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2011年1月17日 (月)

2010年、各地の裁判官の「お言葉」を振り返る

>>> カーマニア判事、ランボルギーニのスピード違反事件を裁く 豪州

 オーストラリア・パース(Perth)の裁判所で、英BBCの人気自動車番組「トップギア(Top Gear)」のファンだという判事が担当して、スピード違反に問われた整備士の男性(53)の裁判が行われた。豪AAP通信などが18日、報じた。

 職場に向かう被告が運転していた鮮やかな黄色の伊ランボルギーニ(Lamborghini)のスポーツカー「ガヤルド(Gallardo)」(2006年型)をパトカーで追跡した警察官は、追跡時にパトカーの速度は時速160キロに達したと法廷で証言した。

 しかしAAP通信によると、マイケル・ウィーラー(Michael Wheeler)判事は、「警察の米フォード(Ford)製ファルコン(Falcon)を悪く言うつもりはないが、正直言って、ファルコンではわたしの車にだって追いつけないのではないか。果たして被告のランボルギーニを追跡することができただろうか?」と指摘し、100~200メートルも引き離された状況で、被告の車の速度を正確に把握するのは不可能だったと結論づけた。

 ウィーラー判事は判決を前に法廷で、自分が熱心なカーマニアで、公判の前日にガヤルドを取り上げた「トップギア」を見ていたことを明らかにした。「私はトップギアのファンで、(2006年型ガヤルドについての)どうでもいい知識を山ほど知っていることを認めなければならない。ガヤルドは2006年にトップギアで『今年のドリームカー』に選ばれ、ジェレミー・クラークソン(Jeremy Clarkson、トップギアの司会者)もその年にガヤルドを買ったんだ」

 ウィーラー判事は被告に訴訟費用として1万8000豪ドル(約150万円)の支払いを命じるとともに、証言に立った警察官にもっと速いパトカーが与えられることを望むと述べた。【2010年11月18日 AFP】

 

 拙著『裁判官の人情お言葉集』では、モータースポーツが大嫌いなイタリアの裁判官をご紹介しましたが、この人なんて、逆に自身がカーマニアであることを法廷で告白しています。

 しかも、すごいスポーツカーなのをウンチク混じりで認めた上で、スピード違反は違反として、オーナーをキッチリ裁く。なかなかステキな方です。

 「そんなパトカーじゃ、私のクルマにも追いつけない」って、マニアックな事実認定の裏で、暗に愛車を自慢してますけど、具体的な車種を言わないところも、控えめで好印象です。

 オーストラリアの判事の給与じゃ、ランボルギーニを買うのは非常に難しいんでしょうね。憧れだけでとどめているのでしょう。

 まぁ、日本の判事なら給与水準が高いので、買おうと思えば買える方もいそうですけど、人目につくのがお嫌いな方がほとんどでしょう。そんな派手なクルマに食指は動かないのかなと。

 
 

>>> 裁判長がストップウオッチ、弁護人に時間厳守指示? 鳥取地裁

 鳥取地裁で15日開かれた殺人未遂事件の裁判員裁判で、最終弁論中の弁護人に大崎良信裁判長がストップウオッチを掲げて示し、予定時間厳守を促すような場面があった。

 訴訟関係者によると、弁論時間は事前協議で20分間と決まっていた。弁護人は証言台の前に立ち弁論していたが、十数分経過したころから、大崎裁判長が無言で、用意していたストップウオッチを持ち上げた。自分の腕時計とストップウオッチを交互に見比べるしぐさも見せた。弁論はほぼ予定時間内に終わった。

 これに先立つ検察側の論告求刑も20分前後だったが、大崎裁判長はこうしたしぐさを見せなかった。

 裁判では昨年10月、長男(40)をおので襲ったとして、殺人未遂罪に問われた鳥取県岩美町の無職、辻薫被告(72)について審理。判決は16日に言い渡される。(2010.7.15 産経新聞)

  法廷内でのストップウオッチの呈示に関する会長声明
  (鳥取県弁護士会から鳥取地裁への抗議文)

