が実施する克雪に関する施策、特に除雪計画の推進に積極的に協力するとともに、自らの雪は自らの責任と負担において処理するという基本原則を守り、公共の福祉の増進に寄与するように努めなければならない。
2 市民は、町内会等地域の自治組織を通じ相互に協力し、地域の実状に応じて自主的かつ効率的な除雪対策を実施するように努めなければならない。
3 市民は、雪処理にあたり特に次のことを守らなければならない。
(1) 道路交通に支障をきたさないこと。
(2) 河川、用水路、流雪溝等(以下「河川等」という。)の流水支障を及ぼさないようにすること。
4 市民は、家屋及びへいその他これらに類するものを建築しようとする場合は、除雪等の障害とならないよう十分配慮しなければならない。
 (※以下略)

 

○上越市 謙信公アカデミー条例
 (人材づくりの条例のようです。 21世紀の上杉謙信よ、集え!)
平成13年3月28日
条例第3号
(目的)
第1条 この条例は、明日の上越を担う人づくりについての基本理念を定め、及び市の責務を明らかにするとともに、人づくりに関する施策の基本となる事項を定めて施策を推進することにより、豊かで住みよく、将来にわたって持続的に発展する地域社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「謙信公アカデミー」とは、この条例に定める人づくりについての基本理念及び人づくりに関する施策の基本となる事項にのっとり実施される事業並びにその実施機関の総称をいう。
(人づくりについての基本理念)
第3条 人づくりは、人類発展の礎であることを認識し、多面的かつ継続的に行わなければならない。
2 人づくりは、21世紀のまちづくりの主役が市民一人一人であることを認識し、郷土が持続的に発展し、人及び環境にやさしい生活快適都市の実現に資する人材を育成するように行わなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める人づくりについての基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、人づくりに関する総合的かつ体系的な施策を策定し、及び実施しなければならない。
(施策の策定等に係る指針)
第5条 市は、人づくりに関する施策の策定及び実施に当たっては、基本理念にのっとり、次に掲げる事項を基本として、各種施策相互の有機的な連携を図らなければならない。
(1) 国際的な見地で活躍できる人材を育成すること。
(2) 地方分権時代にふさわしい地方からの国づくりに資する人材を育成すること。
(3) 地域の発展に資する専門的知識を有する人材を育成すること。
(4) まちづくりの指導者となる人材を育成すること。
(5) 謙信公アカデミーにより育成された人材をまちづくりに活用すること。
(基本的な施策)
第6条 市は、地域の持続的な発展の礎となる有為な人材を育成するために必要な施策を講ずるものとする。
2 市は、学習及び研究機会を支援し、並びにそれらの情報の提供を行うために必要な施策を講ずるものとする。
3 市は、謙信公アカデミーにより育成された人材をまちづくりに活用するために必要な施策を講ずるものとする。
(評議会の設置)
第7条 謙信公アカデミーの運営に関する基本的事項及び重要事項を調査審議するため、謙信公アカデミー評議会(以下「評議会」という。)を置く。
(評議会の組織)
第8条 評議会は、市長が学識経験者のうちから委嘱し、又は職員のうちから任命する10人以内の評議員をもって組織する。
(評議員の任期)
第9条 評議員の任期は、2年とし、再任は妨げない。ただし、評議員が欠けた場合の補欠の評議員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委任)
第10条 前3条に定めるもののほか、評議会に関し必要な事項は、市長が規則で定める。

 

○阿賀野市 ノルディックウォーキング用ポール等貸出要綱
 (スキーとは違うんです。 両手にポールを持ってウォーキングすると、消費カロリーが高まって、足腰も強化されるんですね。 ただし、東京とか九州でやったら、けっこう奇異の目で見られそうです。 公式サイト
平成18年7月27日
教育委員会告示第18号
(目的)
第1条 この告示は、ノルディックウォーキングの普及を図り、もって市民のスポーツの振興と健康増進に寄与することを目的とする。
(対象者)
第2条 ノルディックウォーキング用ポール等(以下「ポール等」という。)の貸出対象者は、市内に住所を有する個人又は団体とする。
(貸出しの申請)
第3条 ポール等の貸出しを受けようとする者(以下「申請者」という。)は、ノルディックウォーキング用ポール等貸出申請書(第1号様式)により教育委員会に申請しなければならない。
(貸出しの決定)
第4条 教育委員会は、前条の規定による申請があった場合は、直ちにその内容を審査し、貸出しを許可するときは、ノルディックウォーキング用ポール等貸出許可書(第2号様式)を申請者に交付するものとする。
(貸出しの方法)
第5条 ポール等は、現物を貸出すものとする。
2 ポール等の貸出しは、無料とする。
3 ポール等の貸出期間は、6箇月以内とする。ただし、教育委員会が特に必要があると認めた場合は、この限りでない。
(貸出品の管理義務)
第6条 ポール等の貸出しを受けた者(以下「借用者」という。)は、善良な管理者の注意をもって貸出しを受けたポール等(以下「借用ポール等」という。)を管理し、この告示に定める目的以外に使用し、又は転貸ししてはならない。
(貸出品の返却)
第7条 借用者は、次の各号のいずれかに該当するときは、借用ポール等を教育委員会に返還しなければならない。
(1) 第2条に定める対象者に該当しなくなったとき。
(2) 貸出期間を満了したとき。
(3) 貸出しを受ける必要がなくなったとき。
(損害賠償)
第8条 借用者は、借用ポール等を破損し、又は紛失したときは、教育委員会がやむを得ない事由があると認める場合を除き、その損害を賠償しなければならない。
(免責)
第9条 教育委員会は、この告示により貸し出したポール等による事故について損害賠償の責めを負わないものとする。
(貸付台帳の整備)
第10条 教育委員会は、貸出しの状況を明確にするため、ノルディックウォーキング用ポール等貸出台帳(第3号様式)を整備するものとする。
(その他)
第11条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、教育委員会が別に定める。

