2005年8月30日 (火)

国民審査も公示されました

 国民審査も本日正式に公示されたということで、また一気にアクセスが増えております。私がつくったコンテンツとしては珍しく、ブックマーク(お気に入り)経由での訪問者がかなりいらっしゃいます。つまり、リピーターの割合が高いということで、それはアクセス数以上に嬉しいことです。

 お待たせいたしました。「国民審査のオカズ」の最新分につき、アップロードを完了いたしました。賞味期限はあと12日しか残されていない、はかなきページですが、少しでも皆さまのお力になれれば、時間を割いて作った甲斐があるというものです。なお、プリントアウトして投票所に持って行くには、少しボリュームが大きいかなと思います。

 古田判事の出身地について、最高裁の広報の方に問い合わせてみました。判事は、現在の北海道旭川市でお生まれになって、中学生のころに新宿区の大久保中学校に転校されたとのことです。このことは、今回の国民審査公報(これから各家庭に配布されるやつですね)に掲載されているそうで、奇しくもその内容を先取りする形となってしまいました。
 ま、出生地を出身地とするのが基準としてはわかりやすいかな、と思いますね。というわけで、当サイトにおいて、古田判事は「北海道ご出身」と判断させていただきました。




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2005年8月29日 (月)

古田判事の出身地

 著書「刑法という法律」のプロフィールや、「時の動き」という政府雑誌でのインタビュー記事によると、古田佑紀判事は「北海道生まれ」と紹介されています。

 たしか新聞報道では「東京都出身」と書いてあったような……。まぁ、北海道で産湯に浸かったけれども、まもなく東京に移ってきた場合でも、東京都出身者を名乗る場合は少なくありませんからね。明日にでも最高裁に問い合わせてみようと思います。

 ついでに、審査対象判事の血液型も問い合わせたいんですけど……、それはふざけすぎですかね。

 国民審査の特設ページは、しだいに、私が想像していたのを超える公共性を孕みつつあります。本来、こういう国民審査の判断資料というのは、臨時のプロジェクトチームでも組んで、ウソ・大げさ・まぎらわしい記述がないかどうかを相互チェックしてから世に送り出すべきものだと思います。しかし、もう後戻りはできません。衆議院解散に大あわてで対応した急ごしらえの個人ページであっても、多くの方々に広く閲覧されるようになった以上、内容の正確さには万全を期さなければなりません。

 もしも、間違いや不正確・不十分な記述を見つけられた場合、このブログのコメントとしてで結構ですので、遠慮なくご指摘ください。それが正確性の担保となりえますので。私自身、読み返していて、現在アップされている「公費で野球応援事件(才口裁判長)」での解説は、判決文の趣旨から少し(いや、かなり)ズレているなと感じました。

 今日中に更新するつもりで、図書館にこもってきましたが、追加・修正・確認すべきところが多々ありますので、更新は明日以降とさせてください。

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2005年8月27日 (土)

いよいよ

 今月に新任された古田判事のプロフィールも、いよいよ「公示」されました。

古田佑紀

 私も図書館で紳士録をチェックして、古田判事の略歴は現役最高裁判事プロフィールにかかげておいたのですが、やっぱり最高裁公式のほうが詳しいですね。

 最高裁国民審査の判断資料、いかがでしょうか。一時期は、1日のユニークアクセスが3000を超えてしまって、うっすらと冷や汗をかいたのですが、現在は落ち着いてきました。各ブログでもおおむね好意的に紹介していただいているようで、嬉しい限りです。次回は、バイトが休みの明後日に更新する予定です。

 これだけ国民審査について調査しておきながら、私は、うちの選挙区が「東京何区」なのか知りません。「法治国家つまみぐい」は、そんなアンバランスさを原動力に運営されております。よろしくお願いします。

