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2010年7月29日 (木)

しずかちゃんの入浴シーンは児童ポルノ!? 東京都条例案の反対イベントを観覧

 ちょっとご無沙汰してました。

 ここ10日ぐらい、いろんな〆切りが集中していて、テンヤワンヤでしたが、なんとか無事に山を越えることができました。

 

 今さら感のある話題ですが、先週の火曜日(20日)の19:30より開かれたイベント

月刊「創」プレゼンツ / LOFT/PLUS ONE 15th Anniversary 「非実在青少年」とは?「マンガの性表現規制問題徹底討論」

に、顔を出してきたことをご報告します。

 
 

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 お笑い好きなので、芸人のトークライブが多い「ネイキッドロフト」のほうへは何度も足を運んだことがあるんですが、ロフトプラスワンは初めて。

 ということで、ちょっと道に迷いました。 間違えて、音楽ライブハウスの「ロフト」のほうに入ってしまって、店員さんに尋ねる始末。

 このイベント、堅苦しいシンポジウムとは違って、ビールや軽食などもサービスされ(というより、必ず1品以上は注文しなきゃいけないんですが)飲み食いしながら気楽に聴けるイベントです。

 気づけば、ひとりで3800円も使ってました。 店の思うツボ……。
 

 問題の「架空キャラ児童ポルノ規制」改正案ですが、

 漫画やアニメなどで登場する18歳未満という設定の架空キャラクター(改正案では「非実在青少年」という特殊な呼び方をしています)の、

 性交や性交類似行為(フェラチオやAFなど)を「みだりに性的対象として肯定的に描写」することで「青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの」を、

 不健全図書(18禁)として指定できるというものです。

(改正案条文)

【業界による自主規制対象】(改正案7条2号)
 年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの(以下「非実在青少年」という。)を相手方とする又は非実在青少年による性交又は性交類似行為に係る非実在青少年の姿態を視覚により認識することができる方法でみだりに性的対象として肯定的に描写することにより、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を阻害し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあるもの

【都による不健全図書指定対象】(改正案8条2号)
 販売され、若しくは頒布され、又は閲覧若しくは観覧に供されている図書類又は映画等で、その内容が、第七条第二号に該当するもののうち、強姦等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写したもので、青少年の性に関する健全な判断能力の形成を著しく阻害するものとして、東京都規則で定める基準に該当し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがあると認められるもの

 

 しずかちゃんの入浴(シャワー)シーン」は、非実在青少年の性的な描写だから、ドラえもんは成人漫画になるのか? ……という疑問がよくいわれますが、

 改正案条文中の「性交又は性交類似行為に係る」という部分を強調すれば、ここでいう規制には引っかからないように読めますけどね。

 さすがに、シャワー浴びるのが性交類似行為ということにはならないでしょう。 普通に考えて。

 ただ、この世界には「拡張解釈」という(ゴリ押しにも使える)テクニックがありますので、「シャワーを浴びるのは、性交の準備を連想させるのでダメ」とかいう言い分で、規制をねじ込むことも、いちおう可能になってしまいます。


 今回のイベントの話し手ですが、以下のようなメンバー。


【出演】
山本直樹(マンガ家)
藤本由香里(明治大学准教授)
永山薫(評論家)
長岡義幸(インディペンデント記者)
谷雅志(日本雑誌協会編集倫理委員会副委員長)
西沢けいた(民主党都議)
兼光ダニエル真(翻訳家)
大野修一(『COMICリュウ』編集長)
揖斐憲(『サイゾー』編集長)、他。
【司会】
篠田博之(月刊『創』編集長)

 

 この中の長岡さんとは面識があるので、ご挨拶しようかと思ったのですが、皆さんのエロ漫画談義が白熱して、終了予定時刻より1時間以上もオーバーし、終電に間に合わなくなりそうだったので、中座しました(そもそも終了すべき時刻を過ぎてるんだから、中座とはいわないかも)。

 

◆ イベント内で、印象的だった話

 (4時間以上も観て、これだけかい……↓ と自分でも思いますが、全般的には面白かったです)

 


・ 男だけで改正案に反対していると、「自分がエロ漫画を読み続けたいだけだろ」という偏見が避けられないから、女性メンバー(特に子を持つ母親)に、反対側に加わってもらうことは重要。