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2009年6月12日 (金)

無罪主張のチカン裁判 & 司法浪人ジョーク集

 今日は、被告人の男性が、一貫して無罪を主張しているチカン容疑の裁判を傍聴。

 「満員電車内での人違い」を主張していて、まさに映画『それでもボクはやってない』を地でいく内容です。

 一説には、チカンの8割以上は、手慣れた常習犯によるしわざだといわれます。 もし、本当に人違いで、常習犯が関係ない乗客に犯行をなすりつけたとしたら、極めて憎らしい話です。

 

 証言のために法廷へやってきた女子高校生。

 満員電車で、自分の左前に立って、たびたび前腕部を胸に押しつけてきたという男が、その直後、スカートの中に手を入れてきた犯人と同一人物に違いないと考えて、彼の腕などをつかみ、チカンの犯人だと申告したそうです。

 でも、法廷にいる限り、その状況は客観的にはわからない。 彼女から当時の状況について、話を聞きながら、想像で把握するしか有効な方法はありません。

 いくら真実の解明のためとはいえ、検察官や弁護人からの質問により、「パンツ」「陰部」などの言葉を、法廷でたくさん繰り返し言わされて、正直かわいそう。

 それに、なんと去年の5月に起こったチカン事件とのことで、被害者の女子高校生も、記憶が相当薄れている模様です。

 ところどころ断言的に証言した内容が、事件直後の供述と矛盾していたりして、証言をすればするほど、彼女も自信を失いつつあるように感じましたね。

 「たぶん、そのときに魔が差してしまったのだと思うので、普通の処罰でいいです」と、遠慮がちに処罰感情を話していました。

 

 いかがなものかと思ったのは、弁護人からの質問。

 「あなたは自分で、チカンに遭いやすいタイプだと思いますか?」とか「どんな制服を着ていましたか?」など、明らかに不要でセクハラまがいとも取れる質問をしていて、裁判官から厳しく注意を受けていました。

 被害者の女性は、過去にもチカンに遭った経験があり、そのときは「わざとやっているのか確信が持てなかった」として、泣き寝入りしたのだそうです。

 そのせいで、「今度こそ、チカンを捕まえてやる!」という気負いや焦りのようなものを潜在的に持っていたとしたら、本件の被害を受けている最中「チカンはイヤだ」「絶対に捕まえる」ということに気を取られて、「本当にその人が犯人なのか」という認知が二の次になった可能性がある。

 ……きっと、弁護人は、そういう点を確認したかったのではないか、と、私は傍聴席で思いました。

 

 完全否認事件ということで、担当裁判官は、とても慎重に審理を進めている印象を受けましたが、ああいった発言で、被告人サイドの心証が悪くなってしまった可能性があります。

 まだ審理の最中ですので、詳しい裁判傍聴録の公開は、また別の機会に。

 

 

弁護士ジョーク

 初めのほうに載っている「リスと弁護士の違い」という小話は、わりと知られている感じですかね。

 いくら何でも、弁護士が気の毒すぎです。

 とにかくアメリカで、弁護士(ローヤー)という職業人は「守銭奴」「詐欺師」まがいの、尋常でない嫌われ方をしているということがわかります。

 一方で、アメリカ大統領は、ほとんどが弁護士資格者(ロースクール出身者)ですから、弁護士であることは、社会的評価を構成する必要条件のひとつだともいえそうです。

 ただ、日本人に、アメリカの弁護士ジョークはピンと来ません。

 国内で弁護士という職業は、なんだかんだでまだまだ、難しい国家試験を突破しているスーパーエリートの代表格とみなされており、多かれ少なかれ一目置かれる存在だからです。

 裏を返せば、弁護士という職業に対して、良くも悪くも、特定の強烈なイメージが世間で共有されていないんですね。

 

 むしろ「司法浪人ジョーク集」という類のものなら、作りやすいかもしれません。

 「平日の昼間にウロウロして怪しい」「人生泥沼」「人と向き合うより、紙と向き合うほうが気楽」など、いろいろと、病的な要素が目白押しなので。

 「司法浪人の爆笑ジョーク集」を、もし作ったら、世間で読んでいただけるものなんでしょうかね?

