腹が減っては、強盗できぬ?
>>> 牛丼特盛り食べて「金を出せ」 吉野家“強盗”男を逮捕
神奈川県警厚木署は1日、強盗容疑で、住所不定の無職、青木朝容疑者(31)を逮捕した。
同署の調べによると、青木容疑者は6月30日午前3時25分ごろ、厚木市妻田東の牛丼チェーン「吉野家」に押し入り、牛丼特盛とみそ汁(計680円)を食べた後、店員の男性(21)に包丁を突きつけ「金を出せ」と脅迫。レジにあった現金約9万円を奪って逃走した疑いが持たれている。
同署によると、青木容疑者は静岡から歩いて東京に仕事を探しに行く途中だった。青木容疑者は「お金もなくなってお腹が減って強盗に入った」と供述しているという。盗んだ金はパチンコで使い果たし、1日に警視庁新宿署の交番に出頭した。(産経Web 2009.7.1)
午前3時半というド深夜なのに、レジに9万円も入れている時点で、けっこう不用心ですけれども、もちろん、無計画にお金を盗っちゃうほうが何十倍も悪いわけですよね。
最初から「腹ごしらえをした後に強盗」と計画していたのかもしれません。
が、店には入ってみたものの、犯行に躊躇して(ほかに客がいたりして?)、いったん牛丼を頼んでしまったのかもしれませんね。
ちなみに、本件は2件の強盗罪が組み合わさっています。
店から9万円を強奪した点は、通常の強盗罪(1項強盗)になりますが、注文した特盛り牛丼と味噌汁の代金を踏み倒した点は、利益強盗罪(2項強盗)になります。
もっとも、1項強盗の被害額のほうがずっと大きいので、2項強盗をやったことが即、量刑の重さに影響することは考えにくいでしょうが。
◆ 刑法 第236条(強盗)
1 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
で、9万円を増やすために、パチンコ遊びをするも、負けてパーになったので、交番で「私がやりました」と。
ムシのいい話です。勝ってたら逃げてたんでしょうけど、交番に出張するタイミングが何日か延びていただけかもしれません。
先日、タクシー強盗の裁判を傍聴しました。
その被告人は、パチンコ遊びに依存しすぎて、仕事が手につかなくなって解雇され、妻からは離婚を言いわたされ、仕事を見つけるために170万円持って実家を出たそうです。
サウナなどを渡り歩いて過ごすも、自分が身を崩す原因となったパチンコをやりつづけて、2カ月で手持ち金が底をつき、その日から路上生活をするのが怖くなって、100円ショップで包丁を買い込み、タクシー運転手を襲ったという、極めて短絡的な事件でした。
パチンコって、そんなに魅力的なモノなんでしょうかねぇ。
私はギャンブルは一切やりませんが(ある意味で、今の仕事はギャンブルに近いので)、競馬や競輪などは、選手や競走馬に物語性が含まれていそうですし、ハマる人の気持ちは少し理解できるような気がします。
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