2011年9月20日 (火)

震災復興は、目に見えるか? ~ 宮城県石巻市 3ヵ月後と半年後の比較

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 約2万人といわれる東日本大震災の犠牲者・行方不明者のうち、石巻市のそれが、全体の約4分の1を占めているようです。

 大震災に付け込む犯罪の裁判を傍聴取材するため、私はたびたび石巻を訪れていますが、この街で今立っている場所は、半年前、深さ10メートルを超えた、恐るべき量の海水が押し寄せ、渦巻いていたんだと想像すると、胸が縮んで痛みます。

 身動きがとれない。息苦しい。だが、そんな生命の危機に懸命に抗いながら、なんとかして助かり、家族や仲間の顔をもう一度見たかったことでしょう。

 しかし、冷たい潮流に呑まれながら無念の最期を迎えてしまった多くの人々の犠牲を無駄にせず、津波被害からの復興、さらには創造的発展へ向けて、少しずつ確実に動き出しています。

 そこで、石巻の津波被災地(日本製紙周辺)において、ほぼ同じ場所の「3か月後」と「半年後」を比較してみます。

 ただ、きっちり同じ場所を撮影するように、過去の写真と比べて、位置や角度などを照らし合わせるような作業はまったくやっておりません。完全に目分量。

 そのあたりは、復興に一定のめどがついた数年後あたりに、まとめてキッチリやっていこうと思います。

 なお、「3か月後」は今年6月16日、「半年後」は、今年9月15日の時点です。

 

 

■ 金融機関ATM

<3か月後>
20110616102515

<半年後>
20110915115010

 

 

■ 日本製紙 敷地東側

<3か月後>
20110616120456

<半年後>
20110915111758

 

 

■ 日本製紙 南東側

<3か月後>
20110616122333

20110616122438
 
20110616121814

 

<半年後>

20110915112650

20110915112831

 

  

■ 日本製紙 引き込み線路

<3か月後>
20110616102932
 
20110616103141

 

<半年後>
20110915115312
 

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■ 住宅地(石巻市南光町)

<3か月後>
20110616130035

20110616100456

20110616125625

<半年後>
20110915110557

20110915111433

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■ 住宅地(石巻市門脇町から南東方向)

<3か月後>
20110616120627

 
20110616121335

<半年後>
20110915111854

20110915111948

 

■ そのほか、復興の兆候

<3か月後>
20110616102022

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20110616171825


<半年後>

20110915110958

20110915112252

20110915115756

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 震災被害からの復興活動に携わる、すべての方々に感謝し、ねぎらいの言葉を申し上げます。 お疲れ様です! どうも有り難うございます。

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2011年6月16日 (木)

出版業界への影響は甚大で…… 日本製紙 石巻工場の今

 東日本大震災の本震から3カ月あまり。

 本日、仙台地裁の「石巻支部」へ初めて向かったのですが、裁判の数が少なく、民事の尋問が午後2時半から、ということなので、午前中は大津波の被災地域へ足を運ぶことにしました。

 

大きな地図で見る

 

 裁判所から、わずか10分ほど歩いただけで、信じられない驚愕の光景が広がっていました。

 写真を通しては、私が受けた衝撃のうち、わずかしか伝わらないと思います。 なにしろ、360度、見渡す限りムチャクチャになっているのですから。

 なぜこの街が完膚なきまで破壊されなければならないのか。 運命とは理不尽ですが、地盤が非常に不安定な国に住む以上、この運命は次にどこかが引き受けなければならないのは確実なのです。

 日本製紙 石巻工場は、9月の操業開始が予定されていても、大津波の傷跡は、まだまだ手付かずの部分がたくさん残っていることを思い知らされます。

 出版業界に携わる者として、数年後の完全復興まで見届けなければ、バチが当たるに違いない、とすら思いました。

 石巻工場の周辺を撮影したものを一部掲載いたします。

 

 

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 看板の水平方向に、わずかに3本線が付着しています。 この高さまで津波の水面が押し寄せてきた事実を物語っているのでしょうか。