 

 司法浪人、哀愁の一句!

 

 勉強を してもニートと 紙一重

 

 本当は 受験が苦手な 塾講師

 

 今日もまた 曜日の感覚 見失い

 

 プライドと 模試の得点 反比例

 

 恋人を 待たせ愛想を 尽かされて

 

 母の日に 落ちる浪人 親不孝
 (※第一関門であるマークシート試験は、毎年5月第2日曜に行われてます)

 

 予備校の 講義と幻聴 聞こえるね

 

 冬の夜 パソコン裏の ぬくもりよ

 

 おめでとう 今年も後輩 受かったね

 

 青春を つぶした代償 就職難

 

 ……いやぁ、いくらでも書けちゃいます。 スラスラ書けすぎて、パソコンの文字が涙で見えなくなりそうです。

 司法浪人なら、友人の友人や、遠い親戚に思い当たる人物がいたりする厄介者ですから、なんとなくのイメージは持てるかなと思います。

 

 法曹関係者や挫折経験者だけに絞ったら、対象が狭すぎますが、

 「夢を持ち続けることの、素晴らしさと見苦しさ」「司法試験と就職活動の板ばさみ」「好きな道で頑張っているはずなのに、毎日胃が痛い」など、ほかのジャンルで頑張ったり悩んだりしている方にも、広く人生の示唆に富む(ホントか?)内容だと思うんですよね。

 ただ、これからの主流である新司法試験では、「5年以内に3回落ちたらアウト」というルールなので、長年ひどく浪人をこじらせる事態は絶滅してしまいますけどね。

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2009年6月11日 (木)

法律版「パオロ・マッツァリーノ」を目指す!

 恥ずかしい司法浪人の最終年(7年目)、私がふと手にとった1冊の本がある。 その名は『反社会学講座』(イーストプレス刊)。

 広告や書評を見て知ったわけではない。 店頭での運命の出会いだった。

 そして、社会学研究をめぐる学界の常識を、緻密な理屈と統計に対する疑念によって、バッタバッタとなぎ倒してみせる。

 その内容に、度肝を抜かれた。

 心が揺さぶられた。

 散見される冗談に、ニガ笑いさせられた。

 この「反社会学講座」を読んで、私はライターに転身することを決めた。

 というのは言い過ぎだが、というよりウソだが、世の中でこういう本が売られていて、人気を集めているという現実がうれしかった。

 

 パオロ・マッツァリーノ氏は、日本語がお上手なぶん、イタリア語がちょっと苦手なイタリア人だ。父は九州男児で国際スパイ。母はナポリの花売り娘。

 世の中のウソを徹底的に暴きながら、自分のプロフィールはウソだらけというのも楽しい。というよりズルイ。

 あの創作プロフィールは、パオロさんなりの「コラムニスト養成ギブス」だと確信している。

 パオロさんの著書を手に取った読者が、ウソまみれのプロフィールを目にしたら、普通の神経を持つ社会人なら警戒するハズだ。

 読者が最初に抱いた猜疑心を、中身の信頼性でひっくり返し、最終的には打ち破ろうというのだ。

 見た目はインチキくさいが、誠実な会話を積み重ねて信頼を勝ち取るという、詐欺師の発想に近い。

 わざわざマイナスの印象からスタートして、最終的に大きくプラスへ転換させる。 物書きとして、ものすごい覚悟ではないか。

 

 私も、ペンネームを考えたことがあったが、デビュー著書が、裁判官の発言を実名で載せる内容だった関係で、自分だけ安全圏に身を置いて潜むのは潔くない。 武士道精神に反すると思い、実名で出すことに決めた。

 われながら、そういうトコは、変にマジメくんなのだ。

 あれから2年、法律と現実のズレを、理屈をもとに皮肉っぽく説明する、最新作がめでたく完成した。

 ついに私は「反社会学講座(法律バージョン)」という理想に、手が届くところまで到達することができた。 のかもしれない。 とにかく光栄に思う。

 ハッキリ言って、パオロさんと私では、笑いのツボがだいぶ違うけれども、志は似たような方向を向いている。 

 小難しい話を、広く日本全国に開放し、しかもクスッと笑えて、皮肉が向けられた人たちには、ちょっとだけハートがチクチク痛む。

 別ジャンルのパオロさんを、無断で目標に据えている、片思い中の私は、いつか内容のクオリティでもビジネス面における売り上げでも、追いつけ!追い越せ!……虎視眈々と狙っている。

 パオロさん、あなたと同じ時代に生まれてよかった。

 ……5冊目の著書となった今回は、反社会学ならぬ「反法律学講座」を書いちゃったのかもしれません。

 バカ正直に法律を読んでみれば、法治国家ニッポンの矛盾が見えてくる。

 

 『ズレまくり!正しすぎる法律用語』(阪急コミュニケーションズ)、ついに本日、全国一斉発売です。

 あなたの常識、裏切ってすみません!