 
 集中力を途切れさせないよう、裁判員の負担を軽くするために、審理を長引かせないよう、プロ裁判官が配慮するのはわかるのですが、「ストップウォッチ片手に」ってのは、なんともイヤミですね。100分の1秒単位まで計る気だったのでしょうか。

 法廷にだって、時計ぐらいあります。

 20分で済ませる予定なのに、弁護人が30分以上も弁論をしていたら、裁判長が「あとどれくらいかかります?」「適宜省略してください」などと牽制すればいい話ですよね。

 地元の弁護士会が「弁護人への侮辱」だと怒るのもムリはありません。

 ちなみに、懲役5年の求刑に対して、判決は懲役3年6カ月でした。一般的な量刑相場と言われる「求刑八掛け」よりは少し軽くされたようですね。
 
 

 < 大崎良信判事の略歴 >
 (「全裁判官経歴総覧」「e-hoki裁判官検索」「ヨミダス文書館」より)

 1960年1月3日生まれ (51歳)
 京都府出身 早稲田大学卒
 司法修習42期(1990年任官)
 
 赴任地 … 神戸→大分→和歌山(田辺)→福井(武生)→福岡→大津→鳥取 (最高位:福岡高裁判事)

 ★2009年11月、強姦致傷という重罪の事案で、被告人の反省と謝罪の態度を重くみて(保護観察付き懲役刑ながら)、異例の執行猶予判決を示して話題に。
 「罪を許したということではないし、償いが終わったわけではない。判決理由の一つひとつを心に刻んで忘れないように」「保護観察中は酩酊するまで酒を飲まないこと、できれば酒はやめた方がいい」と説諭。

 
 

【そのほか、昨年の「お言葉」ダイジェスト】

 
「お子さんの良いところを3つ言ってください」
「わたしにも同じ年ごろの子どもがいる。自分も反省しながら、この事件に向き合っている」
「『子どもは親の鏡で、子どもを見ればどういう家庭で育ったか分かる』と言われたことがある。愛情を注ぎ、自信を持って『こんな風に育ちました』と言えますか」
「子どもの言動の裏には、そうせざるを得ない理由があったのでは」
「親が2人とも怒ったら、子どもは逃げ場がない」

 (横浜地裁 香川礼子裁判官)2010/10/07

  11歳の長男を木刀で殴ったとして、傷害の罪に問われた父親と同居女の裁判で。「ウソを付くクセがあったので直したかった」などと、長男の欠点を列挙して自らの行為を正当化する被告人の態度に対して、涙ながらに、子育て中の母親としての経験をアドバイス。 被告人らは答えに詰まったといいます。

 
 

「あなたには運転適性が無いと言わざるをえません」

 (横浜地裁 成川洋司裁判官)2010/09/24

  無免許運転で死亡事故を起こして、刑務所で服役した後、再び無免許運転をして、スピード違反の摘発を逃れようとして、信号無視などを繰り返した26歳の男に対し、懲役5カ月の実刑を言いわたして。
 4年前に起こした死亡事故も、坂道でトラックを停車させて離れていたところ、サイドブレーキの利きが甘く、坂道の下で自転車に乗っていた小学2年生に衝突させたというもの。これがもし無免許じゃなかったら、少々気の毒な事故かもしれませんけど……。
 運転の適性というより、もともと他人のことまで考えが及ばない人なのかもしれません。

 
 

「同じ問題で苦しむ家族に、あなたができることがないか考えてほしい」

 (神戸地裁 東尾龍一裁判長)2010/09/06

  アルコール依存症の長男の世話に苦労し、飲酒しないよう注意したところ、口答えされたため立腹し、タオルで首を絞めて殺害した父親に対し、執行猶予つき懲役3年を言いわたして、被告人に何らかの社会貢献を促す東尾さん、相変わらずさすがですね(「爆笑お言葉集」126ページ)。
 裁判員を経験した女性からも「アルコール依存症の壮絶な闘いを目の当たりにして考えさせられた」とコメント。

 
 

