2009年12月22日 (火)

左隣50センチに椿姫彩菜さんが

 本日は、文化放送(AM1134kHz)『寺島尚正ラジオパンチ!』に出演させていただきました。 楽しかったですよ~。

 ラジオのブースに入るやいなや、大皿に茹でカニが盛られていて、ゲストの椿姫彩菜(つばき・あやな)さんから、「食べてくださいね」と言われました。

 なんじゃこりゃ?

 なんでも、直前にカニのラジオショッピングコーナーが放送されていたらしく、業者の方が持ってきてくださった代物のようです。

 ご丁寧に、手ふき用のウェットティッシュまで用意してありました。

 ラジオ局で飯食ったのも、昼の12時からカニにムシャブリついたのも初めてですよ。

 

 出演コーナーの内容としては、『47都道府県 これマジ!?条例集』(幻冬舎新書)の中から、

・ おっぱい都市宣言(山口県・光市)
・ りんごまるかじり条例(青森県・板柳町)
・ お父さんお帰りなさいパーティー実施要綱(東京都・八王子市)
・ 謙信公アカデミー条例(新潟県・上越市)
・ 「愛の定期便」要綱(茨城県・水戸市など)

……を取り上げ、そのネーミングだけをヒントに、どんな内容のルールなのか、椿姫彩菜さんが当てるというもの。

 

 おふたりとも、いろいろと推理し、盛り上げてくださいました。 ありがとうございます。

 それにしても、「おっぱい都市宣言」に対する椿姫さんのリアクション(嫌がっている様子)が、本当に女子そのもので。

 

 あのですねぇ……。

 ココだけの話。

 椿姫さんの目を見ながら話してたら……

 

 
 

 
 
 
 
 

 普通に照れますよ。

 男子として。

 

 椿姫さんは外見だけでなく、たしか、戸籍の性別も「女」に変更しているらしいので、厳密にはニューハーフという分類からも外れるのでしょう。 大したものです。

 私のサイン入りで「条例集」をプレゼントしたら、彼女、とても喜んでくれました。

 

 これからメリークリスマスの季節。

 何かが起こるかもしれませんよ。

 何かが芽生えちゃうかもよ。 何かが。

 ふふふ。

 
 

 ラジオ収録の後は、打ち合わせを2件。

 あさってクリスマスイブの13時30分から、宇都宮地裁206号法廷にて、足利事件再審の第3回公判(DNA鑑定人の師弟対決)が行われますが、

 ついでに、足利事件の現場付近に出向き、いろいろと写真を撮ってくることになりました。

 

 私自身としても、かの事件の現場は一度見ておきたいと思っていたところでして。

 昼前に宇都宮入りするのに先立ち、朝からひとっ走り、足利市の河川敷まで行ってきます。

 もし電車を使うなら、かなりめんどくさい移動を強いられるトコですが、こういう類の仕事のために、思い切ってクルマ買ったんで!

 たぶん、このブログでも近いうち、私の手で集めてきた現場写真を公開することになろうかと思います。

 どうぞヨロシク。

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2009年7月 8日 (水)

ありがとうございます! 新連載です!

 人気サイトの「日経ビジネスオンライン」の本日付け「日刊新書レビュー」の執筆陣として参加させていただいて以来、

 

本日付けで、初めて私の書評が載りました!

 ありがとうございます! いやぁ、どうもありがとう!

 第1弾は『精神障害者はどう裁くか』(岩波 明 著)

 いきなり、堅くて抽象的な内容の新書に、みずから挑戦してみましたが、いやぁ~、想像以上にしんどかったですね。

 新しい媒体で記事を書くことは難しく、慣れるのに、まだまだ時間がかかりそうですが、“書評”という新たなジャンルでも書き続けて、ライターとして底力を付けていきたいと思います。

 今後ともよろしくお願いいたします。

 

 今日は1週間ぶりに裁判傍聴を休み、自宅の一室で、国民審査や裁判員制度、裁判傍聴録、新しいブログの立ち上げ準備などで、いろんな文章を書いています。

 午後5時から、「PRESIDENT」誌の取材で、インターネット問題に詳しい弁護士さんにお会いし、明日は、地方条例についての取材のため、群馬の山奥へ向かいます。 ツツジの街、館林にも寄ろうかと。 さすがにツツジの花は、もう咲いとらんでしょうが。

 雨が降りませんように……。 という願いは、梅雨時には贅沢か。

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2009年5月19日 (火)

明治大学!