・ 秋葉原などでアピールするのも大事だが、そのへんの爺さん婆さんや女子大生などに対して説得力のあることをどうやって伝えていくかが課題。

・ 「反対だ」とたくさん言えばいいってもんじゃない。相手に合わせて、反論のスキルアップをしていかなければならない。

・ 大阪府では「BL(やおい)規制」も検討されている。 東京都でも議論が始まった模様。

・ 欧米諸国では、この性的表現の類の規制は、どの出版物でも一律に行われる。 日本では、一般誌には厳しいが、専門誌(美術誌やアングラ誌など)には比較的寛容というダブルスタンダード(二枚舌の基準)がみられる。

・ 「非実在青少年」は、本来はゾーニングの問題(仮に規制が加わっても子どもに読ませないだけで、18歳以上なら問題なく読める)なのだが、未成年が登場人物のエロ漫画をそもそも取り扱わない大手書店やネット書店も多い。だとしたら表現の自由などの問題とも衝突しうる。

・ 東京弁護士会は、改正案の条文を挙げて、さまざまな問題点を指摘しているが、東京都側は「誤解がある」などと反論している。法律家が誤解するような条文というのは、いかがなものか。

・ 石原慎太郎東京都知事は、「非実在青少年」のことを「非現実青少年」と言い間違えていた。

・ 刑法学者の前田雅英教授(東京都青少年健全育成審議会委員)は、参考人聴取でため息混じりに「他の問題も、これくらい真剣に議論してくれたらいいのに」とこぼしていた。

・ アメリカの子どもにとって、アルコールを手に入れるより、規制図書や成人漫画を手に入れるほうが難しくなっている。

・ アメリカの統計によると、エロ本を読まない人に性犯罪者が多いとか!? 子どもの頃に、エロ本をたくさん読んでも、みんな立派な大人になっている。

 

◇◆ お知らせ ◆◇

 先日、詐欺被害に遭った友人ですが、警察と消費生活センターに届け出た結果、相手方弁護士を通じて、振り込んだ金はすべて返ってきたそうです。めでたしめでたし。

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2010年7月17日 (土)

韓国の裁判官、乱暴お言葉集!?

>>>【社説】「離婚者は黙っていろ」 暴言吐いた判事

 ソウルのある裁判所に所属する40代後半の判事は今月6日、賃貸物件の保証金返還訴訟に出廷した母子に暴言を繰り返した。離婚歴がある母親(57)が挙手して発言しようとしたところ、判事は「お前は離婚したというのに、何を言いたいんだ。黙っていろ」と失礼な言葉でそれを制止。娘(33)に対しては「カネを早く受け取りたくないのか」などとぞんざいな言葉を連発した。また、裁判の過程で亡くなった父親の名前が登場すると、判事は「さん」という敬称さえ付けなかったという。

 これが「東方礼儀の国」と呼ばれてきた国の法廷風景で、秀才の中の秀才とされる判事の品格だ。娘は「判事が両親にあまりに失礼な態度を取り、苦痛を受け、怒りが込み上げた。これでは納得がいかないことがあっても、判事が怖くて裁判も受けられない」として、国家人権委員会に訴えた。

 判事が暴言を発したケースはこれにとどまらない。69歳の訴訟当事者に「臆面もなく-」などと発言した39歳の判事や「この事件はむちゃくちゃで汚くてやってられない」と発言した判事もいた。ソウル地方弁護士会が今月1日に発表した裁判官評価調査でも、弁護士の30%が判事の暴言や威圧的な態度を問題点として挙げた。

 裁判官倫理綱領は「裁判官は訴訟関係者に親切かつ丁寧に対しなければならない」と定めている。また、その綱領に違反した場合には、懲戒が可能だと定めた裁判官懲戒法に触れるまでもない。

 裁判官の言動が訴訟当事者の信頼を失えば、判決に対する信頼、司法に対する信頼が失われる。しかし、裁判所は国民の委任に基づく司法権を個人の権限と勘違いした判事に対し、ただ口頭で注意を与えただけだった。暴言判事は今後も後を絶たないだろう。 (朝鮮日報日本語版 2010/07/14)

 

 こういうネタを取り上げると、韓国を差別したり卑下したりして一種のカタルシスとするような、水面下で鬱屈した一部の日本人の態度と直結させる向きもあるんでしょうが……。

