板倉教授のコメントの意味がわからない
>>> 板倉氏バッサリ「推定で話しているだけ」
日大名誉教授(刑法)の板倉宏氏(76)は、初公判での押尾被告側の主張について「全体的に予想された通りの内容で、検察側の主張を覆すだけの証拠は何も提示できなかった。現時点では(保護責任者遺棄致死罪の)無罪を証明するのは厳しい」と指摘した。
[中略]
押尾被告は「救急車を呼ぶことは考えつかなかった」と述べたが、「あまりにも不自然」と板倉氏。「弁護側は救命可能性を低いと言っているがゼロとは証明できていない」とし、可能性がある以上は同罪が成立するとの見解を示した。裁判員裁判だったことで「モニターなどを使って裁判員の情に訴えたかったのだろう」と話していた。(2010.9.4 サンケイスポーツ)
司法試験を受けるような人なら、誰でも知っている、刑法上の基本的な論点なのですが……
保護責任者遺棄致死というのは、仮に、「保護責任者」とされる人が、もし「遺棄」せずに対処していた場合、その被害者の命を「十中八九」救えたであろうとされた場合に成立する、というのが最高裁の判例です。
だとしたら、弁護人は救命可能性がゼロだったということまで証明する必要はないのでは?
救命可能性が「十中八九」とまではいえない低い水準だった、ということさえ証明できれば、理論的には十分、保護責任者遺棄致死を突き崩す立証として足りるはずです(それが本件で現実的に可能かどうかはともかく)。
板倉教授は、いったい何を言いたかったのか?
あるいは、サンスポの記者が板倉教授の談話を誤解して載せてしまったのか?
それとも、誤解をしているのは私なのか?
どなたか刑法に詳しい方、教えていただきたいと思います。
明日は、布川事件再審の第3回公判で、朝から土浦へ向かわなきゃいけないのですが、この記事を見つけてしまったせいで、気になって眠れません。
もう深夜1時過ぎちゃいました。 ぐ…… グンナイ!![]()
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コメント
確かに何度読み返しても板倉先生のコメントは意味不明ですね。たぶんサンスポには司法担当記者は居ないのでしょう。記事を書いた記者の力不足が原因だと思います。板倉先生もコメントをする相手をよく選ぶべきですね。今回の事件ではヤメ検の若狭弁護士と大澤弁護士がテレビでわかり易い解説をしてました。
投稿: きたひろさとう | 2010年9月12日 (日) 14:03
どうもありがとうございます。
金曜には凛の会事件の無罪判決もありましたし、ヤメ検の弁護士さんは、特に最近、テレビのコメンテーターとして引っ張りだこのようですね。
もし、偏った意見を持つ記者がインタビューを記事に起こせば、まさに供述調書のような伝聞のズレが生じるので、なるべくコメントは直接しゃべってもらったものをそのまま伝えていただきたいものですね。
投稿: みそしる | 2010年9月12日 (日) 18:12