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2011年10月 3日 (月)

「恋の六法全書」を読んでほしい! 3年ぶりの書店まわりの旅(大阪→仙台→福島→郡山)

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 最新作『恋の六法全書 ~ ガールズトークは罪ですか?』が、いよいよ世に出ております。

 経営が苦しくて最後の日を迎えてしまった喫茶店『純喫茶ふたば』が物語の舞台。

 彼氏と別れたばかりで悪口がたまっている「キョウコ」、
 同じ趣味の男と知り合ったばかりの、恋愛におくてな「ミキ」、
 若い頃は遊びまわっていたけれど、旦那と結婚10年目を迎えた「アンナ」
 ……の3人が主人公。

 彼女たちが繰り広げるガールズトークに沿って、
 「ケータイメールを勝手にのぞいたら?」
 「人目につく場所でキスしたら?」
 「服装や髪型を相手にムリヤリ押し付けたら?」
 ……などなど、ついやってしまう恋愛のワガママが、法律的にどういう扱いを受けるか、わかりやすく説明しています。

 物語も、おちゃらけた雰囲気から一転、途中でちょっとだけ意外な展開をみせます。 そして、最後はほんのり温かい気分にひたれるような。

 

 法律解説の部分は、すでに法律をしっかり勉強している人にとっては物足りなく感じられることでしょう。

 私がこの本を一番読んでほしいと思っているのは、法律に対してなんとなく「漢字の専門用語ばかりで堅苦しい」「意味がわからないから、つまらない」「たくさん暗記しなきゃいけない」というイメージを抱いている、10代、20代の若い人たちです。

 でも、何かを法律的に考えることって、行き着く先は「他人の気持ちになって考える」ことにあると思うんです。 

 もちろん条文や判例の知識も大事ですが、根底にあるところを探っていくと、じつは恋愛と共通点が多いのかもしれません。

 そのあたりの感覚的なものを伝えたいのです。

 

 恋愛トラブルという身近で頭に絵を描きやすいところから、それなりに気になる展開を見せる物語も楽しみつつ、ちょっと深い法律論に入り込んでいって、少しでも「面白いな」と思ってほしい。

 それが「法律って面白いな」にすり替わって、いつの日か、読者のうち1000人に1人でも、法律家を目指す逸材になってほしいと願っています。

 特に裁判官は、女性の中に才能を秘めた人がたくさん埋もれているんじゃないかとにらんでいます。 細かいところへの配慮とかバランス感覚など。

 だから、若い人に読んでほしい!

 

 となると、『恋の六法全書』を、書店の法律コーナーの奥のほうに棚ざしにされては困るわけなんです。

 ずっと一般の方々に向けた著書を出してきたつもりなのに、法律専門書のコーナーに置かれてしまい、ほこりをかぶってそのまんま、という「失敗」が正直続いてきました。

 今回の『恋の六法全書』では、軽く読めるけど意外と深い、『裁判官の爆笑お言葉集』っぽい感覚の本を久々に、ついに4年ぶりに書けたかな……と自負しています。

 すでに各方面から感想を頂いてますが、さいわい、本を読み慣れた人がおおむね1時間前後で読めている模様。 これぐらいが、私の少ない経験上、やっぱりちょうどいいんです。

 それぐらいの軽さを携えていなければ、本を普段あまり読まない人々を含む、世の中の隅々にまで広がっていく表現のパワーを帯びえないと考えています。

 ライフスタイルとか、恋愛エッセイとかでもいいし、極端な話、レシピ集とか、カーヴィーダイエットとか(^_^、分類は何でもいいので、『恋の六法全書』は、あまりお堅くない場に置いて、若い人たちの目に触れるようにしていただきたいのです。

 なので、私が書店員の皆さんに直接お願いをして、周らせてもらっています。 特製(?)の専用名刺と、手書きメッセージ入りのPOPを手に持って。

 もちろん、版元の阪急コミュニケーションズ営業担当の皆さんも協力してくださっています。各店舗のデータをもらったり、後でフォロー営業をかけてくださったり、有難く思います。