 

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 工場の中には、紙製品や原材料を運ぶための鉄道が通っていたようなのですが。

 
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 もはや、絶句するしかありません。

 
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 しかし、わずかずつですが確実に復興は進んでいます。

 

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 近日中にも、工場の周辺にある住宅地だった被災地の写真を掲載いたします。 率直に申し上げて、これ以上にやるせない光景でした。 津波は、この世の悪魔です。

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2010年11月 2日 (火)

桜島の夜明けでゴワス

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 おはようございます。 九州人のくせに、ほぼ30年ぶりに鹿児島にやって来ました。

 今日から、裁判傍聴や現場周辺取材のため、この鹿児島に14泊します。 1日だけ一度東京に戻りますが。

 寝不足が続いていて変なテンションですが、無事に成果を出せるよう頑張っちゃいます。

 

 そして問題の裁判、行方がどうなるか本当に未知数です。

 

>>> 高齢夫婦殺害 弁護側 証拠に不同意 実況見分調書など=鹿児島

 鹿児島市で昨年6月、高齢夫婦が殺害された事件で、強盗殺人罪などで起訴された同市三和町、無職白浜政広被告(71)の弁護側が、検察側が証拠請 求した実況見分調書など大半の証拠について不同意としていることが9日、わかった。鹿児島地裁(平島正道裁判長)は同日の公判前整理手続きで、検察側の証 拠の採否を判断するため、事件当時の県警捜査員らの証人尋問を行った。
 関係者によると、非公開で行われた公判前整理手続きには、捜査員や事件関係者ら十数人が出席。県警が実況見分調書や現場の写真報告書、鑑定書などを作成した状況について、主に弁護側から質問したとみられる。
 起訴状では、白浜被告は昨年6月18日午後4時半から19日午前6時にかけて、同市下福元町の蔵ノ下忠さん(当時91歳)方に金品を奪う目的で侵入、忠さんと妻のハツエさん(同87歳)を金属製スコップで殴って殺害したとされる。
 白浜被告は逮捕当初から一貫して無罪を主張。犯行現場の寝室から採取した指紋が、白浜被告のものと一致したことが逮捕の決め手となったが、スコップからは白浜被告の指紋は検出されなかったという。
  白浜被告の裁判員裁判は、11月1日に選任手続きを行い、2日から10日間、法廷で審理する。その後、罪の有無や量刑を決める評議を経て、12月10日に 判決を言い渡す予定。選任手続きを含めた判決までの日数は、裁判員裁判では過去最長の40日間になる。 (2010/09/10朝刊 読売新聞)

 

 この被告人、強盗殺人容疑がかかっていて、「現場に行ったことすらない」と無罪を主張していますが、じつは千葉でコンビニ強盗致傷未遂の前科があるようなのです…。

 火のついた灯油入りのビンを手にして、売り場にいた店員に「金を出せ」と脅しましたが、店員がレジに戻る間、灯油ビンを床に落とし、お金を取らずに外へ逃げていったというのです。

 (11月4日、追加訂正。 失礼いたしました)

 

 もちろん、前科があるからといって、本件もやったと決めつけることができないのは当然ですが、「現場に行ったことがない」のに、どうして現場に指紋が残っているのか。

 仮に無実だとしても、少なくともその弁解はウソなのでは……?

 と思うんですけどね。

 それとも、前科で指紋記録が残っているのをいいことに、警察が証拠を捏造したというのか。

 あるいは、「やっぱり現場には行きました」と、法廷で供述を覆すのか。

 金曜日に裁判官みずからが現場検証をすることになっていますが、もしかしたら、裁判員が史上初、現場検証に参加することになるかも?