 そろそろメルマガも発行したいんですが、「不定期宣言」してしまってから、その宣言に甘えて、どうしても後回しになってしまいます。すみません。好き勝手に書けるメディアなので、私自身、発行したくてたまらないんですが、現実がそれを許してくれない状況なのです。
 応援メールをくださった読者の皆さん、本当にありがとうございました。あのメルマガを待ってくれている人々がいるなんて知りませんでした。


<<<最近買った本>>>

 芸人さんの細かい情報も興味深いのですが、むしろ私の目を引いたのは「お笑いテレビ番組の作り方」。つまり、制作サイドの立場に立った場合の、「ウケる企画」「売れる企画」という飛び道具の見極め方、貫き方、いさぎよい割り切り方ですかね。すでに2つの出版企画をボツらせている私は、そういうクールな心構えも少しは身につける必要がありそうです。

 ……でも、今あたためてる3つ目の企画は、いけると思うんやけどなぁ~(遠い目)。

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2005年8月19日 (金)

国民審査のオカズ

 予告どおり、今回の衆院選にともなって実施されます、最高裁国民審査の判断資料をアップしています。

http://homepage2.nifty.com/misoshiru/mg/shinsa.htm

 まだ、現時点では才口判事と津野判事のぶんしか完成していませんが、データの蓄積が1年かそこらで、大法廷判決が1つしかないわりには、意外と面白くなっとるでしょ?(と、好評を強要)。あと御4方のデータがまだまだ足りませんね。古田新判事なんて、出身地すら不明なんですけど……。

 明日、ひさびさに図書館へ行ってきます。




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2005年8月 8日 (月)

衆議院議員のいない夏

 もうすでに、先週あたりから永田町は「解散・総選挙モード」でしたけどね。インタビューに答える議員のセンセイ方が、やたら「国民の皆さま」「民意、民意」と、キーワードを並べ立ててましたので。あれが世界陸上なら、フライングを取られているところです。

 【今週のお気に入りサイト】
 織田裕二語録


 自分の存在意義ともいえる法案をダメにされてしまった、失意の小泉さん。さすがに今日だけは「クールビズ」というわけにはいかなかったようでした。記者会見では、ぴっちりネクタイ。

 さて、衆院選のオマケ、最高裁判事の国民審査ですが、今回の審査資料は私が責任を持って作成して、ネット上に置きます。投票直前に、いつの間にか家のポストに入れられている、あんな紙っペラ1枚じゃ、「超エリート裁判官を辞めさせる」なんて大層な判断は無茶でしょうから。

 審査対象の裁判官については、昨年から独自に判断材料をチョコチョコ集めてきました。あとは、それを読みやすく調理するだけのことです。ただ、前回の解散総選挙から、わずか1年半の蓄積しかないものですから、個人的には少し物足りない内容になってしまいそうですな。だって、審査対象の判事がからんだ大法廷判決が1回しかありませんでしたので。せめて、議員定数不均衡の判決がひとつでもあれば、読みごたえも増したんでしょうけどねぇ。

 しかも、現在大法廷に係属中だった前回の総選挙(2003/11/09 最大格差2.15倍)に関する定数不均衡訴訟も、今日の衆議院解散によって訴えの利益が無くなりますので近日中に却下判決が出るはずです。あぁ、もったいない。各裁判官の価値観を垣間見ることのできる、絶好の材料なのに。

 まぁ、いいんですけどね。「9・11」のメインはあくまで、世論を二分する郵政民営化の是非をめぐる、混迷の衆議院総選挙にありますから。今度の選挙は大げさでなく、日本国の歴史の転換点になるはずです。政権交代は無いにしても、数十年後の歴史の教科書にも載っちゃうかもしれません。もはや「政治なんか関係ない」などと、ニヒルを気取れるような状況じゃありませんよ。今回投票せずに、いつ投票するんですか。

 そして、投票所へ赴いた際には、国民審査という「忘れられた一票」のことも、少しだけ頭の片隅に置いていただければ、これ幸いでございます。


 【これでいいのか? 国民審査直前の最高裁オフィシャル】
 古田佑紀 新判事




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2005年7月25日 (月)