 正論が苦手(嫌い)なアナタに捧げます。

 

ズレまくり!正しすぎる法律用語 ズレまくり!正しすぎる法律用語
長嶺超輝

阪急コミュニケーションズ  2009-06-11

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2009年6月10日 (水)

異業種連携次世代グループ「草加RINC」での講演

 昨晩には、埼玉県草加市の商工会議所で行われた経営者会合「草加RINC」にお招きいただきまして、裁判員制度について話をさせてもらいました。

 いつも、私の著書やブログを読んでくださっている青年実業家の方の呼びかけにより、実現しました。

 裁判員制度の話だけでは、場が堅くなっちゃわないかと心配し、裁判傍聴のこぼれ話などを随所に交えようと考えてたのですが。

 そっちのウケ狙いは、見事に思いっきり外しまして……。

 むしろ裁判員制度について、概要や疑問点を真面目にしゃべるだけで十分に役割を果たせた会合でした。 皆さんの関心も高かったように思います。

 また、明日に一般発売の最新作「ズレまくり!正しすぎる法律用語」など、今までの著書を台の上にこれ見よがしに置かせてもらいました。

 「いっちょ読んでみようか」と積極的に思ってくださったのか、「ここまでされては、買わなきゃしょうがない」と思ってくださったのか、おかげさまで、多くの参加者の方にお買い上げいただき、感謝申し上げます。

 また、草加駅前の中華料理店で、いろんな経営者の方と歓談をさせていただき、みなさん、裁判そのものにも興味を抱いていただけたようです。

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2009年6月 8日 (月)

「ぐっとくる条例」洗い出し作業【富山県】

○富山県 登山届出条例
昭和41年3月26日
富山県条例第22号

(目的)
第1条 この条例は、富山県の区域内にある山岳のうち、特に危険な地区及び期間に登山しようとする者に対し、登山届を提出させることにより、山岳遭難の防止及び遭難時の対策に資することを目的とする。
(昭44条例40・一部改正)
(定義)
第1条の2 この条例において「危険地区」とは、別表第1に掲げる地区をいう。
2 この条例において「特別危険地区」とは、危険地区のうち別表第2に掲げる地区をいう。
3 この条例において「登山」とは、12月1日から翌年5月15日までの間に危険地区に立ち入ることをいう。
4 この条例において「登山者」とは、登山する者をいう。
(昭44条例40・追加)
(登山者の心構え)
第2条 登山者は、適正な登山計画を作成し、その計画に基づいて装備、食糧等を整え、登山しなければならない。
(特別危険地区に対する登山者の心構え)
第3条 登山者は、12月1日から翌年4月15日までの間は、特別危険地区に立ち入らないように努めなければならない。
 (※以下略)

 

○富山県 元気とやま観光振興条例
平成20年12月22日
富山県条例第61号
元気とやま観光振興条例を公布する。
元気とやま観光振興条例
<前文>
ふるさと富山は、世界に誇る自然と豊かな水に恵まれ、勤勉で積極進取の精神に富む県民性を培ってきた歴史の中で、地酒や郷土料理等の食文化、民謡や曳山祭り等の伝統文化、薬や工芸等の伝統産業等をはぐくんできた。そして、情報化や国際化が進展する中で、日本海側随一の工業集積を生かして環日本海地域の交流拠点として発展するとともに、高速交通体系の整備が着実に進みつつあるなど、ふるさと富山は、さまざまな魅力や未来への可能性にあふれている。
一方、少子高齢化の進展等により人口が減少する今日において、県民が豊かさを実感できるまちづくりや交流人口の増加による地域活性化が求められており、世界的な観光旅行者の増加にも対応した観光の振興の重要性が高まるとともに、地域公共交通体系の充実、もてなしの心の醸成等本県を訪れる人々の受入れ態勢の充実が課題となっている。
観光は、観光業にとどまらず、商工業、農林水産業等幅広い分野の地域経済へ波及効果をもたらす総合的な産業であり、産業間の連携による地域の一体化や訪れる人々の評価を通じて、県民がふるさとの良さを再認識し、郷土への誇りと愛着をはぐくみ、次の世代に引き継いでいく契機となるとともに、新たな地域の魅力づくり、交流の活発化の原動力となるなど、県民生活全体に影響を及ぼす極めて裾野の広い営みである。
このような理解の下に、県民一人一人が、訪れる人々とともに、地域の暮らしの中から自然、景観、歴史、伝統、文化、産業等の地域の魅力を再発見し、より魅力あるものにするよう努めるとともに、その地域の魅力をそのまま世界に発信し、次の世代へ引き継いでいくことが重要である。そして、地域の魅力を生かして、地域が一体となって心のこもったサービスを提供することにより、誰もが一度は訪れてみたい、さらには、何度でも訪れたいと思うような個性と魅力にあふれる地域づくりをしていくことが重要である。
ここに、本県の観光の振興についての基本的な考え方を明らかにすることにより、県民の観光に対する理解を深め、県民、事業者等、市町村及び県が連携し、及び協力して、一体となって観光の振興を図り、真の豊かさを実感できる元気とやまを創造するため、この条例を制定するものである。
(目的)
第1条 この条例は、観光の振興について、基本理念を定め、並びに県民、事業者等、市町村及び県の役割を明らかにするとともに、観光の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、観光の振興に関する施策を総合的かつ戦略的に推進し、もって豊かで活力に満ちた地域社会の実現及び本県経済の発展に資することを目的とする。

