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2009年12月20日 (日)

鉄道ファンの現役最高裁判事・涌井紀夫さんのご冥福をお祈りします

>>> 最高裁の涌井判事が死去

 最高裁の涌井紀夫(わくい・のりお)判事が17日午後1時13分、肺がんのため、入院先の東京都内の病院で死去した。67歳。

 告別式の日時・場所は未定。現職の最高裁判事の死去は、1988年5月の高島益郎氏以来、8人目。2012年2月の定年まで約2年2か月を残しているが、体調を崩して11月末から入院し、法廷を欠席していた。

 1964年京大法卒。66年に判事補に任官、最高裁総務局長、司法研修所長、大阪高裁長官などを歴任し、06年10月に最高裁判事に就いた。最高裁事務総局や民事裁判官の経歴が長い。

 最高裁では第1小法廷に所属。韓国人の被爆者が国などに損害賠償を求めた訴訟で裁判長を務め、07年11月、健康管理手当を受給できないとした国の通達を違法として賠償を命じる判決を言い渡した。警察官がノートに記した取り調べメモの開示を巡る裁判では、08年9月に証拠開示を認める判断を示した。 (2009年12月18日12時24分  読売新聞)

 

■ 涌井紀夫判事のプロフィール・判決実績 (忘れられた一票2009)

 

 国政選挙の「一票の格差」問題で、涌井判事が平等原則に反せず合憲判断を示したことに対しては、賛否が渦巻きました。

 そのせいで、国民審査では「×付け市民運動」のターゲットのおひとりにもなっていました。

 忙しすぎて、大好きな列車に乗ることも、阪神タイガースの応援に行くこともままならず、もしかしたらストレスを溜めておられたのかもしれません。

 ご冥福をお祈りいたします。

 涌井さんの後任も気になりますが、この年末年始には、一気に3人の最高裁判事が入れ替わります。
 私としても、早めに顔と名前を一致させられるよう、頭に入れておくことにします。

 
 

●2009年12月23日就任内定
 須藤正彦(すどう・まさひこ)判事
 中央大学・栃木県・弁護士出身。
 東京弁護士会副会長などを歴任。66歳。
 (22日で定年退官する中川了滋判事の後任)

●2009年12月26日就任内定
 千葉勝美(ちば・かつみ)判事
 東京大学・北海道・裁判官出身。
 仙台高裁長官などを歴任。63歳。

●2010年1月2日就任内定
 横田尤孝(よこた・ともゆき)判事
 中央大学・千葉県・検察官出身。
 最高検次長検事などを歴任
 2008年に引退し、弁護士登録をしていた。65歳。

 
 

 最高裁判事は、内閣によって任命されることになっていますが、今のところ、政権交代の影響は見られません。

 相変わらず「順当に組織内でキャリアを重ねてきた人の“あがりポスト”」ってな感じです。

 司法制度改革によって、地裁の刑事裁判は「裁判員制度」というかたちで様変わりしても、最高裁はそう簡単に変わりそうもありません。

 
 

◆ 日本国憲法 第79条
1 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。

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