2009年6月24日 (水)

セブンイレブン弁当の見切り販売は、なぜ悪い?

 今日16時35分から、裁判員制度について話をさせていただくため、文化放送「たまなび」に生出演させていただきます。

 関東近郊で、平日の昼間にラジオを聴ける環境にある方は、1134kHzに合わせていただいて、私の滑舌の悪さをご堪能ください。

 どうぞよろしくお願いします!

 
 

◆ 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第2条
9 この法律において「不公正な取引方法」とは、次の各号のいずれかに該当する行為であつて、公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち、公正取引委員会が指定するものをいう。
  四  相手方の事業活動を不当に拘束する条件をもつて取引すること。

◆ 同 第19条
 事業者は、不公正な取引方法を用いてはならない。

◆ 同 第20条
1 前条の規定に違反する行為があるときは、公正取引委員会は、第八章第二節に規定する手続に従い、当該行為の差止め、契約条項の削除その他当該行為を排除するために必要な措置を命ずることができる。

◆不公正な取引方法(昭和57年6月18日公正取引委員会告示第15号
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号)第2条第9項の規定により、不公正な取引方法(昭和28年公正取引委員会告示第11号)の全部を次のように改正し、昭和57年9月1日から施行する。

 14(優越的地位の濫用)
自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、次の各号のいずれかに掲げる行為をすること。

  三 相手方に不利益となるように取引条件を設定し、又は変更すること。


 

 

 消費期限が切れる直前の弁当を、定価より安く売る「見切り販売」が、コンビニの各店舗で広がってしまうと……

 

同系列のチェーン店同士で、熾烈な価格競争が起こってしまい、客の食い合いが起こって、よろしくないという、マーケティングの専門家のご意見を新聞で読みましたが、

 少しでも安いものを買うためなら、いくらでも店を厳しく選ぶような、しっかり者の消費者は、そもそもコンビニに行かないと思うんですね。

 スーパーまで食材や総菜を買いに行くには、疲れ過ぎてるとか、夜遅いとか、雨が降ってるとか、そういった心理的・肉体的に余裕がない場合に、私は近所のコンビニを利用します。

……って、おれは生命力不足か!

 

 ハイハイ、見切り販売、どんどんやってくださいよ~!  うちの近所にセブンイレブンがないのがネックですが。

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2009年5月22日 (金)

新型インフルの法律学

 今日、政府が新型インフル対策の見直しを発表したようですね。

 全国一律に構えて警戒するのでなく、各地域の感染状況に応じた警戒レベルにしていくという、柔軟な対応にするんだそうです。

 さすがに梅雨時で湿気が多くなると、新型ウイルスの活性は弱まっていくのかもしれませんし、今回はタミフルが効いてくれる程度の弱毒性ウイルスですので、必要以上にビクビクしなくてもいいんでしょう。

 それでも、ある程度の心の準備は求められるかもしれません。

 今は弱毒性でも、これから強毒性に突然変異する可能性だって、決してゼロだと断言できないのです。 インフルのウイルスって、そういうヤツですから。

 

 伝染病の流行といえば、「患者の隔離」が思い浮かぶ人も少なくないでしょうが、より身近には、企業活動の縮小・停止なども大きな問題になります。

 感染症予防法18条は、伝染病にかかった患者は業務に従事できないと定めています。

 その裏返しで、労働安全衛生法68条(ならびに労働安全衛生規則61条)には、患者が伝染病が流行したら、会社も就業を禁止するなどの措置をとらなければならないとしています。
 こちらには、違反行為に刑事罰(最高で懲役6カ月)まで用意されており、強制力があります。

 具体的に伝染病患者が出る前の段階でも、会社は「継続すべき業務」と「中断すべき業務」に振り分け、勇気を持って、一部業務を中断せざるをえない場面がありえます。

 社内で伝染病が流行しないよう、あるいは、特に接客業などで客足が遠のいた一時的危機などに対応する、といった意味合いがあります。

 では、ある従業員が、会社から「明日から仕事に来ないで」と命令を受けたとして、休んでいる間の給料を会社に請求することができるのでしょうか?

 

 このつづきは、経済誌「PRESIDENT」6月8日発売号(予定)の、「世のなか法律塾」コーナーにて! お楽しみに!

