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2009年7月16日 (木)

ついに念願叶う! 室橋雅仁裁判官の法廷をナマ傍聴!

 学生時代からイジメに遭い、自衛隊内でも人間関係がうまくいかず、ムシャクシャして公然わいせつに及んだ現役自衛官に向けて、「私も中学時代にイジメに遭った」と、法廷で突然の告白をし、 (拙著『裁判官の爆笑お言葉集』116ページ)

 

 生活保護費を担保に金を貸すという、悪徳貸金業者に向け、12月22日の法廷で、悪徳商人が主人公のイギリス小説を引き合いに出し、「この時期に、あなたを見て思い出した小説があります。 チャールズ・ディケンズの『クリスマスキャロル』を知ってますか?」と、ロマンチックなことを口走り、(拙著『裁判官の爆笑お言葉集』120ページ)

 

 パチンコで遊ぶ金ほしさに、パチンコ店の前で強盗を働いた男に対し、「私もむかし、パチンコに熱中していた時期がありました。 父親に借金をしてまで負けたときに、こんなことをしていいのかと思い、やめました。あなたも自分の意思でやめるしかない」と、自分の身を削って説得し、(拙著『裁判官の人情お言葉集』56ページ)

 

 経済的に苦しく、子どもたちが不憫だという動機で、一家心中を図り、殺人未遂に問われた母親に、「私の小学4年生の誕生日は、両親とも寝込んでしまって、プレゼントに300円だけ渡され、寂しい思いをしましたが、両親の回復を願っていました。 お子さんも、両親とも元気でいるのが一番いいと思っているのではないでしょうか」と、自らの幼少期の思い出をさらけだして、被告人を励ます。 (拙著『裁判官の人情お言葉集』56ページ)

 

 そんな日本一の“告白系”裁判官、室橋雅仁判事が、今年度より、ついに東京地裁に降臨なさいました。notedash

 


 室橋判事が青森地裁にいらした一昨年当時、私は室橋さんを一目見る目的だけで、新幹線に乗って青森へ向かったことがあります。(当時のエントリはこちら

 が、すれ違いで、室橋さんは最高裁の事務総局へ栄転になっていたことを知らず、空振りに終わってしまいました。

 もちろん、ひとりで青森に上陸した経験は最高によかったですが。

 
 

 裁判が始まる前、ちょっとドキドキしながら、室橋判事の入廷を待っていました。

 ……もしや、これは恋の始まり!?heart02

 20席ある傍聴席は、ほとんど埋まっていて窮屈です。 いったい、この傍聴人のうちの、何人が室橋ファンなのでしょう?

 初めてナマで拝見した室橋雅仁さんは、ちょっとトボケたおじさんのような印象? (失礼!)

 

 裁判が始まります。

 「では、被告人は証言台の前に立ってもらえますか。 これから、あなたが人間違いで、ここに来ていないかどうかを確認する手続きをします。 名前は何と言いますか?」

 て、丁寧!!  きめ細かい!

 「これから、検察官がどのような疑いであなたを起訴したのか、その事実を読み上げますから、よく聞いていてください。 検察官、どうぞ」

 ものすごくマイルドな進行が印象的で、驚きました。 そのマイルドさは、同じく「ひとこと裁判官」でいらっしゃる、神戸地裁の東尾龍一さんを超えているように思います。

 

 傍聴席には、被告人の息子(生後5カ月)がおり、時おりグズりながらもお爺さんに抱かれていたのですが、それを見ながら、ふいに室橋さんがひとこと。

 「大丈夫ですか? おしゃぶり落ちてませんか?」

 

 なんと、証拠書類に目を通しながら、おしゃぶりの落下にも気づいていたのです!

 ミスター室橋! 神経が細やかすぎ!!