 記事をよく読むと、韓国の裁判官、みんながみんな暴言を吐くわけではなく、特定の裁判官だと相場は決まっているようですからね。

 だったら、日本の裁判官にも同じようなことがいえるのではないかと。

 全国に3500人ほどいる裁判官のうち、妙な人も明らかに、ごく一部混じってます。

 一昨年に、週刊ダイヤモンドさんで、拙著「裁判官の爆笑お言葉集」のスピンオフ企画(?)として、『裁判官の非常識お言葉集』という原稿を載せていただきましたが……

 

 審理の途中で「こんな裁判をやるのはおかしい」と発言した民事裁判官。

 

「タクシー運転手には、雲助まがいの者や、賭け事などで借財を抱えた者が、まま見受けられる」と、あろうことか判決文に明記してしまった裁判官。 

「暴走族は暴力団の少年部。 犬のウンコですら肥料になるのに、君たちは何の役にも立たない産業廃棄物以下だ」と発言した、家庭裁判所の裁判官。

 週刊誌の名誉毀損裁判で「被告週刊誌の読者が、サラリーマンや自営業者、主婦であることが認められ、特段に知的水準が高いとは言えないことに鑑みると……」という、ファンキーな認定をしてみせた裁判官。

 

 ……自分の書いた記事を改めて読み返してみましたが、いやー、ニッポンの裁判官もなかなかのものです。

 ここまでわかりやすい失言でなくても、明らかに的外れ、思い込みに基づくような前提をもとに話を進めたり、被告人の話を聞かずに自分の言いたいことをダラダラ話したり、逆に手を抜いて質問なしで終わらせたりするような、志の低い裁判官は「まま見受けられ」ます。

 刑事裁判官だと、弁護人にはヨソ行きの丁寧語を使っておきながら、検察官にはフランクにタメ口で話すような人も見かけます。

 同じ刑事部の裁判官と検察官は、毎日顔を合わせていますので、なあなあの仲になっているんでしょう。

 裁判の公平性に対する疑義が、ありありと目に浮かび、哀しくなります。

 

 記事によると、韓国では、弁護士の30%が判事の暴言や威圧的な態度を問題点として挙げたそうですが、日本の弁護士にアンケートを採っても同水準の数字は出るものと想像できます。

 この朝鮮日報の指摘を、決して「対岸の火事」とは思わないことですね。

 「国民の委任に基づく司法権を個人の権限と勘違いした判事」という表現は、言い得て妙です。

 

>>> 裁判所が「法廷での正しい言葉遣い」マニュアル配布

 最近、法廷では裁判官の暴言が問題となっているが、これを受けて裁判所では、裁判官の言葉遣いを正すための対策に乗り出している。

 ソウル中央地裁は15日、改善策を取りまとめ、「法廷での裁判官の正しい言葉遣い」と題するマニュアル形式の冊子として発行し、刑事部の裁判官に配布したことを発表した。

 改善策には▲法廷での正しい言葉遣いの重要性▲言葉・行動・表情の特性▲法廷での言葉遣いの注意点などが細かく記載されている。

 具体的には、「相手の話の腰を折らない」「神経質な態度を取るのは裁判官の品位を落とす」「“(発言者が)話にもならないことを言っている”という先入観は持つべきでない」などだ。

 裁判所の関係者は、「国民が裁判のプロセスに信頼を置くことが急務であり、この点では共通の認識ができている。そのため今回、改善策を取りまとめた」と述べた。

 ソウル家庭裁判所の裁判官らも、先月中旬から6週間の予定で、毎週1回ずつ「他人の話に耳を傾ける方法」「相手の気分を害さずに話をする方法」などのテーマで講習を受けている。(朝鮮日報日本語版 2010/07/16)


 

 暴言対策も、ここまで来ると、やり過ぎというか、やるせなくなるような。

 裁判官も、いちおう選びに選び抜かれた精鋭集団のはずですし、「正しい言葉づかいをしよう」という、まるで3歳児の躾みたいなパンフレットは必要なんでしょうか。

 

 それにしても「神経質な態度を取るのは、裁判官の品位を落とす」というアドバイスは、私の目には興味深く映りますね。

 庶民の話によく耳を傾けてくれる裁判官、細かいところに気を遣ってくれる裁判官も、好感度が高くていいのですが……

 別に法廷はカウンセリング室じゃありませんしねぇ。

 最終判断者たるもの、それだけじゃあ足らんのではないか! というのが、私の意見といいますか、裁判官に期待するイメージです。

 うまく書けませんが、ある程度のカリスマ性というか、オーラというか、些事に動じない、媚びない態度は心がけていてほしいものです。

 締めるべきところはキッチリ締めるような、メリハリがほしいなぁと。

 