新しい最高裁判事が内定

最高裁判事に古田・元最高検次長検事(日本経済新聞)

 これで、15名の最高裁判事のうち、検察官が2名に戻りましたが、役人出身が横尾判事の1名のみとなりました。

 過去の実績を調査する前に、肩書きだけで決めつけるのもどうかと思いますが、ま、お世辞にも大胆人事とは言い難いものです。法科大学院だとか裁判員といった、表向きの司法制度改革で世間に目くらまししておいて、このあたりの旧態依然さについては鉄壁の守りを貫いている最高裁。さぞ政府にとって都合がいいでしょう。

 それに、本年中の衆院解散・総選挙がウワサされている昨今ですが、もし、そのウワサどおりになった場合、そこで行われる国民審査までに、古田判事が何らかの最高裁判決に関与することは不可能です。1件も判決を出していない判事につき、適任か否かを投票する……。やっぱり国民審査というシステムには無理があるのかなぁ。

 いずれにせよ、10年間にわたって最高裁で尽力してこられた福田判事、おつかれさまでした。

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2005年7月 8日 (金)

トラブル続発の電子投票 選挙無効判決が確定

電子投票の市議選「無効」が確定 岐阜県選管の上告棄却(朝日新聞)

 裁判長の今井判事は、国民審査の対象判事なのですが、今回の判断は「上告理由がない」という手続違背で切っていますので、事件の中身にはまったく触れていません。
 もし、郵政民営化法案のゴタゴタで衆議院が解散になれば、この今井判事にも罷免の「×」を付けるか否かの選択を迫られるわけですが、まだ前回の審査から1年半しか経過していませんので、ほとんど材料が蓄積していない状態なんです。大法廷の審理では、裁判官個人の価値観が出やすいと言われていますが、今のところ、ほぼ唯一の大法廷判断だった今年1月の「在日韓国人に対する公務管理職受験拒否事件」にも、今井判事はタッチしてませんし。これじゃ、実効的な審査はできませんよ。

 以前のエントリの繰り返しになりますが、現時点での衆議院解散は回避していただきたいなと思います。

 今すぐ、国費を投じて総選挙をしなければならない高度な必要性があるのなら、百歩譲って国民審査が多少おざなりになっても仕方がないかもしれません。

 ただ、法案が参議院で否決された場合に、衆議院が解散されるのって、何か意味があるんですか? 目的が挫折した失意の小泉さんが、単なるヤケクソで権限を行使しようとしてるだけのようにしか見えないのですが。たとえ僅差でも可決は可決なんですから、それでも参院で否決されたときに選挙を強いられるというのであれば、衆議院のセンセイたちは、誰かの罪をかぶって上司から叱られるような心境のはずです。いや、落選したら職を失うんですから、リスクはそれ以上かもしれません。

 閑話休題。こういう選挙無効裁判は、

 1審:市町村の選挙管理委員会
 2審:都道府県の選挙管理委員会
 3審:高等裁判所
 4審:最高裁判所

 …というシステムになっているのですが、本件における3審(司法での1審)である名古屋高裁の認定事実は、以下の通りです。


○「多数が投票あきらめた」エラー続発の電子投票は無効 ○
 …名古屋高裁(3/9)

 【 原  告 】落選した候補者ら 市民15人(岐阜県可児[かに]市)

 【 被  告 】岐阜県 選挙管理委員会

 【 請求内容 】選挙無効の申し立てを棄却した、被告による裁決の取り消し

 【 根拠法条 】公職選挙法第205条

 【 認定事実 】
  2003年7月20日投開票の岐阜県可児市議選(定数24に29人が立候補)では、29カ所の投票所で投票サーバー58台、投票端末機189台を使い、電子投票を実施した。午前7時から投票が開始されたが、午前8時半ごろから午前9時半ごろにかけ、各投票所の投票機に投票記録の失敗や記録の遅延という異常が発生した。