 事件現場の住所は、国会図書館を使ってチカラワザで調べましたので、果たして何が起こるのか、どうにかこうにか追いかけてみようと思います。

 傍聴記録は今後、メールマガジンで逐一お送りする予定です。

 
 

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2010年7月 9日 (金)

布川事件 再審初公判 傍聴券外れる (茨城 水戸地裁土浦支部)

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 朝から愛車を転がして、茨城の土浦市へ。

 わざわざ高速使わんでも、大きな県道とかを通れば、2時間あれば着くだろう。

 という甘い考えでおりました。

 ずーっと片側1車線で、だらだらと渋滞に引っかかり続けてしまいましたね。

 結局、傍聴整理券(リストバンド型)の配付締め切りギリギリ10分前に、ようやく到着。

 茨城に渋滞のイメージが無かったので、勉強になりましたね。 まさか国道6号線みたいなヒトケタ国道まで、ほとんど1車線とは思いませんでした。

 今回の傍聴整理リストバンドの配付場所は、亀城公園という、土浦城の外堀周りにある広場です。

 裁判所の隣にあって、けっこう趣きがあります。

 足利事件の菅家さんのほか、ジャーナリストの江川紹子さんなど、著名人の姿も。

 
 

↓ 亀城公園の入口
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↓ 水戸地方裁判所土浦支部
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 テレビを中心にマスメディア関係者が多数詰めかけています。

 

 ひとまず、顔見知りの冤罪支援者の方々にご挨拶したり、会話を交わして情報交換したりして、12時05分の当選発表を待ちます。

 ほとんど全員が、私よりずっと年上の、ご年配の方々なので、ちょっと気を遣います。

 わりと腹を割って話してくださる気さくな方もいらっしゃいますけど。

 
 

↓ 傍聴券当選番号の発表模様

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 600人余りの傍聴希望者に用意された傍聴席は、わずか24席。

 まぁ、そんな倍率で外れることは薄々感づいていました。

 どっちみち、第2回公判がすぐにある(7月30日)ので、1時間あまりの滞在であっさり土浦を発ち、高速道路を飛ばして、県庁所在地の水戸市へ。

 初めての水戸地方裁判所で、刑事裁判を2件観てきました。

 道路交通法違反(酒気帯び運転)と、覚せい剤取締法違反(所持)でしたが、まぁ、メールマガジンで配信するほど特筆すべき要素は見あたらなかったかなと。

 それでも、場所が変わるだけで新鮮な体験です。

 

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 ちなみに、水戸地裁の証人宣誓文は、
 「良心に従って、真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」

 ……東京や千葉などと同じでした。

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2010年6月 3日 (木)

京都地裁どすえ

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 久々にやって来ました。 たぶん3年ぶりです。

 午後からとても興味深い裁判を偶然にも傍聴することができましたよ。

 これで、わざわざ京都まで来た元をとった感じですね。

 去年の夏休み、昼間っから爺さんが局部を女子中学生2人へ見せつけたとされる公然わいせつの事件です。

 起訴状では、別々の日に計2回見せつけたとされています。最初に間近で見せられた中学生が、2回目にも、犯行を遠くで目撃していて、「以前と同一人物が、また公然わいせつしている!」と110番通報しているのです。

 が、被告人と弁護人は、「そのうち、後の1回は別の人間の犯行」「目撃者の誤解か見間違え」として、一部を否認しているのです。

 そこで、法心理学を研究する若手の学者さん(浜田寿美男教授と共同鑑定したこともあるらしいですが)が、目撃者の記憶の再現がどれだけ信頼できるか(できないか)、あるいは被告人の供述調書がどれだけ信頼できるか(できないか)、4時間近くにわたって証言してくださいました。

 詳しくはメールマガジンで紹介しようと思っています。

 私としては、非常に見応えのある証人尋問でした。

 こうした学術的な話を延々と聞いていると、納得できたとき、思わず傍聴席で「ウンウン」とうなずいてしまいますね。

 お目当ての増田裁判長については、出廷予定が「毎週水・木・金曜日」となっているものの、不定期みたいです。 残念ながらお目にかかれませんでした。

 
 

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 京都地裁1階ロビーの一角には、明治時代の期日呼び出し状の原版(むかしは版画で刷られていたんですね)、さらには庁舎の建て替えで発掘された縄文土器とか、中世の壷とかが展示されていて、さながらミニ博物館の様相。

 しかも、ネットを覗くと、こんなものまであります。

 ⇒ 京都地裁検定


 ちなみに、京都地裁における宣誓文ですが、

「良心に従い、本当のことを申しあげます。知っていることを隠したり、無いことを申したりなど決して致しません。以上の通り誓います」

 でした。

……京都地裁の宣誓文は、名古屋地裁のそれと同じ?