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 もちろん、今から法科大学院に通いなおすわけではありません。 もう、受験勉強はコリゴリです。

 最高裁判所研究の第一人者として名高い、政経学部教授(国家論)の、西川伸一先生に、個人的にインタビュー取材を敢行してきました。

 すごく興味深い話の目白押し!

 詳しくは、忘れられた一票2009にインタビュー記事として掲載させていただきます。

 ただ、なにぶん、全部ひとりで進めている企画なものですから、テープ起こしや清書に日数がかかる可能性が大いにあります。

 

 

 最後に、国会議員の世襲制限の話になったのですが、西川先生に「生まれた家が、たまたま政治一家だからといって、その人が国会議員になれないと法律に定めるのはダメだよ」と諭されました。

 もしかしたら、ここを読んでくださって、注意を喚起したくなられたのかもしれません。

 うーむ、どうやら私の憲法解釈は、ゆるすぎたようです。

 

 ところで、今週の私の周囲は、すっかり裁判員制度づいています。

 明日は、地元九州のメジャー紙・西日本新聞に寄稿させていただいた文章が載りますし、あさっては、朝からFMラジオ番組に、電話でコメントするかたちで出演します。 22日は、産経新聞にコメントが載る予定です。

 もし、皆さんが見かけたり、耳にしたりしたら、何かの縁ですね。 ふふふ。

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2009年3月16日 (月)

確定申告を終えて

 お金の細かい計算が苦手だからと、後回し(政治家的に言うと「先送り」)にしていたら、本日、受け付け最終日の確定申告になってしまいました。 今年は消費税も納めなきゃいけません。

 去年の領収書を1枚1枚整理していると、当時のことをいろいろ懐かしく思い出しました。 「人情お言葉集」の傍聴取材で、全国各地の裁判所を巡りましたからねぇ。

 ああいうふうに、また自腹で取材旅行できるよう、今年こそガッツリ頑張らなきゃいけません。 去年の所得を確定させて、だいぶ尻に火が付きました。

 
 

 今年は、秋までに必ず衆議院の総選挙があって、国民審査もあります。

 そこで、こないだの土曜日をまるまる使って、国民審査の判断資料サイト「忘れられた一票 2009」を立ち上げました。

 とりあえず、最高裁の裁判官に、少しでも親近感を持てるような「おまけコーナー」から先に充実させてみました。 いかがでしょう。

 完成へ向けての進捗度は、まだ5%ぐらいですね。

 ただ、まだバイトで食いつないでいた時代に、仕事を3日休んで「法Wiki」というものを一気に立ち上げ、「忘れられた一票200X」と名付けたページも作ったんですが……。

 どうも私には、Wikiよりブログ形式のほうが作りやすい。 法Wikiは、そのうち消します。

 

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 「罪と罰の事典」(ツミダス)の発売から、もうすぐ1カ月。 この段階で売れゆきの芳しくない本は、次第に店頭から消えていくという、かなり厳しい時期です。

朝日新聞の一面「サンヤツ広告」

↑ なんでも、これひとつ載せるだけで、100万以上かかるという話ですよ。 ありがたい。

 小学館が出稿してくださった、この広告の効果で、一時期の売り上げが跳ねたんですが、やはり文字だけの広告ではインパクト不足なのか、また元に戻っています。

 受け身じゃダメだと、編集の方と大雨の中、書店に挨拶めぐりをしたり。 また、先週末に大阪へ行く用事があったついでに、ひとりで挨拶めぐりしてきました。

 梅田のブックファーストでは、ありがたいことに書店オリジナルのPOPが! 法律書の担当の方から直接「面白かったです」と言ってもらえたのが、とてもうれしかったです。

 

 そうそう、現在発売中の「週刊文春」の書籍コーナーでも紹介してくださっています。

 また、木曜日発売の「女性セブン」では、“罪と罰”特集が、4ページにわたって掲載される予定です。これはデカイ。

 金曜日には、県内ローカルですが、福島テレビの裁判員制度の特番にVTR出演します。

 東京地裁前と、うちの事務所(兼自宅)で、都合3時間近く収録していただいたのですが、完成VTRになるのは3分程度とのこと。 テレビも大変な仕事です。 

 