 その原稿、もうすぐ書き上がるトコです。

 ただ、ちょっとだけ煮詰まってしまったので、気分を変えるためにブログを更新させてもらいました。

 来月8日まで、新型インフルの話題が、まだまだ飽きられずに持続していることを、切に祈る!!

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2009年4月18日 (土)

江戸時代の「日照権」

 元禄14(西暦1701)年、ある富豪が敷地に蔵を建てようとしたところ、隣の農民が「畑の日当たりが悪くなり、収穫が減った」として、地元の有力者に仲裁を求めた記録が、「山梨県史・資料編12」(山梨県教育委員会・県史編さん室)510ページに載っています。

 仲裁内容は、富豪が農民に対し「こさよけ年貢」として、年に200文を支払うという内容でした。

 「こさ(木障)」とは、木陰で農耕に不向きとなった田畑を指すとのこと。 つまり、こさよけ年貢は、現代でいうと日照権の補償金に相当するものですね。

 その代わり、こさよけ年貢を受け取る農民の側には、蔵の日陰となる土地に、桑や柿など、多少の日陰でも育つ植物は一切植えてはならないと命じています。

 じつに合理的。文句なしの仲裁ぶりですね。

 元禄時代の200文は、0.05両に相当するそう。 千両箱がザクザク保管されていそうな蔵の持ち主にとっては、たいした負担ではないかもしれません。 このへんも、現代と似ています。

 どんなに多くても数十万円(しかも一度きりの支払い)程度が、日照権補償金の相場ですから。

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2009年2月17日 (火)

【マイナー罰則(6)】 人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律

 いよいよ今週末に発売の「罪と罰の事典」(小学館)に、残念ながら紹介できなかった罰則たちを、ここでひっそりと紹介しております。

 なお、早くも公式サイトにて、「罪と罰の事典」が、ちょっとだけ立ち読みできるようになっていますので、わずかでも興味のある方はのぞいてみてくださいね。

  


公害罪 (人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律)

<緊急逮捕が可能>※過失公害を除く
<時効7年>※公害致死傷のみ
<時効3年>※その他

■どんな犯罪?

 工場や事業場の事業活動によって、人の健康を害する物質(身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質を含む)を排出し、公衆の生命や身体に危険を生じさせること。

■どんな刑罰?

 1カ月~3年(懲役)
 1万円~300万円(罰金)
※[両罰規定あり] 法人に300万円以下の罰金。

(公害致死傷罪)

 1カ月~7年(懲役)
 1万円~500万円(罰金)
※[両罰規定あり] 法人に500万円以下の罰金。

 

(過失公害罪) ※うっかり

 1カ月~2年(懲役・禁錮)
 1万円~200万円(罰金)
※[両罰規定あり] 法人に200万円以下の罰金。

(過失公害致死傷罪) ※うっかり

 1カ月~5年(懲役・禁錮)
 1万円~300万円(罰金)
※[両罰規定あり] 法人に300万円以下の罰金。


 

 この法律は、高度経済成長にともなう大気汚染や水質汚濁が大きな社会問題となった1970年代、鳴り物入りで成立しました。

 損害賠償の問題はともかく、公害の発生を犯罪として処罰する法律は、当時世界初だったそうです。

 しかし、この法律が施行されて約40年、適用は非常に低調で、実際に公害罪で処罰された業者は、ほとんどいません。 キッチリ調べてはいませんが、有罪の裁判例は1件か2件ぐらいじゃないでしょうか。

 そのほかは、通常の業務上過失致死傷で有罪になっているようです。 こっちのほうが使いやすいんでしょうかね。

 公害を法的に取り締まる上で、大きな問題は「因果関係」です。

 ある工場で、ある有害物質が排出されていた。 同じ有害物質が原因で、ある人が健康を害した。 この2つの事実があったとして、だからといって、その健康被害の法的責任を、その工場に負わせてよいと断定することは極めて難しいのです。 よっぽど特殊な有害物質でない限りは。

 そうなれば、被告人の有罪を立証しなければならない検察官は、とてもストレスがたまるのですね。

 この「公害罪法」の5条には、 「工場又は事業場における事業活動に伴い、当該排出のみによつても公衆の生命又は身体に危険が生じうる程度に人の健康を害する物質を排出した者がある場合において、その排出によりそのような危険が生じうる地域内に同種の物質による公衆の生命又は身体の危険が生じているときは、その危険は、その者の排出した物質によつて生じたものと推定する」 ……とあります。

