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2011年8月 5日 (金)

住民が裁判員になりやすい都道府県、なりにくい都道府県ランキング! (2009年実績)

 まず、前提事実として、46都府県に地方裁判所(本庁)は1つずつあります。 そして、北海道はでっかいので、4つの地方裁判所が設けられています。
 これらの裁判所では、重大刑事事件につき、一般から裁判員を召集しての裁判を行うことになっています。

 さらに、地方裁判所の支部が全国に200ぐらいあります。 そのうち、主要な支部には裁判員裁判を行える特権が与えられています。

 裁判員裁判が実施される地方裁判所は、全国に60カ所あります。

 
 

※ 裁判員裁判を実施する地方裁判所が複数ある都道府県 ※

(北海道)札幌本庁・旭川本庁・函館本庁・釧路本庁
(福島県)福島本庁・郡山支部
(東京都)東京本庁・立川支部
(神奈川県)横浜本庁・小田原支部
(静岡県)静岡本庁・沼津支部・浜松支部
(長野県)長野本庁・松本支部
(愛知県)名古屋本庁・岡崎支部
(大阪府)大阪本庁・堺支部
(兵庫県)神戸本庁・姫路支部
(福岡県)福岡本庁・小倉支部

 

※ お住まいの市町村がどの地方裁判所の管轄に入っているかは、とりいそぎ、このサイトで確認してください。 >> 裁判所の管轄区域

 

 

 以上のことを前提に、60の裁判所の各管轄にいる住民が、1年間に裁判員候補に選ばれる確率、そして、裁判員候補が最終的に裁判員(補充裁判員)に選ばれる確率を、2009年の実績をもとに計算してみました。

 明日からの話のネタにしてみてください。

 統計の参考資料は『平成21年における裁判員裁判の実施状況に関する資料』(最高裁判所事務総局 編)です。

 

 

【そこの住民が、裁判員候補者の名簿に載る確率(%)】

01.大阪      0.47
02.千葉      0.45
03.名古屋    0.40
03.津       0.40
05.東京      0.39
06.前橋      0.37
06.福岡      0.37
08.函館      0.36
09.高松      0.35
10.宇都宮    0.33
10.甲府      0.33
10.大津      0.33
10.高知      0.33
14.静岡(沼津) 0.32
14.福岡(小倉) 0.32
16.水戸      0.31
16.名古屋(岡崎)0.31
18.さいたま   0.29
18.宮崎      0.29
20.神戸      0.28
20.和歌山    0.28
20.徳島      0.28
23.横浜      0.26
23.神戸(姫路) 0.26
25.京都      0.25
26.旭川      0.24
26.福島      0.24
26.富山      0.24
26.大阪(堺)   0.24
26.大分      0.24
31.奈良      0.23
31.松山      0.23
33.札幌      0.22
33.仙台      0.22
33.山形      0.22
33.横浜(小田原)0.22
33.広島      0.22
33.岡山      0.22
39.鳥取      0.21
40.福島(郡山) 0.20
40.長野      0.20
40.長野(松本) 0.20
40.岐阜      0.20
40.松江      0.20
40.山口      0.20
40.熊本      0.20
47.那覇      0.19
48.金沢      0.18
49.東京(立川) 0.17
49.静岡      0.17
49.静岡(浜松) 0.17
49.佐賀      0.17
49.長崎      0.17
54.鹿児島    0.16
54.盛岡      0.16
56.新潟      0.15
56.釧路      0.15
56.青森      0.15
56.福井      0.15
60.秋田      0.13

<平均>   0.30

 

(((寸評)))
 やはり大阪(本庁管轄)は、不動のトップですね。とにかく、人口あたりの犯罪検挙数が多いので、裁判員制度が始まる前から住民が裁判員候補になる確率が高いことは予想されていました。 実際に始まってからもその強さは揺るぎないですね。
 このほか、千葉や名古屋などの確率が高めなのは、国際空港を擁するので裁判員対象の覚せい剤密輸事件の発覚が多いからでしょう。 去年に羽田空港も国際化されるので、これからは東京本庁も上昇すると思われます。
 なお、津(三重県)がどうして高めなのかは不明です。

 