(※以下略)

 

○富山県 球根検査条例
昭和39年3月31日
富山県条例第58号

(目的)
第1条 この条例は、県内において生産された球根について、適正かつ公平な検査を行ない、もつて取引きの安全と信用の維持を期し、あわせて品質の向上を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「球根」とは、チユーリツプ、ヒヤシンス及びかのこゆりの球根をいう。
(ほ場検査)
第3条 販売の目的をもつて球根を栽培する者は、ほ場検査を受けなければならない。
2 前項のほ場検査は、ほ場に生育中のチユーリツプ、ヒヤシンス及びかのこゆりについて規則で定める品種の混こう、生育の状況、病害虫の有無等について行なう。
(球根検査)
第4条 県内において生産された球根を販売しようとする者は、球根検査を受けなければならない。ただし、学術研究又は試験の用に供するものその他知事が特に指定したものについては、この限りでない。
2 前項の球根検査は、ほ場検査に合格したものについて規則で定める品質、形状、病害虫の有無等について行なう。
(検査員)
第5条 ほ場検査及び球根検査(以下「検査」という。)は、富山県球根検査員(以下「検査員」という。)が行なう。ただし、検査員は、自己の利害に直接関係のある検査を行なうことができない。
2 検査員は、知事が任命する。
3 検査員が職務を行なうときは、その身分を示す証票を携帯し、関係者の要求があつたときは、これを提示しなければならない。
(検査の申請)
第6条 検査は、検査を受けようとする者(以下「申請者」という。)の申請により行なう。
(検査の立会い)
第7条 検査には、申請者又はその代理人が必ず立ち会い、検査員の指示に従わなければならない。
(格付け及び合格証票)
第8条 検査に合格した球根は、規則で定める規格区分により格付けを行ない、その球根の容器に合格印を押し、又は申請者に合格証明書を交付する。
(検査手数料)
第9条 球根検査を受けようとする者は、富山県手数料条例(平成12年富山県条例第10号)に定めるところにより検査手数料を納めなければならない。

 

○氷見市 きときと氷見食のまちづくり条例
平成20年12月16日
条例第38号
(目的)
第1条 この条例は、食のまちづくりについて、基本理念を定め、並びに市の責務及び市民等の役割を明らかにするとともに、食のまちづくりを推進するために必要な事項を定めることにより、食のまちづくりを総合的かつ計画的に推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「食のまちづくり」とは、氷見の食文化を守り、はぐくみ、及び活かすためのまちづくりをいう。
 (※以下略)

 

○砺波市 フラワー都市宣言
平成17年3月18日
優しく美しいチューリップの花と、豊かな庄川の清流に恵まれた私たちは、この美しい郷土に誇りと愛着を持ち自然を大切にし、四季を通じて花を育て花と語り、花を愛する産業と文化のまちづくりをめざします。
砺波市は、ここに、「フラワー都市」を宣言し、花を通じて友情と信頼の輪を広げます。

 

〇小矢部市 おやべ型1%まちづくり会議設置要綱

(平成20年4月30日告示第26号)

(目的及び設置)
第1条 おやべ型1%まちづくり事業(以下「まちづくり事業」という。)の実施に向けて、この事業を円滑にすすめるため、事業の運営方法や提案の採択等を行うための基本的ルールを審議するおやべ型1%まちづくり会議(以下「まちづくり会議」という。)を設置する。

(所掌事務)
第2条 まちづくり会議は、次に掲げる事項について協議し、その結果を市長に報告又は提言するものとする。

(1) まちづくり事業の要綱案の策定
(2) まちづくり事業の審査及び採択
(3) 前2号に掲げるもののほか、必要な事項
 (※以下略)

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2009年6月 7日 (日)