  異常の発生は、投票サーバーの放熱ファンの位置を変更したことなどにより、サーバー内部の放熱が不十分となって温度が規定値より上昇したため。電源を切って再起動したり、第2サーバーに切り替えたり、本体の扉を開けてうちわであおぐなどの対応が取られた。

  異常が3回発生した投票所や、回復が午前11時以降になった投票所があり、異常が最も長くなった投票所では1時間23分に達し、全29投票所の合計は15時間33分だった。異常発生中は記録の失敗や遅延もあり、成功、失敗が混在した状態だった。

 (1)最後まで投票できなかった投票カードが13枚。
 (2)投票の記録の失敗が97件。
 (3)一時的とはいえ、記録媒体に記録された516個の記録を削除。
 (4)投票の記録ができたのに端末が情報を受信できず不良カード
  として処理したカードが25枚。
 (5)操作端末に挿入した後で、排出されないなどで正常に使用で
  きなかったカードが26枚。
 (6)最後まで投票できたと認識できなかったカードが発生したた
  め、別のカードを交付して再度投票させた投票所があった。
  すべてが二重投票になったわけではないが、少なくとも9人が
  二重投票になったと確認されている。
 (7)広見第二投票所(※広見公民館ゆとりピア)では、投票機を
  提供した会社の従業員が、画面のタッチ感度を調整中、操作を
  誤り「終了」ボタンに触れた。
 (8)塩河投票所から開票所に送られた記録媒体には封印がなかっ
  た。他2投票所で、記録媒体の扱いに誤りがあった。


  可児市選管が発表した選挙結果は、投票総数4万6594票で、有効4万6526票、無効68票。投票機の操作を途中で終了したのは262票だった。最下位当選者の得票は1361票、次点は1326票。

  岐阜県選管が選挙後に調査した結果、投票者数と投票数の差は計24票で、カード発券数は投票者数より34枚多いことが判明した。

  (※以上、四国新聞「電子投票訴訟の判決要旨」より)


  その後の調査で、被告は選挙当日に備えて、本番並みの負荷をかけたリハーサルを行っていなかったことなどが判明した。被告は、原因究明のため、可児市で4回にわたって現地調査を行うなどし、2004年9月10日、「選挙は有効」とする裁決を下していた。

 【 原告主張 】
  最下位当選者と次点者との得票差は35票しかなかった。電子投票システムのトラブルで、のべ約17時間もの間投票できず、棄権した有権者は、約2200人いた。

 【 被告主張 】 
  調査の結果、選挙結果に影響を及ぼす恐れがある票数は24票。次点者との得票差の範囲内であり、選挙結果に変動はない。投票所で待機した有権者数は、少なくとも1000人程度いたと思われるが、投票所にいた職員らが見た範囲では、帰った有権者はいない。


 【 判  決 】 ● 裁決取り消し(選挙無効を認定) ●


 【 判決理由 】
  <選挙の違法性について>
  (7)広見第二投票所で、有権者でない者が「終了」ボタンに触れた点は、過失とはいえ、公職選挙法に違反する。
  (8)塩河投票所の記録媒体に封印がなかった点は、電子投票法施行令に違反する。

  その他(1)~(6)の異常などで、受付前で待機した有権者は1000人を相当上回り、投票せずに帰った人も多数いたと認められる。投票機に異常が発生しても短時間で解消されなければならないのに、多くの有権者を待機させ、投票を断念する有権者がいたことが認められ、選挙の公正かつ適正な執行を妨げた。

  選挙管理については、市選管と投票管理者の間でカードの受け渡しに関する記録が作成されていなかった。カードの再発行に関する経緯も記録されておらず、有権者の信頼を損ねただけでなく、選挙事務に重大な誤りを生じさせる可能性があったといわざるを得ない。
  投票機に異常が発生し投票の記録が確実に行われることが保証されていない状況で、投票を行わせたことも不適切だったといわざるを得ない。

