« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月23日 (水)

若手弁護士が出すソルティードッグに、涙の隠し味

>>> 弁護士バー「のめません」 若手ら計画、所属先が警告

 バーテンダーは弁護士。法律相談も受け付けます―。こんな「弁護士バー」を都内で開く構想が、法に抵触する可能性を指摘する弁護士会から〝待った〟をかけられている。企画した若手らは、早期実現で社会の理解を得たい考えだ。
 コンセプトは「もしもに備えて、かかりつけの弁護士に出会う店」。弁護士がボランティアでバーテンダーを務め、飲食面のプロスタッフも加わる計画。既に運営主体の社団法人を設立し、来年3月のオープンを目指している。
 企画した第二東京弁護士会所属の外岡潤(そとおか・じゅん)弁護士(29)や、知人で元システム開発会社役員の三上泰生(みかみ・やすお)氏(33)によると、トラブルを避けるため、(1)弁護士は店内で飲酒しない(2)本格的な法律相談を受ける場合は時間や場所を変える―などと定め、10人前後の若手が参加に興味を示したという。
 ところが、二弁が資金や経営ノウハウなどを支える民間会社の事業参加を問題視。弁護士以外の法律事務の取り扱いや周旋を認めない弁護士法72条などを盾に、今月4日には書面で「計画の自制を促す」と“警告”する事態になった。
 外岡弁護士と三上氏は二弁に理解を求める一方、「『バーが社会に不利益か』という視点で、実際に開店して直接訴える方法も考えたい」と話している。 (共同通信社 2009/12/12)


 弁護士バー、のめません。 記事の見出しが、ニクイぐらいウマイですねぇ。

 「人権派」「革新」のイメージが強い第二東京弁護士会ですら、この新しい試みに物言いを付けるということですから、問題が大きいのでしょう。

 いわゆる「非弁提携」というヤツで、弁護士が弁護士以外の人と業務提携しちゃいけないという決まりがあります。

 まぁ、要は他業種と提携しなければいいわけで、弁護士だけでバーを経営してみせれば、たぶん法律上の問題はクリアなんでしょうが……

 現実的には、飲食業のプロのサポートを得たいところでしょう。

 
 

◆ 弁護士法 第27条(非弁護士との提携の禁止)
 弁護士は、第72条乃至第74条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。

◆ 弁護士法 第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

◆ 弁護士法 第77条(非弁護士との提携等の罪)
 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
 一 第27条(中略)の規定に違反した者
 三 第72条の規定に違反した者

 
 

 こうした条文が問題になるのは、ほとんど、揉め事を見つけてくるのが巧い「事件屋」と、法律は得意だが営業活動が苦手な売れない弁護士がタッグを組むケースです。

 依頼人の足元を見て、ワケのわからない名目で金銭をむしり取り、食い物にする、その程度がひどい場合には、刑事事件として立件されることもあります。

 

 ただ、今回のように、客を集める飲食業と弁護士が組むというのは……

 もちろん、形式的には弁護士法に抵触するように見えますが、依頼人が食い物にされるようなリスクと直結するわけではありません。

 新しい発想で、依頼人を集める仕掛けを作ろうとしている若手に、得体の知れない恐怖を抱く、殿様商売のベテラン弁護士が、嫌がらせでいちゃもんをつけている可能性も否定できませんね。

 バーという業態を介すれば、一般のお客さんにとっては、弁護士との敷居が低くなり、気軽に相談できる雰囲気が作れそうな気がします。

 まぁ、うまく行きそうな気がするだけで、実際にはどうなんでしょうか。

 一度やってみないとわかりませんよね。

 そう、一回やらせてみればいいんです。

 