セクキャバも顔負けのスナック

>>> 胸の谷間に焼酎グラス…歌舞伎町の昏睡強盗でロシア人ホステスら逮捕

 東京都新宿区歌舞伎町の複数の深夜飲食店をはしごさせて酔わせ、カードを奪った昏睡(こんすい)強盗事件で、警視庁組織犯罪対策2課などは昏睡強盗と窃盗の疑いで新宿区歌舞伎町、韓国籍の飲食店経営、崔(チエ)錫萬(ソマン)被告(61)=昏睡強盗などの罪で起訴=ら6人を再逮捕。同容疑で墨田区向島、タスコバ・オルガ・アナトリブナ容疑者(44)らロシア人ホステス2人を逮捕した。

 (中略)

 同課によると、タスコバ容疑者らは、崔容疑者が経営する歌舞伎町の別のスナックのホステスで、入店した男性に酒を飲ませた後、「もう1軒飲もう」などと店外でのデートを持ちかけ、エンジェルスに誘った。タスコバ容疑者は別のホステスらとともに、胸の谷間に焼酎グラスを挟んで、男性に飲酒を勧めていたという。 (2009.6.5 12:09 MSN産経)


 

 度を超したサービスやな~。 ホントにスナックかぁ?

 キャバクラ通り越して、セクキャバのレベルに達しとるかなと思うんですが。

 まぁ、タスコバさんは容疑を否認しているようなので、このようなサービス(犯行)を行ったと、あまり断言的に書いてもいけません。

 ちなみに、昏睡強盗は、強盗と同じく、懲役5~20年が法定刑です。

 

 そういえば、前回のTBS深夜番組「ざっくりマンデー」で、キャバクラとスナックの違いというものを説明していました。

 今までじっくり考えたこともなかったですが、

 キャバクラは、女性が客の横に座って話し、スナックは、女性が客とカウンター越しに話すもの、なんですってよ。奥さま。

 なるほどね。

 ただ、風俗営業法の上では、キャバクラとスナックは、同じ「2号営業」というものに分類されます。

 

◆ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第2条(用語の意義)
1 この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。

  二  待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)


 
 

 キャバクラやスナックは、客に対する「接待」が共通点で、この「接待」が、バーや喫茶店など一般飲食店との決定的な違いとなるのです。

 この「接待」とは、どういう意味か?  2条の3号で定義されています。


 
 

◆ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第2条(用語の意義)
3  この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。


 

 歓楽的雰囲気を醸し出す? ……想像が難しいですが、客に水割りを作ったり、タバコに火をつけたりすることはもちろん、楽しい雰囲気で会話を交わすことすら「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」とされ、この「接待」に含まれる決まりになっています。

 なので、今流行の、ステキな女の子がカクテルを作ってくれる「ガールズバー」なんかは、風俗営業かどうかギリギリの線なのです。実際、摘発されているガールズバーもあるみたいですしね。女の子が、ついつい客と楽しげに会話しちゃったのかもしれません。

 うーむ、けしからん!!

 あぁ~、現地取材してえ……! (←ひとりごと)

 そういえば、やはり風俗営業まがいのことをやっていたとして、指導を受けたメイド喫茶もありましたよね。博多だったかな。

 

 そして、先ほどの2号営業の条文でいう「カフエー」、

 おしゃれに珈琲が飲める“カフェ”というより、これは昔、女の子目当てに男が通うような場だったようです。今でいう高級クラブでしょうか。

 戦前の判例ですが、客の男が女の子に向かって、「独立資金を出すよ」と、具体的な金額(400円?)を出して気を惹こうとしたのですが、女の子のほうが真に受けて、その大金を男性に請求するため、裁判所に民事訴訟を起こした事件がありました。

 判決は「そんなもん、冗談だって察しろよ。空気ヨメヨ」と、女の子の請求を退けるものでした。

 その名も、「カフェー丸玉事件」。 民法を勉強していると出てくる有名な判例です。

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2009年6月 6日 (土)

「一人一票」アンケートにご協力を!

 先日、なんとアノ升永英俊弁護士からメールが届きました!!

 当時は風邪ひいて具合が悪かったんですが、大物法律家からのお便りに驚き、変なテンションになってしまいました。

 どうやら、このエントリを読んでくださったようです。

 升永さんは、「一票の格差」問題について、広く有権者の意識を問うため、ネット上でアンケートを実施中で、その存在を私にも紹介してほしいとのこと。

 おやすい御用です。

 

 皆さん!

 こちらへどうぞ!!