 とはいえ、そこにも落とし穴があります。

 今年2月、名古屋地裁の裁判員裁判が終わった後の記者会見で、「裁判員席にずっと座っていると、自分が偉くなったような錯覚に陥りました」と、正直な感想を述べてみせた裁判員がいました。

 一般市民から、このコメントを得られた。それだけでもう、裁判員制度は成功なのかもしれません。 (だからさっさと止めたほうがいいのかもしれません)

 一段高いところに座り、物理的に法廷の隅から隅まで、すべてを見渡せる位置にいられる裁判官。

 そして、裁判の進行を掌握する訴訟指揮権や、裁判の妨害を食い止める法廷警察権を与えられている裁判官。

 そうした物理的視点や法律的権限を、心理的な傲慢に変えてしまうだけの「呪い」が、あの地位には隠されているようです。

 現代受験システムの勝者である裁判官ですから、記憶力や事務処理能力などは抜群に高いのでしょう。

 とはいえ、“頭の良さ”と一口に言っても、いろいろと「ジャンル」ってもんがあります。

 自分自身の言動を客観的に想像、俯瞰して、自己コントロールする能力。 これも頭の良さです。

 接客や営業担当者、お笑い芸人など、他の人間と真剣に向き合う職業人は、この能力を鍛えていなければ、おまんまの食い上げでしょう。

 視点を1つに固定して見ればシリアスな問題でも、俯瞰で見てみれば喜劇だってことは、よくある話で。

 俯瞰・客観視の能力が裁判官に備わっていれば、暴言や失言の心配はありませんが、その有無はは、司法試験や二回試験などでは検証できていないはずです。

 

 まぁ、結局は何だって、バランスが大事だよね!

 ……という、面白くも何ともない結論になってしまうのが無念ですが。

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2010年7月10日 (土)

友人が詐欺被害に!

 タイトル通りですが、つい先日、私のある友人が詐欺の被害に遭ってしまいました。

 ミクシィで知らない人から声を掛けられて、マイミク登録したそうなのですが、そいつから「私は、ある有名芸能人のマネージャー『山田智子』と申します。 現在、その担当芸能人が精神的に参っている。 ついては芸能人の相談相手になってほしい」と頼まれたそう。

 そのうえで「他人にばれるとスキャンダルになるので、誰にも言わないでほしい」「協力してくれたら謝礼を支払う」とクギを刺され、怪しげな有料SNSに誘導され、登録させられてしまいます。

 そうして、芸能人を名乗る謎の人物とのメッセージのやりとりを頻繁に行っているうちに、数日で通信費がものすごいことになってしまった(数万円単位)とのこと。

 「だまされてるんじゃないか。 そもそも『お金を払えば、お金がもらえる』って話だし、おかしいと思わんのか?」と私が問いただして、その友人は初めて「山田智子 詐欺」のキーワードでネット検索をかけました。

 すると、同じような詐欺被害に大勢の人が遭っていることを知り、警察と消費生活センターに被害を届けるに至ったのです。

 以下のようなサイトにも、同種の被害状況が報告されています。

 ・ http://www.deai-fraud.com/datebase/12559/
 ・ http://ex.xlopp.net/comment.php?id=40950
 ・ http://aku.ooxyz.net/pc/detail/1033/

 近ごろ広まっているみたいですね。

 

 こうした報告だけ読んだら、子供だましみたいなレベルの低い詐欺で、疑り深い私から見れば「どうしてだまされるんかね?」「ツッコミどころ満載じゃないか」と思えてしまいます。

 (※ たとえ他人にだまされない自信があると豪語する理屈バカでも、数万円入りの財布を落として、失くしたりするようなドジな性格なら、結局は同じことなんですが……。 い、イッツミー!)

