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2011年2月 5日 (土)

小沢一郎法廷の裁判長について、今のうちに知っておきたい

>>> 小沢氏公判の裁判長決まる 公判は早ければ9月ごろ

 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、政治資金規正法違反の罪で強制起訴された民主党元代表小沢一郎被告(68)の公判は、東京地裁刑事11部の大善文男裁判長が担当することが4日、分かった。大善裁判長ら裁判官3人の合議で審理する。決定は3日付。

 公判前整理手続きは半年以上かかるとみられ、公判は早ければ9月ごろから始まる見通し。

 大善裁判長は1986年任官。司法研修所教官、高松高裁事務局長などを経て昨年4月から東京地裁の部総括判事となった。高知県出身。

 起訴状によると、小沢元代表は、元私設秘書の衆院議員石川知裕被告(37)らと共謀し、陸山会に貸し付けた4億円を2004年分の報告書に記載しなかったほか、04年分に載せるべき土地購入費約3億5千万円(手数料など含む)を05年分に記入した、などとしている。

 小沢元代表は、東京第5検察審査会が昨年9月、起訴すべきだと議決したのに基づき1月31日に強制起訴された。

2011/02/04 11:44   【共同通信】

 
 

 東京地裁の大善文男裁判長か……。あんまり私の印象に残ってないということは、いかにも裁判官っぽいオーソドックスな審理をする方だってことだろうか。これから傍聴へ行くときは、もっと意識してみることにします。

 最近、裁判傍聴へ出かけるときは、傍聴人が少なくて快適な千葉地裁に行くことが増えたので、よくないな、もっと幅広く動かなきゃいけないなと反省。

 
 

 大善文男(だいぜん・ふみお)
 昭和34(1959)年11月3日生、51歳
 高知県出身 早稲田大学卒、司法修習38期

 昭和61(1986) 任官。東京地裁に赴任
 昭和63(1988) 名古屋地裁
 平成3(1991) 高知地裁
 平成6(1994) 東京地裁
 平成9(1997) 広島高裁(高裁職務代行)
 平成13(2001) <司法研修所教官>
 平成17(2005) 東京地裁
 平成18(2006) <高松高裁事務局長>
 平成22(2010) 東京地裁(刑事11部総括判事)
 
 (参考文献:公人社「全裁判官経歴総覧」、e-hoki「裁判官検索」)

 

 大善さんは、任官していきなり東京に赴任してますし、それ以降も東京地裁の法廷でご活躍の期間が長いですね。

 また、< >で囲った役職は、裁判官でありながら “法廷以外” の場で活躍した期間です。 大善さんの場合は、司法研修所教官と高裁事務局長。

 大都市圏での勤務が長いこと、
 法廷外の役職を何度か任されていること、
 これらは、全国の裁判官の異動を決定する最高裁人事局からの評価が高い、つまり「エリート裁判官」と呼べる有力な指標だと位置づけても過言ではありません。

 今回引用した共同通信の記事でも、< >(法廷外役職)の紹介に重点を置いていることがわかります。

 特に、最高裁判事に指名されるような裁判官のキャリアを見ると、法廷で事件を裁いた期間よりも、むしろ、<  >の期間の方が長かったりします。

 ちなみに、「高裁職務代行」とは、地裁に籍を置きつつ、高裁が多忙を極めて人手が足りない場合に、臨時で呼ばれて応援に行くこと…… だと私は理解しています。(ニュアンスが違っていたらすみません。ご指摘をください)

 司法の序列としてワンランク上の高裁で仕事を任せられるような人材を、地裁から選ぶわけですから、裁判官なら誰だっていい、というわけにはいきません。

 高裁職務代行を任されたということは、やはり大善さんは最高裁人事局からの評価が高いと考えていいと思います。

 

◆ 裁判所法 第19条(裁判官の職務の代行)
1 高等裁判所は、裁判事務の取扱上さし迫つた必要があるときは、その管轄区域内の地方裁判所又は家庭裁判所の判事にその高等裁判所の判事の職務を行わせることができる。
2 前項の規定により当該高等裁判所のさし迫つた必要をみたすことができない特別の事情があるときは、最高裁判所は、他の高等裁判所又はその管轄区域内の地方裁判所若しくは家庭裁判所の判事に当該高等裁判所の判事の職務を行わせることができる。

 

 

 また、大善裁判官に関しては「すでにベテランの域なのに、過去に無罪判決を出した経験が無い」という噂がネット上で流れているみたいですね。 そのあたりも継続的に調べてみたいと思います。

 さらに、印象的な発言などが見つかればご紹介しますね。 よって、このテーマは今後も続きます。

 

         ◇

 

 このブログでも去年書きましたし、先日ツイッターでもつぶやきましたが、小沢さんが強制起訴されたというのは、「これから刑事裁判を開く」というだけの話で、意味はそれ以上でも以下でもありません。