 

 

 たとえば、ある商業施設で「2000円以上お買い上げの方に、ケーキを1個プレゼント!」というイベントが行われたとします。

 「1人1個」です。

 しかし、ある客には、小さなショートケーキを1個あげ、

 別の客には、切らずに丸ごとホールで1個(実質的には12個ぐらい)差し上げ、

 かと思えば、また別の客には、干からびたホットケーキ1切れを配ったりしていたら、

 「ふざけんな!」「あたしにもホールで1個ちょうだいよ!」「何の理由もなく、そんな不公平なことするなら、最初からやめろ!」と、クレームが噴出するでしょう。

 「1人1個」と、サービス内容を決めた中には、どのケーキ1個の大きさも、できるだけみんな揃うようにしなければならないという要請が含まれています。

 同様に、

 「1人1票」というルールには、「その1票の価値は、全員平等だ」というルールもすでに含まれています。

 ケーキのサービスと違って、有権者ごとに格差を付けられている事実が体感できないので、「1人1票」にインチキが隠されているのに気づかされていないだけです。

 「投票価値の平等」というのは、裏を返せば、有権者の人口が多い選挙区には、それ相応の数の当選議席を用意すべきだという、当たり前のことを言っているだけなのです。

 そういうフェアなルールの下で、日本はまだ一度も国政選挙をやったことがないのです。 慢性的な政治不信がはびこるのも仕方がありません。

 

 ……と書いちゃうと、まるでアンケート結果を誘導しているみたいですが、非法律家の言っていることですので、納得できなければ無視していただいて構いません。

 あくまで皆さんの感覚を投じてください。

 もちろん、升永弁護士が実施されているネットアンケートに、1票の格差はなく、平等に集計されていますので安心です。

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2009年6月 5日 (金)

賢い法律家たちだって、不完全な人間なのだ…「足利事件」

 今から20年近く前に栃木県で起こった、幼女殺害「足利事件」の犯人として、無期懲役判決を受け、服役中だった男性が、昨日、千葉刑務所から釈放されました。

 DNA鑑定による検察官の有罪立証に、疑わしいところが出てきたからです。

 疑わしきは罰しちゃいけないのです。

 

 この裁判が行われていた時代、DNA鑑定は、鳴り物入りで導入されたものの、まだできたてのホヤホヤの技術でした。

 DNA鑑定結果を、有罪の証拠として最高裁が採用したというだけで、大ニュースになったのは、まさに、この足利事件での裁判が、日本で最初の出来事でした。

 司法浪人をやっていた時代に、最新判例として覚えたので、記憶にとどまっています。

 しかし、その最新判例は、9年後の現在、地に墜ちたことになりますね。 技術的に早すぎた判例だったのかもしれません。

 

 本件の加害者とされた菅家さんが、本当に犯人でないのか、私にはわかりません。 わかるワケもありません。

 「私は犯人じゃない」…… その重たい言葉を、人として信じたい気持ちでいっぱいですが、「なるほど、間違いなく犯人じゃない」と、100%の納得をもって断言できるかどうかは、また別の話です。

 

 「無罪」と「無実」は違います。

 無罪というのは、あくまで「有罪を証明できなかった」という裁判技術の問題。

 無実というのは、究極的には、本人にしか認識しえない事実です。

 

 無実を客観的な根拠をもって確定させるのは至難の業ですが、無罪判決を出すのは、技術的に何も難しくありません。 本来は、検察官の有罪立証が、0.1%でも崩れれば無罪なのです。

 無罪判決を出す難しさが、何かあるとすれば、

 それは、凶悪事件の被告人に無罪判決を出した後に待ち受けるであろう、世論(メディア論調)のバッシングを思い浮かべたときの恐怖感があるぐらいです。

 今回の場合、「DNA鑑定が怪しい」という一点を弁護人が突いて、それで検察官による有罪立証が少しでも揺らいだなら、裁判官は被告人を無罪にしてしまっていいのです。

 それが、神ならぬ人間が「無実の人を、一切刑務所に送らないための安全弁」として開発した、現時点での知恵の到達点なのです。

 たしかに、真犯人に無罪判決が出された結果、心の中で密かに笑いながら、この社会で生活しているヤツもいるかもしれません。

 真犯人を逃がすか。

 無実の者を罰するか。

 究極の選択ですが、少なくとも司法は、「真犯人を逃がしたとしても仕方ない。 とにかく無実の人を絶対に処罰しないこと」と決めたのです。

 全体のために、ひとりに犠牲となるよう強制してはいけないと、憲法13条の「個人の尊重」は謳っているからです。

 もちろん、その人の意思で「自分が社会全体の犠牲になる」と覚悟するのは、美しい話ですし、個人の自由ですが、少なくともその犠牲を周りが強制してはいけないと。

 
  

 無実の人を罰しないように、気をつけてシステムを構築しているハズでも、今回の「足利事件」裁判のように、無実の人を長期間にわたって拘禁してしまう間違い、悲劇は起こるのです。