 ただし、ネットに載っている情報は、あくまで最大公約数的なものであり、だましの全貌、特に個別事情が十分に反映されているとは限りません。

 友人の名誉のために、もう少し補足しておきます。

 詐欺グループの連中は、どうやら事前に、友人のミクシィ日記を読み込んでいた様子で、芸能人と名乗る人物が、友人と似たような辛い境遇に置かれているキャラ設定にし、そうした要素も、だましメッセージの中に盛り込んでいるのです。

 人間の柔らかい、デリケートな部分を執拗に突いてくる点では、非常に悪質といえるでしょう。

 友人は私に「誰か弁護士を紹介してほしい」と言ってましたが、犯人グループがまだ捕まっていませんし……。

 裁判の相手方が不明な以上、現時点では民事裁判で被害を回復できるわけでもなく、捜査の進展を待つしかありません。

 

 特に、ミクシィやグリーなど、SNSを利用している皆さんは、くれぐれもお気をつけください。

 知らない人物、知り合ったばかりの人間からの頼み事には、迂闊に応じないことです。

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2010年7月 9日 (金)

布川事件 再審初公判 傍聴券外れる (茨城 水戸地裁土浦支部)

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 朝から愛車を転がして、茨城の土浦市へ。

 わざわざ高速使わんでも、大きな県道とかを通れば、2時間あれば着くだろう。

 という甘い考えでおりました。

 ずーっと片側1車線で、だらだらと渋滞に引っかかり続けてしまいましたね。

 結局、傍聴整理券(リストバンド型)の配付締め切りギリギリ10分前に、ようやく到着。

 茨城に渋滞のイメージが無かったので、勉強になりましたね。 まさか国道6号線みたいなヒトケタ国道まで、ほとんど1車線とは思いませんでした。

 今回の傍聴整理リストバンドの配付場所は、亀城公園という、土浦城の外堀周りにある広場です。

 裁判所の隣にあって、けっこう趣きがあります。

 足利事件の菅家さんのほか、ジャーナリストの江川紹子さんなど、著名人の姿も。

 
 

↓ 亀城公園の入口
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↓ 水戸地方裁判所土浦支部
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 テレビを中心にマスメディア関係者が多数詰めかけています。

 

 ひとまず、顔見知りの冤罪支援者の方々にご挨拶したり、会話を交わして情報交換したりして、12時05分の当選発表を待ちます。

 ほとんど全員が、私よりずっと年上の、ご年配の方々なので、ちょっと気を遣います。

 わりと腹を割って話してくださる気さくな方もいらっしゃいますけど。

 
 

↓ 傍聴券当選番号の発表模様

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 600人余りの傍聴希望者に用意された傍聴席は、わずか24席。

 まぁ、そんな倍率で外れることは薄々感づいていました。

 どっちみち、第2回公判がすぐにある(7月30日)ので、1時間あまりの滞在であっさり土浦を発ち、高速道路を飛ばして、県庁所在地の水戸市へ。

 初めての水戸地方裁判所で、刑事裁判を2件観てきました。

 道路交通法違反(酒気帯び運転)と、覚せい剤取締法違反(所持)でしたが、まぁ、メールマガジンで配信するほど特筆すべき要素は見あたらなかったかなと。

 それでも、場所が変わるだけで新鮮な体験です。

 

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 ちなみに、水戸地裁の証人宣誓文は、
 「良心に従って、真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」

 ……東京や千葉などと同じでした。

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2010年7月 8日 (木)

藤子・F・不二雄ワールドの架空法律 『航時法』 (「のび太の恐竜」編)

 今から30年前に公開されたアニメ映画『ドラえもん のび太の恐竜』では、白亜紀のピー助(首長竜の子ども)をタイムマシンで現代(未来)へ連れて帰る行為を、「航時法違反」として描いています。

 はじめは、現代でのび太が恐竜の卵の化石らしきものを見つけました。化石にタイムふろしきをかぶせて、生きた卵に戻し、その卵からピー助を孵化させ、元いた白亜紀の時代に戻そうとしました。

 しかし、タイムトラベルの途中で、珍しい生き物として未来の世界でピー助を高く売りさばこうとする「恐竜ハンター」に狙われてしまいます。

 そんな恐竜ハンターの企みは「航時法違反」の犯罪行為ですから、それを取り締まるタイムパトロールが目を光らせていました。タイムパトロールは、のび太らを助け、恐竜ハンターを追い払います。

 白亜紀に到着してから、いろいろと大冒険があり、その間に、ピー助に対して完全に情が移ってしまったのび太。最終的には、ピー助を置いて現代に帰ることになり、その別れが感動を呼ぶ結末となるわけですね。

 ……ただ、刑罰付きの法律には「罪刑法定主義」という大原則があてはまります。

 ある行為に対して、法律で罪と罰を書き記していない限りは、その行為を犯罪として取り締まることはできず、私たちは自由に行えるのです。

 当たり前といえば当たり前の話です。

 しかし、現代に、まして白亜紀の時代に「航時法」はありません。航時法は未来(22世紀)の刑罰法規という設定です。

 こんな法律を、過去の時代にいるのび太や恐竜ハンターたちに適用することは、罪刑法定主義に反しないのでしょうか?

