2012年6月10日 (日)

最高裁判所の「キャラ」が なかなか見えないという 相変わらずの問題

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 次回の国民審査は、どんなに遅くとも、来年夏に行われると噂される衆参同日選挙で実施されるはずです。

 そのときは、東京都議選まで同時にやろうとも言われてますから、ただでさえゼロに近い国民審査への注目度が、ますます薄まってしまうことでしょう。

 それに、次回、国民審査の対象となる裁判官の人数は、最大で12人になりますから、ひとりひとり丁寧に吟味することも難しくなります。

 行く手が結構ハードルだらけになりそうな予感。

 

 最高裁の国民審査に関する、有権者向けの資料を作っています、と言えば、「いつも誰に×を付ければいいのかわからないので、助かります」という反応と、「あんなもの、無駄だから早く廃止してしまえばいいのにね」という反応と、結構まっぷたつに分かれます。

 こうした反応で、初対面の方でもだいたいどういうキャラの持ち主なのか、把握できるので、それはそれで助かるんですけどね。

 私としては、国民審査が導入された経緯はどうあれ、せっかく日本に存在する制度だし、1回やるごとに約6億円の税金が投入されているといわれているのだから、もっと活かすべきだろうと考えています。

 

 それにしても、最高裁の裁判官のキャラクターが見えず、どうすれば関心を持っていただけるかなあと苦心しています。

 良くも悪くも「大物」といわれる最高裁の裁判官も、過去にはいましたけれども、現在は、なんだか折り目正しく無難なことしか言わない方ばかりだなと。

 もっとも、裁判官キャリアからそのまま最高裁入りしたような方は、無難で折り目正しくても別に構いませんが、弁護士出身とか、学者出身の最高裁判事まで面白みが薄いってのは、多様な価値観の持ち主を「法の番人」として受け入れる趣旨から外れてますよね。

 

 5年前に書いた『サイコーですか? 最高裁!』という本では、なんとかして最高裁判所というものに対して、キャラ付け・色付けをしようと試みたわけですが、政治家やに比べるとどうしてもインパクトが弱まってしまいます。

 アメリカなど諸外国の最高裁判事の場合、「この人は保守派で、この人はリベラルだ」なんて、就任当時から思想傾向がハッキリ示されています。

 「たとえ裁判官だって中立な立場なんてありえない」という、人間の持つ自然な心理に沿った現実路線を地で行っているわけです。

 まあ、思想傾向のラベリングをあんまり強調するのも、いかがなもんかな、という思いもありますよ。 「おれは、あいつほどリベラルじゃねえよ」「この問題に関しては、結構コンサバだぜ」という、裁判官ご本人からの(心の)異議クレームもありそうですしね。

 

 それにしても、「中立中道らしさ」というフィクション演出を最重要視する日本の司法の世界は、どうにかならんのかなーと思います。

 わたしは、各裁判官の過去のデータを分析、整理して、『忘れられた一票』のサイトで皆さんに提示しているわけですが、それにも限界があります。

 特に裁判官以外の領域から最高裁に迎え入れられた方の場合、「いっぺん判決を出してもらわないと、何もわからない」という場合が多いです。

 中には、裁判官出身だけれども、最高裁に入った途端、えらく市民寄り(少数派重視)の判決を出すなあ、という方もいらっしゃいますしね。

 それに、国民審査を受け終わった後の裁判官が、意外な判決や意見を示したりして、「えっ、そういう人だったの?」と思い知らされることもあります。

 ……困ったもんだなあ。

 でも、現行の国民審査制度を前提に、できるだけ良い物を作っていこうと思います。宜しくお願いします!

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