 これは、検察側が、因果関係を立証する負担を軽くして、全体のバランスをとるための規定です。 有害物質をかなり出している事実があって、実際に周りの地域で健康被害のリスクが生じているなら、「その工場が悪い」と考えるわけです。

 あとは弁護側が「そんなことはない」と反論・反証する責任を負います。 それができなければ自動的に有罪になります。

 しかし、裁判所(最高裁)が、この法律を極めて限定的に適用するよう、厳格に解釈しているのです。 これはこれで、司法が独自にバランス感覚を発揮している結果なのでしょう。

 いまは、大気汚染・水質汚濁どころか「エコブーム」の時代ですので、この公害罪法が今後適用される可能性だって、ますます下がっているかもしれません。

 とはいえ、せっかく多くの時間的・政治的リソースを費やして制定された法律が、いつの間にか「宝の持ち腐れ」になっている現状も、もったいない話です。

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2009年2月15日 (日)

【マイナー罰則(5)】 生活環境侵害系の罪

 スポーツ報知の裁判員制度特集(第5回)にコメントを寄せております。 スポーツ新聞の社会記事だからと侮るなかれ。 骨太の連載ですので、皆さんにも最初から通読することをオススメさせてもらいます。

 

 さて、いよいよ来週発売の『罪と罰の事典』(小学館)に収録しきれなかった罰則たち、まだまだご紹介しますよ。

 個人的にも、今後どこでネタとして採り上げて書くことになるかわかりませんので、念のため、ここにストックして眠らせておきます。

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工業汚染水の排出罪
 (水質汚濁防止法12条、31条)

<時効3年>

■どんな犯罪?

 工場などが、環境省の定める基準を超えた汚染状態の排水を出すこと

■どんな刑罰?

 【わざとやった場合】
 1カ月~6カ月(懲役)
 1万円~50万円(罰金)

(両罰規定あり)
 会社に1万円~50万円(罰金)

 【うっかりやった場合】
 1カ月~3カ月(禁錮)
 1万円~30万円(罰金)

(両罰規定あり)
 会社に1万円~30万円(罰金)

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港にゴミを捨てる罪 (港則法24条、41条)

<時効3年>

■どんな犯罪?

 港の中、または港の境界の外1万メートル以内の水面へ、みだりに、バラスト(船を安定させるために積む重り)、廃油、石炭から、ゴミなどの廃物を捨てること

■どんな刑罰?
 1カ月~3カ月(懲役)
 1万円~3万円(罰金)

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事業所が、温室効果ガスの排出量を報告しない罪 (地球温暖化対策の推進に関する法律21条の2、50条)

 

■どんな犯罪?
 二酸化炭素などの温室ガスの排出量が多いと認められる大きな事業所が、毎年ごとに国に報告しなければならない「温室効果ガス算定排出量」を報告しないこと

■どんな刑罰?
 1万円~20万円(過料)

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事業所が、温室効果ガス排出量の削減義務を守らない罪 (都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 5条の11[新設]、159条[改正])

<時効3年>

■どんな犯罪?

 二酸化炭素などの温室ガスの排出量が多いと認められる大きな事業所が、都に提出した「温室効果ガス削減対策計画」を守らないこと

■どんな刑罰?

 1万円~50万円(罰金)
 ※東京都のみ、2010年4月から施行

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積雪や凍結のない道路でのスパイクタイヤ使用罪 (スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律7、8条)

<時効3年>

■どんな犯罪?

 住宅が集まっているところなど、環境大臣が指定する地域内の舗装道路で、雪が積もっても凍ってもいない状態において、排気量125ccを超える自動車を走行させるときに、スパイクタイヤを使用すること。大気汚染や健康被害を防止するための罰則。

■どんな刑罰?

 1万円~10万円(罰金)

※ スパイクタイヤの周りには、多くの鋲が取りつけられていて、氷の上でのすべり止めに有効ですが、通常の路面上では、摩擦によって鋲が削られ、金属などの非常に細かい粉が飛び散りやすいのです。なるべく、スタッドレスのタイヤを使ってください。

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遺伝子組み換え生物の乱用罪 (遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律4条、39条)

<時効3年>

■どんな犯罪?