 丹念に作った自信作が、なかなか世の中に知られない状況は、ショックといいますか、ちょっと悔しくはあるけれども、各メディアの皆さんからのお力添えは、少しずつ確実に頂戴できています。

 まったくあきらめていません。 5年前、弁護士になるのをあきらめて、もうあきらめるのはそれで十分だと。

 ひとりでも多くの方に「ツミダス」(罪と罰の事典)を広める活動。 手を替え品を替え、じつは今日もまた、次の一手を打っています。

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2009年2月10日 (火)

今夜、TBSラジオ「アクセス」生出演です!

 とつぜんですが、今夜、TBSラジオ「アクセス」に出演します。 評論家の宮崎哲弥さんとの共演です。

 前々から「そのうち出てくださいね」と打診されていたのですが、さきほど番組から電話がかかってきて、お願いしてくださいました。

 テーマは『裁判官のお言葉』。夜10時からの放送ですが、出演は10時45分くらいからでしょうか。

 基本的に関東圏のみの放送みたいですが、今は「インターネット生放送」の期間中のようですので、パソコンを使えば世界じゅうで聴けるんですかね。 皆さん、よかったら「アクセス」してみてください。

 テーマとは直接関係ないですが、「罪と罰の事典」(未発売)の告知もさせていただきます!

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2009年1月21日 (水)

お知らせです(テレビ番組・フリーペーパー)

 今日は、小室哲哉プロデューサーの詐欺被告事件・初公判が行われています。 大阪地裁で。

 裁判長が杉田宗久さんでよかったですね。 もし執行猶予判決を出したなら、「もうやったらあかんで。 頑張りや」と、法壇からコムロに握手を求める姿がみられるかもしれません。(「裁判官の爆笑お言葉集」130ページ参照) 

 だったら、判決公判だけでも傍聴したいですよ。 残念ながらクジ運に恵まれない男なので傍聴券とれませんが。

 でも、杉田裁判長も厳しいときはトコトン厳しいですからね。 なにせ掟破りの「求刑越え判決」をも堂々と出せる方ですし。 掟破りといっても、もちろん違法性はありませんが、司法の慣習からは、はみ出してらっしゃいます。

 はてさて、どういう展開になるでしょうか?

 

 このたび、TBSテレビ「新知識階級クマグス」に、“裁判官マニア”として出演させていただく機会を得まして、昨年の暮れに収録に参加させてもらい、今月30日にオンエアということで、かねてより皆さんにお伝えしていました。

 しかし、予定より1週繰り上がって、あさって23日金曜日深夜24:40からの放送となりました。(関東圏)

 これから順次、中京圏や北海道圏などでも放送予定のようです。

 とてもありがたいことですけれども、むちゃくちゃこっ恥ずかしいですよ。 ハズイです。 なるべくなら観ないでください。

 いや、皆さんが観てくださるぶんにはOKなのですが、私は自分自身の姿(特に歩いてたり話していたりする動き、もしくは声)を客観的に眺めるのが苦手といいますか、耐えられないんです。

 気分が悪くなっちゃうんですよね。 これは、ちょっと病的な性格だなと自覚しています。

 むかし、「私は自分自身を客観的に観ることができるんです。あなたとは違うんです」と宣言した総理大臣がいましたが、じつにうらやましい。

 でも、番組の編集担当の方がおっしゃるには、かなり面白い回に仕上げていただいている模様ですので、まったく観ないというわけにはいかないぞと。

 なので、心臓を強く押さえながら、片目と片耳で視聴させていただこうと思ってます。

 

 また、25日(日曜)リリースの女性向けフリーペーパー「PS」2月号では、「爆笑お言葉集」「人情お言葉集」双方を特集してくださると伺っています。

 これもありがたいことですよ。 街中で見かけたときは、ぜひお手にとって読んでみてくださいね。

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2008年12月 4日 (木)

芸人さんと同じ空間を共有

 六本木ヒルズ森タワーに本拠を構えるFMラジオ局、J-WAVEの番組「PLATOn」12月2日放送分(テーマ「裁判官」)に出演させていただきました!

