« 過去に司法試験を受けたことのある有名人 | トップページ | 鈴木宗男議員ら、袴田死刑囚を救えるか? (衆議院16控室にて会見) »

2010年4月21日 (水)

不二家のペコちゃんは、「子どもたちの夢」か

>>> ペコちゃん連続窃盗で有罪判決=和歌山

 ペコちゃん人形の連続窃盗事件で、8件で人形の持ち出しや売却役を担ったとして窃盗と同未遂罪に問われた大阪府四條畷市、解体作業員池田興應(おきまさ)被告(38)の判決が29日、地裁であった。国分進裁判官は「犯行は計画的で悪質」として懲役3年、執行猶予4年、保護観察付き(求刑・懲役3年)の有罪判決を言い渡した。
 判決によると、池田被告は2008年12月30日~09年2月12日、和歌山や京都など、2府2県の不二家の店頭から、ペコちゃん人形7体(計約40万円相当)を盗み、同1月3日に大阪府岸和田市で1体を盗もうとした。
 国分裁判官は「人形の返還や供託金の支払いなどで実質的な被害が回復されている」などと執行猶予の理由を述べ、「子どもたちの夢を奪うなど、社会的に大きな影響を与えたことを十分認識してください」と説諭した。 (2009年3月30日 読売新聞・大阪)

 

 裁判官のおっしゃたいことも、わかりますけども、

 不二家のペコちゃん人形を盗むことが、「子どもたちの夢を奪う」という、その表現は、だいぶオーバーな気もします。

 今どきは、ピカチュウとかリラックマかな……。

 

 不二家やミルキーの象徴たるペコちゃん人形は、子どもたちというより、むしろレトロモノ好きのマニアに人気かもしれませんね。

 ヤフーオークションを覗けば、不二家の店頭に置いてあるような看板人形は、5~10万円ぐらいの相場で取引されています。

 たとえ中古品でも、それぐらいの立派な資産になるんですね。

 本件では、ペコちゃんを7体も「さらって」いますが、いちおうの被害回復がなされているとのことで、執行猶予がつきました。

 拙著『罪と罰の事典』(小学館)でもご紹介しましたが、2004年の群馬では、小遣い稼ぎ目的で、ペコちゃん2体を盗んだ男に、懲役1年6カ月の実刑が言い渡された例もあります。

 かと思えば、未成年者略取の罪で、懲役数カ月とか、執行猶予が付く事例も多いですね。

 本来は比較すべき問題じゃないことは、重々承知の上で、あえて書きますが、「人間をさらう」ことと、「人形を盗む」こと、量刑のバランスについて考えさせられます。

 

◆ 刑法 第235条(窃盗)
 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、 10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

◆ 刑法 第224条(未成年者略取及び誘拐)
 未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

 
 

【メルマガ配信のお知らせ】

 本日ようやく、フリーマガジン『ウィークリー?ながみね』を配信することができました。 2カ月ぶりでお恥ずかしい。

|

« 過去に司法試験を受けたことのある有名人 | トップページ | 鈴木宗男議員ら、袴田死刑囚を救えるか? (衆議院16控室にて会見) »

法律家の語録集」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3002/48148269

この記事へのトラックバック一覧です: 不二家のペコちゃんは、「子どもたちの夢」か:

« 過去に司法試験を受けたことのある有名人 | トップページ | 鈴木宗男議員ら、袴田死刑囚を救えるか? (衆議院16控室にて会見) »