世の中には2種類の人間しかいない
「世の中には、2種類の人間しかいない。覚せい剤の味を知っている人間と、知らない人間。いったん覚せい剤の味を知ると、一生意識から消えないの」
覚せい剤・大麻の所持などの罪に問われた20代の男の裁判。 その母親が情状証人として出廷して話をするも、息子に厳しく注意したのか説明があいまいで、ほとんど警察任せにしている様子が見て取れて。
(大阪地裁 伊藤寛樹裁判官) 2010/06/04
要は「覚せい剤は依存性のある薬物である」という事実を言い換えたわけですが、なかなかインパクトがあるお言葉。
私は初めて聞きましたが、この伊藤裁判官なら、薬物事犯を担当するたびに言っていそうではあります。
見たところ、痩せ型でメガネを掛けていて、いかにも賢そうな風貌。
さっき「全裁判官経歴総覧」で調べたところ、1971年12月生まれの、38歳だそうですが、それでも伊藤裁判官は、被告人の母親にも臆せずにタメ口で質問を投げかけ、厳しく覚悟を求めています。
手続きの進行も、淡々とドライに。
かといって偉そうとか威圧的だとかいう印象を与えないのは、人徳みたいなもんでしょうか?
やっぱり霞が関とは違う味がありますねぇ。大阪地裁。
だからといって、大阪に住むわけにはいきませんけど、必ずまた、近いうちに傍聴しに来ます。
■■■ お知らせ ■■■
たった今、連絡をもらったのですが、幻冬舎新書が電子書籍に参入するそうです。
私が書いたうちでは、『裁判官の“爆笑”“人情”両お言葉集』と、『47都道府県 これマジ!?条例集』の3冊ですね。
こちらがケータイで読めてしまうと。
片手の恋人、電子書籍。(← いま浮かんだキャッチフレーズ)
通勤電車での暇つぶしにどうぞ。
秋からは、ちまたで話題のアップルiPhone、iPad、アマゾンKindleでも!
皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
まぁ、原稿を書く側としては、やるべきことは従来と何ら変わらんと思いますが。
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