  いずれも電子投票法の条件を満たしていない状態にあった。

 <選挙結果に異常をもたらす恐れについて>

  異常を及ぼす恐れがあると認められる票は、(6)二重投票や(1)投票の失敗などで計27票である。最下位当選者と次点の得票差は35票で、受付前に待機しながら投票しないで帰った者の票が8票以上あれば結果が変わることになる。

  投票機の異常は午前中にほぼ解消し、午後からは支障なく投票できる状態にあり、投票時間も午後8時まで確保され、選管が同報無線で復旧状況を知らせていた。

  しかし、投票を済ませずに帰った選挙人の数は多数に上り、無視できない多数の有権者が、仕事や余暇の都合で再度投票所を訪れることができず、投票をしなかったということも推認できる。

  投票機が法の条件を一時的に備えていない状態で、選管の過誤により最下位と次点の得票が逆転する恐れがあり、選挙結果に変動をもたらす恐れがあると認められる。選挙は無効である。

  (※以上、四国新聞「電子投票訴訟の判決要旨」より)

 【 原告談話 】
  こんな選挙を認めたら、民主主義の崩壊と思って争ってきた。選挙は有効とする県側の主張を一つずつ崩した。認めてくれて感激している。 可児市では、実施に必要な情報公開や説明がなされておらず、そのような自治体では電子投票をすべきではない。(原告代表)

 【 被告談話 】
  選管の裁決が取り消されたことは残念。判決を精読し、今後の対応を検討したい。(※まもなく上告。現在、最高裁に係属中)

  可児市長「選挙が無効とされたことは残念至極。県選管は上告して最後まで争ってほしい」

 【 裁 判 長 】青山邦夫


 電子投票の方式には、「スタンド・アローン」と「クライアント・サーバー」という2つの方式があります。

 スタンドアローンは、電源コード以外の配線が不要な分、構築が簡単に済むので、トラブルが生じにくいという利点があります。現に、スタンドアローンを採用して選挙を行った日本の自治体で、大きな支障が発生したということは報告されていません。しかし、投票機がそれぞれ記録するため、フラッシュメモリの数が増え、集計が多少面倒になるため、有権者人口の比較的少ない自治体向けだとはいわれています。


■スタンド・アローン方式■ 

    □
 (入力・記録)
 
    □
 (入力・記録)

    □
 (入力・記録)


 一方で、クライアントサーバーは、各投票機の記録を、サーバーに集約させるため、多数の投票を効率的にさばくことができますが、システム内の1箇所にトラブルが発生すると、その投票所が全て機能しなくなる可能性があります。日本の自治体選挙で生じた電子投票トラブルは、すべてクライアントサーバー方式を採用した場合でした。
 もちろん、本件の岐阜県可児市も、その例から漏れるものではありません。夏場の密室で、コンピュータにとっては過酷な状況だったにもかかわらず、投票日のシミュレーションをほとんど行っていなかったことも、トラブル連発の一因だったようです。

 そのため、昨年11月28日の三重県四日市市議選では、有権者数23万人という比較的大きな規模の自治体だったにもかかわらず、大事をとってスタンドアローン方式を採用し、何事もなく終了しました。


■クライアント・サーバー方式■

    □ 
   (入力)\
         \
    □-----■(記録)
   (入力)  / ※サーバー
       /
    □ 
   (入力)

◆ 公職選挙法 第213条(争訟の処理)
1 本章に規定する争訟については、異議の申出に対する決定はその申出を受けた日から30日以内に、審査の申立てに対する裁決はその申立てを受理した日から60日以内に、訴訟の判決は事件を受理した日から100日以内に、これをするように努めなければならない。
2 前項の訴訟については、裁判所は、他の訴訟の順序にかかわらず速かにその裁判をしなければならない。