 話題性でマスメディアの目を惹き、最初は大勢のお客さんを集めるでしょうが、その勢いが継続するかどうかは、今後の「口コミ」次第だと思います。

 入口であるバーがオシャレでも、肝心の事件処理がフニャフニャだと台無しですからね。 本人も重々わかっていると思いますが。

 いくら酒に酔っているとはいえ、依頼に結びつくかどうか皮算用しながら話を聞いている弁護士バーテンダーに、腹を割って告白してくれる客が本当にいるのかどうか。

 1000人中999人の客が、普通のバーと同じように利用するのを承知の上で、残り1人にすべてを賭ける! ぐらいの覚悟が必要かもしれません。

 まぁ、弁護士バーがうまくいって、弁護士会など煩さ型のOKが出たら、マネする弁護士がたくさん出てくるのは、想像に難くありません。

 バーに限らず、対話が重視される接客業が、弁護士業と組むってコトだったら、いろいろと応用も利きそうですしね。

 弁護士居酒屋、弁護士占い、弁護士キャバクラ、弁護士デリヘ……

 

 冗談はさておき、この外岡潤弁護士。 巣鴨に「法律事務所 おかげさま」というネーミングの事務所を開設しているそうです。

 自己紹介の文章が、やたらめったら謙虚なのが気になります。 世の中には「慇懃無礼」という言葉もあることですし、

 

 まぁ、そんなコトより、

 いずれ巣鴨地蔵通り商店街に、明治大正時代の古民家を移築・再生して、土間と囲炉裏のあるバリアフリーの事務所を作るのが夢です! ( http://okagesama.jp/access.html )


 ぬぉぉ、素晴らしい! 外岡弁護士!

 フワフワした、地に足の付いてない弁護士バーなんぞより、こっちの企画を真っ先に実現させるべきでは?

 「介護・福祉系」の弁護士を謳うのなら。

 私が司法浪人時代に温めていた「巣鴨とげぬき法律事務所」構想に非常に近く、とても期待が持てます。

 深刻な法律トラブルに巻き込まれる可能性が高いのは、オシャレバーに通うような年齢層の人々より、貯蓄はあるけど孤独暮らしで身寄りのないお年寄りのほうだと思うのです。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2009年12月22日 (火)

左隣50センチに椿姫彩菜さんが

 本日は、文化放送(AM1134kHz)『寺島尚正ラジオパンチ!』に出演させていただきました。 楽しかったですよ~。

 ラジオのブースに入るやいなや、大皿に茹でカニが盛られていて、ゲストの椿姫彩菜(つばき・あやな)さんから、「食べてくださいね」と言われました。

 なんじゃこりゃ?

 なんでも、直前にカニのラジオショッピングコーナーが放送されていたらしく、業者の方が持ってきてくださった代物のようです。

 ご丁寧に、手ふき用のウェットティッシュまで用意してありました。

 ラジオ局で飯食ったのも、昼の12時からカニにムシャブリついたのも初めてですよ。

 

 出演コーナーの内容としては、『47都道府県 これマジ!?条例集』(幻冬舎新書)の中から、

・ おっぱい都市宣言(山口県・光市)
・ りんごまるかじり条例(青森県・板柳町)
・ お父さんお帰りなさいパーティー実施要綱(東京都・八王子市)
・ 謙信公アカデミー条例(新潟県・上越市)
・ 「愛の定期便」要綱(茨城県・水戸市など)

……を取り上げ、そのネーミングだけをヒントに、どんな内容のルールなのか、椿姫彩菜さんが当てるというもの。

 

 おふたりとも、いろいろと推理し、盛り上げてくださいました。 ありがとうございます。

 それにしても、「おっぱい都市宣言」に対する椿姫さんのリアクション(嫌がっている様子)が、本当に女子そのもので。

 

 あのですねぇ……。

 ココだけの話。

 椿姫さんの目を見ながら話してたら……

 

 
 

 
 
 
 
 

 普通に照れますよ。

 男子として。

 

 椿姫さんは外見だけでなく、たしか、戸籍の性別も「女」に変更しているらしいので、厳密にはニューハーフという分類からも外れるのでしょう。 大したものです。

 私のサイン入りで「条例集」をプレゼントしたら、彼女、とても喜んでくれました。

 

 これからメリークリスマスの季節。

 何かが起こるかもしれませんよ。

 何かが芽生えちゃうかもよ。 何かが。

 ふふふ。

 
 