 かと思えば、東京と大阪は同じですし。

 全国的に一体どんな分布になっているのか、ますます謎は深まります。

 各地で微妙に異なる証人宣誓文の分布全体像…… これを独自に淡々と研究すれば、学問の新ジャンル、「法民俗学」が立ち上げられそうです。 (無理)

 

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■ お知らせ ■

 6月15日(火)22:00~

 民間衛星放送のBS11による、報道トーク番組『INside OUT』に生出演します。

 裁判員制度の施行(スタート)から1年が経過したことを受け、その実情や問題点などについて話してきます。

 政治家やジャーナリストなどが出演する、とてもお堅い番組ですが、私なんぞが入り込んだとき、果たしてどういう結果になるものか。あるいは番組の雰囲気に私のほうが呑み込まれちゃうのか。 まったく予想できません。

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2010年3月27日 (土)

おめでとうございます、菅家さん (足利事件 再審無罪)

 まぁ、本来は遭わずに済んだ出来事からの生還だというわけですから、祝辞は変なのですが、あえて言わせてください。 おめでとうございます、と。

 

 もう、通い慣れてしまった、宇都宮地裁への道。

 いつもの倍以上の傍聴希望者が殺到していて、整理券配布が時間オーバーになったほどでしたが、とあるルートを使わせてもらって、どうにかこうにか傍聴券を確保。

 
 

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 沿道の声援に対してお礼を言いながら、裁判所の正門から敷地内へ入る菅家さんと弁護団。

 その姿をしかと確かめ、金属探知のボディチェックを経て、開廷時刻の10時ギリギリで法廷の中へ。

 判決理由を読み上げた後の、佐藤裁判長のお言葉、そして起立しての謝罪。 同じ空間に居合わせ、目と耳で確認してまいりましたよ。

 ま、本来は組織を代表して、最高裁の長官(竹﨑氏)が謝意を表明すべきかとは思います。

 組織を代表するという抽象的な意味合いだけでなく、実際に最高裁は10年前、弁護団によるDNA再鑑定の要請を蹴っているわけですから。

 

 

 主文については、皆さんもご存知のとおりの結果ですが、

 

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 宇都宮地裁の正門前は、ものすごい人だかりで、沿道には栃木県警のパトカーまで出動しています。

 

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 「完全無」?

 惜しい、あと一文字……。

 

 まぁ、いちおう想像は出来ますが。

 まさか、
 「完全無欠」とか「完全無視」とかの文字を、デカデカと掲げているワケないですし。

 

 それにしても、

 前にいる報道陣や支援者たちに向けて「ジャマだ!」「どけ!」「座れ」などと、命令口調でドヤしつける“プロ”カメラマンたちの怒号にウンザリ。

 もちろん全員じゃなく、一部のカメラマンですけどね。 ただ、ひとりでなく何人かいました。

 粗野な言葉づかいで他人に当たるのが、真剣に仕事をする男の職人気質だとでも思っているのでしょうか。

 それとも、局に帰って上司にドヤされるのがイヤなので、必死に形を残そうとしているのかも。 それはそれでカワイソウ。

 オレだって、そのカメラマンに「どけ」の二文字を言いかったわ~。

 どけ!

 オイコラ、どけ!

 そうそう、オマエだよ、どけ!!
 