 もちろん、被告人として裁判に臨む小沢さんの身辺には、事実上、有形無形の影響が及ぶでしょうが、今後、有罪判決が確定するまでの間は、私たちは小沢さんを何らかの色メガネを通して見てはならないと思います。

 つまり、偏見はダメよ、ってこと。 現時点で偏見を抱くのは、単なる司法軽視の態度です。

 そして、もし無罪判決が出たなら、小沢さんの身にできるだけ「何も起こらなかった」ものとして取り扱うべきだと思います。

 もちろん、完全に何もなかったことにできる、などと、お気楽なことは考えてませんが、できるだけ、なるだけ、ね。

 私は小沢さんシンパではありませんけど、「憲法裁判所の創設」「記者クラブ撤廃」という持論や、現行の憲法9条を保持しつつも自衛隊の役割を明記する条項を付け加える、という発想は、わりと好みですね。

 なんらかの疑惑があるのなら、刑事法廷で最高の証拠を突きつけ合って、白黒ハッキリつけてほしいです。

 
 ちょうど、来週(月曜)には、元秘書3人に関する初公判が行われるという、まるで図ったようなタイミング(冗談)です。 注目したいと思います。

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コメント

小沢氏公判の裁判長、大善文男氏の情報は有難う御座いました!。
私は海外居住(カナダ}の身で、情報収集は常に困難さが付き纏い、ネット検索では限度がある事を痛感しています。

海外居住の身では、岡目八目で・・・、日本に住んでいる居る方々依りは遥かに鮮明に、更に俯瞰的に日本の現状を眺める事が出来ます。
私の目に映るのは母成る国日本の惨状は正視出来ない程、加えて日本国の為に何も出来ない己の不甲斐なさには慙愧の思いでいます。

小沢裁判は今後に日本の未来の扉が開かれるか?或いは永劫に閉じた儘となるのか?・・・重大な裁判です。

私が危惧の念を抱いているのは・・・裁判官が偏った思考の捕囚となり?符が付く判決が、特に東京地裁大坂地裁に数多に散見出来る事です。

大善文男氏は名古屋、東京地裁の略歴が有りますが、名古屋は左側通行地域で就任中に影響をうけ己の思想を裁判に移入するか?を心配しています。

考え過ぎ!で有って欲しい物と願っています。

                    小山圭介拝

投稿: HNgreenthub232(小山圭介) | 2011年2月 6日 (日) 00:15

> 小山さま

ご丁寧にコメントをつけてくださいまして、どうもありがとうございます。

小沢さんは国民から支持不支持がハッキリしている政治家です。 好き嫌いは別にして、その行動力や政局操作力……とも呼ぶべき政治家としてのセンスは、余人をもって代え難いものがあるでしょう。

私としては、本件が有罪になるか無罪になるか、結論として特に希望するものはありませんが、

有罪証拠が十分でないのに有罪判決が示されるような、しょうもない裁判はやめてほしいと、大善裁判長と両陪席裁判官に希望します。

どうか、遠い地から、この裁判の行方を眺め、見守っていただきたいです。

投稿: みそしる | 2011年2月 6日 (日) 02:06

 こんにちは。

今頃になってこの記事を読ませていただきました。
ついでにと言ってはナンですが、東京高裁小川正持裁判長のことも教えていただけると、すごくうれしいです。
9月26日には初公判みたいですね。

Twitterもフォローさせていただいてます。
よろしくお願いします。

投稿: じゅんこ | 2012年9月 2日 (日) 16:50

小川正持さんですね。確か阿部文洋氏と共に、オウム教祖に対する審理の担当裁判長でしたね。

この件では、一審の大善裁判長のことを調べたエントリが好評でしたので、引き続き小川裁判長のことも調べてみます。

投稿: みそしる | 2012年9月 3日 (月) 21:23

こんばんは。
今日、陸山会事件の控訴審があり、判決は11月12日だそうですね。
小川正持裁判長のことがますます気になってきています。
判決が出るまでに、調べていただけたら大変ありがたいです。
因みに郷原信郎さんの「検察崩壊」読んでみました。
要望ばかりで申し訳ありませんが、よろしくおねがいします。

投稿: じゅんこ | 2012年9月26日 (水) 20:44

>じゅんこさん

あっ、そうでしたね! すみませんでした。過去の記録を観るぐらいしかできませんが、調べてみます。

投稿: みそしる | 2012年9月27日 (木) 12:52

ありがとうございます。
よろしくおねがいします。

日本国憲法ができるまでは判事も検事も弁護士も司法省が一元管理してたんですね。
未だに戦前の法律がいっぱいあって、法治国家にはなっても立憲国家になれないのはそのせいなんですね。
やはり官僚主権国家ですね。とても国民主権とは思えませんものね。
すみません、つい愚痴を言ってしまいました。

投稿: じゅんこ | 2012年9月27日 (木) 15:32

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