 ラジオ収録の後は、打ち合わせを2件。

 あさってクリスマスイブの13時30分から、宇都宮地裁206号法廷にて、足利事件再審の第3回公判(DNA鑑定人の師弟対決)が行われますが、

 ついでに、足利事件の現場付近に出向き、いろいろと写真を撮ってくることになりました。

 

 私自身としても、かの事件の現場は一度見ておきたいと思っていたところでして。

 昼前に宇都宮入りするのに先立ち、朝からひとっ走り、足利市の河川敷まで行ってきます。

 もし電車を使うなら、かなりめんどくさい移動を強いられるトコですが、こういう類の仕事のために、思い切ってクルマ買ったんで!

 たぶん、このブログでも近いうち、私の手で集めてきた現場写真を公開することになろうかと思います。

 どうぞヨロシク。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009年12月20日 (日)

鉄道ファンの現役最高裁判事・涌井紀夫さんのご冥福をお祈りします

>>> 最高裁の涌井判事が死去

 最高裁の涌井紀夫(わくい・のりお)判事が17日午後1時13分、肺がんのため、入院先の東京都内の病院で死去した。67歳。

 告別式の日時・場所は未定。現職の最高裁判事の死去は、1988年5月の高島益郎氏以来、8人目。2012年2月の定年まで約2年2か月を残しているが、体調を崩して11月末から入院し、法廷を欠席していた。

 1964年京大法卒。66年に判事補に任官、最高裁総務局長、司法研修所長、大阪高裁長官などを歴任し、06年10月に最高裁判事に就いた。最高裁事務総局や民事裁判官の経歴が長い。

 最高裁では第1小法廷に所属。韓国人の被爆者が国などに損害賠償を求めた訴訟で裁判長を務め、07年11月、健康管理手当を受給できないとした国の通達を違法として賠償を命じる判決を言い渡した。警察官がノートに記した取り調べメモの開示を巡る裁判では、08年9月に証拠開示を認める判断を示した。 (2009年12月18日12時24分  読売新聞)

 

■ 涌井紀夫判事のプロフィール・判決実績 (忘れられた一票2009)

 

 国政選挙の「一票の格差」問題で、涌井判事が平等原則に反せず合憲判断を示したことに対しては、賛否が渦巻きました。

 そのせいで、国民審査では「×付け市民運動」のターゲットのおひとりにもなっていました。

 忙しすぎて、大好きな列車に乗ることも、阪神タイガースの応援に行くこともままならず、もしかしたらストレスを溜めておられたのかもしれません。

 ご冥福をお祈りいたします。

 涌井さんの後任も気になりますが、この年末年始には、一気に3人の最高裁判事が入れ替わります。
 私としても、早めに顔と名前を一致させられるよう、頭に入れておくことにします。

 
 

●2009年12月23日就任内定
 須藤正彦(すどう・まさひこ)判事
 中央大学・栃木県・弁護士出身。
 東京弁護士会副会長などを歴任。66歳。
 (22日で定年退官する中川了滋判事の後任)

●2009年12月26日就任内定
 千葉勝美(ちば・かつみ)判事
 東京大学・北海道・裁判官出身。
 仙台高裁長官などを歴任。63歳。

●2010年1月2日就任内定
 横田尤孝(よこた・ともゆき)判事
 中央大学・千葉県・検察官出身。
 最高検次長検事などを歴任
 2008年に引退し、弁護士登録をしていた。65歳。

 
 

 最高裁判事は、内閣によって任命されることになっていますが、今のところ、政権交代の影響は見られません。

 相変わらず「順当に組織内でキャリアを重ねてきた人の“あがりポスト”」ってな感じです。

 司法制度改革によって、地裁の刑事裁判は「裁判員制度」というかたちで様変わりしても、最高裁はそう簡単に変わりそうもありません。

 
 

◆ 日本国憲法 第79条
1 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月17日 (木)

芸能人“一日警察署長”は、犯人を逮捕できるか?