 まぁ、ケンカしてもしょうがないんですが。 裁判所の真ん前、しかも警官がいる横で。

 

 

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 人垣が高すぎて、どうしても一部が欠けたものしか写ってくれません。

 ま、こういう現場の状況だったということをお伝えできれば十分かと。

 ジャケットのポッケに入れていた、せっかくの歴史的な日の傍聴券も、すっかりモミクチャです。

 

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 それにしても「被告人は、無罪。」の響きを聞くのは、久しぶり。

 じつに4年ぶり2度目です。

 今さらの感想だけども、これだけ無罪判決が希少だというのは何なのか。

 

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 裁判所の隅で、報道陣の取材に答える菅家さん。 こんなに注目されて、お疲れさまです。

 「有名になろうと望んで、なった方ではない」ということで、今まで遠慮していたのですが、この判決公判の日、初めて菅家さんにデジカメのレンズを向けさせていただきました。 

 向かって右にいらっしゃる女性は、十数年にわたり、当初からずっと菅家さんを支える活動を続けてこられた西巻さん。 人呼んで「栃木のジャンヌダルク」。


 プチニュース  

■ 「ひとこと裁判官」のなかでも、判断者としてのオーラがプンプンの横浜地裁・村上博信裁判官(『爆笑お言葉集』204ページ)が、このたび長崎地裁の所長に就任されます。

 法廷の現場からいったん離れるのは残念ですが、私の生まれ故郷でバリトンボイスを響かせながら、司法行政に尽力していただけることでしょう。

■ 来月から、新たな最高裁の判事に、慶応大の民法学者、岡部喜代子氏が就任なさいます。 女性としては歴代4人目。 ただし、過去の3名はいずれも行政官出身者でしたので、広い意味での法律家(法曹)出身者としては、初めての女性就任です。

■ 次の著書の企画。 その出版社のお偉いさんが集まる最高段階の出版会議にまでこぎつけましたが、結果としてボツになったと連絡がありました。 くっそー。

 担当編集の方が相当闘ってくださったらしく、非常に感謝しています。 残念ですが、仕方ありません。 かえって燃えてきちゃいました。 また次に、どえらいタマ(企画)をぶちこんでやるわ!!

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2010年2月19日 (金)

子午線裁判所

 水曜は、なんと裁判官時代に「警察のツラ汚し」というお言葉を法廷で発した大西達夫弁護士と、居酒屋で飲み交わすことが叶い、

 木曜は、やはり取材で初対面のビジネス弁護士さんにインタビューをしてきました。

 そして金曜、プレジデント誌の連載に伴う弁護士さんインタビュー取材で、兵庫県の明石市へ。

 新たに弁護士さんと知り合う運がついている週です。

 

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 明石といえば、日本標準時、東経135度の子午線が縦断している街。

 とりあえず、子午線を示す時計台で有名な天文科学館へ行こうとしたのですが、ホームページによると「5月までリニューアル休館中」とのこと。

……最近、そんなんばっかやなぁ~~。

 

 代わりに、子午線の石碑のようなものを道ばたで偶然見つけたので、撮影。

 

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 この写真を撮っているとき、私の脳天を子午線が通過していることになります。

 その脇には「子午線交番」なるモノが。

 

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 おまわりさんは、子午線周辺をパトロール中でした。

 そこから歩いて1分ぐらいのところに、子午線裁判所。

 

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 もとい、神戸地裁明石支部。

 取材の時間まで、傍聴して時間をつぶそうかと思っていたんですが、なんと、刑事裁判がゼロ。

 

 平和か!

 

 この際、民事でも構わんと妥協し、開廷表をチェックしてみても、(傍聴のしがいがある)当事者尋問が行われるものは、1件しかありませんでした。

 それも、取材時間まで30分以上残して終了してしまいましたので、外に出て自販機で缶コーヒーを買い、それを30分チビチビと飲みながら、時間をつぶしていましたとさ。

 明石の弁護士さんの話は、非常に面白かったです。

 「満員電車を放置している鉄道会社に違法性はないのか?」

 プレジデント誌「世のなか法律塾」コーナーで、近日公開!