「傍聴人、 証人の答えに、いちいち反応しないように」

 (京都地裁 増田耕児裁判長)2010/05/12

  3人の娘の点滴に、水道水やスポーツドリンクを混入して死亡させたなどとして、傷害致死などの罪に問われた母親の裁判員裁判(第3回公判)。病理鑑定医の証人尋問で、専門的なことを絶え間なく話し続ける証人の説明に、その都度うなずいてみせる傍聴人に対して注意を投げかけた。
 裁判員に対して、まるで証人の説明がすべて正しいかのような先入観が入らないようにするための配慮だと思われます。かといって、その傍聴人が医学の専門家だとは限らないわけですが。 いや、むしろ間違いなく素人だと思いますけど。

 
 

「発達障害でもノーベル賞を取った人だっている。自信を持っていいんだ。自分の障害とうまく付き合う方法を考えてください」

 (東京高裁 矢村宏裁判長)2010/04/26

  JR東京駅のホームで、女性を突き落として電車に接触させ、ケガを負わせたとして殺人未遂罪などに問われた25歳の男に対して、懲役9年を言いわたした一審判決を支持して。
 就職先が見つからない不満から、いったんは自殺を考えたが遂げられず、無差別殺人で死刑になるしかないと思っても躊躇し、最終的に本件の実行に至った、発達障害はあるが大きな影響は無いと犯行動機を認定し、判決文読み上げ後「発達障害はダメじゃない」と説諭。
 ちなみに、ノーベル物理学賞受賞者のアインシュタイン氏や益川敏英氏には発達障害があったといわれています。たしかに、対人関係を築くのが苦手な代わりに、興味を持った事柄に向けられる集中力が尋常でないのが特徴とされています。ですが、同じ発達障害でも社会的に活かせる才能のある人と無い人がいるわけで、この種の説諭が不用意に行われてしまえば、特別な才能を持たない障害者を精神的に追い込むだけではないかとも思います。
 一方で「障害とうまく付き合う方法を考えて」との矢村裁判長の語りかけには、被告人の立場への配慮が見られて、なかなか光っているとの印象を受けました。

 

 

「あなたの診断書にあった病気の一つを私も持っている。それに負けないで、会社の事業を頑張ってほしい」

 (東京地裁 片岡理知裁判官)2010/04/09

  3年間で約1億円を脱税した金属卸会社の社長に対して、有罪判決を言いわたして。
 被告人は複数の心臓病を持っていたことから、自身や弁護人は寛大な判決を求めていたが「体調がよろしくないことを酌んだ判例はあるが、今回はあえて理由に挙げなかった。体が悪いから罪が軽いとは言いがたい」と厳しく指摘。
 しかし、同じ病気を持ったふたりが、裁く側と裁かれる側として法廷で向き合うことに。これも何かの縁なのでしょうか。こういう場合に、もし持病を理由とする減刑をしたなら、裁判官はものすごく批判されるんでしょうね。

 
 

「これは人を殺すことで事態を打開することを認める判決ではありません。特にお孫さんたちには、あなたが許されたわけではないということを伝えてください。これが裁判員の思いです」

 (東京地裁 山口裕之裁判長)2010/04/22

  高額な医療負担に悩んでの自殺未遂により、意識不明で入院中だった息子を刺し殺した67歳の母親に対して、執行猶予つきの懲役3年を言いわたして。
 たしかに執行猶予が付くと、被告人自身や世間から「甘い判決だ」と受け取られがちですので、その油断にクギを刺したかたちでしょう。
 健康保険が適用されずに高額な医療費になっていたことについては、その局面を乗り越えるために手段を尽くす余地があったと指摘した一方で、意識が回復する可能性がほとんど望めない息子を哀れに感じ、死ぬことを望んでいるのではないかと考えた経緯には同情の余地があるとしています。
 裁判員経験者からは「自分がこの立場ならどうしただろうと考えたが、結論は出ず難しかった」「保険制度や医療制度の見直しが必要」とのコメントが出ていたようです。

 
 