 おかげさまで、黄色い表紙の『条例集』(幻冬舎新書)のプロモーションが、じわじわと加速中です。

 12月22日(火)12:10~
    寺島尚正ラジオパンチ!(文化放送AM1134)出演予定
 12月24日(木)~
    週刊プレイボーイ「Book or Die」インタビュー掲載予定
 12月27日(日)11:00ごろ~
    安住紳一郎の日曜天国(TBSラジオAM954)出演予定 (通算2回目)
 1月27日(水)16:30ごろ~
    玉川美沙たまなび(文化放送AM1134)出演予定 (通算3回目)

 また、明日は「ソフトバンク ビジネス+ITさまのインタビュー取材をお受けいたします。

 

 つきましては、全国5人のナガミネファンの皆さん、チェックしていただきたいと思います。

 なお、ラジオは主に関東圏限定なので、それ以外の地方の方はすみません。

 

 さて、交通安全のキャンペーン期間などに、警察活動のPRのため、人気芸能人や有名人が、「一日警察署長」を務めることがあります。

 ザッと探してみたところ、最近は、以下のような有名人が一日警察署長を務めています。


  9月18日 埼玉・浦和署  菊川怜さん (タレント)

  9月22日 東京・麻布署  米倉涼子さん (女優)

  9月26日 山梨・富士吉田署 瀬古利彦さん(マラソン解説者)

 10月10日 京都・宇治署  安田美沙子さん(タレント)

 10月11日 三重・名張市  「Wエンジン」(お笑いコンビ)

 10月18日 東京・東村山署 板野友美さん(AKB48)

 12月1日 福岡・粕屋署 高見盛関(大相撲)

 12月1日 宮城・仙台中央署 岩隈久志(プロ野球投手)

 

 もちろん、警察官の採用試験も研修も受けていない素人が、いきなり署長職をマトモに務められるわけもありません。

 警察署長という肩書きは、どうしても形だけのものだということになりそうです。

 じゃあ、そもそも、警察署長とは何なのか?

 

◆ 警察法 第53条(警察署等)
 1 都道府県の区域を分ち、各地域を管轄する警察署を置く。
 2 警察署に、署長を置く。
 3 警察署長は、警視総監、警察本部長、方面本部長又は市警察部長の指揮監督を受け、その管轄区域内における警察の事務を処理し、所属の警察職員を指揮監督する。[以下略]

 

 ……これでは抽象的すぎて、よくわかりませんので、法務省の法令データ提供システム
で、警察署長の一般的な仕事内容について、具体的にザックリ調べてみました。

 

・ 交番などに届けられた落とし物の管理責任者

・ 警察署にある留置場の管理責任者

・ 路上駐車の特別許可

・ 歩行者天国など、短期間の交通規制

・ クルマの車庫証明交付

・ ストーカー寸前のつきまとい行為をしている者への警告

 

 ……こんな感じみたいですね。管理や許可関連が多いみたいです。

 では、一日警察署長が、何か犯罪を犯したような人を見つけたとき、逮捕することはできるのでしょうか?

 芸能人の一日警察署長には、立派な制服を着ていますが、もちろん正式な警察官としての資格がありませんよね。

 なので、法的に問題になります。

 条文を見てみましょうか。

◆ 刑事訴訟法 第199条(※通常逮捕)
1  検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。

 

◆ 刑事訴訟法 第210条(※緊急逮捕)
1  検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期3年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。



 うーむ……  「司法警察職員は」という条件が付いていますね。

 

 ちなみに通常逮捕の場合、裁判所へ逮捕状を請求する権限を持つのは「警部以上」の警察官に限られています。

 東京都の場合は、コチラ↓。(他の道府県でも同じような規則があります)

