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2009年12月11日 (金)

8センチのカッターと、5センチのカッターは、何が違う?

>>> 証拠隠滅:カッターの刃折り、軽犯罪で処理 警官を処分--警視庁

 銃刀法違反事件なのに、証拠品のカッターナイフの刃を短く折り軽犯罪法違反で処理したとして、警視庁は4日、浅草署警備課の男性警部(57)を証拠隠滅と虚偽有印公文書作成・同行使(教唆)容疑で東京地検に書類送検した。警部の指示で虚偽書類を作成した部下の警部補ら3人についても書類送検した。警視庁は警部を停職1カ月の懲戒処分とし、警部は同日辞職した。
 送検容疑は、浅草署地域課課長代理として山谷地区交番(現・日本堤交番)に勤務していた07年4月4日、30代の男性が隠し持っていたカッターナイフ(刃の長さ約8センチ)の刃を自分で約3センチ折り、軽犯罪法違反で処理するよう部下に命じたとしている。
 刃の長さが6センチ以上の場合は銃刀法違反事件として生活安全課に引き継ぐ必要があった。警部は手間を省くために刃を折ったとみられ「他にも証拠品の刃物を折ったことがある」と供述しているという。(毎日新聞 2009年12月5日)

 

 

◆ 銃砲刀剣類所持等取締法 第22条(刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物の携帯の禁止)
 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。[※以下略]

◆ 銃砲刀剣類所持等取締法 第31条の18(罰則)
 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
  三  第22条の規定に違反した者

◆ 軽犯罪法 第1条
 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二  正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

 

 

 刃体の長さが6センチまでは軽犯罪法(1日~29日の拘留刑 or 1000円~9999円の科料)の縄張り。

 6センチを超えたら銃刀法の縄張り(最高で懲役2年)です。

 じゃあ、その「6センチ」という基準に、何か合理的な理由があるか?

 長さ6センチの刃と、6.1センチの刃とで、危険性に実質的な差があるか?

 というと……

 

 あるわきゃないのです。

 同様に、8センチの長さのカッターを5センチにしたからといって、事件処理に大きな区別を生じさせるほど危険性が減殺されるのかというと、?です。

 カッターナイフ会社が、カッターの刃をポキポキ折れるように細工したのは、なにも警察の仕事を簡略化させるためではないのです。

 このあたり、数値で定められた基準に振り回されている本件警部のサマは滑稽ですね。

 ちなみに、ハサミだったら「8センチ」が、携帯が認められるか否かの分かれ目になります。

 刀は「15センチ」、ダガーナイフなど両刃の剣は「5.5センチ」が、無許可で所持していいかどうかの基準です。

 ほかにも、『罪と罰の事典』(小学館)のなかで、このへんのややこしい数字について整理し、まとめてはみましたが……

 これらの数字の裏に何の根拠があるのやら、いまだに大きなナゾです。

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