 DJの渡部建さんは、すれ違いコントで著名な芸人コンビ「アンジャッシュ」のおひとり。 個人的にDVD4枚持ってます!

 そして、こちらも一流コント芸人「キングオブコメディ」のおふたりともご一緒しました。

 さすがに1時間半を超える生放送は初めてで、かなり緊張したけれども、むちゃくちゃ楽しかったです!

 そのなかでも何十秒間か、仕事であることを忘れてペラペラ会話していた瞬間があって、ふっと我に返って「あ、今、本番だった…!」と気づいたり。

 あのときは、アスリートの世界で言うところの「ZONE」に入っていたのかなと。(←かっこいい~)

 ……単に集中力が切れただけか。

 

 キングオブコメディのおふたりとは、放送ブースの外で待機中に、ありえないほど間近で、いろいろと話をさせていただきました。

 今まで、テレビ画面でだけ観てきた方々ですからね。

 「おふたりのコントが好きなんです」って告白したら、特に今野さんがかなり疑っていたのが面白かったです。

 一番好きなネタ(事件現場の中継)とか、最初にキングオブコメディのコントを見た番組(たぶんNHKのオンエアバトル)まで話して、ようやく信用してもらえたようでした。

 ま、ほかにどんな会話をしたかは、ここには書きこまず、自分だけの思い出にさせてもらいます。

 確固たるセンスとオリジナリティを持つ、ちゃんと面白い芸人が、キッチリと評価され、売れる世の中になってほしいですよね。

 実際にそうなるとは限らないのが不条理で、はがゆい限りですが。

 

 相方の高橋さんは、去年いろいろありましたよね。 地下鉄でのチカン容疑で逮捕された事件。

 結局は不起訴になったんですが、逮捕当時から、私は信じていました。 あんな面白いコントを演じられる人が、チカンみたいなツマランこと、やるわけなかろうと。

 そして、先日実際にお会いして、帰り道も少しご一緒して、いろいろと話をさせていただいた結果、それは確信に変わりましたね。

 渡部さんとは、放送ブースのなかでしかお話できませんでしたが、でも本当に十分です。 お笑い好きとしては、おなかいっぱいの空間でした。

 もちろん、お笑いの活動についてなど、核心的なことをたくさん質問したかったんですけど、好き過ぎて、尊敬しすぎて、とても根掘り葉掘り聞けない……ってこと、ありません?

 これが、ほとんど興味も憧れもないプロ野球選手とか、ヒップホップのカリスマだとかなら、的外れでもテキトーに質問できますけれども。

 

 私だって、本当はお笑い芸人の皆さんのように、自分のセンスだけで勝負したいですよ。 センスだけを信じて作品をつくって世に問うのが、やっぱり表現者として一番カッコイイ生き方だと思ってます。

 でも、笑いの感覚も中途半端。 法律知識も中途半端ってことで、仕方なく、それらをグチャグチャに混ぜた文章を書いてお茶を濁しているだけなんです。

 今月17日(水)には、いよいよTBSのテレビ番組の収録が待っています。 くわしくは、また後日!

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2007年6月 6日 (水)

満員電車は「違法」なんですか

 黄色い表紙でおなじみ「裁判官の爆笑お言葉集」(幻冬舎新書) ……勢い止まらず、各方面よりご好評をいただいております。 どうもありがとうございます。

 もちろん、この世は盛者必衰。 今週発売の新潮新書 「とてつもない日本」(麻生太郎外務大臣 著)に、売り上げにおいてアッサリ抜き去られることも想定済みでございます。

 ま、ベストセラー列強の中に書名を連ねさせていただきさえすれば、ポジション的には何位だって構やせんのですが。

 

 来週は、大阪へ行ってきます。 関西テレビ「痛快!エブリデイ」の水曜日に、「裁判特集」を企画しているので生出演してください、とのご依頼があったからです。

 再現ドラマなど、いろいろと関テレさんは用意してくださっている模様ですから。 その想いには応える必要がありますね。

 13日の「痛快!エブリデイ」では、イケメン八代弁護士・浅草キッドから水道橋博士・高学歴芸人コンビ「ロザン」・小室ファミリー「SAM」さんと共演いたします。

 違う世界を体感できるのはいいけども、ただ、こんなスターの皆さん方を前に、どのツラさげて出るのよ。 本当はキッパリお断りしたいくらい恥ずかしいです。 オレのせいで視聴率下がったらどうしよう。