◆ 警視庁 司法警察員等の指定に関する規則 第3条(逮捕状、没収保全等の請求をすることができる司法警察員)
 警視庁に勤務する警察官のうち、刑事訴訟法第199条第2項の規定により逮捕状を請求することができる司法警察員並びに麻薬特例法第19条第3項及び組織的犯罪処罰法第23条第1項の規定により没収保全等を請求することができる司法警察員は、次に掲げる者とする。
 (1) 警視総監
 (2) 副総監
 (3) 交通部、地域部(自動車警ら隊及び鉄道警察隊並びに遊撃特別警ら隊に限る。)、公安部、刑事部、生活安全部及び組織犯罪対策部に勤務する警部以上の階級にある警察官
 (4) 警察署に勤務する警部以上の階級にある警察官

 

 一日警察署長にも、「警部」とか、場合によっては、さらに上の「警視」「警視正」などの階級が付されることがあります。

 が、やはり逮捕状の請求など、具体的な職務まではできない、儀礼的・おもてなし的な意味合いが強いと思われます。


 やはり、悪い人を見つけても、芸能人の一日警察署長は、自分で逮捕することはできないのでしょうか??

 


 

 

 

 

 種明かしをすると、たとえ芸能人でも、現行犯逮捕なら可能です。

 一日警察署長だけでなく、誰にでも(読者のあなたにも)許されている逮捕手続きだからです。

 

 ◆ 刑事訴訟法 第213条
 現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

 今まさに犯罪を犯して逃げようとしている者を捕まえて、社会正義に貢献すると、警察署から表彰を受けることもありますよね。

 ただし、現行犯人から反撃されるかもしれませんので、くれぐれもお気を付けて。

 無理に現行犯逮捕するよりも、捜査のプロである警察を呼んだほうがいい場面も多いです。

 

 (以上、メールマガジン「ウィークリー?ながみね」のネタを、一部加筆修正してお送りしました。 手抜きと言わないでheart01

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年12月12日 (土)

朝寝坊で遅刻した裁判長

>>> 裁判長寝坊で待ちぼうけ 裁判員裁判、35分遅れ開廷:大阪地裁

 殺人未遂罪などを審理する大阪地裁の裁判員裁判で8日、裁判長の寝坊で開廷が約35分遅れた。待ちぼうけを食わされた裁判員は待合室で待機。裁判長は法廷で「個人的な事情」と説明し「今後こういうことがないようにしたい」と平謝りだった。
 開廷予定時刻の午前10時。検察官と弁護人が所定の位置に着席しても裁判官や裁判員らは姿を現さない。地裁職員から「30分ほど遅れます」と案内があり、傍聴人らはいったん退廷。
 裁判員らが入廷し、開廷したのは午前10時35分ごろ。水島和男(みずしま・かずお)裁判長は着席すると気まずそうに「開廷が遅れましたが、わたしの個人的な事情です。今後はこういうことがないようにしたいと思います」と陳謝。地裁によると理由は「寝過ごしたため」という。
 審理そのものは順調に進行。水島裁判長は途中の休廷時にも「すみませんでした」と謝罪を繰り返し、証拠調べを進めた検察側に「もしかして急いでやってくれました?」と声をかけていた。 (提供:共同通信社 2009/12/08)

 

 まぁ、決して褒められたことではありませんが、裁判長が朝寝坊なんて珍しいですよ。

 弁護人が交通渋滞で20分遅れたり、前の裁判が長引いて裁判官が15分遅れたりした場面には、傍聴席で居合わせたことありますけど。

 水島裁判長、殺人未遂という重大な裁判員裁判に臨むにあたって、夜遅くまで訴訟記録を読みこんでおられたんでしょう。

 水島判事は、けっこういかつい感じの裁判長ですが、自分のチョンボをきっちり謝罪して、ちゃんと一般常識のある方といえます。

 裁判員裁判で、一般人の厳しい目が特に注がれていますので、知らん顔できる雰囲気ではなかったのかもしれませんが……。

 もっとも、「朝寝坊」が遅刻の理由だと開けっぴろげにせず、「個人的な事情」というふうにボカした点には、ベテラン裁判長のプライドが見え隠れします。

 また、その日は被告人へ、

 「ちゃんと反省してますか?」「悪いことをした自覚はありますか?」と、厳格に質問を投げかけたとしても、

 水島裁判長だけは説得力が失われるのは仕方ないでしょう……。 残念。

 でも、遅刻した日って、そのミスを取り戻そうとして、仕事の効率とか熱意が上がったりすることもありますしね。

 一番いけないのは、こういう寝坊を繰り返して懲りないこと。

 