 
 

 今回、久しぶりの書店挨拶まわりなので、最初は緊張していましたが、やっているうちに、だんだん楽しくなってきました。

 「この本はいらない。うちの客層に合わない」と、門前払いを受けたり、

 「本当に流通している本ですか?」「取次が扱ってますか?」のような反応をされ、カラーコピーの同人誌か新興宗教の勧誘か何かかと思われたり。

 「1冊入れますけど、返品できますよね?」と、わざわざ私に尋ねなくてもいいことをあえて尋ねられたり。

 

 それでも、

 

 「面白そうですねー。女の子にウケますよ」と、お世辞でもありがたい評価をいただいたり、

 「爆笑お言葉集を書いた人ですか! この本と併売しましょうか」と、思いがけない提案を頂戴したり、

 「じゃあ、今、5冊注文しますよ」と、その場で私に直接発注が来て、うれしい悲鳴をあげたり(実際には無発声だけど、心の中で絶叫状態である)、

 「福島までよく来てくださいましたね! まぁ、おかけになって!」と、レジ横の席に座らせてもらって、店長さんと10分ぐらい話し込んだり……。

 すごく貴重な経験をさせてもらってます。

 これだけ周っても、ときには書店員さんから冷たくあしらわれても、ちっとも苦にならないのは、法律をまったくわからない一般の人でも十分に楽しんでいただけるエンターテインメントが完成したという自信があるからです。

 新しい感覚の楽しさ、そしてその中にこっそり挟み込んだ深さやシビアさを、しっかり受け取ってくださるはずのあなたに、必ずお届けしたいのです。

 ちょっとかっこよく書きすぎましたか(笑) でも、本心です。

 この5日間で、43店舗、周らせてもらいました。 明日からは都内の書店を中心に挨拶していきます。

 にしても、地元の千葉県内はどうしても後回しになる……。 「いつでも行ける」と思ってしまうから。

 

【大阪市】
ジュンク堂書店・天満橋
ブックファースト・淀屋橋
文教堂書店・淀屋橋
紀伊国屋書店・本町
ブックファースト・クリスタ長堀
喜久屋書店・東急ハンズ心斎橋
ヴィレッジヴァンガード・アメリカ村
心斎橋アセンス
スタンダードブックストア@心斎橋
TSUTAYA EBISUBASHI
リブロ・なんばウォーク
ジュンク堂・千日前
旭屋書店・なんばCITY
ヴィレッジヴァンガード・なんばパークス
ブックファースト・なんばウォーク
ジュンク堂・難波

【仙台市】
紀伊国屋書店 仙台店
丸善 仙台アエル店
ブックエキスプレス 仙台北口店
ブックスみやぎ
ジュンク堂書店 仙台店
ジュンク堂書店 仙台ロフト店
TSUTAYA 仙台駅前店
あゆみBOOKS 仙台店
いけだ書店 仙台泉店
八文字屋書店 セルバ店
TSUTAYA 泉中央店

【福島市】
岩瀬書店 中合店
西沢書店 福島店
岩瀬書店 鎌田店
佐周書店
いけだ書店 福島店
西沢書店 北店
宮脇書店 ヨークタウン野田店
岩瀬書店 福島駅西口店
ブックエキスプレス 福島東口店

【郡山市】
リブロ 郡山店
松文堂書店
ジュンク堂 郡山店
みどり書店 イオンタウン店
くまざわ書店 郡山店
郡山書店 西ノ内店
みどり書店 桑野店

 

 ちなみに大阪では、第17回『ベントーク』に出演して、3人の同年代弁護士さんと、1時間以上しゃべらせてもらいました。

 ひとりだけ司法試験挫折者が混じっていても卑屈になることなく(笑)本当に楽しかったです。

podcastで聴いてみてくださいね。

http://www.voiceblog.jp/bentalk-ust/m201109.html

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