【裁判員の候補者が、実際に法廷で裁くことになる確率(%)】

01.鳥取     1.54
02.大津     1.17
02.鹿児島    1.17
04.熊本     1.09
05.仙台     1.06
06.岐阜     1.03
07.徳島     0.98
08.青森     0.94
08.福井     0.94
10.長崎     0.90
11.岡山     0.87
12.佐賀     0.83
13.松江     0.75
14.横浜(小田原)0.74
14.甲府     0.74
16.福島(郡山) 0.72
17.広島     0.71
17.山口     0.71
19.福島     0.70
20.秋田     0.67
20.和歌山    0.67
22.宮崎     0.59
23.東京(立川) 0.57
24.札幌     0.56
25.京都     0.52
26.千葉     0.50
27.静岡(沼津) 0.49
28.静岡(浜松) 0.45
28.那覇     0.45
30.長野     0.44
31.大阪     0.41
32.山形     0.37
32.さいたま   0.37
32.神戸     0.37
35.富山     0.36
36.奈良     0.33
36.大分     0.33
38.福岡     0.30
39.松山     0.29
40.東京     0.28
40.高松     0.28
42.神戸(姫路) 0.26
43.名古屋    0.23
44.宇都宮    0.17
44.大阪(堺)  0.17
46.横浜     0.16
46.名古屋(岡崎)0.16
49.前橋     0.15
49.津       0.15
50.水戸     0.11

 

<2009年、裁判員裁判ゼロだった主要裁判所>
函館
旭川
釧路
盛岡
静岡
長野(松本)
新潟
金沢
高知
福岡(小倉)

 

(((寸評)))
 裁判員制度の施行は2009年5月で、実際に裁判員裁判がスタートしたのは東京地裁の殺人事件(2009年8月3日)です。実質5カ月間しか実施されていない中での集計です。 よって、2010年以降は、この確率が大幅に上昇するものと予想されます。
 
鳥取がダントツだという意外性。 候補者人口が50万人足らずと少ないのに、裁判員裁判が2件あったというのが原因でしょう。 管轄内の裁判員対象事件が1件増えるだけで、この数字は大きく変動します。

 これら2種類の統計から、1年間に裁判員に選ばれる確率は、「数万人に1人」レベルだということがわかりますね。
 選ばれる前から「選ばれたらどうしようか」と心配するほどの割合じゃないといえます。でも、偶然選ばれれば、その一事が万事ですので。

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裁判員制度を裁く!」カテゴリの記事

コメント

もしも裁判員になったら嫌だなぁ……と思っていたんですが、実際の所、このようなデータはこれまで見た事がなかったのでとても興味深く読ませていただきました。
鳥取が高いというのは本当に意外ですね! 笑

投稿: nobuton | 2011年8月14日 (日) 17:48

コメント有難うございます!
鳥取がダントツという意外性があります。
おそらく、間もなく2010年の統計が出そうな情勢ですので、このネタは引き続きこすっていこうと思います(^_^;

投稿: みそしる | 2011年8月17日 (水) 23:17

私が一番気になるのは自分の周りで選ばれたというのを全く聞かないことです。勤め先でいえば関連会社を含めると10人くらい選ばれてもおかしくはない状況なのですが。もっとも選ばれたことを単に口外していないだけなのかもしれませんね。

投稿: きたひろさとう | 2011年8月17日 (水) 23:20

10人とはオーバーですが1人くらいは選ばれてもよいのではと思います(笑)

投稿: きたひろさとう | 2011年8月18日 (木) 20:27

ご無沙汰しています!

そうなんです。裁判員って候補にすらなかなか選ばれないんです。裁判員をやってみたい方々にとっては、もどかしい事実かもしれませんが。

ちなみに、自分が裁判員の候補などになったことは、裁判員法で、いちおう口外しちゃいけない決まりにはなってますが、裁判員に選ばれた後の評議室での守秘義務と違って、こっちの守秘義務には罰則がありません。

なので、しゃべる人はしゃべってますけどね。(^^

投稿: みそしる | 2011年8月19日 (金) 20:00

【みそしる】さんのコメントの中で、裁判員法で裁判員候補になったことを口外してはダメとのことでしたが、昨年私のところに来た《候補者通知》には、「もしも裁判員になった時に仕事関係や家族等の普段の行動に支障をきたすかもしれない関係者には、候補者に決まった段階で早めに伝えて周りの理解を求めるようにしてください」というような内容が書いてありました。
でも不特定多数の人に個人名が解るようなこと(ブログ等)はダメです。

投稿: ななし | 2011年8月23日 (火) 13:56

 失礼いたしました。思い違いをしていたようです。ご指摘のとおりの内容で、お詫びして訂正いたします。
 裁判員制度の公式サイトにも、同様のことが書かれていました。
 http://www.saibanin.courts.go.jp/qa/c6_6.html

投稿: みそしる | 2011年8月24日 (水) 08:11

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