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2009年6月11日 (木)

法律版「パオロ・マッツァリーノ」を目指す!

 恥ずかしい司法浪人の最終年(7年目)、私がふと手にとった1冊の本がある。 その名は『反社会学講座』(イーストプレス刊)。

 広告や書評を見て知ったわけではない。 店頭での運命の出会いだった。

 そして、社会学研究をめぐる学界の常識を、緻密な理屈と統計に対する疑念によって、バッタバッタとなぎ倒してみせる。

 その内容に、度肝を抜かれた。

 心が揺さぶられた。

 散見される冗談に、ニガ笑いさせられた。

 この「反社会学講座」を読んで、私はライターに転身することを決めた。

 というのは言い過ぎだが、というよりウソだが、世の中でこういう本が売られていて、人気を集めているという現実がうれしかった。

 

 パオロ・マッツァリーノ氏は、日本語がお上手なぶん、イタリア語がちょっと苦手なイタリア人だ。父は九州男児で国際スパイ。母はナポリの花売り娘。

 世の中のウソを徹底的に暴きながら、自分のプロフィールはウソだらけというのも楽しい。というよりズルイ。

 あの創作プロフィールは、パオロさんなりの「コラムニスト養成ギブス」だと確信している。

 パオロさんの著書を手に取った読者が、ウソまみれのプロフィールを目にしたら、普通の神経を持つ社会人なら警戒するハズだ。

 読者が最初に抱いた猜疑心を、中身の信頼性でひっくり返し、最終的には打ち破ろうというのだ。

 見た目はインチキくさいが、誠実な会話を積み重ねて信頼を勝ち取るという、詐欺師の発想に近い。

 わざわざマイナスの印象からスタートして、最終的に大きくプラスへ転換させる。 物書きとして、ものすごい覚悟ではないか。

 

 私も、ペンネームを考えたことがあったが、デビュー著書が、裁判官の発言を実名で載せる内容だった関係で、自分だけ安全圏に身を置いて潜むのは潔くない。 武士道精神に反すると思い、実名で出すことに決めた。

 われながら、そういうトコは、変にマジメくんなのだ。

 あれから2年、法律と現実のズレを、理屈をもとに皮肉っぽく説明する、最新作がめでたく完成した。

 ついに私は「反社会学講座(法律バージョン)」という理想に、手が届くところまで到達することができた。 のかもしれない。 とにかく光栄に思う。

 ハッキリ言って、パオロさんと私では、笑いのツボがだいぶ違うけれども、志は似たような方向を向いている。 

 小難しい話を、広く日本全国に開放し、しかもクスッと笑えて、皮肉が向けられた人たちには、ちょっとだけハートがチクチク痛む。

 別ジャンルのパオロさんを、無断で目標に据えている、片思い中の私は、いつか内容のクオリティでもビジネス面における売り上げでも、追いつけ!追い越せ!……虎視眈々と狙っている。

 パオロさん、あなたと同じ時代に生まれてよかった。

 ……5冊目の著書となった今回は、反社会学ならぬ「反法律学講座」を書いちゃったのかもしれません。

 バカ正直に法律を読んでみれば、法治国家ニッポンの矛盾が見えてくる。

 

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 あなたの常識、裏切ってすみません!

 正論が苦手(嫌い)なアナタに捧げます。

 

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