裁判員制度を輝かす 100の改善案 〔No.16-20〕
裁判員裁判2日目、またしても見事にクジ引きを外しました。
きのうの傍聴希望者が約2300人でしたが、今朝は9時からの抽選で小雨もパラついていたからか、だいたい1400人ぐらいでしたね。
若干落ち着きを取り戻しつつありますが、ホンネを言えば、もうちょっと脱落者がたくさん出てきていただきたいものです。
パラパラ小雨なんて遠慮せず、もっと派手に!
カミナリと暴風雨で、霞が関大洪水!なんて感じになったら、さすがに傍聴希望者は激減するでしょうが、……私まで脱落してしまいそうです。
◇◆◇◆◇
【 16 】
裁判員の使命感を醸成させるような指名方法は?
単なるクジ引きで選ばれるのでは、「なぜ私が裁判員としての職務を果たなきゃいかんのか」、なかなか使命感が湧き起こりづらいように思います。
「他の誰かでなく、この私がどうして?」と。
クジ引きよりも手間はかかりますが、たとえば、介護疲れで母親をつい殺害してしまったという事件の場合は「被告人と同じく、親の介護をしているから」という理由で、何名かスカウトしてもいいでしょうし、
危険運転致死の場合は「被告人と同じ車種のクルマに乗っているから」などの理由で、市民代表を選んでもいいかもしれません。
そうなれば、自分の意見をプロの裁判官の前で述べる理由が明確になり、裁判員制度への協力を求めやすくなると思います。
【 17 】
日当は5万円ぐらいあげていいかも?
裁判員の日当は最高で1万円らしいですね。これを20倍(月間の平日日数)すれば、新人の裁判官と月額報酬と、ほぼ同じ水準になるそうです。
ただ、忙しいところを臨時で裁判所まで呼びつけるのですから、もう少しあげてもいいでしょう。
それが難しければ、「現金に限らない裁判員への謝礼」というかたちを考えてもよさそうです。たとえば「来年度の住民税の控除」とか「将来の年金の上乗せ」とか。
【 18 】
あとで冤罪が判明したときは?
裁判員が関わった一審段階で有罪を言いわたしたが、高裁や最高裁、あるいは再審で逆転無罪となった場合、どうするのでしょう。
有罪を言いわたしてしまった裁判員経験者のなかには、ひとりの人生に取り返しの付かない影響を及ぼしてしまい、良心の呵責にさいなまれる方も多いだろうと思います。
裁判所において、そのフォローはどうするつもりなのでしょうか。
「全員で裁くのだから、必要以上に不安に思う必要はない」と、司法は裁判員制度への理解を求めていますが、
実際に冤罪を引き起こしたとき、「裁判員は悪くない。プロの裁判官であるわれわれだけが悪かった」と、記者会見で謝罪できるわけではないでしょう。
【 19 】
行政裁判にも、裁判員を入れてください
刑事裁判だけでなく、国や地方自治体(都道府県や市町村)の政策に関する「行政裁判」も、一般庶民の関心は高く、裁判官とともに審理することも理にかなっています。
たしかに、一般庶民の判断は、庶民に不利な政策、公金のムダ遣い政策にNoを突きつける方向に強く作用しがちで、バランスがよくないかもしれません。
しかし、現在の行政裁判じたい、住民側の敗訴率が95%を超えていて、バランスを失しているのです。だから、それぐらい判断を逆方向へ引っぱる力が司法に入り込んでも、決してバチは当たらないと考えます。
【 20 】
再審開始決定にも裁判員を入れてください
再審開始決定は、最高裁などが言いわたして確定したはずの判決を蒸し返す「やりなおし裁判」をスタートさせる決定です。
裁判官の先輩が導いた結論に、後輩の裁判官がNoを突きつける決定なわけで、再審開始決定にゴーサインが出ることは、なかなかないのが現状です。
よって、この再審開始の判断にも、裁判官の間のしがらみがない一般人を関与させたほうが、事がフェアに進むのではないかと考えるのです。
ただ、大量の証拠書類を読みこむ必要があるでしょうから、その職務に耐えられ、自分から望んで参加する庶民を、精鋭部隊として裁判員に任命する「志願制」にしてもいいでしょう。
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