「下級審が、最高裁判決に、いささか過剰に反応している」 「法律がみなし弁済の可能性を容認しているのに、司法が極端に要件を厳格に設定して、みなし弁済規定を事実上葬り去るのは異常事態で、司法ファッショと批判されかねない」

 (神戸地裁 社(やしろ)支部 山本善平裁判官)2010/03

  ちょっと難しい話ですが、下級審の裁判官が、他の裁判官が流れている方向性を痛烈に批判して、そうしたトレンドとは異なる判断を示した例です。
 大手の消費者金融から、グレーゾーン金利(出資法違反の犯罪にはならないまでも、民事的には返還義務があるような高金利。2010年6月の改正法施行で、現在ではグレーゾーン金利を取ること自体が違法になっている)で借り入れた女性が、過払い金235万円の返還と利息5%の支払いを求めて提訴しました。
 消費者金融サイドは、貸金業法43条の「みなし弁済」(これも現在は廃止)を主張して応戦しています。
 みなし弁済とは、消費者金融が、返済期間や回数を明記した契約書を渡すなど、十分に説明を行っている場合には、借り手側がグレーゾーン金利での返済を認めて、受け入れたものとして扱う例外規定です。
 このみなし弁済は、最高裁が消費者金融側にとって適用条件を厳しく解釈したため、ほかの下級審(地裁など)も、みなし弁済をほとんど認めない運用をしてきたのです。
 しかし、山本裁判官は「被告のような大手が要件を順守し、みなし弁済の適用を目指したのは当然」として、みなし弁済を適用し、借り手側からのグレーゾーン金利ぶんの返還請求を認めない判断をしました。
 消費者金融も、かつてのような猛威はなく弱体化してきていますので、このようなバランスを取った判断もあっていいと思いますね。
 利息制限法もそうですが、この種の事件では、借り手側有利の法解釈がなされて久しいです。いくら立場の弱い借り手を保護するためとはいえ、立法府の国会が民主的に作った法律を、非民主的機関である司法府の裁判所が、どれだけいじっていいのか。三権分立というデッカイ問題とも絡みます。
 そもそも法案を作る段階で、しっかり考えてほしいのですが、いろんな立場の権力者が、各方面からいろんなことを口出ししてきて、とりまとめが大変なんでしょうね……。

 

 

「一世を風靡したアイドルグループの元メンバーに、このような実刑判決を出さなければならないのは残念。しかし2度も覚せい剤に手を染めた事実は変わらない。服役中と出所後、あなたを取り巻く状況が厳しくとも、負けずに地道に努力して、更生することを期待します」

 (千葉地裁 新井紅亜礼裁判官)2010/03/30

  覚せい剤取締法違反の罪の執行猶予期間中に、再び覚せい剤を使用したとして、「光GENJI」の元メンバー、赤坂晃被告人に対し、懲役1年6カ月の実刑を言いわたして。
 過去の栄光を無理に「取り戻そう」と思うと、余計に挫折感が募って薬物に走ってしまうような気がします。今置かれた現状にどれだけ満足できるか、が問われますね。

 
 

「あなたにとってのゴールデンプランは、まじめに服役し、1日も早く出所すること。余生はいいおじいちゃんとして暮らしてほしい」

 (宇都宮地裁 池本寿美子裁判長)2010/03/19

  暴力団抗争にともなって、道路に向かって拳銃を3発発砲して、銃刀法違反の発射罪に問われた66歳の男に関する裁判員裁判で、懲役6年6カ月の実刑を言いわたして。
 そういえば、この池本裁判官は、足利事件の再審開始(やりなおし裁判)請求を退けたことでも知られます。その後、別の裁判官が請求を認めて、菅家さんは刑務所から釈放、やがて無罪になりました。

 
 