 罪刑法定主義とは、「犯罪とは何なのか」「その犯罪を行ったら、どんなペナルティが科されるか」を、前もって法律にキッチリ書いておくことで、合法行為と違法行為の境界線がハッキリさせ、わたしたちの自由な行動を保障するための概念です。

 恐竜ハンターは、タイムマシンが発明された未来の時代(原理的に過去へのタイムトラベルが可能かどうかという物理学的観点は脇に置くとして)から来ているはずです。

 その時代には、タイムトラベルを規制する航時法も制定されているでしょうから、恐竜ハンターは、恐竜を未来に持ち帰ることが犯罪だと知っています。

 自分の企みが犯罪だ、航時法違反だと心得ている限り、たとえ航時法が存在しない過去に飛んだとしても、彼らはタイムパトロールからの取り締まりはキッチリ受けるべき道理となるでしょう。罪刑法定主義とは矛盾しません。

 でも、のび太は航時法の制定されている時代の人間ではありませんし、航時法違反としておとがめを受けなければならない筋合いがあるかどうか、罪刑法定主義という理屈を念頭に置くと、ちょっとギモンですね。

 もしかしたら、のび太がビー助をタイムマシンで現代に持ち帰ってしまうと、ドラえもんが航時法違反で捕まってしまうのかも?

 ドラえもんは、航時法がある22世紀のロボットですから、のび太を道具にして過去の動物を未来に持ち帰らせようとした、となると、航時法違反の罪の「間接正犯」?が成立してしまう。

 だから、ドラえもんは、ピー助を白亜紀に置いて帰るよう、のび太に厳しく忠告したのかも。

 うーむ…… ロボットに法律が適用されるんかなぁ?

 現代の価値観では、ロボットは「物」あつかいなので、たとえばホンダのアシモが犯罪に該当するような行動をしても、アシモが懲役を受けたり罰金払ったりすることはありません。

 たしかに、あれだけスイスイと二足歩行する機能が備わっていることは凄いことですが、罰を受けて反省する機能は、まだ付いていないはずです。

 この場合、悪い意図に基づくプログラムでアシモを操作した人間がいれば、そいつが処罰を受けることになるんでしょうね。

 ただ、ドラえもんは、人間の操作からは離れて、立派に独立して行動することができますから、22世紀には人間と同様、ロボットにも法律を遵守する義務が課されると考えるのが自然でしょう。

 ということは、22世紀には、ドラえもんのようなロボットにも、国会議員として立法に関与したり、選挙で投票したりする権利が与えられなきゃ、筋が通らないですね。

 ……いろいろと突き詰めて考えてたら、相当めんどくさい深みにドップリはまりました。

 

 次の機会には、同じく藤子F不二雄原作の漫画「T.Pぼん」での『航時法』について考えてみたいと思います (こないだ、調べ物のついでに国会図書館で読みました)。

 T.Pとは、タイム・パトロールの頭文字ですが、この「T.Pぼん」という作品のほうが、航時法についてさらに詳しい設定が盛り込まれています。

 

       ◇

 

 あの村上博信裁判官(『裁判官の爆笑お言葉集』204ページ参照)が、まさか急逝とは……。 享年60。

 去年、プレジデント誌での取材の関係で横浜市内へ行ったとき、アポ時刻になるまで横浜地裁で時間をつぶしてました。

 その際に、村上判事の裁判をひさびさに傍聴したんですが、相変わらずオーラがビンビン出ている方だなと嬉しく思っていました。

 まさかあれが、村上判事の勇姿を拝める最後の機会だとは。

 あの時点で既に体調がお悪かったのかもしれません。 非常にショックです。

 ご冥福をお祈りいたします。

 村上さん、生まれ変わったら、また司法試験に受かって裁判官になってください。

 ジジイになった私が、必ず傍聴しに行きます。

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