…………今から原稿書かねば。

 
 

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 ↑ すみません回送中です。

 兵庫県名物、丁寧に謝る表示の回送バス。

 ウワサには聞いていましたが、初めてナマで偶然目撃しました。

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2010年2月12日 (金)

検事曰く 「当公判廷で取り調べ済みの関係各証拠により、無罪は明らか」

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宇都宮地方裁判所の前では、郵便ポストの上から、雪だるま三兄弟がお出迎え。

 朝早くから待機していた報道陣が、ヒマつぶしにでも作ったのでしょうか。

 今朝はさすがに、私程度のドライビングテクニックでは、愛車を飛ばして栃木へ行くなど無謀(途中でアイスバーンで滑って事切れ、あえなく東北自動車道に散る可能性大)ってなコトでして、

 

おとなしく電車に揺られて行ってまいりました。

 宇都宮駅前の情報掲示板も、雪の塵がかぶって、今日はちっとも情報提供できてません。

 

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 本日はめでたく、ひさしぶりに足利事件の傍聴券を確保することができました!

 

世にも珍しい検察官による「無罪論告」や、弁護団のメンバーが次々に読み上げる「リレー弁論」、菅家さんの最後の訴え、そして栃木県庁で行われた記者会見まで、じかに観てまいりましたよ。

 詳しくは、ナマの犯罪法廷! 人生と世の中を「感じて」「考える」裁判傍聴録にて、来週にも配信いたします。

 

 

 ホントにすみません。 3週間ぶりのブログ更新になってしまいました。

 この3週間で、いろんなコトがございましたよ。

 先月末、東京地裁と千葉地裁の両方を、傍聴の射程範囲に入れるべく、千葉の船橋市内に引っ越したのですが、引っ越し日と原稿締め切り日が重なったり、その後、都内に借りていた部屋の掃除や後片付けをすべく、最後の1泊をし、真夜中、風呂上がりで毛布にくるまって寝ていたら、1時間しか寝られず、しかも直後にTBSラジオ出演があったので、眠気覚ましを飲んで赤坂へ行き、ムリヤリテンションを上げて一仕事こなしたら、帰りの電車で関節の節々が痛くなって、身体中が熱くなり、でもその晩の「が~まるちょば」ライブで、前から2列目の席という超プレミアチケットが取れていたので、それだけは休むわけにいかず、マスク着用で観覧してたら、笑っているうちに元気を取り戻せた気がして、でも次の日、思いっきり風邪が腹に来て下痢が止まらず、下痢止めを飲みつつ、段ボール箱だらけの新居で1日ムダに過ごしてしまったという、楽しい楽しい出来事もありましたよ。

 

 それはともかく、船橋って街は、すごく住みやすそう。

 先月まで住んでいた都心の街は、裁判所へは地下鉄でスグだけども、オフィス街ゆえ近所にスーパーマーケットすら無かったので……。

 今は「一通り何でもある」という新生活環境に、チョット感動してます。

 特に、新しい自宅兼事務所から、軽く歩いて行ける距離に、本屋とドンキホーテとリンガーハットが鎮座しているという光景は信じられません。

 そんな記念に、先月末の満月の夜に撮った、JR船橋駅前の様子をアップいたします。

 

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都市宣言の看板も、月夜に怪しく、ほのかに光る。

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2010年1月21日 (木)

那須の“イケナイ博物館”へ… (ナガミネらしいオチ)

 せっかく朝4時半起きで宇都宮まで赴いたのに、足利事件の傍聴券を確保できなかったので、

 こんなこともあろうかと、

 「こうして足利の傍聴券を外した際には、ぜひ行ってみたい」

 と思っていた場所へ、クルマで1時間半かけて行ってきました!

 

 真冬にレッツゴー! 避暑地・那須へ!!

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 いやー、景色が素晴らしいですね。

 しかも、わりかし暖かい日なので、心配された積雪もバッチリ、ございません。

 そして、

 

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 おぉ~、すごいなぁ。 想像以上。

 以前から「一体なんだろう?」と、怖いモノ見たさの興味を抱いていた「大麻博物館」に到着!