 菅家さんには、いずれ再審で無罪判決が出ることでしょう。

 しかし、失われた時間は決して戻ってきません。

 仕方がないので、法制度は「刑事補償」という仕組みを用意しています。

 要するに、失われた時間を「お金に換算しましょう」というのです。

 失われた時間に対する刑事補償は、最高額で1日あたり12,500円です。たいていの場合は、その最高額が支払われるようです。

 菅家さんが逮捕された1991年12月2日から、釈放された2009年6月4日までは、期間計算サイトによると、6394日(19年6カ月2日)だそうです。

 ということは、国からの刑事補償額は、単純計算で、約8000万円になります。

 

 とはいっても、「補償」って「賠償」とは違って、支払う側に責任はないけど、結果的に気の毒な目に遭っている人のために支払うよ、というニュアンスがあります。

 つまり、刑事補償をしている国は、ひとりの人生を台無しにしたということについて、自分が悪いことをしたと自覚していないんでしょう。

 しかも、刑事補償は、無罪判決が出た後に、裁判所に改めて訴え出ないと支給されません。 どこまで不親切なんでしょうか。

 

 ……といったような話を、私は次回作の中で、たまたま書いていました。

 これから裁判員が加わる刑事裁判が行われれば、「疑わしきは罰せず」という原理は、ますます一般の皆さんにとって重要性を増すからです。

 法律なんて、しょせん人間の作ったもの。 疑いながら従うぐらいで、ちょうどいい。

 

 とはいえ、ナガミネの次回作は、もちろん堅苦しい雰囲気の本ではありません。

 

 読んでみて、もしかしたら、「今までの雰囲気と違う」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 今まではあえて削っていた、皮肉やイヤミ、冗談、ツッコミなど、わざとトゲやエッジを残してますので、私と同年代(30歳~35歳)ぐらいの「男ウケ」をする本かな、と思っています。

 人によっては、「裁判官の爆笑お言葉集」よりも、笑っていただけることでしょう。

 まぁ、著者の狙いなんて、だいたい外れるんですけどね。 良いほうにも、良くないほうにも。

 

 はたして、法律界の感覚がズレているのか? それとも、私の書いていることがズレてるだけなのか?

 最新刊「ズレまくり! 正しすぎる法律用語」は、阪急コミュニケーションズから、来週木曜(6月11日)発売予定です。

 あと6日ですね。 どうぞよろしくお願いします。

 だいたいの目次は、こちらで。

 
 

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2009年6月 4日 (木)

月曜の夕方から風邪ひいてました

 上半身ハダカで寝ちゃったからなのか。

 それとも、昼飯に食べた作り置きのカレーに、よく火を通さなかったからなのか。

 月曜の夕方ぐらいから、恐ろしい熱っぽさと、だるさに襲われました。

 寝冷えと傷んだカレー、どちらが原因なのかは、さすがにお医者さんは特定しなかったですが(特定されても恥ずかしいけれども)。 少なくともネオインフルに感染したわけではない模様。

 しかも、火曜日には、いきなり税務署から呼び出しを受けて、ドキッとして……

 「まさか、このムチャなタイミングで調査が入るか!? (隠すほどの財産など、ありゃせんけども)」と思いましたら、

 「消費税、あなた間違えて納め過ぎてますので、返します」というお知らせでした。 ほっ。

 意外と、税務署って優しいようです。

 ボーッとした頭で、痛む手の関節にムリをいわせつつ、いろんな書類にイロイロ書き込んできました。

 関節のふしぶしをギシギシいわせつつ、その足で、次の仕事の関係での資料を探すべく、本屋に。

 帰り道、さすがにマスクを買おうかなと思って、ドラッグストアに立ち寄ったのですが、ほとんど無いんですね~。 ガーゼのマスクは残ってますけどね。

 新型インフル騒動で、多くの方が「予防」のためにマスクを大量購入したみたいですが、だいたい、予防のためのマスクなんて、ほとんど気休めにしかならんのだと。

 インフルのマスクは、ウイルスに感染した患者さんが、唾液を飛ばさないようにつけるものなのに。

 言っちゃ悪いけど、こっちはマジなんです。 そんなミーハー気分じゃないのです。

 ミーハーマスクの反動被害をこうむって、一気にだるさが増幅され、なにもかも面倒くさくなり、マスクは買わずに帰ってきました。 とにかく帰って寝たかった。

 水曜は横浜地裁に傍聴へ行って、夜は小中学校時代の友人と飲む予定だったのですが、キャンセルにさせてもらいました。

 ほんと、仕事といったら、メールを返すことで精一杯でしたよ。 あとは、ちょっと調子がよくなったときに、最高裁の国民審査ネタをネットで調べることぐらい。

 この3日間に原稿の締め切りがなくて、ホントに助かった。 ……というより、もうちょっとだけ仕事があってもいいけどなぁと思いますけど。

 

 今日は、月~水の間にできなかった事務仕事をイロイロ済ませてしまう予定です。

 そして、明日は裁判傍聴に行こうかなと思っています。

 そう、これでもう今週は終わりなんです。 もったいない!!  皆さんも、体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

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