 つまんなかったからといって、帰り道に道頓堀へ突き落とされたらどうしよう。 着替えを多めに持っていこうか。 九州の笑いなど関西に劣るに決まってますので、大阪の皆さん、どうぞお手柔らかに。

 

 ナガミネは、つまんない男。 これが合言葉です。

 自分がつまんないことぐらい、自身が痛いほど思い知っています。 だから、見苦しくあがいているんです。

 でも、本職においては「つまんない」は決して許されませんけどね。 近いうちに単行本を相次いで出版し、立て続けに世に問いますこと、ここにお約束いたします。

 ……あーあ、面白くなりたいなぁー。

 

 

◆ 鉄道営業法 第15条

2 乗車券ヲ有スル者ハ列車中座席ノ存在スル場合ニ限リ乗車スルコトヲ得

 

 ハイ、 いきなり本題へ移ります。 相変わらずの脱線ブログです。

 知ってました? 座席が空いてなければ電車に乗っちゃいけないんですよ。 ……じゃあ、なんで吊り革があるのよ、って話ですが。 

 帰省ラッシュの季節によく聞く「新幹線乗車率150%」というのは、ありゃ何なんでしょう。 JRみずから鉄道営業法違反を公言しているのでしょうか。

 お年寄りや身体の不自由な人、妊婦さんには席を譲りましょう。

 だったら、席を譲った人は、その後どうすればいいんでしょう。 座席が空いてなければ乗車できないということは、強制退場ですか。 そんな世の中じゃ、道徳や人倫もロクに育まれまい。

 鉄道営業法15条に罰則がないのをいいことに、鉄道会社は、この規定を見て見ぬフリしてるんでしょうかね。

 鉄道営業法の制定は、明治33(1900)年。 電車というのは当時、セレブな乗り物ですから、さすがに現代日本の「満員電車文化」を想定してはなさそうです。

 

◆ 鉄道営業法 第26条

 鉄道係員旅客ヲ強ヒテ定員ヲ超エ車中ニ乗込マシメタルトキハ三十円以下(※罰金等臨時措置法により、現在は2万円以下)ノ罰金又ハ科料ニ処ス

 

 この26条は、何を言いたいのでしょうね。 朝の埼京線やら小田急線とかを利用しようとすると、外から鉄道員の方がギュウギュウ詰めの車内へ、情け容赦なく押し込んでくることがありますけど。 ……アレはOKなんですか?

 客のほうも、その電車に乗っていくのを望んでるわけだから、26条の文言にいう「強ヒテ」にはあたらない、ってことですか?? よーわからん。

 満員電車なんて、乗客にメリットは特になく、むしろデメリットだらけ。 考えてみれば、旅客輸送の効率が上がることによって、ただ鉄道会社がウハウハ儲かるだけなんですよね。 そりゃ効率はいいでしょうけども、そこには「お客様満足度」のカケラも見当たりません。

 外国人が被告人になっている「痴漢」裁判を傍聴していると、決まって「ワタシの母国では、満員電車なんてありえない」「車内で女性と密着させられるのはクレイジー」みたいな話が彼らの弁解として出てきます。

 日本の都市部にいると感覚が麻痺しがちですが、国際的に見れば、やはり車両の中に乗客がスキマ無く詰めこまれているというのは、異常な状態というべきかもしれません。 鉄道営業法は、そのようなグローバル視点に忠実な立場から規定されているのでしょうか。
 

 法の明文に反して現実が動いているような例は、憲法の中にチラホラありますけどね。 9条2項とか、89条(私学助成金)とか。

 皆さん、他にもご存知でしたら、いろいろと私に教えてやってください。 今日からコメント欄の凍結を解除しますので。 どうぞよろしくお願いいたします。

 

◆ 鉄道営業法 第34条
 制止ヲ肯セスシテ左ノ所為ヲ為シタル者ハ十円以下(※罰金等臨時措置法により、現在は1000円以上1万円以下)ノ科料ニ処ス

二 婦人ノ為ニ設ケタル待合室及車室等ニ男子妄ニ立入リタルトキ

 

 こ、これは!! もしや「女性専用車両」を想定した規定なのでは?