「妻の冥福を祈って、暮らしていってほしいと願います。刑の執行は、あなたの健康状態によります」

 (山形地裁 伊東顕裁判長)2010/03/17

  認知症の妻を絞め殺したとして、殺人罪に問われたものの、一貫して殺意を否認し続けた、過去に町議会議員を務めた経歴を持つ78歳の男の裁判員裁判で、懲役8年の実刑を言い渡して。
 かねてより妻の徘徊グセや服薬拒否に腹を立てていたこと、また犯行時の首の圧迫の度合いに基づき、裁判官と裁判員らが殺意を認定したことにより、被告人が殺意を否認し続けた点が「反省なし」とされました。
 法律上「70歳以上ならば刑の執行を停止できる」のですが……

◆ 刑事訴訟法 第482条(自由刑の裁量的執行停止)
 懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者について左の事由があるときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって執行を停止することができる。
  1. 刑の執行によって、著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできない虞があるとき。
  2. 年齢70年以上であるとき。
  3. 受胎後150日以上であるとき。
  4. 出産後60日を経過しないとき。
  5. 刑の執行によって回復することのできない不利益を生ずる虞があるとき。
  6. 祖父母又は父母が年齢70年以上又は重病若しくは不具で、他にこれを保護する親族がないとき。
  7. 子又は孫が幼年で、他にこれを保護する親族がないとき。
  8. その他重大な事由があるとき。

 ……判決理由は、本件を起こした刑事責任は重大で、被告人の年齢を考慮しても、なお猶予可能な範囲を超えると指摘したのです。
 ただし、刑務所生活によって健康状態に問題が生じると判断されるときは、懲役刑の執行を停止する余地を残しました。
 先ほどの条文の2号に加えて、1号の趣旨も加味した、異例の説諭ですね。

 

 

「裁判にかかわった全員が、被告人に生まれ変わってほしいと願っています」

 (東京地裁 後藤真理子裁判長)2010/01/28

  歩いていた女性の胸を触り、顔などを殴ってケガを負わせた路上痴漢の事案で、強制わいせつ致傷に問われた22歳の男に関する裁判員裁判。判決公判で執行猶予つきの懲役3年の刑を言いわたして。
 痴漢といえば「電車の中」というイメージが強いでしょうが、迷惑防止条例や強制わいせつ系の裁判を傍聴していると、路上痴漢も意外と多いことがわかります。
 「生まれ変わってほしい」との説諭に対し、被告人は「わかりました」と述べたようです。

 

 
「判決を決める時に降った雨は、長男の涙が雨になったとも思えた」

 (那覇地裁 吉井広幸裁判長)2010/01/28

  知恵遅れの息子を虐待で死亡させ、傷害致死罪に問われた29歳の父親に対し、懲役6年の実刑を言いわたして。
 個人的には3年前、吉井裁判官の法廷を傍聴するために、自費で沖縄まで行ったことが思い出されますが、その期待にたがわぬ詩的な説諭です。(「人情お言葉集」38ページも参照)

 

 

「保険会社から『被害者に会わない方がいい』と言われたとしても、結果はあなたが負うことになる。これまでの選択が胸を張れるものか、よく考えてほしい」

 (和歌山地裁 杉村鎮右裁判官)2010/01/07

  クルマ運転中の前方不注意で、原付に乗っていた男子高校生に大けがを負わせた交通事故。執行猶予つきの懲役1年を言い渡して。
 交通事故の裁判では、被告人が「被害者や遺族のもとへ謝罪に出向いたかどうか」が、情状面で特に重視されます。
 杉村さんの裁判も、やはり3年前、わざわざ徳島まで行って傍聴したものです(「人情お言葉集」128ページも参照)。こうした傍聴旅行をまたやってみたいなぁと思いますね。今は時間的にも経済的にも余裕ないですが。

 

 
「感受性が豊かになるよう、小説やエッセーを読んで人の感情をもっと勉強してほしい」

 (新潟地裁 山田敏彦裁判長)2010/01/13

  酒に酔った状態で、76歳の母親に執拗な暴行を加えて死亡させた息子に対して、心神耗弱状態を認定して刑を減軽した上で、懲役4年6カ月の実刑を言いわたして。
 特に変なことは言っていないのですが、「感情を勉強する」という言い回しが、いかにも裁判官っぽい感じもします。

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