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2010年3月27日 (土)

おめでとうございます、菅家さん (足利事件 再審無罪)

 まぁ、本来は遭わずに済んだ出来事からの生還だというわけですから、祝辞は変なのですが、あえて言わせてください。 おめでとうございます、と。

 

 もう、通い慣れてしまった、宇都宮地裁への道。

 いつもの倍以上の傍聴希望者が殺到していて、整理券配布が時間オーバーになったほどでしたが、とあるルートを使わせてもらって、どうにかこうにか傍聴券を確保。

 
 

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 沿道の声援に対してお礼を言いながら、裁判所の正門から敷地内へ入る菅家さんと弁護団。

 その姿をしかと確かめ、金属探知のボディチェックを経て、開廷時刻の10時ギリギリで法廷の中へ。

 判決理由を読み上げた後の、佐藤裁判長のお言葉、そして起立しての謝罪。 同じ空間に居合わせ、目と耳で確認してまいりましたよ。

 ま、本来は組織を代表して、最高裁の長官(竹﨑氏)が謝意を表明すべきかとは思います。

 組織を代表するという抽象的な意味合いだけでなく、実際に最高裁は10年前、弁護団によるDNA再鑑定の要請を蹴っているわけですから。

 

 

 主文については、皆さんもご存知のとおりの結果ですが、

 

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 宇都宮地裁の正門前は、ものすごい人だかりで、沿道には栃木県警のパトカーまで出動しています。

 

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 「完全無」?

 惜しい、あと一文字……。

 

 まぁ、いちおう想像は出来ますが。

 まさか、
 「完全無欠」とか「完全無視」とかの文字を、デカデカと掲げているワケないですし。

 

 それにしても、

 前にいる報道陣や支援者たちに向けて「ジャマだ!」「どけ!」「座れ」などと、命令口調でドヤしつける“プロ”カメラマンたちの怒号にウンザリ。

 もちろん全員じゃなく、一部のカメラマンですけどね。 ただ、ひとりでなく何人かいました。

 粗野な言葉づかいで他人に当たるのが、真剣に仕事をする男の職人気質だとでも思っているのでしょうか。

 それとも、局に帰って上司にドヤされるのがイヤなので、必死に形を残そうとしているのかも。 それはそれでカワイソウ。

 オレだって、そのカメラマンに「どけ」の二文字を言いかったわ~。

 どけ!

 オイコラ、どけ!

 そうそう、オマエだよ、どけ!!
 

 まぁ、ケンカしてもしょうがないんですが。 裁判所の真ん前、しかも警官がいる横で。

 

 

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 人垣が高すぎて、どうしても一部が欠けたものしか写ってくれません。

 ま、こういう現場の状況だったということをお伝えできれば十分かと。

 ジャケットのポッケに入れていた、せっかくの歴史的な日の傍聴券も、すっかりモミクチャです。

 

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 それにしても「被告人は、無罪。」の響きを聞くのは、久しぶり。

 じつに4年ぶり2度目です。

 今さらの感想だけども、これだけ無罪判決が希少だというのは何なのか。

 

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 裁判所の隅で、報道陣の取材に答える菅家さん。 こんなに注目されて、お疲れさまです。

 「有名になろうと望んで、なった方ではない」ということで、今まで遠慮していたのですが、この判決公判の日、初めて菅家さんにデジカメのレンズを向けさせていただきました。 

 向かって右にいらっしゃる女性は、十数年にわたり、当初からずっと菅家さんを支える活動を続けてこられた西巻さん。 人呼んで「栃木のジャンヌダルク」。


 プチニュース  

■ 「ひとこと裁判官」のなかでも、判断者としてのオーラがプンプンの横浜地裁・村上博信裁判官(『爆笑お言葉集』204ページ)が、このたび長崎地裁の所長に就任されます。

 法廷の現場からいったん離れるのは残念ですが、私の生まれ故郷でバリトンボイスを響かせながら、司法行政に尽力していただけることでしょう。

■ 来月から、新たな最高裁の判事に、慶応大の民法学者、岡部喜代子氏が就任なさいます。 女性としては歴代4人目。 ただし、過去の3名はいずれも行政官出身者でしたので、広い意味での法律家(法曹)出身者としては、初めての女性就任です。

■ 次の著書の企画。 その出版社のお偉いさんが集まる最高段階の出版会議にまでこぎつけましたが、結果としてボツになったと連絡がありました。 くっそー。

 担当編集の方が相当闘ってくださったらしく、非常に感謝しています。 残念ですが、仕方ありません。 かえって燃えてきちゃいました。 また次に、どえらいタマ(企画)をぶちこんでやるわ!!

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