 電車の車両は、土地に定着した工作物ではありませんから、刑法上の「建造物」に該当しないのです。 だから、スケベ野郎が女性専用車両に乗り込んだからといって「建造物侵入罪」で処罰するわけにはいきません。

 そこで、この34条の出番となるわけですな。

 すごいですね。 鉄道営業法の法案をつくった人って。 これだけ本質を見通したり未来を先取りしたりできるとは。 ビジネス本を書けばいいのに。

 

>>>>> おすすめサイト

 私は、さんざん司法浪人したあげくに断念した元受験生たちの、興味深い「その後」を取材して……

 いつの日か「司法試験Zファイル(仮)」という本を書きたいと、密かに野望を抱いています。

 もちろん、このZファイルの「Z」とは、挫折者(Zasetsu-sha)の頭文字です。

 他方で、迷える元受験生たちの「その後」を、ビジネスとして支援するベンチャー企業があらわれました。

 この「モア・セレクションズ」さんの、目の付け所は鋭いものがあります。

 司法制度改革は、司法試験のシステムを腹いっぱい変えるだけ変えて、旧試験受験組の後始末なんか一切せずにほったらかしですからね。 旧試験から新試験に乗りかえるにしても、法科大学院の修了を経由しなければなりませんので、法曹になるためには、さらに数年費やす必要があります。

 これまで旧試験に対して、経済的にも時間的にもさんざん投資を続けてきた浪人にとっては、キツい現実ですよ。

 要するに、司法試験は「みんなの憧れ」「高嶺の花」。 男どもにモテモテのぴちぴちギャルみたいなもんですから、「あたしが何やったって、だーれも怒らなーい」と、わがまま言いたい放題。 完全に調子こいとるんですわ。

 「もう、いい加減にせんかーい!」と、司法試験に見切りをつける受験生たちは、これからさらに増えるでしょうね。

 サイトには、近日中に私のインタビュー記事も掲載していただく予定です。「司法浪人から別分野へと、どうにかこうにか転身を遂げた先輩」として……。

 

■ 司法試験経験者のための就職情報サイト
 『Legal Map』

 http://www.more-selections.com/legalmap/

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2005年10月20日 (木)

国民審査制度、見直しへ

裁判官国民審査見直しへ(東京新聞)

 内閣による最高裁判事の任命行為は、国会の事後承認でチェックする、という方向で改められるよう検討中とのことです。それで判事の適任or不適任について、しかるべき民主的コントロールをおよぼすのだ、という理屈は分かるんですけれども、なんかねぇ、つまんないんですよねー。

 国民審査という、一人ひとりが司法権に向けて一票を投じる直接民主制的な行事に、私は魅力を感じているので。


 また、現行憲法のままでも、より実効性のある審査ができるかどうかも検討する予定。

 そのとおり。憲法改正草案とは言ってみても、それが実際の改正に結びつくには、最短でも10年前後はかかるのではないかとウワサされています。中曽根元総理も、そうおっしゃっていたような記憶が。とにかく「多大な政治的エネルギーを必要とされる」と表現されるモノ、それが憲法改正という大事業です。

 だとしたら、現行形式の国民審査も、あと少なくとも1回か2回は行われるのでしょう。だったら、今の形を活かすとして、どういう方策がとれるのか、本気で考えていく必要がありそうです。

 かの「国民審査のオカズ」ですが、おかげさまでネットを飛び出して天下の朝日新聞にまで採り上げていただき、去る9月11日の投票日当日には、約11万5000ヒットという瞬間最大風速を記録いたしました。ご利用くださった皆さま、リンクや紹介をしてくださったサイト・ブログの管理人さま、本当にありがとうございました。

 たしかに、一個人の立ち上げたサイトとしては、思わず鳥肌が立ってしまうほど驚異的なアクセス数です。しかし、この程度のアクセス数で満足してもならないのです。「国民審査制度の浸透」という面から見れば。だって、有権者は全国に1億人いるんですから。



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