◆ 公職選挙法 第34条(地方公共団体の議会の議員及び長の再選挙等)
 地方公共団体の議会の議員及び長の再選挙(※中略)は、これを行うべき事由が生じた日から50日以内に行う。


●被告(県選管)が上告関連書類を最高裁に郵送……3月18日
 それから112日経過しての判決なので、「百日裁判」の努力義務は、いちおうクリアしたとみてよい。

●今日(7月8日)から50日後の「再選挙タイムリミット」……8月27日 



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2005年7月 3日 (日)

「衆議院解散」チラつかせ

「郵政民営化法案 じっくり議論必要」野田氏、草津で講演(京都新聞)

 郵政事業が民営化しても、そんなにマズいことにはならないと思うんですけど、私が懸念しているのは、もし法案が否決されてしまった場合に、失意の総理が逆上して、本当に「解散! 解散っ!」という事態になることです。

 別に衆院選で、国会の勢力図がいかに塗り変わるかは、比較的どうでもいいんです。困るのは、衆院選と同時に最高裁判事の国民審査をすることになってしまう点です。今の段階で審査しろと言われても、かなり無理があります。まだ判断材料が十分に蓄積されていないので、裁判官を審査する側としては心細いんですよね。再来年の任期満了まで現在の衆議院を保たせてもらえると、その間に審査対象判事について、経歴やモノの考え方、関与判決などなどを私が調査・収集できますので、充実した判断材料を皆さまにご提供できることと思います。

 なので、民営化法案の行くえについて、本来の問題点とはまったく関係のない視点から心配をしています。とりあえず、法案が可決成立するか、それとも否決されてしまうのか……などという細かい話は横に置いといて。とにかく、現段階での衆議院解散は断固阻止し、最高裁国民審査を実効性あらしめるべく、両陣営の先生方、頑張ってください。

 今、歴代長官を中心に、歴代裁判官ページの加筆修正作業をしています。昔の最高裁は、すごくエネルギッシュで、個々が自らの思想信条を堂々と述べて、タテマエ論や通り一遍のコメントなんか語られない、厳しくも気持ちのいい時代だったんだな、とあらためて思います。発足初期の最高裁の歴史は、物語としてとてもスリリングで読みごたえがありますからね。




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2005年5月20日 (金)

新しい最高裁判事が仲間入り

 最高裁にも、そろそろ「サプライズ人事」が欲しいですけどね。15名のうち、1名か2名ぐらい構わないじゃないかとも思うんですが。

 たとえば、独自の理論構成で時代を見通そうとする、行政法の阿部泰隆教授を起用してみるとか。あるいは、思想界のトリックスターから、評論家の呉智英氏ですとか。この方に任せれば、死刑と民主主義を廃止して、仇討ちと封建主義を復活させる方向で尽力していただけるはずです。

 もちろん、新任の堀籠氏にも期待、そして歓迎いたします。自分の立場をわきまえ、与えられた任務を粛々とこなせることも才能ですから。ちなみに、新判事の最有力候補だったはずの、東京高裁長官(仁田陸郎氏)は「またの機会に」という感じですかね。おそらく、町田長官の後任ってことになるでしょうか?


堀籠幸男 (ほりごめ・ゆきお)
東京都出身 64歳

1964年 東京大学法学部卒業
1965年 司法修習生
1967年 判事補任官
1971年 最高裁刑事局付
1973年 那覇地裁判事補
1976年 最高裁調査官
1979年 最高裁人事局任用課長兼調査課長
1983年 東京地裁判事
1984年 内閣法制局参事官
1990年 内閣法制局総務主幹
1992年 東京地裁判事(部総括)
1994年 最高裁人事局長
1998年 最高裁事務次長
2000年 最高裁事務総長
2002年 大阪高裁長官