◆ 刑事訴訟法 第282条
1  公判期日における取調は、公判廷でこれを行う。
2  公判廷は、裁判官及び裁判所書記が列席し、且つ検察官が出席してこれを開く。

 
 

■ 『47都道府県 これマジ!?条例集』(幻冬舎新書) 好評発売中です! 

※ 今月10日付け、東京新聞の記事「全国(珍)条例白書」のなかで取り上げていただきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月11日 (金)

8センチのカッターと、5センチのカッターは、何が違う?

>>> 証拠隠滅:カッターの刃折り、軽犯罪で処理 警官を処分--警視庁

 銃刀法違反事件なのに、証拠品のカッターナイフの刃を短く折り軽犯罪法違反で処理したとして、警視庁は4日、浅草署警備課の男性警部(57)を証拠隠滅と虚偽有印公文書作成・同行使(教唆)容疑で東京地検に書類送検した。警部の指示で虚偽書類を作成した部下の警部補ら3人についても書類送検した。警視庁は警部を停職1カ月の懲戒処分とし、警部は同日辞職した。
 送検容疑は、浅草署地域課課長代理として山谷地区交番(現・日本堤交番)に勤務していた07年4月4日、30代の男性が隠し持っていたカッターナイフ(刃の長さ約8センチ)の刃を自分で約3センチ折り、軽犯罪法違反で処理するよう部下に命じたとしている。
 刃の長さが6センチ以上の場合は銃刀法違反事件として生活安全課に引き継ぐ必要があった。警部は手間を省くために刃を折ったとみられ「他にも証拠品の刃物を折ったことがある」と供述しているという。(毎日新聞 2009年12月5日)

 

 

◆ 銃砲刀剣類所持等取締法 第22条(刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物の携帯の禁止)
 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。[※以下略]

◆ 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の18(罰則)
 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
  三  第22条の規定に違反した者

◆ 軽犯罪法 第1条
 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二  正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

 

 

 刃体の長さが6センチまでは軽犯罪法(1日~29日の拘留刑 or 1000円~9999円の科料)の縄張り。

 6センチを超えたら銃刀法の縄張り(最高で懲役2年)です。

 じゃあ、その「6センチ」という基準に、何か合理的な理由があるか?

 長さ6センチの刃と、6.1センチの刃とで、危険性に実質的な差があるか?

 というと……

 

 あるわきゃないのです。

 同様に、8センチの長さのカッターを5センチにしたからといって、事件処理に大きな区別を生じさせるほど危険性が減殺されるのかというと、?です。

 カッターナイフ会社が、カッターの刃をポキポキ折れるように細工したのは、なにも警察の仕事を簡略化させるためではないのです。

 このあたり、数値で定められた基準に振り回されている本件警部のサマは滑稽ですね。

 ちなみに、ハサミだったら「8センチ」が、携帯が認められるか否かの分かれ目になります。

 刀は「15センチ」、ダガーナイフなど両刃の剣は「5.5センチ」が、無許可で所持していいかどうかの基準です。

 ほかにも、『罪と罰の事典』(小学館)のなかで、このへんのややこしい数字について整理し、まとめてはみましたが……

 これらの数字の裏に何の根拠があるのやら、いまだに大きなナゾです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月10日 (木)

20年前、紅白を出入り禁止になった人が、NHKホールで!

Photo_2 

 札幌から帰ってきた翌日に、長渕剛のライブに行っちゃいました! 熱い!