 もちろん、説諭や補充質問も、こちらの期待を裏切らないクオリティを誇ります。

 いやぁ、これから裁判傍聴の大きな醍醐味がひとつ増えました。 ありがとうございます。

 

 東京地裁や東京簡裁には、ほかにも個人的に心に秘める「ひとこと裁判官」がいらっしゃいます。

 今年になって、新たに発掘した方もいらっしゃいますが、もし、その方見たさに傍聴席が埋まってしまったら悲しいので、ココはすみませんが、企業秘密ということで。

 あとは、大阪簡裁の三浦正信判事は、被告人のことを「○○さん」と、苗字で呼びかけていたので驚きましたね。 まだ1度しか傍聴したことないのですが。

 

 今週、関東地方は梅雨明けし、青空広がる蒸し暑い日が続いています。

 霞が関の合同庁舎では、清掃業者の方がゴンドラに乗って、梅雨で汚れた窓を掃除していました。

 ま、来月からはお客様(裁判員)をお迎えするわけですし、見た目キレイにしておかなきゃいかんですな。

 

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コメント

こんにちは。
ご無沙汰しております。

思わずhappy02してしまいました!
私も早速チェックさせていただこうと思います!

その満員の傍聴席には長嶺さんと同様、ファンの方が結構いらっしゃったのではないでしょうか?
私は一公務員たる裁判官に、ファンができてしまうというこの国の現象が結構好きです。
これって「キャリア・システム」をしいていればこそこれだけheart02できるんではないでしょうかsmile

私事ですが、最近は簡裁傍聴ばかりです。
「~支部」巡りも楽しいです。
傍聴人がいること自体がめずらしいので、ちょっと緊張しますけど。

それでは。
総選挙直前の国民審査、ダメ押しの特集、楽しみにしております。


投稿: ぬのちゃん | 2009年7月17日 (金) 17:20

東京地裁の鈴木秀行裁判官も「ひとこと裁判官」ではないでしょうか?

投稿: ああ | 2009年7月17日 (金) 20:40

>ぬのちゃんさん

室橋さんが登場される曜日は決まってますが、これからなるべく足を運ぼうと思います。

簡裁の刑事は、事例が身近なだけに、リアルに想像でき、傍聴初心者からベテランまで惹きつける魔力がありますよね。世の中の矛盾や無情をも痛感させられます。

国民審査サイトは、水面下で鋭意作成中です。まもなく、ちゃんとしたものになるでしょう。

>ああさん

いらっしゃいませ。
鈴木秀行判事は、いまは横浜にいらっしゃいますけど、これもノーコメントにさせてください。すみません。

でも、横浜地裁も特徴的な裁判官が多いので、たまには足を運ぼうと思っています。どうしても東京のほうが近いし法廷数も多いので、傍聴頻度は霞が関に偏りますが。

投稿: みそしる | 2009年7月19日 (日) 22:40

初めて書き込みます。
三ヶ月前から、裁判の傍聴にはまっています。

大阪簡裁の三浦正信判事。

そうなんですよね。被告のことを、○○さんと呼ぶんですよ。
被告の言葉にしっかり耳を傾け、丁寧な審議をされます。

とても、あたたかい人柄で、すっかりファンになってしまいました。

次回期日を決めるときにも、

仕事をしている被告人に対しては、「この時間でしたら、仕事に差し支えはないですか?」

心の病を持っている被告人に対しては「午前と午後、どちらの方が(具合は)良いですか?」

といった具合です。

こういう裁判官に出会えたこと、嬉しく思います。

投稿: グルーム | 2010年2月20日 (土) 19:57

>グルームさま

貴重なコメントありがとうございます。

やっぱり良心的な審理をなさる方だったんですね。俄然また、大阪の裁判所へ赴きたくなってきました。

去年はほぼ隔月ペースで新大阪行きの新幹線に乗っていたのですが、最近はごぶさたです。

もし、グルームさんが東京にいらした際には、東京簡裁の江波戸直行裁判官にも注目ですよ(火曜と木曜)。

冒頭手続きから証拠提出手続きまでは、あっさり機械的にやってしまう方なのですが、その後の補充尋問(質問)で見せてくださる人間味とのギャップがたまりません。

投稿: みそしる | 2010年2月21日 (日) 23:07

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