最高裁判事プロフィールも更新しましたので、ご覧ください。

■参考
 元裁判官の参議院議員、江田五月氏とは、大学時代の同期で、クラスも同じだったらしい。

■語録
○2005/05/17(就任挨拶)
 「最高裁は司法の最終判断の場であり、刑事裁判官としての経験を生かして迅速に判断できるよう努力したい」「最高裁まで争う当事者はそれぞれ独特の思いを抱えている。一件一件の訴訟を大切にして全力で判断したい」
「(裁判の現場から離れていた期間が長かったことについて)かえって他の人が気付かない見方もできるのでは」

 (座右の銘)
 『日々新たにす』
 「毎日、自分の短所を反省し、他人の長所を取り入れる姿勢を貫いていきたい」

 (最高裁事務総長時代には、裁判員制度の導入に尽力)
 「司法制度改革の中で一番スケールの大きなもので、審理を短縮した国民に分かりやすい裁判が必要になる」「事件について十分な議論をするため、裁判員の人数は6人より少ない方がいいと考えていた」「6人の方がより妥当な裁判ができるというのが国民の判断なら、それを前提に裁判所が努力するべき。国民の不安を解消する広報活動も必要だ」

○2004/03/31(ジュリアーニ市長来日 大阪講演)
 「ニューヨークを安全な都市に変えたジュリアーニ氏の発言には説得力がある。犯罪者を検挙し、刑罰を与えるだけではなく、さまざまな施策を講じることが必要と再認識した」

○2001/06/13(司法制度改革審議会の意見書が出たことを受けて)
 「我が国の司法制度の在り方について大きな方向性を示すもので、より利用しやすく、より信頼される司法を築くために大きな意義がある」

 
 


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2005年1月31日 (月)

最高裁逆転判決の、何が「逆転」だったのか

 本件の在日コリアン女性は、東京都が1986年(昭和61年)に保健師(当時は保健婦)の採用要件から日本国籍を撤廃したことにより、1988年(昭和63年)に、外国人として初の保健師として採用され、1993年(平成5年)には主任に登り詰めました。その道ではパイオニア的存在だといってもいいのでしょう。

 この判決について議論するうえで、ゴチャゴチャになってはいけないのは、この外国人女性は、地方公務員になること自体は実現できている、ということです。ヒラの地方公務員から、もう一段上のステップである「管理職」にならんと望んでおられるのです。


 先週の最高裁大法廷判決を、可能な限りスッキリ表現しようとすると、以下のような感じになろうかと思います。

 一般論として、それぞれの地方自治体が、それぞれの判断で、条例などを根拠に、公務員として外国人を採用することを、法律(地方自治法)は禁止しているわけではない。

  ↓ただ

 職員として採用する以上、平等に扱わなければならない。

  ↓だとすれば

 「管理職に昇進できる可能性は無い」という前提で、ある者をヒラの地方公務員として採用する場合、そういう通常と異なる取り扱いをする合理的な理由が必要だ。

  ↓では、その「合理的理由」とは何か。

 そもそも、日本の地方自治体の統治は、日本国民が最終的な責任を負う。それが「国民主権」なのだ。

  ↓

 日本以外の国家に所属する者、つまり外国人は、その外国との間で権利や義務を持っているのであって、そういう立場にある外国人が、日本の地域住民の権利や義務の内容を定めたりする自治体の管理職に就くことを、日本の法体系は想定していない。

  ↓そして

 地方自治体の管理職という立場には、2段階あると考えられる。

 (1)公権力を行使する地方公務員…地域住民の生活に直接・間接に重大な関わりをもつ。
 (2)その他の管理職…(1)へ昇進するための経験を積んでいる立場。

 この2段階の任用制度を採ることも、各自治体の判断に任されている。

  ↓だから

 このような制度を採る判断をしている地方自治体は、外国人に対して、(1)だけでなく、(2)の就任もさせない措置をしたとしても、「合理的な理由」に基づく区別だとして許される。