 

 もう、早くも開演前から、紅白歌合戦の聖地、NHKホールの周りでナガブチ(になりきったファン)がギターをかき鳴らして唄っていますよ。

 
 

Photo_4

 
 
 ほら、ココにも別のナガブチ。

 

Photo_5

 

 小学校来の友人が、筋金入りのナガブチフリークでして、私もその勧めで、かつて「乾杯」~「しゃぼん玉」あたりまでは、さんざん聴いていました。

 広島への修学旅行の車中、カラオケで「花の都大東京~♪」と、空気を読まずに熱唱しておりました。

 しかし、次第にユニコーンとか奥田民生に移行し、最近のナガブチは、パッタリ聴かなくなっていたのです。

 「日の丸を背負う」とか「ヨーソロー」とか…… ナガブチ、なんか変わっちゃったのかなぁと、冷めた目で見ていたのも確かです。

 しかし今回、約30メートルほど離れた場所ながら、ナマナガブチを目の当たりにして。

 ギター1本で3500人のファンを盛り上げてみせるナガブチ……。

 「すげえよ、オレのファン!」

 「オレのファン、ちゃんと撮ってくれよ (DVD収録中のカメラマンに向けて)」

 「オマエらがいるから、オレは走り続けられるんだよ!」

 

 感想。

 


 
 めちゃくちゃイイ!!!
 

Photo_3

 

 6時半から始まり、8時半に終わりの予定だとされてましたが。

 なんのこたない。

 終演は10時まわってました。

 

 ファンのしつこいアンコールに通算4回も応えるナガブチ。

 「おい、オマエら、いい加減にしろ!!」

 可愛いぞ、ナガブチ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年12月 9日 (水)

北の都の裁判所跡地

20091208123349

 

 戦前の、今でいう札幌高等裁判所に相当する機関「札幌控訴院」が入っていた建物です。

 まぁ、裁判所が政府の下にあった時代ですし、あまり単純に現在の三審制にはあてはまりませんが、

 現在8つある現在の高等裁判所と同様、やはり控訴院も全国に散らばっていました。

 ただ、現存しているのは、名古屋と、ここ札幌だけ。

 名古屋に関しては去年、絶坊主さんに連れて行ってもらったので、これであっさり控訴院を全国制覇してしまいました。

 

20091208124934

 ↑ 裏は、こんな感じです。 おもむきがありますね。

 
 

20091208123240

 

 かなり独特なフォルムにデザインされた「札幌控訴院」の5文字(右から読んでください)。

 正面玄関には「法の女神」テミスさんの顔があしらわれています。

 スイカ割りの最中の女性ではありません。

 先入観や偏見を排除し、公正に判断する裁判作用を象徴し、目隠しをしているテミスさん。

 彼女にいったん別れを告げ、中に入ってみましょう。

 

20091208124330

 

20091208124241

 当時の法廷を再現しています。

 裁判官と同じく、検事が壇上に座っている「糾問型(責め立てる人と裁く人が分離されていない)」の法廷だったのは、知る人ぞ知る話ですが、法廷の中に新聞社席なんてのが用意されています。

 
 

20091208124526

 当時の法服は、裁判官だけでなく弁護人用のものもあり、上半身に刺しゅうがあしらわれています。

 そう考えると今の日本の法服は地味ですかね。 欧米、特にイギリスの裁判官は豪華絢爛な法服をお召しですし。 貴族が裁いていた名ごり?(←いい加減な知識)

 
 

Photo

 

 「もしも法がなかったら」という、興味深い展示物。

 窓を覗くと、特定の法律が存在しない不都合な世界が、イラストで説明されています。

 こういう説明の仕方は新しいですね。 素直に面白い!

 私があちこちで言いふらしていて、ちっとも実現しない企画、『子ども六法(仮)』の切り口の一端が見えるようです。

 ……パクっちゃおうかな? (ウソ)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月 8日 (火)

すべりどめ砂?

Photo 

 

 お? 横断歩道の途中に、何かありますよ。 

 

Photo_2  

 ん、すべりどめ砂?