 施設内から自然界へ拡散するのを防止する措置をとらないまま、遺伝子組み換え植物などを育成したり、食用などに製造・加工したり、保管・運搬・廃棄すること

■どんな刑罰?

 1カ月~6カ月(懲役)
 1万円~50万円(罰金)<併科あり>

 (両罰規定あり)
 会社に1万円~50万円(罰金)

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人への感染症を持ちうる動物の無許可輸入罪 (感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律54条、77条)

<時効3年>

■どんな犯罪
 感染症を人にうつすおそれが高いとされる「指定動物」を、感染症が蔓延しているものと厚生労働省や農林水産省が定める地域から、あるいはその地域を経由して、許可なく輸入すること

(「指定動物」の具体例)
イタチアナグマ、コウモリ、サル、タヌキ、ハクビシン、プレーリードッグ、ヤワゲネズミ

■どんな刑罰?

1万円~50万円(罰金)
※[両罰規定あり] 法人に50万円以下の罰金

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極めて危険な病原体の発散罪など (感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律69条など)

<裁判員を召集>※発散のみ
<緊急逮捕が可能>
<未遂と予備を罰する>※発散、輸入
<未遂を罰する>
<時効15年>※発散
<国外犯:すべての犯人を本法で処罰>※発散

■どんな犯罪?

 「一種病原体等」(エボラ出血熱ウイルス、コンゴ出血熱ウイルスなど、国民の生命及び健康に極めて重大な影響を与えるおそれがある病原体等)を、みだりに発散させて公共の危険を生じさせること。

■どんな刑罰?

 (発散)
 2年~20年・無期(懲役)
 1万円~1000万円(罰金)

 (発散目的の輸入)
 1カ月~15年(懲役)
 1万円~700万円(罰金)

 (発散目的の所持・譲り渡し・譲り受け / 単純輸入)
 1カ月~10年(懲役)
 1万円~500万円(罰金)

 (単純所持・譲り渡し・譲り受け)
 1カ月~7年(懲役)
 1万円~300万円(罰金)

 (発散予備罪)
 1カ月~5年(懲役)
 1万円~250万円(罰金)
 ※ただし、予備段階で自首した場合の刑の減免あり。

 (発散目的輸入予備罪/単純輸入予備罪)
 1カ月~3年(懲役)
 1万円~200万円(罰金)

 ※以上、いずれも[両罰規定あり] 法人に各罰金刑。

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2009年2月13日 (金)

【マイナー罰則(4)】 権力の中心で、いろんなことを叫ぶ

 今月20日発売の「罪と罰の事典」(小学館)は386ページあり、この分厚さが、本を読み慣れていない方を遠ざけないか心配なぐらいのボリュームがあるのですが、それでも入らないため、仕方なくお引き取りいただいた罰則たちを、ここでひっそりと紹介してみます。

 

国家機構の中枢エリアで、拡声器を使う罪 (国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律)

<時効3年>

■どんな犯罪?
 国会議事堂等周辺地域(首相官邸・議員会館・外務省・財務省・国土交通省・警視庁あたりを含む)や、外国公館等周辺地域(各地の大使館や総領事館あたり)で、その地域の静穏を害するような方法で、マイクやアンプ、スピーカーなどを使ったため、警察官が命令を出したのに、それに従わないこと。

 ※ ただし、公職選挙運動、災害や事故発生時の緊急呼びかけ、国や地方自治体の業務による場合を除く。

■どんな刑罰?
 1カ月~6カ月(懲役)
 1万円~20万円(罰金)


 1988年に、この法律ができたキッカケとしては、いわゆる右翼団体の街宣車活動について規制するため、ということなのですが、もちろん右翼の人々でなきゃ捕まらないわけではありません。

 国会議事堂や大使館の周辺で拡声器を使って叫び、あるいは録音した音声などを流し、それを警察官に注意されてもやめない場合は、ライトもレフトもノンポリも関係なく検挙の対象となります。

 お気づきの方も多いかと思いますけれども、この罰則は、国民の「表現の自由」と正面からぶつかり合いますよね。

 そのため、同法8条には、「国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない」「請願のための集団行進について何らの影響を及ぼすものではない」という注意書きがなされています。

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2009年2月12日 (木)

【マイナー罰則(3)】 麻薬特例法違反の罪

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 今月20日発売の「罪と罰の事典」(小学館)は386ページあり、なかなか分厚い本なのですが、それでも物理的にハミ出してしまうため、やむをえず別れを告げた、だけど忘れられない、嫌いになれない罰則たちを、ここでひっそりと紹介してみます。


依存性薬物をはびこらせようとする罪 (麻薬特例法5条)

<裁判員を召集>
<緊急逮捕が可能>
<減軽1回で執行猶予>
<時効15年>
<国外犯:すべての者をこの法律で罰する>

■どんな犯罪?
 覚せい剤、麻薬、向精神薬、大麻、アヘンなどの依存性薬物を、何度も繰り返して密輸出入、譲り受け、譲り受け(密売買など)すること。

■どんな刑罰?
 5年~20年・無期(懲役)
 1万円~1000万円(罰金) [必ず併科]
 ※[両罰規定あり] 法人に1000万円以下の罰金。


 「麻薬特例法」は略称・通称でして、正式名称は「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」といいます。 じゅげむじゅげむ。

 「罪と罰の事典」p.168~169にかけて、<密売して利益をあげるための輸出入等>という項目を、いくつか設けているんですが、それらは「1回きり」の犯行でも成立します。

 一方で、さきほどの罰則は、さらにワンランク上の悪質さを持つ犯行を示しているんですね。 「何度も繰り返し」という要素が含まれますので。

 この「麻薬取締法違反(業として行う不法輸出入等)」にあたる事件で起訴されたら、裁判員も呼ばれますので注意です。

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2009年2月 9日 (月)

【マイナー罰則(2)】 子どもに飲酒・喫煙させる罪 / 酔っぱらい迷惑行為罪

 今月20日発売の「罪と罰の事典」(小学館)は386ページと、たっぷり読み応えのある本なのですが、それでも物理的に入りきらないので、やむをえず「さようなら」を告げた罰則たちを、ここでひっそりと紹介してみます。

 

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未成年者にタバコや酒を売った業者の罪 (未成年者喫煙禁止法5条、未成年者飲酒禁止法3条)

<時効3年>

■どんな犯罪?
 19歳以下の客が、自分のために酒やタバコを買っていることを知りながら、販売すること。

■どんな刑罰?
 1万円~50万円(罰金)
 ※[両罰規定あり] 法人に50万円以下の罰金。

 

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未成年者に飲酒・喫煙をさせた親たちの罪 (未成年者喫煙禁止法3条、未成年者飲酒禁止法3条)

<時効1年>
<逮捕に制限あり>

■どんな犯罪?
 19歳以下の子どもが飲酒や喫煙をしていることを、保護者(親権者・監護権者・後見人など)が知っていながら、それを止めないこと。

■どんな刑罰?
 (科料)※1000円~9999円の強制徴収

 ※ この場合、子どもが吸っていたタバコやライターなどは、行政処分で没収すると規定(未成年者喫煙禁止法2条)

 

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酔っぱらい迷惑行為罪 (酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律)

<時効1年>
<逮捕に制限あり>

■どんな犯罪?
 酔っぱらいが、公共の場所や乗り物で、みんなに迷惑がかかるような、非常に荒っぽく乱暴な言動をすること。また、そういう言動をするように、酔っぱらいをそそのかしたり、補助したりすること。

■どんな刑罰?
 (拘留)※1日~29日の身柄拘束
 (科料)
 [併科あり]

>>> これが「卑わいな言動」「みだらな言動」だった場合は、酔っぱらいかどうかは関係なしに、各都道府県の迷惑防止条例により、最高で懲役6カ月(東京都の場合)に処せられる可能性があります。

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2009年2月 7日 (土)

【マイナー罰則(1)】 臓器売買罪

 今月20日発売の「罪と罰の事典」(小学館)は386ページあり、けっこうボリュームのある本なのですが、それでも収録しきれず、泣く泣く削ろうと決めた罰則たちを、ここでひっそりと紹介してみます。


臓器売買罪(臓器の移植に関する法律11条、20条)

<緊急逮捕が可能>
<時効5年>
<国外犯:日本国民による犯行なら、この法律で処罰>

■どんな犯罪?

 移植手術に使われる人間の臓器(心臓・肺・肝臓などの内臓、および眼球)を、勝手に他人へ譲り渡したり、他人から譲り受けたり、またはその間を取りもったり、これらの対価や謝礼などとしてお金などを授受したり(その約束や要求も含む)すること。

■どんな罰則?

 1カ月~5年(懲役)
 1万円~500万円(罰金) [併科あり]

 ※[両罰規定あり] 法人に500万円以下の罰金。

 ※授受されたお金は没収される。



 

 植物状態と違って「脳死」は、人工呼吸器が実用化されたことによって初めて生じた状態であり、新しい問題です。

 現代医学による回復は無理だけれども、心臓が動き、呼吸もある人を、はたして「死者」として扱うべきか、生き死にに関わる価値観は人それぞれで、一概に処理するのは難しいところです。

 10年前にできたこの法律に基づき、脳死者からの臓器移植手術が、今までに80例ほど実施されているとのこと。

 日本国内では、昭和40年代に起こった衝撃的な「和田心臓移植事件」の後遺症をまだ引きずっているともいわれ、臓器移植手術の実施は低調です。

 心停止後の腎臓移植の場合は別として、脳死臓器移植に至るまでに「脳死者が15歳以上」「脳死者が記入済みのドナーカードを所持」「脳死者の親族の同意」など、さまざまな条件が課されています。

 

 なお、移植用というわけでない臓器が売買される可能性もあります。 物騒な話ですが、多額の借金をかかえ、返せなくなって、取り立て人から「カラダで返せ。お前の腎臓売るぞ」と脅される場面ですかね。

 この場合は、そうした臓器を取り出す目的で、人をさらったり売り買いした時点で、加害目的の略取誘拐罪(刑法225条)や、加害目的の人身売買罪(刑法226条の2)が成立するようです。

 これらの最高刑は懲役10年。 臓器売買罪よりも重い法定刑が設定されています。

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2008年10月 6日 (月)

法律に“愛”はあるか?

◆日本国憲法
<前文>
 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

(↑ 前文は、全人類に「平和的生存権」が保障されているよ、と確認するものといわれています。 かといって、国によって平和的生存権が侵害されたから国家賠償を!という請求は認められないようです)

 

◆ 日本国憲法 第89条

 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

(↑ 89条は、教育やボランティア事業が、公共機関に支配されず、あるいは公共機関に金銭的に頼らないようにする規定です。しかし、国から私立学校に向けての「私学助成金」などは存在し、多少グダグダになっています)

 

◆動物の愛護及び管理に関する法律

(目的)
第一条
 この法律は、動物の虐待の防止、動物の適正な取扱いその他動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害を防止することを目的とする。

(普及啓発)
第三条
 国及び地方公共団体は、動物の愛護と適正な飼養に関し、前条の趣旨にのつとり、相互に連携を図りつつ、学校、地域、家庭等における教育活動、広報活動等を通じて普及啓発を図るように努めなければならない。

(動物愛護週間)
第四条
 ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするため、動物愛護週間を設ける。
2 動物愛護週間は、九月二十日から同月二十六日までとする。
3 国及び地方公共団体は、動物愛護週間には、その趣旨にふさわしい行事が実施されるように努めなければならない。

(↑ 管理人調べで、おそらく日本一“愛”にあふれた法律です)

 

◆観光立国推進基本法

<前文>
観光は、国際平和と国民生活の安定を象徴するものであって、その持続的な発展は、恒久の平和と国際社会の相互理解の増進を念願し、健康で文化的な生活を享受しようとする我らの理想とするところである。また、観光は、地域経済の活性化、雇用の機会の増大等国民経済のあらゆる領域にわたりその発展に寄与するとともに、健康の増進、潤いのある豊かな生活環境の創造等を通じて国民生活の安定向上に貢献するものであることに加え、国際相互理解を増進するものである。

我らは、このような使命を有する観光が、今後、我が国において世界に例を見ない水準の少子高齢社会の到来と本格的な国際交流の進展が見込まれる中で、地域における創意工夫を生かした主体的な取組を尊重しつつ、地域の住民が誇りと愛着を持つことのできる活力に満ちた地域社会の実現を促進し、我が国固有の文化、歴史等に関する理解を深めるものとしてその意義を一層高めるとともに、豊かな国民生活の実現と国際社会における名誉ある地位の確立に極めて重要な役割を担っていくものと確信する。

しかるに、現状をみるに、観光がその使命を果たすことができる観光立国の実現に向けた環境の整備は、いまだ不十分な状態である。また、国民のゆとりと安らぎを求める志向の高まり等を背景とした観光旅行者の需要の高度化、少人数による観光旅行の増加等観光旅行の形態の多様化、観光分野における国際競争の一層の激化等の近年の観光をめぐる諸情勢の著しい変化への的確な対応は、十分に行われていない。これに加え、我が国を来訪する外国人観光旅客数等の状況も、国際社会において我が国の占める地位にふさわしいものとはなっていない。

これらに適切に対処し、地域において国際競争力の高い魅力ある観光地を形成するとともに、観光産業の国際競争力の強化及び観光の振興に寄与する人材の育成、国際観光の振興を図ること等により、観光立国を実現することは、二十一世紀の我が国経済社会の発展のために不可欠な重要課題である。

ここに、観光立国の実現に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、この法律を制定する。

(↑ かつての観光基本法を全面改正した、まだ新しい法律です)

 

◆教育基本法

(教育の目標)
第二条
 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

(↑ 国内の子どもたちへの教育方針に「愛国心の養成」を盛り込むべきか、揉めに揉めた法律としておなじみですね。 ご覧のとおり、盛り込まれております)

 
 

◆国民の祝日に関する法律

第二条
 「国民の祝日」を次のように定める。
元日 一月一日 年のはじめを祝う。
成人の日 一月の第二月曜日 おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 政令で定める日 建国をしのび、国を愛する心を養う。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 四月二十九日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 五月三日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 五月四日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 七月の第三月曜日 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
敬老の日 九月の第三月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
体育の日 十月の第二月曜日 スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
文化の日 十一月三日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 十一月二十三日 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
天皇誕生日 十二月二十三日 天皇の誕生日を祝う。

(↑ 知りませんでした。 2月11日は愛国心を養う日だったんですね。 これについて各方面から抗議は来ないのでしょうか)

 

古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法

(目的)
第一条
 この法律は、わが国固有の文化的資産として国民がひとしくその恵沢を享受し、後代の国民に継承されるべき古都における歴史的風土を保存するために国等において講ずべき特別の措置を定め、もつて国土愛の高揚に資するとともに、ひろく文化の向上発展に寄与することを目的とする。

(↑ 「国土愛」とは、日本の文化的資産や歴史的風土を愛する心を指すようです。 愛国心よりは客観的なものと思われますので、あんまり揉めはしないのかな?)

 

◆悪臭防止法

(国民の責務)
第十四条
 何人も、住居が集合している地域においては、飲食物の調理、愛がんする動物の飼養その他その日常生活における行為に伴い悪臭が発生し、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策に協力しなければならない。

(↑ 「愛玩動物」とは、ペットのことを指す用語です。 悪臭が漂うペットは、なかなか愛玩しにくいものです)

 

◆ストーカー行為等の規制等に関する法律

(定義)
第二条
 この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。
  一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。
  二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
  三 面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
  四 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
  五 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。
  六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
  七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
  八 その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。
2 この法律において「ストーカー行為」とは、同一の者に対し、つきまとい等(前項第一号から第四号までに掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反復してすることをいう。

(↑ 「恋愛」という言葉を使っている珍しい法律です。 たとえばマスメディアの取材活動(特に政治家などに対して)や、さまざまな抗議活動などに対して、「つきまとい等罪」や「ストーカー罪」などで取り締まるがごとき乱用が横行しないよう、恋愛感情などに基づくつきまといのみに限定を設けているのです)