 

 「大麻有ります!!」なんて、なかなか物騒な場所のように思えますが、

 大麻の取り扱いって、規制(都道府県の許可なく所持できないと)されているのは、「葉っぱ」の部分なんです。

 

◆ 大麻取締法 第1条
 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

 
 

 それ以外の「茎」や「種」は、規制から外れているので、おみやげなどとして、売って構わないんです。

 もっとも、種について所持を許す現状は、栽培罪の温床ともなりかねないので、規制の対象にすべきだという意見もあります。

 

 大麻博物館。

 決して怪しい場所ではない……とはいっても、目と鼻の先に小学校があるんですけどね。(カーナビで知った)

 そんな情景は、なかなかインパクトがあって、気になります。

 そりゃあ、小学校の教師が「大麻は乱用NG」だと、口を酸っぱくして指導していれば、特に問題はないんでしょうけど、

 児童の通学路の途中に、当然のようにコレがある環境って、イカガなモノなんでしょうかね……。

 

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 と、PTAの父兄っぽく問いかけたくなってしまいますが、

 こういうのって、「子どもの頃の珍しい思い出」として、大人になってから話題のタネになる以上の存在にはならないんでしょう。 意外と。

 子どもって、変に心配するほどバカじゃないですし。

 ……独身野郎の言うコトじゃないですが。

 

 

 ま、それはそれとして、

 私のほかに、この大麻博物館への見物客は来ていないみたいですけど、それでも表に展示物も置いてありますし……

 
 

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 ああっ!!

 

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 ……………仕方がないので、

 近くにあった「道の駅」で、那須高原特産の野菜をふんだんに使ったカレーを食べてきました。 健康的でウマかったですよ~。

 大麻博物館の内部がわからず、心残りですが、今度は、木曜日以外に訪れることにします。

 明朝こそは、足利公判の傍聴券、ズバッと当たりますように!

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2010年1月14日 (木)

足利事件 現場周辺を歩き回る(昨年12月24日)

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「見のがすな 小さな犯罪 地域の目」
 

 栃木県足利市・足利事件の現場周辺に、このような立て看板があるという事実に、心が痛みます。

 1990年5月12日、午後6時半ごろ、

 被害者らしき幼女と、中年の男が一緒に歩いている様子につき、多くの目撃証言がありながら、真犯人を見のがすという不幸。

 まぁ、似たような看板は各地にみられますし、特に深い意味はないのでしょうが。

 

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 被害者の女児が行方不明になったパチンコ店の駐車場です。 現在はパチスロになってますけどね。 あんまり変わらんか。

 パチンコ遊びに夢中になっている父親を待ちながら、そのへんでいつも可愛がっていた野良猫を探し、景品交換所の女性に「おばちゃん、ネコは?」と尋ねています。

 また、近くの民家の飼い犬に近づいて、家主が女児に注意したとの証言もあります。

 ちなみに、この駐車場の向かいには幼稚園があり(被害女児が通っていた保育園とは別)、事件前日の夕刻に、園庭を覗いていた小太りの中年男性が目撃されています。

 

 

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 事件当日、女児と中年男性が手をつないで歩いている様子が多数目撃されている、渡良瀬川のほとり、「渡良瀬運動公園」です。

 
 

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 野球場やサッカー場、マラソン・サイクリングコースも整備されています。

 しかし、さらに渡良瀬川の方向へ進むと、立ち枯れた無数の芦がもの悲しい遺体発見現場に近づくことができます。

 事件当時は5月ですので、芦林はもっと青々と生い茂っていたことでしょう。

 斜面がきつくて現場そのものには踏み込めないので、その周辺を歩いてきました。

 

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 ふと気づけば、ズボンの裾に、よくわからない草の種がびっしりくっついていました。

 現場は全く整備されていない雑草の藪だということがわかります。

 

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 現場近くには小さな山もあって、「赤城神社」(岩井山城跡)が鎮座していました。

 ほぼ20年越しで、被害女児の冥福と、真犯人の発覚を祈る私。

 

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 そして、足利署。 ちょっと逆光ですみません。

 

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