 道路標識をアレンジしたようなマークが面白いです。

 彼はもう、思いっきりすべっちゃってて、手遅れですけど。 

 
 

 よく見たら、札幌地裁の前にも鎮座していました。

 

Photo_3  

 ふーん、氷の上に撒くんですね。 砂を。

 地元の人にとっては当たり前なんでしょうが、九州人にとっては不思議ボックスです。

 「すなばこ」の上に、「札幌市ポイ捨て防止条例」のステッカーが貼ってあるので、ここはムリヤリ、法律ネタだってことにしちゃいます。

 あ……、 「すなばこ」を開けて、砂の存在を確かめるの忘れとった……。

 もう東京に帰ってきてるんですが、今ごろ気づきました。

 

 明日は、札幌市資料館(札幌控訴院)の模様をお送りします。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年12月 7日 (月)

しばれるねぇ~、サッポロ

Photo 

 初傍聴の札幌地裁です。

 北海道は、ふつーに雪降ってますね。

 さすがに、皮膚を刺すように寒い。 ズボンの下にジャージはいてます。

 大学時代に応援団の活動として訪れて以来、12年ぶりの札幌。 冬の北海道は初めてなので、寒さに関してはかなり警戒してきました。

 昨日は、このブログにいつもコメントを書いてくださる「きたひろさとう」さんに連れられ、まずは腹ごしらえで味噌ラーメンを喰らい、文具店で筆ペンと小型色紙を調達。

 さらに、紹介してくださった書店2軒(リーブルなにわ・紀伊国屋)を訪問し、書店員さんにご挨拶。 『47都道府県これマジ!?条例集』をPRする手書きの色紙ポップを置かせてもらいました。

 明日の帰りがけに、もう1軒、「きたひろさとう」さんが紹介してくださった別の書店に寄ろうと思ってます。

 

 そして、すすきのの居酒屋で、ホッケやじゃがバターを食べながらビール飲んで、そして夜のネオン街へ……。

 

 

 なんて、色っぽい展開にはならず、ホテルに戻ってから急に酔いと眠気が襲って、撃沈してました。

 

 Photo_2  
 これは、滞在中のホテルの10階から撮った吹き抜けロビーの画像ですけど、すごい豪華絢爛ですよね。

 事情通である「きたひろさとう」さんの情報によると、読売ジャイアンツが北海道遠征したとき、チームが利用するホテルだとのこと。

 ホテルの皆さんの対応も、非常に丁寧。

 これで1泊4500円ですよ! 安っ! 東○インか?

 そんなに、冬の札幌(雪祭りシーズンを除く)は、観光客に人気ないのでしょうかねぇ……。

 

 そして今朝、街の中心地にある三次三吉神社で、お目当ての裁判(覚せい剤に手を出した札幌弁護士会副会長の件)で、傍聴券が当たりますようにと、神頼み。

 やっぱり社屋も雪化粧。

Photo_3

 

 傍聴券のクジ引きですが、59席の割り当てに対し、傍聴希望者は62人!

 3人しか外れない。 当選確率にして95%超です。

 今回はコンピュータ抽選ではなく、棒を順に自ら1本ずつ引いていって、赤い印が付いていたら当選という、伝統的なアナログ方式。

 「1番の方、ハイ当たりデース。 2番の方、ハイ当たりデース。 3番の方、ハイ当たりデース……」

 事務官が事務的に、淡々と傍聴券を手渡していきます。

 これは、外れたほうが恥ずかしい展開ですねぇ。

 

 そして、私の5人前にいたオッサンが突然の落選!

 ペースがくずされ、ちょっと怖くなりました。

 まさか、東京から飛行機で来て「スカ」を引くなんて、いくらなんでも、そんなドジを踏んどる場合じゃないと、棒を持ち上げる指先にも力が入ります!

 

 そして、13時半に開廷。 札幌地裁805号法廷。

 被告人が現役の弁護士だったという肩書きを差し引いても、かなり生々しい背景が明らかになりました。

 詳しくは、好評配信中の裁判傍聴録マガジンで、近日中にお届けします。

 

 今回の取材旅行では、「きたひろさとう」さんが、思いがけずユニークで楽しい方で、その出会いが何よりの収穫でした。 お世話になりました!

 また近いうちに来道することになるでしょう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »