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2009年7月14日 (火)

裁判員制度を輝かす 100の改善案 〔No.06-10〕

■ 事前に、裁判の基本ルールを説明してください

 庶民の日常感覚を活かすことは大切ですが、無実の人を処罰する間違いを犯さないよう、事前に大切なルールを、裁判員に周知徹底させておくべきだと考えます。

 

【6】 裁判員には事前に「法廷に出てきた証拠だけをもとに判断する」ということを、しっかり説明してください。

 「法廷での態度が悪い」とか「反省の言葉が出ていない」などの印象から、量刑を重くすべきだ、などの意見を出すことは、自由心証主義と呼ばれるタテマエのもと、許されます。

 ただ、「なんとなく、この人が犯人のような気がする」という意見は、証拠をもとにした判断とは言いにくく、なんとかして証拠に結びつけ、「なんとなく」の中身を客観的に他人へ説明できるように整理する必要があるでしょう。

 新聞やテレビの報道は、もちろん裁判の証拠ではないので、判断の参考にはできません。 

 

【7】 裁判員には事前に「証人の証言は、人間の記憶に基づいているので、いつも正しいとは限らない」ということを、しっかり説明してください。

 誰でも実感のあることだと思いますが、記憶というものは思い込みによって、後でいくらでも変化してしまうものです。

 また、質問の仕方によっては、質問者の意図に引きずられて答えてしまう危険性があります(誘導尋問の問題)。

 特に、子どもが証人の場合は、大人が質問を投げかけること自体がプレッシャーになってしまい、質問と違う答えを言えなくなる可能性が指摘されています。

 

【8】 裁判員には事前に「有罪か無罪か、どちらかわからない場合は、無罪の意見を出す」ということを、しっかり説明してください。

 裁判員になったとき「有罪か無罪か、わからなくなった場合はどうするのか」と疑問を持っている方も、決して少なくないと思われます。

 有罪か無罪かわからないときは、無実の可能性があるわけですから、無罪にしなければなりません。 これが「推定無罪」の意味です。 誰にもぬれぎぬを着せないようにするためです。

 客観的にみたら、真犯人に無罪を言いわたしてしまう場合があるかもしれませんが、「真犯人を釈放することになっても仕方ない。無実の人を有罪にして、ぬれぎぬを着せるよりは、よっぽどマシだ」というのが、法律の発想なのです。


【9】 裁判員には事前に「疑わしきは罰せず」とは、何が疑わしいか、ということを、しっかり説明してください。

 ある新聞の投稿欄に、「『疑わしきは厳しく処罰する』という態度で、警察官は治安を守るべきだ」という内容の意見を出していましたが、これは誤解です。

 警察官は、その人(被疑者)が犯罪を犯していることが疑わしい場合に、職務質問をしたり逮捕などの強制処分を行ったりします。

 一方で「疑わしきは罰せず」という場合の「疑わしき」は、検察官の主張が疑わしいときは、無罪を言いわたさなければならないという意味です。

 それぞれ、「疑わしき」を指している主語が違うんです。 なので、両方成立しえます。

 

【10】 裁判員には、事前に「簡単だ」という説明をするだけでなく、正直に「難しい」「悩ましい」「でも、皆さんの知恵が必要」ということを、率直に伝えてほしいです。

 

 「とにかく国民が参加することに意義がある」ような言いぐさは、無責任であると考えます。

 強制的に裁判所へ呼びつける以上、せめて裁判員には使命感のような気持ちを醸成させるような説明が必要だと思います。

 今までの刑事裁判では何が不十分で、その不十分さを埋めるために、国民がどのような役割を果たすべきなのかを開示していただきたいです。

 他人にモノを頼むときは、頼み方ってモンがあろうかと考えます。

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コメント

突然のコメント失礼致します。
失礼ながら、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
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もしよろしければ、こちらのページから相互リンク登録していただけましたら幸いです。
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今後ともよろしくお願い致します。
HXrcZilg

投稿: sirube | 2009年7月14日 (火) 17:02

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