----------------

  ↓本件で

 東京都は、2段階の管理職制度を採用していた。

  ↓

 そして、保健師なら保健師という専門技術的分野のみを管轄するといった、公権力行使と無縁の管理職のありかたは採られていなかった。

  ↓だとしたら

 (2)のレベルの管理職も、いずれは(1)に就任することのあることが「当然の前提とされていたということができる」。

  ↓したがって

 日本国籍を持たない原告(被上告人)に、管理職昇任試験の受験をさせないという被告・東京都(上告人)の措置は適法。


 そして、これまでの判決遍歴を整理すると、こんな感じになりそうです。

  東京地裁 東京高裁 最高裁
A)立法権・行政権・司法権を直接行使する公務員 NG NG NG
B)公権力行使や公の意思形成に参画するなど、間接的に国の統治作用に関わる公務員 NG NG NG
C)補佐的事務や学術的技術的な専門分野の事務にたずさわる公務員 NG
(ただし、特別法を設ければOK)
OK
(統治に関わる程度が弱いから)
NG
(いずれ、Bレベルに移行する可能性があるから)


 つまり、在日コリアン女性の請求を一部認容した東京高裁も含めて、かなりミクロなところで結論が繰り出されてきたことがわかります。どの判決も、それぞれの立場で筋を通されていて、「こんな結論、絶対考えられん!」というものはございません。

 いずれにせよ、「外国人の公務就任権」というのは、あまり軽々と持ち出すべき性質のものではないと思います。自由や平等という“人権博愛思想”と、各国が持つ文化や公共意識の多様性を確保するための“独立”“主権”。大げさにいえば、このどちらを大切にして、どちらを一歩後退させるか、そのギリギリのせめぎ合いが問題となるからです。こういう意識が極めて低い、私を含めた日本人は、あまりにも平和に浸りすぎてきたのかもしれません。
 そんなところに、逆転敗訴した被上告人が、裁判所の「人権意識」を持ち出してきて一方的に批判しようとしても、空しく響いてしまうのは仕方ありません。

 人権や民主さえあれば万事オッケーというのであれば、「戦闘終結宣言」後のイラクで、あれだけの数や規模でテロは起きないでしょう。何者かによる独裁で支配されるのは、たとえ同じ国籍・同じ民族であっても御免だけど、外国人に占領されるというのも、また別の大きな拒絶感が生まれてくるものだろうと思います。中には、その拒絶感・不調和を克服するために、自分の命を差し出すことだっていとわない人々もいるのです。
 「外国人の管理職就任と米軍の占領では、話が全然違うだろう」とお思いの方もおられるでしょう。たしかに、全然違うかもしれません。しかし、判決後の記者会見で、公費で食べている公務員である被上告人に「世界に言いたい。こんな国には来るな」と公言されてしまった日本と、外国の大統領に「悪」だと名指しされたあげく、異教徒から異文化で染め上げられようとしているイラク。この間のどこで区別の線引きをしましょうかね。日本にいて、アメリカから「支配され慣れ」していると、「国家の独立」という、そのあたりの感覚がどうも麻痺してしまいそうで、気を付けなきゃならないなと思いますし。

 つぎは、国籍や帰化の法的意味についても、暇なし貧乏の私なりに、もっと突っ込んで調べたいですね。なんで、本件女性は帰化したがらないのか。「国籍」と「アイデンティティ」が一致しているのか。それとも、国の帰化行政に何か問題があるのか。 …本当は、次回の国民審査対象である才口判事と津野判事が、ともに多数意見に付いてらっしゃるので、このウェブログの趣旨としては、そこまで洗い出す必要は無いんですけどね。

 まぁ、現時点で少なくとも言えるのは、粛々と自分のフィールドで与えられた任務をこなす人、自分の中から湧くイメージを世間とうまく調和させて、クリエイティブな才能を発揮する人、そして、とりあえず大きな声を上げて特別視されてみたい人…、こういった人たちは、どの国籍であっても一定割合でいるんだな、ということです。


 


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