◆海底電信線保護万国連合条約

明治十七年四月仏蘭西国巴里府ニ於テ別冊海底電信線保護万国連合条約ニ加入ス
右奉 勅旨布告候事
(別冊)
千八百八十四年三月十四日巴里府ニ於テ各国ノ全権調印シタル海底電信線保護万国連合条約訳文
条約書
仏蘭西共和政府大統領閣下普魯西兼独逸皇帝陛下亜爾惹丁連邦大統領閣下澳地利兼洪牙利皇帝陛下白耳義皇帝陛下伯西爾皇帝陛下哥斯太利加共和政府大統領閣下丁抹皇帝陛下度美尼哥共和政府大統領閣下西班牙皇帝陛下北米合衆国大統領閣下哥倫比亜合衆国大統領閣下大不列顛愛爾蘭兼印度皇帝陛下牙徳麻刺共和政府大統領閣下希臘皇帝陛下伊太利皇帝陛下土耳其皇帝陛下荷蘭兼盧森堡皇帝陛下波斯皇帝陛下葡萄牙亜爾珈揮皇帝陛下羅瑪尼皇帝陛下全露西亜皇帝陛下薩爾波度児共和政府大統領閣下摂児比亜皇帝陛下瑞典兼諾威皇帝陛下烏拉芸東部共和政府大統領閣下ハ海底線ヲ経過スル電気通信ヲ保護スルコトヲ冀望シ夫レカ為メニ条約ヲ締結セント欲シ各其全権委員トシテ左ノ人々ヲ任命ス
仏蘭西共和政府大統領閣下ハ内閣議長兼外務卿代議士ジュール、フヱリー氏及駅逓電信卿代議士アドルフ、コシユリー氏
普魯西兼独逸皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使巴巴里亜皇帝侍従長プランス、ラチボール、ヱ、コルウヱー、プランス、クロウヰ、シヤルヽ、ウイクトール、ド、ホーヘンロツフ、シルリン、ヒユルスト殿下
亜爾惹丁連邦大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル亜爾惹丁特命全権公使バルカルス氏
澳地利兼洪牙利皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使内閣顧問コント、ラジスラ、ホヨ閣下
白耳義皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使バロン、ベイヤン氏及白耳義外務省政務局長兼特派全権委員レオボール、オルバン氏
伯西爾皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル伯西爾代理公使バロン、ヂタジユバ、ダロージョ氏
哥斯太利加共和政府大統領閣下ハ在巴里府哥斯太利加公使館書記官レオン、ソンゼヱー氏
丁抹皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使コント、ド、モルトケ、ウヰツトヘル氏
度美尼哥共和政府大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル度美尼哥国全権公使バロン、ド、アルメダ氏
西班牙皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使西班牙学士会員元老院終身議官マニユエル、シルヴエラ、ド、ル、ウヰ、ヨーズ閣下
北米合衆国大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル北米合衆国特命全権公使ヱル、ぺー、モルトン氏及同公使館書記官ヴヰギョー氏
哥倫比亜合衆国大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル哥倫比亜総領事ドクトル、ジョセ、ジヱートリアナ氏
大不列顛愛爾蘭兼印度皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使枢密院議官大不列顛及愛爾蘭統一国貴族院議員ウヰコント、リヨン、トレー、オノヨーブル、リシヤルド、ビケルトン、ぺーメル閣下
牙徳麻刺共和政府大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル牙徳麻刺国特命全権公使クリザント、メジナ氏
希臘皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使プランス、モーロコルダト氏
伊太利皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使マルキー、ド、ヴアルドラ将官、コント、メナブレア閣下
土耳其皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使ヱッサー、パシヤ閣下
荷蘭兼盧森堡皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使バロン、ド、ジュイラン、ド、ニエヴヱル氏
波斯皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使将官ナザル、アガ氏
葡萄牙亜爾珈揮皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル葡萄牙代理公使ダゼウヱド氏
羅馬尼皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル羅馬尼代理公使オドベスコ氏全露西亜皇帝陛下ハ仏国政府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権大使参謀将官プランス、ニコラ、オルロフ閣下
薩爾波度児共和政府大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル薩爾波度児特命全権公使トレー、カイセド氏
摂児比亜皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使マリノヴヰツク氏
瑞典兼諾威皇帝陛下ハ巴里府ニ駐留スル同陛下ノ特命全権公使シベル氏
烏拉芸東部共和政府大統領閣下ハ巴里府ニ駐留スル烏拉芸特命全権公使陸軍大佐ジアヅ氏
右ノ全権委員ハ互ニ其委任状ヲ示シ善良正当ト認メタルニ因リ左ノ数条ヲ約定ス

(↑ ……なんじゃこれ!?  ざっくり検索してみたところ、「愛爾蘭」とはアイルランドの意味だとわかりました)

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